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 9月17日の毎日新聞に、「「原発、司法判断は困難」元担当裁判官10人心情吐露」との見出しで、原発の安全性を巡る過去の訴訟を担当した元裁判官10人が毎日新聞の取材に応じた旨報じられた。現在は弁護士をしている高名な元裁判官も取材に応じている。http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110917ddm001040115000c.html

 1人、2人の事例はあるだろうが、こんなに多くの元裁判官がまとまって取材に応じたのは過去あまり記憶にない。原発訴訟は、数多くの裁判官が関与しているし、今回の福島の事故が前例のないものだけに、訴訟の担当者だった自分も取材に応じるべきだとの義務感が、心の中に生じた元裁判官が何人もいたのだと推察する。詳しくは、記事を直接ご覧頂きたいが、いろいろな性格の心情が述べられていてとても興味深い。「裁判官は弁明せず」「裁判書が全てである」という言葉を胸に刻んでいる裁判官は多いが、これらの言葉の意義は理解しつつも、例外はもちろんあるのではないかと感じられる。もっとも、今回は、全てが「元裁判官」なので、上記言葉の例外とはいえないのかもしれないが・・・。



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