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北海道新聞2023年7月15日 21:26(7月15日 22:04更新)

新館前にある新しいヌサの前で抱負を語る川村さん(諸橋弘平撮影)
アイヌ民族の私設博物館「川村カ子トアイヌ記念館」の新館が開業した15日、4代目館長に川村晴道(はると)さん(24)が就任した。落成記念式典を仕切った川村さんは「伝統を守り受け継ぎ、今を生きるアイヌ民族1人1人の思いや歴史を伝えていきたい」と誓った。
川村さんはこの日、祭司として敷地内のチセ(アイヌ民族の伝統的家屋)で儀式「カムイノミ」を行い、古式舞踊「剣の舞」を踊った。旭川市の中村寧副市長ら約80人が参加した式典の後、川村さんは「無事に終わりほっとした気持ち。先代、先々代は苦労も多く、受け継ぐのには覚悟も必要だった」と語った。
父で前館長の兼一さんが2021年2月に亡くなってから儀式や舞踊、彫刻などを学んで準備を進め、昨年7月には新しいヌサ(祭壇)をチセの外に建てた。ヌサは神聖なもので、死ぬまで取り壊さずに毎年、イナウ(木幣)を加えていく。今月13日にも新館新築を祝うカムイノミを行ってヌサにイナウを追加し、館長の自覚を強めたという。
川村さんは「アイヌは今も生きており、一人一人の考えや歴史は『生きた文化』。何らかの形で紹介していきたい」と語った。開館は午前9時~午後5時。大人800円、大学生600円、中高生500円、小学生300円。問い合わせは同館、0166・51・2461へ。(和泉優大)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/878460/
北海道新聞2023年7月15日 21:26(7月15日 22:04更新)

新館前にある新しいヌサの前で抱負を語る川村さん(諸橋弘平撮影)
アイヌ民族の私設博物館「川村カ子トアイヌ記念館」の新館が開業した15日、4代目館長に川村晴道(はると)さん(24)が就任した。落成記念式典を仕切った川村さんは「伝統を守り受け継ぎ、今を生きるアイヌ民族1人1人の思いや歴史を伝えていきたい」と誓った。
川村さんはこの日、祭司として敷地内のチセ(アイヌ民族の伝統的家屋)で儀式「カムイノミ」を行い、古式舞踊「剣の舞」を踊った。旭川市の中村寧副市長ら約80人が参加した式典の後、川村さんは「無事に終わりほっとした気持ち。先代、先々代は苦労も多く、受け継ぐのには覚悟も必要だった」と語った。
父で前館長の兼一さんが2021年2月に亡くなってから儀式や舞踊、彫刻などを学んで準備を進め、昨年7月には新しいヌサ(祭壇)をチセの外に建てた。ヌサは神聖なもので、死ぬまで取り壊さずに毎年、イナウ(木幣)を加えていく。今月13日にも新館新築を祝うカムイノミを行ってヌサにイナウを追加し、館長の自覚を強めたという。
川村さんは「アイヌは今も生きており、一人一人の考えや歴史は『生きた文化』。何らかの形で紹介していきたい」と語った。開館は午前9時~午後5時。大人800円、大学生600円、中高生500円、小学生300円。問い合わせは同館、0166・51・2461へ。(和泉優大)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/878460/