毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
子供科学相談室
夏休み恒例のNHKラジオ『夏休みこども科学電話相談』が朝9時過ぎから始まっている。この番組は、「小中学生のみなさんの科学に対する疑問や興味にこたえる番組です。りっぱな(?)質問でなくてもかまいません。ふと、頭に浮かんだ謎、素朴な質問でも大丈夫です」という趣旨の元に、子供たちから寄せられた質問に、専門家やさしく丁寧に答えてくれる。もう10年以上は続いているだろう、夏休みになると楽しみに聞いている。動物・昆虫・天文宇宙・植物・野鳥・科学・心と体の分野に分けられていて、子供たちのさまざまな質問を聞いているだけでも楽しい。
昨日は、ちょっと聞いたうちにも、なかなか面白い質問が連続して寄せられた。1つ目は、小6の女の子が「物の見え方は誰でもみな同じなんですか」という質問をした。それを聞いた瞬間は「当たり前だろう」とは思ったが、それにどう回答者が答えるか興味を持った。すると、「物の見え方は誰でも同じだと言ってもいいでしょう。みなと違う見え方をするなら、それは病気と言うことになります。でも、人それぞれ気持ちの向き方によって見方が違います。写真を見るときでも、仲のいい子の顔は一目見ただけで機嫌がいいかどうか分かるでしょう、そういう風に同じ物を見ても、それから受ける感じ方はそれぞれ違うのです」と答えた。うん、よく分かる解説だ。私は納得できたし、女の子も満足したようだった。しかし、こうした疑問を持つ子の女の子の観点は実にすばらしいと思った。誰もが当たり前だと思うことに疑問を感じる、すばらしいことだと思う。
続いて2人目は男の子で、「つらいことや悲しいこと、うれしいことはよく覚えているのに、どうでもいいことはすぐに忘れてしまうのは何故ですか」と質問した。これにもすぐに、「印象に残らないからだろう」という考えが漠然と浮かんだ。これには、前とは別の回答者は丁寧に答えた。「脳の海馬と言うところにいろいろなことが記憶されるのですが、その前にある○○(聞き取れなかった)というところが記憶するべきことか忘れてしまってもいいことかを判断する働きをしているので、そこを刺激するように楽しみながら勉強していれば難しいことも覚えることができますよ」というようなことを言った。それこそ、私の記憶があいまいなので、細部は間違っているかもしれないが、そのときは本当に分かりやすい説明で、勉強って楽しいなあと思いながらやっていけば能率よく頭に入っていくんだな、と常日頃から、厳しい中にもゆとりを持って授業をしていかねばならないと思っている私の思いを支えてくれるような説明が聞けたことは、朝から気持ちがよかった。
小中学生を対象にしているので、聞く者に理解しやすい説明を回答者が工夫しているのだろうが、本当によく分かった。私は2ヶ月ほど前に、茂木健一郎の『脳と仮想』という本を読んで、いったい何を言いたいのかがちんぷんかんぷんで困っただけに、脳の仕組みの明快な説明を聞けたのはうれしかった。茂木の書物を読んだのは、「物質である脳に、いかにして様々な主観的体験に満ちた私たちの心が宿るのかという」問題に、何らかの答えが与えられているのかという興味からだった。しかし、読了しても、『仮想』という文言に気をとられてしまって、まったく何も得るところがなかった。この『仮想』というのは、表題に英語で、The Brain and Imagination とあるから、imagination のことなんだろうが、それなら何故普通に『想像(力)』と表記しないのだろうか、と最初から最後まで気になって仕方がなかった。どうも、『現実』に対する概念を表しているようだが、明確な定義がなされていないのでよく分からない。そんな言葉としてよく分からないものを論の中心としているため、全体もなんだか分からないままだった。
私の読解力に問題があるのかもしれないが、一度子供科学電話相談室に「物質である脳に、いかにして様々な主観的体験に満ちた私たちの心が宿るのですか?」と聞いてみたい気がする。どんな答えが返ってくるだろう。
昨日は、ちょっと聞いたうちにも、なかなか面白い質問が連続して寄せられた。1つ目は、小6の女の子が「物の見え方は誰でもみな同じなんですか」という質問をした。それを聞いた瞬間は「当たり前だろう」とは思ったが、それにどう回答者が答えるか興味を持った。すると、「物の見え方は誰でも同じだと言ってもいいでしょう。みなと違う見え方をするなら、それは病気と言うことになります。でも、人それぞれ気持ちの向き方によって見方が違います。写真を見るときでも、仲のいい子の顔は一目見ただけで機嫌がいいかどうか分かるでしょう、そういう風に同じ物を見ても、それから受ける感じ方はそれぞれ違うのです」と答えた。うん、よく分かる解説だ。私は納得できたし、女の子も満足したようだった。しかし、こうした疑問を持つ子の女の子の観点は実にすばらしいと思った。誰もが当たり前だと思うことに疑問を感じる、すばらしいことだと思う。
続いて2人目は男の子で、「つらいことや悲しいこと、うれしいことはよく覚えているのに、どうでもいいことはすぐに忘れてしまうのは何故ですか」と質問した。これにもすぐに、「印象に残らないからだろう」という考えが漠然と浮かんだ。これには、前とは別の回答者は丁寧に答えた。「脳の海馬と言うところにいろいろなことが記憶されるのですが、その前にある○○(聞き取れなかった)というところが記憶するべきことか忘れてしまってもいいことかを判断する働きをしているので、そこを刺激するように楽しみながら勉強していれば難しいことも覚えることができますよ」というようなことを言った。それこそ、私の記憶があいまいなので、細部は間違っているかもしれないが、そのときは本当に分かりやすい説明で、勉強って楽しいなあと思いながらやっていけば能率よく頭に入っていくんだな、と常日頃から、厳しい中にもゆとりを持って授業をしていかねばならないと思っている私の思いを支えてくれるような説明が聞けたことは、朝から気持ちがよかった。
小中学生を対象にしているので、聞く者に理解しやすい説明を回答者が工夫しているのだろうが、本当によく分かった。私は2ヶ月ほど前に、茂木健一郎の『脳と仮想』という本を読んで、いったい何を言いたいのかがちんぷんかんぷんで困っただけに、脳の仕組みの明快な説明を聞けたのはうれしかった。茂木の書物を読んだのは、「物質である脳に、いかにして様々な主観的体験に満ちた私たちの心が宿るのかという」問題に、何らかの答えが与えられているのかという興味からだった。しかし、読了しても、『仮想』という文言に気をとられてしまって、まったく何も得るところがなかった。この『仮想』というのは、表題に英語で、The Brain and Imagination とあるから、imagination のことなんだろうが、それなら何故普通に『想像(力)』と表記しないのだろうか、と最初から最後まで気になって仕方がなかった。どうも、『現実』に対する概念を表しているようだが、明確な定義がなされていないのでよく分からない。そんな言葉としてよく分からないものを論の中心としているため、全体もなんだか分からないままだった。
私の読解力に問題があるのかもしれないが、一度子供科学電話相談室に「物質である脳に、いかにして様々な主観的体験に満ちた私たちの心が宿るのですか?」と聞いてみたい気がする。どんな答えが返ってくるだろう。
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