日本裁判官ネットワークブログ
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1 最近私に不思議なできごとが起きた。最近の血液検査でガンマGDPという飲酒量に関する数値が正常値になったのである。これまで大体正常値の2倍をキープしてきたが,4か月に1回の血液検査を担当される医師(友人ではない別の人)が今回は怪訝そうな表情をされた。私はこれまでも長年,節酒の決意を繰り返しては惨めに敗北してきた。「今日は飲まないぞ。」とか,「今日はビール350CCだけにしよう。」などと決心するのであるが,成功したことはまずない。飲酒の戦いには常に勝てないのである。ではどうするのか。「軍師官兵衛」を熱心に見ている私のことである。「何かよい策があるに違いない」。そこで「ムサシは考えた」のである。
2 戦って負けるなら戦わなければよいのではないか。戦う前に勝負を決めよう。その作戦が功を奏したのである。これまでも,休日はともかくとして,週日の昼間に飲酒することはないし,夜も事務所での飲酒は自制してきた。そして帰宅後の1日のご褒美として酒を「百薬の長」とする限度まではアルコールを許してきたし,むしろ健康のために,「家族に対する義務として飲酒しなければならない」という素晴らしい理論の持ち主となっていたのであるが,酒量をうまくコントロールできないでいたということである。
3 酒が百薬の長とされるアルコールの量は30CCとされており,ビール500CCか日本酒のワンカップ1本ということになる。私は午前零時前ころに,事務所から自宅まで1・1キロを車を運転して帰宅する途中でコンビニに寄り,自分に対するご褒美を買うことにしており,原則としてビール350CC1缶だけを買って帰ることにしてきた。しかし飲んですぐ寝てしまえばそれでよいのであるが,そのビールを飲んでも治まらず,家の中をウロウロした挙げ句,フト気がつくと近くのコンビニにいたりするのである。そんなことにならないための安全策として,ビール1缶と日本酒ワンカップ1個というように少し多めに買うことになる。休日にはもう少し多くなることもある。そんなこんなの苦闘の末に,ガンマGTPは正常値の2倍をキープしてきたのである。
4 そこで軍師官兵衛になったつもりで考え出した名案は,次のとおりである。まず350CCのノンアルコールビール(ノンアルビール)を箱買いして,事務所と自宅の冷蔵庫に,それぞれ多数を冷やしておき,帰宅のために事務所を出る時にノンアルビールを1本飲み干し,そしてコンビニに立ち寄るのである。そうするとコンビニでは,購入する酒類の種類と量に迷いも戦いも生じない。原則として350CCのビール1本を買う。時にビール500CCや日本酒のワンカップ1本を買うことで,不満が生じないように配慮し,鼻歌気分で帰宅することになるのである。「ビールと日本酒」ではなく,「ビールか日本酒」に変化した。そうすると帰宅後の飲酒時に何らの戦いは起きない。仮に起きてもすぐにノンアルビールを補給することで問題は解決してしまう。「と」と「か」の違いが私の健康状態に大きな意味を持つことになるのであろう。
5 かくして「ノンアル作戦」開始後1か月の時点の血液検査で,医師が首をかしげる事態となったのである。酒と真っ向勝負して勝利したわけではなく,何となくあっけない思いもあるが,まあこれでよいのではあるまいか。
6 そして,いよいよ敵の本丸である「体重」と戦うことになる。また「軍師官兵衛」が名案を考えてくれるに違いない。(ムサシ)



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