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双子のクレーターは語る

2013-04-28 22:14:24 | 火星地形

4月11日のESAのMars Expressのサイトで1月4日に撮影された双子のクレーターが紹介されていました。
下図の通り、直径が約50kmのクレーターが仲良く二つ並んでいます。
下図は、右が北方向です。右側のクレーターには、「Arima」という名前が付けられています。左側のクレーターは、名前がありません。
「Arima」と言うので日本名かと思いましたが、 Trinidad and Tobagoの都市の名前が由来だそうです。

場所は、下図の通りマリネリス峡谷の南、Thaumasia高地の南緯 17°、西経 64°辺りです。

下図の地形図を見ると左のクレーターに比べて右の「Arima」クレーターが高地にあることがわかります。
記事によりますと、この双子のクレーターは、小惑星によるかなり強いインパクトを受けて形成されただろうとの事です。
強いインパクトで形成されたクレーターは、中心に窪みがある複雑な形態をしており、より低いエネルギーのインパクトの場合は、単純なボウル型をしているとの事です。 
中心の窪みの大きさの違いから左側のクレーターのほうがより多くの地下水があって、それが蒸発したことが推定されます。
そして、双子のクレーターの周りの小さなクレーターによっても地下水または氷が存在していたことが推定できるとの事です。 

下図は、南側のクレーターの画像です。

こういったクレーターを観察することで火星の地表面の過去の状態を窺い知ることが出来ます。
今回のケースでは、 その結果、Thaumasia高地には、かって豊富な地下水または氷が存在し、それが大小のインパクトによって失われた証拠が得られたと言うことです。


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