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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

仮面、毛糸絵、陶器のネコ…、メキシコの個性豊かな民衆芸術展

2019-10-05 | 先住民族関連
Lmaga.jp 10/5(土) 7:00配信

メキシコの民衆的な造形表現「アルテ・ポプラル」を紹介する展覧会が、「国立民族学博物館」(大阪府吹田市)で10月10日からおこなわれる。
メキシコでは先スペイン時代にメソアメリカ文明が開化し、16世紀以降はヨーロッパ、アフリカ、アジアからさまざまな文化が流入して独自の芸術文化が生まれた。町中が骸骨だらけになる「死者の日」や、メキシコ革命後の1920~30年代に起こった「メキシコ壁画運動」はその一端と言えるだろう。壁画運動をリードしたのがプ ロの芸術家だったのに対し、アルテ・ポプラルの主人公は職人や一般の人々。名もなき民衆による造形表現、それがアルテ・ポプラルなのだ。
本展では、先住民族「コラ」の仮面、先住民族「ウイチョル」の毛糸絵にはじまり、地域的特徴が際立つ4種の陶器、都市空間を満たす骸骨のオブジェ、社会的メッセージを発する版画や壁画(写真)、そして典型的なアルテ・ポプラルである「生命の木」を紹介する。色彩や創造性にあふれた展示物をとおして、メキシコの民衆文化に親しみたい。
期間中はギャラリートーク、パン作りのワークショップ、メキシコの歌の公演など、関連イベントも充実している。期間は12月24日まで、料金は一般580円。
文/小吹隆文(美術ライター)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191005-00077852-lmaga-life

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国民的少女漫画「君に届け」番外編が発売 爽子は大学生に

2019-10-05 | アイヌ民族関連
ブックバン 10/5(土) 7:15配信
 10月4日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、コミックス第1位は『ゴールデンカムイ(19)』が獲得した。
 第2位は『五等分の花嫁(11)』。第3位は『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦(16)』となった。
 4位以下で注目は9位に初登場の『君に届け 番外編~運命の人~(1)』。2005年から2017年まで別冊マーガレットで連載されていた大ヒット少女漫画「君に届け」の番外編。本編では主人公・爽子の親友だったくるみが主人公となり、舞台も高校から大学へ。くるみの「運命の人」として登場するキャラクター栄治が作者の椎名軽穂さんの別作品「CRAZY FOR YOU」(集英社)に登場する人物で、両作品のファンが楽しめる内容になっている。「CRAZY FOR YOU」では人気キャラだったが悲恋に泣いた栄治の幸せな様子が見られると、古くからの読者を喜ばせている。
1位『ゴールデンカムイ(19)』野田サトル[著](集英社)
不死身の帰還兵、新しいアイヌの少女+脱(糞)獄王。二人の相棒(+シライシ)が再び出会う時、金塊の鍵、父の記憶は甦る…!? 第七師団の精鋭、革命の闘士、未だ謎めく孤高の山猫…それぞれの強者が樺太の地で交差する監獄があればスグ爆破! 猛獣が出れば必ず急襲!!  樺太ヤバイ・集大成の第19巻!!! !!! ! (集英社ウェブサイトより)
2位『五等分の花嫁(11)』春場ねぎ[著](講談社)
「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。京都への修学旅行中、風太郎をめぐって五つ子たちの関係はギクシャクしかけたが、雨降って地固まり、楽しく修学旅行を締めくくることができた。そんな中、六年前の修学旅行で風太郎と出会ったのは四葉だったことが発覚し……。五つ子たちの過去物語が明かされる──!! (講談社ウェブサイトより)
3位『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦(16)』赤坂アカ[著](集英社)
「恋愛は告白した方が負けなのである!」エリートの集う秀知院学園生徒会で出会った会長・白銀御行と副会長・四宮かぐや…。この両想いであるはずの天才2人が、互いに相手に惚れさせ、相手から告白させようと日常の全てで権謀術数の限りを尽くす、新感覚のラブコメ!!  第16巻は、開始早々…怒涛のクリスマスが過ぎ、ついでに冬休みも過ぎ、いきなり新学期を迎える!? ウルトラロマンティックな文化祭を経て急接近した白銀とかぐや様が、その間、特に何も──…無いわけがなく、更に急接近!!! ! 一方、石上と伊井野、藤原と早坂の様子も何やらおかしく…各々が、一体どんな冬休みを過ごしたのか!? 回想形式でお届け!! (集英社ウェブサイトより)
4位『七つの大罪(38)』鈴木央[著](講談社)
5位『椿町ロンリープラネット(14)』やまもり三香[著](集英社)
6位『鬼灯の冷徹(29)』江口夏実[著](講談社)
7位『スキップ・ビート! (44)』仲村佳樹[著](白泉社)
8位『ダンジョン飯(8)』九井諒子[著](KADOKAWA)
9位『君に届け 番外編~運命の人~(1)』椎名軽穂[著](集英社)
10位『鬼滅の刃(16)』吾峠呼世晴[著](集英社)
〈コミックスランキング 10月4日トーハン調べ〉
Book Bang編集部 2019年10月5日 掲載
新潮社
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191005-00587755-bookbang-ent

