日本裁判官ネットワークブログ
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1 これもほんの少しだけ不思議な話ということになる。その男は硬式テニスを続けてきた。テニス歴は30年を超えているが,健康テニスなので,腕の方は大したことはない。その男は15年ほど前に,少しずつ視野が狭くなる正常眼圧緑内障という目の病気になり,今も視野が少しずつ狭くなっている。現代眼科医学では,この病気は治癒することはなく,眼圧を下げる目薬で進行を防止するだけで,いずれ失明する時が来るとされている。IPS細胞医学の画期的な発展以外には希望は見い出せず,失明と医学の進歩と死亡との時間の競争という関係になる。
2 その男の視野も年々除々に狭くなり,仕事や車の運転やテニスなどに,少しずつ不便を生じている気配である。
3 その男は年10回程度開催されている当地の法曹テニス大会に,これまで熱心に参加してきたが,その戦績も除々に悪化し,この1年余り下位のクラスで出場しても,殆ど勝てなくなっていた。我々のテニス会はダブルス試合が多いので,ペアーの人の足を引っ張ることになるので,お荷物になっているのではないかと,そろそろ引退の潮時かと思い,引退の時期を模索していたというのである。
4 ところが先日のテニス大会で突然4戦全勝してしまった。40人が参加し,5チームずつの4ランクに分けたCランクではあったが,最近1年間のその男のテニス大会の戦績と現代眼科医学の理論からすると,これは不思議な話ということになる。
5 心を込めて練習を頑張ると心眼で球が見えるようになるのか。これは漫画か映画の世界の物語であろう。練習量でカバーして,見えにくくてもテニスボールを打てるようになるのではないか。これは未解決の宿題であり,いずれ挑戦してみるつもりであるが,今は余り練習を頑張ることのできる環境にはない。
6 少し前に目の通電治療の本を入手した。当地にはその治療を実施している眼科医がおられないことや,偶然入手していたマッサージの健康器具で目の通電治療を自分で行なって,一時それなりの効果が出たこともあった。しかしなぜかその後また視力が低下したことから,その後暫く放置していたのである。
7 しかしそのまま手をこまねいて,失明を待つというのもいささか耐え難く,その男は,その後改めてその本を精読し直した。するとどうやら以前は治療を熱心に頑張りすぎて,目のレンズを調節する毛様体がマッサージ疲れしたのではないかという結論に達した。そこで新たな工夫をして,本に記載されているとおり,3日に1回,片目につき5分ずつと決めて,トレーニング計画表に予定日を鉛筆で記載して,最優先課題として必ず実行することになった。それから2か月が経過したころ,いわくのテニス大会があり,前記の不思議な出来事が発生したというのである。
8 正常眼圧緑内障の原因として,血行障害による栄養不足説が通説であり,認知症の原因とされるベータアミロイドという蛋白質が視神経に詰まるという説もある。前者であれば,正常眼圧緑内障も近眼と似たメカニズムということになり,通電マッサージが効果を有する可能性があるように思える。IPS細胞の活用できる時代は先のことであろうから,その時を待ってもいられない。そこで結果はともかくとして,気長に実験することになった。視力回復は錯覚かも知れないが,どうせ遊びのつもりなので,気楽な話である。この年末ころにはどうなっていることやら,いささか楽しみではある。(ムサシ)



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 朝ドラ「あまちゃん」にはまっている。7時30分にBSで見て、8時に地上波で見て、家で昼食をとる時には12時45分に地上波再放送を見て、家で夕食をとるときには少し前の回を録画で復習する。これで7時15分のBS再放送の枠で予定通り「カーネーション」が再放送されていたら、仕事に多大な影響を受けたに違いない、と安堵している。その「カーネーション」以来のドはまりである。

 「カーネーション」は細かい演出の妙で、見直す度に発見と深みが出るドラマだったが、「あまちゃん」にはそこまでの深みはないものの、クドカンテイストのベタベタな笑いと我々の年代が喜ぶ仕掛けが随所にあって、十分に楽しめる。何と言ってもとても実年齢19歳とは思えない能年玲奈さん(ちなみに友人役の橋本愛さんは設定通りの実年齢17歳)の「今どきこんな透明感のある子をどこで探してきたのか」と思わせる魅力と、時折見せる女優としての非凡さの片鱗がすごい(夫婦ともに能年さんを応援していますので、ご心配なく。笑)。そしてヤサグレ感満載の母親役小泉今日子さん。舞台出身の個性派俳優を集めた脇役陣のスパイシーな豪華さ。

 東京から母親の故郷に連れてこられた主人公は、海女として地域に溶け込み、ご当地アイドルとして人気を博したばかりか、「海女cafe」を企画立案するほど、地域にとって不可欠の存在となる。私自身が、東京地裁の判事補を辞めて弱小弁護士会の23人目の会員になった頃、そして入会4,5年目には当番弁護拡大やひまわり基金法律事務所誘致の取り組み、民暴大会や道弁連大会等の企画立案等で「この会を支えている」という充実感を味わっていたことが思い出されて、グッときてしまう(その私も、今や会員70人を超えた当地の弁護士会では「早く顧問先を置いて死んで欲しい爺リスト」に名前を連ねているわけだが)。

 さて、ドラマはこれからが正念場。まず、ここまで地域に定着し生き生きと活動している主人公が北三陸を離れて上京する理由にあと2週間でどうやって説得力を持たせるかが、クドカンにとっては最初のハードルになるだろう。そして7月からの、アイドルグループGMT47が舞台となる東京編。アイドルオタクドラマに堕することなく、どうやってここまで付いてきた中高年層を引きつけられる展開にしていくのか。鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)がキーパーソンになりそうだ。最後は震災をどう描くのか。ここでは、随所に登場した鉄拳のアニメーションが軸になりそうな予感がする。

 あと三ヶ月ちょっと、ワクワクする朝が続きそうである。                          (くまちん)

 



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