横山秀夫おなじみの警察小説。
三ツ鐘警察署が舞台。
7つの短編集になっています。
警察内部にうずまく欲望。
組織の中での葛藤。
人間としての苦悩。
サスペンスというより
人間ドラマになっています。
ラストは結構曖昧で
読者の想像力に委ねるという感じ。
主人公は全て三ツ鐘警察署員。
【深追い】
恋心から職務を逸脱した捜査。
相手は未だ美しい初恋の女。
なぜに彼女は夫亡き後も
夫のポケベルにメッセージを、
送り続けるのか。
【又聞き】
業務は鑑識写真を焼くこと。
小学生時に海で溺れ助けられた経験を持つ。
救助した大学生に浮かび上がる疑問
【引継ぎ】
盗犯検挙推進月間、
警察官だった父のノートから
犯人に至るヒントを得、
犯人捕獲を目指すが…
【訳あり】
巡査長の再就職先の奔走。
そんな折、刑事二課長の、
身辺調査を依頼され
極秘調査をする。
その結果は…
【締め出し】
犯人とにらんだ人物は因縁のある
男だった。
【仕返し】
息子はいじめられていると
悩んでいたのに…
【人ごと】
届けられた花屋の会員証から
探し出された落とし主の、
マンションの部屋は
まるで花園のよう。
WOWOWドラマW 横山秀夫サスペンスで
この小説を原作として
「深追い」「引き継ぎ」
「締め出し」「仕返し」というタイトルで、
三ツ鐘署と舞台として
1話で完結するドラマが制作されました。
「深追い」谷原章介が主人公、
「引き継ぎ」北村一輝が主人公として
すでに放映されています。
次回は「締め出し」小出恵介、
「仕返し」三浦友和と続きます。
この主人公達4人は
全て同じ警察署に勤務していて、
三ツ鐘署を中心に交錯して、
まるで連続ドラマのように
なっています。
WOWOWドラマ、俳優陣も豪華で
結構気に入っています。