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口承文芸やトンコリ披露 新ひだか 初のアイヌ文化フェス

2019-10-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/20 05:00

公演の最後にステージ前で輪踊りを披露する出演者と観客ら
 【新ひだか】アイヌ民族の歴史や文化を伝える催し「アイヌ文化フェスティバル」が19日、日高管内新ひだか町の町公民館で初めて開かれ、アイヌ民族の古式舞踊や口承文芸が披露された。木彫りや刺繍(ししゅう)の体験コーナーも設けられ、町内外から訪れた約220人が多様なアイヌ文化の世界に触れた。
 アイヌ民族文化財団(札幌)が主催。民族衣装に身を包んだ静内民族文化保存会の18人が、静内地方に伝わる鶴の舞いや輪踊りなどを披露。アイヌ文化伝承者による口承文芸や伝統弦楽器トンコリの演奏も行われ、大きな拍手が送られた。
 地元の工芸作家による木彫りと刺繍の体験コーナーも開設。コースター作りを指導した貝沢守さん(54)は「伝統工芸に関心を寄せるきっかけになったらうれしい」と話していた。
 伝統楽器ムックリ(口琴)の演奏に初挑戦した新ひだか町の高静小1年、原万琴(まこと)さん(6)は「聞いたことがない音でびっくり。練習してみたい」と話した。(升田一憲)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/356314

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歴史から抹殺されたカリブのタイノ族、「紙上の大量虐殺」を正すプロジェクトを実施

2019-10-21 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック 10/20(日) 9:41配信

NYを拠点に活動する写真家、阪口悠氏と先住民団体の代表者が企画
1802年の国勢調査から記録が途絶えたカリブの先住民タイノ族の人々が、その「紙上の大量虐殺」を正すべく、民族にふさわしい衣装に身を包み、人種に「インディアン」という選択肢を加えて当時の国勢調査をやり直した。写真家の阪口悠氏とともに、この写真プロジェクトを企画したタイノ族のジョージ・バラクテイ・エステベス氏が背景を語った。
 タイノ族である私たちが、クリストファー・コロンブスとスペイン人を発見したのだ。コロンブスが私たちを発見したのではない。私たちは、自分たちの土地に住んでいただけなのだから。彼らは海で迷い、私たちの海岸にたまたま漂着したに過ぎない。というのが、私たちの歴史認識だ。
 ところが、私たちは歴史の上では「発見された」ことになっている。アラワク語を話すタイノ族は、南米からカリブの島々へやってきて、4000年前からここに住んでいる。スペイン人は、黄金と珍しい香辛料を求めて1492年にカリブ海へたどり着いたが、そこに黄金はほとんどなく、香辛料も見たことのないものばかりだった。そこでコロンブスが目をつけたのが、奴隷貿易だった。
 金鉱やサトウキビ畑での重労働と、スペイン人が持ち込んだ伝染病のせいで、先住民の人口は見る間に激減した。タイノ族の絶滅説は、こうして生まれた。1565年の国勢調査で、イスパニョーラ島(現在のドミニカ共和国とハイチがある島)のインディアンは200人と記録され、その直後にタイノ族は絶滅したと宣言された。そして1802年以降、書類上はカリブ全域にインディアンはひとりもいないとされた。では、なぜ私たちはタイノ族であると言えるのか。
 これまで国勢調査を批判的な目で深く掘り下げた歴史家はいなかったが、よく調べてみれば、植民地時代からその後にいたるまで、調査書や遺言書、結婚記録、出生記録などに、折に触れてインディアンの存在は記されている。私たちが今生存しているのは、祖先の多くが山へ逃げ込んだためだ。1478年にスペインで異端審問が始まると、多くのユダヤ人が拷問や虐殺を恐れてカトリックに改宗した。彼らは「コンベルソ(改宗者)」と呼ばれるようになった。同じことが、タイノ・インディアンにも起こった。
 そして1533年以降、スペイン王室によってインディアンの奴隷に自由が与えられると、一部のスペイン人はタイノ族の奴隷を手放したくないばかりに、奴隷たちの書類をアフリカ人であると書き換えてしまった。またその間、カリブへやってきたスペイン人男性は、タイノ族の女性を妻にした。その子どもたちはタイノ族ではないのだろうか。
百科事典にはコロンブスの証言しか書かれていない
「紙上の大量虐殺」とは、書類から人々の記録を抹殺することである。1787年、プエルトリコの国勢調査には純粋なインディアンが2300人記録されていたが、次に国勢調査が行われた1802年、インディアンはひとりも記録されていなかった(その年の国勢調査をやり直したものがこの写真プロジェクトだ)。
 いったん文書に書き込まれてしまったものを、後になって変更することはほぼ不可能に近い。百科事典には、コロンブスの証言しか書かれていない。彼は私たちをインディアンと呼び、カリブ海には間もなくインディアンがひとり残らずいなくなったと書かれている。どれほど先住民の顔つきをしていたとしても、自分の民族性を主張したとしても、絶滅したとみなされる。これが、紙上の大量虐殺だ。征服者によって作り上げられ、後の時代の研究者たちによって固定化された歴史だ。
 私は、ドミニカ共和国のハイボンという町で生まれ、米国で育った。子どもの頃、カリブ海の島々には先住民の血が一滴も残されていないと、本で読んだ。インディアンはひとり残らず殺されたと。しかし、私たちは常に自分たちが先住民であると意識してきた。私たちには、インディアンの祖先がいることを知っていた。
 90年代初め、私たちは各地で開催される先住民のイベントやフェスティバルで集まるようになった。そして、私たちの知っている言語や今も残る伝統を維持する運動を始めた。
 その後、DNA検査によってカリブの人々に先住民のミトコンドリアDNAが含まれていることが確認された。全プエルトリコ人の61%、ドミニカ人の23~30%、そしてキューバ人の33%に、それは含まれていた。絶滅したとされている民族にしては、あまりに高すぎる割合である。2016年、デンマーク人の遺伝学者が、バハマで発見された1000年前の頭骨の歯からDNAを抽出したところ、タイノ族の完全なDNA鎖が見つかった。プエルトリコ人164人を調べると、全員がそのタイノ人と言えるDNAを持っていた。
歴史に復活しつつあるタイノ族
 私たちは、自分たちの存在を歴史に書き入れる作業を行っている。そのために、インターネットは非常に役に立つ。現在、自分はタイノ族であると自認する多くの若者が協力して研究に携わり、新たな疑問を持ち、古い回答に疑問を呈している。こうして、タイノ族は文書に書き加えられ、歴史に復活している。一部の歴史書は、タイノ族に関して「絶滅」という言葉を削除した。
 また、国勢調査の変革にも取り組んでいる。長い間、国勢調査の人種欄にはヒスパニック、白人、黒人、ミックスという選択肢しかなく、ラテンアメリカ出身者はインディアンを選択したくてもできなかった。プエルトリコの国勢調査にインディアンまたは先住民という選択肢が加えられると、3万3000人がインディアンを選択した。私たちの正体は、いつだって目に見えて明らかであったはずなのに、これまで隠されてきた。それこそが、この写真プロジェクトが伝えたいことだ。
 タイノ族は完全に抹殺されてしまったのではないということを、世界に知ってもらいたい。それどころか、私たちはカリブ諸国の建国に重要な役割を果たした。この物語を知ることは、私たちにとっては長く行方不明だった親戚を見つけ出すようなものだ。これまで知らなかった自分を発見することだ。私たちの口頭伝承、物質文化、精神、そして言語の大部分がこの土地に固有のものだと気付いたとき、私はタイノ族がいかに繁栄した人々であったかに気付いた。
 子どもの頃、学校でコロンブスについて習った時のことを思い出す。かっこいい冒険話に胸を弾ませ、3隻の小さな船の絵を描いた。ところが、家に帰ると母親が本当のことを話してくれた。衝撃的だった。コロンブスの黄金と名声への欲のために、何百万という人々が命を落とした。現在、カリブの人々あるいは先住民族だけでなく、広い世界で、コロンブスはさほど称賛に値するような人物ではないと考えられるようになったのは、喜ばしいことだ。
 祖先の歴史を振り返り、またスペイン人の行った恐ろしい行為について考えるとき、自分の目の前で子どもや親兄弟が惨殺され、レイプされ、村が略奪されるのをただ見ているしかなかった祖母や母たちは、何を感じたのだろうかと思いを馳せることがある。彼女たちはきっと、激しく祈っていたに違いない。苦しみに遭ったすべての人々がそうするように。では、その祈りはどうなったのか。キャンプファイヤーの煙のように、空へ消えてしまったのだろうか。そして、私は気づいた。私たち子孫こそが、彼女たちの祈りへの応えなのだと。私たちが誤りを正すため、自分たちの物語を伝えるために、ここへ戻ってきたのだと。
談=Jorge Baracutei Estevez/構成=Nina Strochlic/訳=ルーバー荒井ハンナ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191020-00010000-nknatiogeo-s_ame&p=1

