ゆきてかえりしひび――in the JUNeK-yard――

読書、英語、etc. jesterの気ままなおしゃべりです。(映画は「JUNeK-CINEMA」に引っ越しました。)

The Namesake  その名にちなんで

2007-12-27 | ENGLISH BOOK & STUDY
The NamesakeThe Namesakeインド人の作家というと、日本で知られている人はわずかですが、ジュンパ・ラヒリは、ピューリッツァー賞も取りましたし、作品が映画化されて公開中なので、ご存知のかたもいらっしゃるかも。

彼女自身はインドに生まれ育ったわけではないけれど、インドでは有名人で、受賞当時は本屋さんに行くと平置きでびっしり彼女の本が並んでいました。
そして大きなポートレートも。
これがまた女優さんかと思うほどすごい美人なんですよね。


で、今映画が公開されている原作のこの本。
「The Namesake(その名にちなんで)」はジュンパ・ラヒリの初めての長編ですが・・・・

とにかくその静謐な世界に酔いしれ、読み終わった後は上質の満足感を覚えることができる本です。
そして人生の時々にまた手にとっては楽しめます。

英語は上品かつ、大変に平易で難しい言い回しはありません。
すべて現在形か進行形で書かれていますが、それも慣れてしまえば気になりません。

その名にちなんで もしかして翻訳で読まれた方も多いかもしれません。
新潮クレスト・ブックで出されていた頃から、文学好きの方たちの間では評価が高かった本です。
今は文庫で出ています。

インドのベンガル人の夫婦がアメリカに移住し、子供を育てていくという話ですが、父親が好きだった文豪の名前をとってGogol(ゴーゴリ)と名付けられてしまった青年の、2つの異なる文化の中で揺れ動く価値観が見事に描き出されています。

日本では異文化体験はあまり出来ませんが、この本は普遍的な人間の痛みや歓びを描いているので、そういう意味でもきっと共感を呼ぶのでしょう。


停電の夜に (新潮文庫)停電の夜に (新潮文庫)
ジュンパ・ラヒリさんというと、ピューリッツァー賞受賞作のこの短編集を読まれた方が多いのではないかと思いますが、淡々とした表現で、日常生活の些細な心の動きを捉える力はさすがと思わせる素晴らしい作品集でした。

でも、長編でもうまい!

じっくりと読みこみたくなる作品です。


映画は先週から始まり、見に行きたいと思ってますが、なかなか時間が作れません。
年明けになっちゃうかなあ・・・
あのジュンパ・ラヒリの世界をちゃんと映画化できるのか、不安と期待でどきどきしてます。

追記;映画を見てまいりました。レビューはこちらにアップしたので覗いて見て下さいまし。


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4 コメント

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TBありがとうございます (トリみどり)
2007-12-28 21:22:02
今晩は。
映画は先週末に公開となりましたね。

私、原作を読んだのは2年も前になるので、その時のインパクトを心に留めたままで映画を見に行くつもりです。
で、その後もう一度原作を読み直そうかな、と。

雑誌などでは評価高いので、イヤでも期待しちゃいます~。
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ご挨拶 (くっさめ)
2007-12-29 14:51:54
jesterさん、今年も仲良くして頂き本当に
ありがとうございました。
変化に富んだ記事とjesterさんの語り口大好き
です。
ロッタちゃんも楽しみなのですです♪

来年もどうぞよろしくお願いしますね!
よいお年をお迎え下さいませ。
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Unknown (jester)
2007-12-29 17:02:56
トリみどりさん、いらっしゃいませ~ ご訪問うれしいです♪

>映画は先週末に公開となりましたね。

実は昨日、見てきました♪
映画のレビューは後ほど(いつだ)シネマのブログのほうに書くつもりです。

>私、原作を読んだのは2年も前になるので、その時のインパクトを心に留めたままで映画を見に行くつもりです。
で、その後もう一度原作を読み直そうかな、と。

私はこないだ原作を読んだので、とっても印象が強いままで見ました。
なのでちょっと原作と比べちゃいましたが・・・・

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くっさめさん! (jester)
2007-12-29 17:04:14
くっさめさん、こちらこそです!!

いつもおいしそうなお菓子の写真を見てはよだれをたらしていたjesterでございます。
センスのいい生活にあこがれますわ~

来年もよろしくお付き合いくださいませ♪
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