原作は遙か遠い昔に読んだので、
内容は頭の中からかなり消えています。
でも「ノルウェイの森」に対しての
新聞やテレビでの露出が、
あまりに多いせいで、
徐々に記憶が蘇ってきました。
監督はトラン・アン・ユン。
出演は松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子、
霧島れいか、高良健吾、玉山鉄二、初音映莉子等
ワタナベ(松山ケンイチ)が主人公。
高校時代、親友のキズキ(高良健吾)を失う。
過去を振り切る為に、
知り合いのいない東京の大学へ。
そんなある日、キズキの元恋人、
直子(菊地凛子)と出会ってしまった。
それ以来、2人は、
お互いの傷を修復するかのように、
つきあい始める。
愛するものを亡くした哀しみは
癒すことなどは不可能なことなのか。
深くつきあうにつれ
直子(菊地凛子)自身の、
喪失によりもたらされた心の傷は、
余計に深まって、
心を病みながら
悲しく切なく生きるしかなかった。
ワタナベの周囲の人間が3人、
自ら命を絶つ。
暗闇からの逃避はできなかったのか。
心の痛みと虚無感、喪失感、絶望感。
10代~20歳、
完成されない心と体。
少年と大人の狭間
優しくて傷つきやすい不安定な精神。
そんな登場人物達の繊細な心、
はかなさ、弱さを映画は表現しています。
アップが多いので
映画の中で出演者の顔、
揺れ動く表情を、
心の中をすかし見るかのように
まじまじと目で追っていました。
こんなことは今までの経験では、
あまりなかったような気がします。
季節毎に変化する美しい高原の風景。
このロケ地の砥峰高原に、
昨年、ススキの季節に行っています。
知っている場所がロケ地になっているので
なつかしく、とてもうれしかったです。
砥峰高原の記事は→こちらです。