朝ドラ「あまちゃん」にはまっている。7時30分にBSで見て、8時に地上波で見て、家で昼食をとる時には12時45分に地上波再放送を見て、家で夕食をとるときには少し前の回を録画で復習する。これで7時15分のBS再放送の枠で予定通り「カーネーション」が再放送されていたら、仕事に多大な影響を受けたに違いない、と安堵している。その「カーネーション」以来のドはまりである。
「カーネーション」は細かい演出の妙で、見直す度に発見と深みが出るドラマだったが、「あまちゃん」にはそこまでの深みはないものの、クドカンテイストのベタベタな笑いと我々の年代が喜ぶ仕掛けが随所にあって、十分に楽しめる。何と言ってもとても実年齢19歳とは思えない能年玲奈さん(ちなみに友人役の橋本愛さんは設定通りの実年齢17歳)の「今どきこんな透明感のある子をどこで探してきたのか」と思わせる魅力と、時折見せる女優としての非凡さの片鱗がすごい(夫婦ともに能年さんを応援していますので、ご心配なく。笑)。そしてヤサグレ感満載の母親役小泉今日子さん。舞台出身の個性派俳優を集めた脇役陣のスパイシーな豪華さ。
東京から母親の故郷に連れてこられた主人公は、海女として地域に溶け込み、ご当地アイドルとして人気を博したばかりか、「海女cafe」を企画立案するほど、地域にとって不可欠の存在となる。私自身が、東京地裁の判事補を辞めて弱小弁護士会の23人目の会員になった頃、そして入会4,5年目には当番弁護拡大やひまわり基金法律事務所誘致の取り組み、民暴大会や道弁連大会等の企画立案等で「この会を支えている」という充実感を味わっていたことが思い出されて、グッときてしまう(その私も、今や会員70人を超えた当地の弁護士会では「早く顧問先を置いて死んで欲しい爺リスト」に名前を連ねているわけだが)。
さて、ドラマはこれからが正念場。まず、ここまで地域に定着し生き生きと活動している主人公が北三陸を離れて上京する理由にあと2週間でどうやって説得力を持たせるかが、クドカンにとっては最初のハードルになるだろう。そして7月からの、アイドルグループGMT47が舞台となる東京編。アイドルオタクドラマに堕することなく、どうやってここまで付いてきた中高年層を引きつけられる展開にしていくのか。鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)がキーパーソンになりそうだ。最後は震災をどう描くのか。ここでは、随所に登場した鉄拳のアニメーションが軸になりそうな予感がする。
あと三ヶ月ちょっと、ワクワクする朝が続きそうである。 (くまちん)