ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

Paper Doll  Robert B. Parker

2008-02-02 | ENGLISH BOOK & STUDY
スペンサーシリーズはもういいやと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、このシリーズ、英語が平易で、どれもあまり長くなく、会話が多く、しかもスピーディに場面が転換するので英語が得意でない人にも読みやすいです。

Paper DollPaper Doll
『高級住宅地で名家の女主人が何者かに殺された。警察の捜査に業を煮やした被害者の夫は、スペンサーに調査を持ち込んだ。被害者には恨まれる理由はなく、通り魔の犯行としか思えなかった。だが、被害者の家族と会ったスペンサーは夫と息子、娘のそれぞれが秘密を抱えていると感じる。幸せな家族の姿は幻影なのか?やがてスペンサーに調査を妨害する巨大な圧力がかかり…シリーズ中もっとも緻密なプロットで贈る第20作』
(アマゾンの作品紹介より)

とまあ、こんなお話です。
200ページちょっとなので、持ち歩きにも便利で、電車の中なんかで読むのにいいかもしれません。

どこから見ても非の打ち所のない、できた妻、出来た母だった女性の、せつない影の部分があばかれていきます。

新たに出てくるゲイのLee Farrell刑事もいい味だしてるし、相変わらずのスペンサーとスーザンのいちゃいちゃ会話(?)も楽しめますし。
(ま、あまりやられるといらいらするけど、この本はそれほどでもないです。)

また時節柄、大統領候補の上院議員のスキャンダル、なんてのもちょっと楽しめたりしました。

謎解きが最後まで気を持たせるのと、犬好きのスペンサーらしい結末のつけ方も粋でした。



スペンサーシリーズの名作、

Early Autumn 
とか







Promised LandPromised Land 
なんかにはちょっと及びませんけれど・・・。



『Paper Doll』も全体的にあまり無駄な部分がなく、彼らしいヒューマニティがあふれていて、スペンサーシリーズの後半にかかれたものとしてはなかなか良いなと思いました。


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