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カナダ総選挙 21日投開票 リベラル系与党、大幅減か

2019-10-21 | 先住民族関連
東京新聞 2019年10月20日 朝刊
 【ニューヨーク=赤川肇】カナダ総選挙(下院三百三十八議席)が二十一日に投開票される。世論調査などによると、二〇一五年の前回総選挙で政権交代を果たしたトルドー首相(47)が率いる中道左派の与党・自由党は、中道右派の野党第一党・保守党と接戦の様相で、現有百七十七議席から大幅に減らして過半数を割り込む公算が大きい。
 先住民族出身者や女性の積極登用などリベラル色や若さを前面に出して支持を集めてきたトルドー氏だが、今年に入り自身の司法介入疑惑や政界入り前の人種差別的な振る舞いが相次いで発覚。米ギャラップ社の調査で、一六年に70%を超えた支持率は46%まで落ち込み、不支持率が52%と逆転している。
 選挙戦では、自由党が気候変動対策として五〇年までに炭素排出量実質ゼロを目指す目標や、低・中所得層や小規模事業者向けの減税策を主張。一方、トルドー氏より若いシーア党首(40)が率いる保守党は、トルドー政権が導入した連邦炭素税の廃止を掲げ、トルドー氏のスキャンダルを追い風に「腐敗に終止符を打つ」と政権交代を訴える。
 AP通信によると、カナダでは一九三五年以降、議会多数党の首相が二期目を目指して敗れた例はない。トロント大のドリュー・フェーガン教授(公共政策)は本紙に「全般としてトルドー氏個人への信頼が総選挙の争点だ」と指摘した。
 トルドー政権の存続が危ぶまれる中、オバマ前米大統領は十六日、「トルドー氏は気候変動のような大きな課題を引き受けている。世界は彼の革新的な指導力を必要としている」とツイッターで支持を訴えた。
 連邦選挙管理局の推計では、期日前投票者数は約四百七十万人で、四年前より29%多かった。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201910/CK2019102002000136.html

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