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第24部 海外特別編(2) 多様な文化 探り伝える

2019-10-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/05 05:00
■納豆のルーツは
 熱帯の光が注ぐ、9月初旬のラオス北部・ルアンパバーン郊外。急な傾斜地に点在する焼き畑農地に、岩見沢市出身で名古屋大大学院環境学研究科教授の横山智さん(53)=地理学=の姿があった。少数民族カム族から、稲やマメ類の種類や栽培方法を聴き取り、料理も作ってもらう。「フィールド調査から、データだけでは分からない多くのことを学べる」が持論だ。
 納豆はどこで生まれたのか―。そんな疑問を解き明かそうと、アジアの60を超える山岳民族の村を巡った。
 釧路高専電子工学科を卒業後、大手製造業の研究所に就職したが、携わったプロジェクトが途中で打ち切りに。転職先の大手企業でも計画が中断され、「会社の都合でやりたい仕事を奪われる」ことに嫌気がさした。
 青年海外協力隊に転身し、28歳で帰国。途上国の農村開発に興味を抱き、筑波大で博士号を取得した。2000年に研究で訪れたラオスの市場で偶然出会ったのが納豆だった。
 乾燥センベイ状の納豆など、日本と異なる形状や発酵方法があることに驚かされる一方、ミャンマーでは日本のような糸引き納豆も見つけた。趣味で始めた研究だったが「調査が楽しくて、やめられなくなった」。
 雨期の山中、悪路を嫌った運転手に途中で帰られ、置き去りにされたことも。調査は約15年に及び、中国・雲南省が納豆の起源とする従来の仮説に対し、タイ系、チベット系など4地域をルーツに、それぞれ発展したとの結論にたどり着く。14年出版の著書「納豆の起源」(NHK出版)は数々の賞を受けた。
 納豆研究は今も続けるが、主な研究テーマはグローバル化が東南アジアの農村社会に与える影響。農薬による土壌汚染など「生産性を追求する先進国の農業が、熱帯の国々で必ずしも最適ではないことを伝えたい」。

 横山さんの著書「納豆の起源」(B6判、317ページ)は1650円。研究内容は個人のホームページ「Learning from the Fields」(http://www.geog.lit.nagoya-u.ac.jp/yokoyama/)に詳細が紹介されており、自身が東南アジア各地で撮影した納豆のカラー写真も公開している。
■世界の格差問う
 「いろんな価値観や文化がある空間が好きなんです」。中南米や欧州各国を渡り歩き、現在は英ロンドンで暮らす太田奈那さん(34)=札幌市出身=も、海外に魅(み)せられた一人だ。
 同志社大学時代、「知らない世界を見たい」と、バイトでためたお金で東南アジアやアフリカの十数カ国を飛び回り、環境関連のボランティアなどに取り組んだ。各地でまともな教育を受けられない子供たちに出会い、「彼らのために何かできないか」と思うようになった。
 会社勤めを経てメキシコでスペイン語を学び、27歳から南米エクアドルの国連機関などで3年間、先住民の貧困対策などに奔走。グアテマラでは運転中に強盗に囲まれ銃を突きつけられた。努力では貧しさから抜け出せない人たちを目の当たりにし、「自分ができることは限られている」と無力さも痛感した。
 その後、パリやデンマークの国際機関で働き、女性の人権向上などを支援。18年1月からはロンドンで日英両国の文化・学術交流に取り組む大和(だいわ)日英基金の企画責任者を務める。
 結婚し、各国を飛び回る生活ではなくなったが、「自分がいる場所で、できる限りのことをしたい」。日本を通して国際的な問題を考えてほしいと、アイヌ民族や日本の格差をテーマにセミナーを毎週企画している。
■樺太紀行を連載
 8月にサハリンを3年連続で訪問したのは札幌育ちのノンフィクション作家梯久美子さん(58)=北大卒=。帝政ロシア期に流刑地になった北部の古都アレクサンドロフスク・サハリンスキーを訪れ、「囚人たちが到着した当時をほうふつとさせる光景だった」と振り返る。
 歴史取材で評価を受けつつ、廃線歩きの著書もある。日本が敷設した鉄路が残るサハリンで「鉄道から樺太の歴史を考えたい」と、昨夏から出版社「KADOKAWA」(東京)の月刊誌に、サハリンを寝台列車などで巡る紀行を連載している。
 初訪問の17年、寝台列車で同室になった男性は先住民族ニブフとロシア人のハーフ。男性は漁業、小樽などからの中古車輸入、石油ガスの仕事を渡り歩いたといい「サハリンの歴史の生き写しのような人と出会い、土地と親しくなった気がした」。宮沢賢治やチェーホフの作品ゆかりの地に繰り返し足を運び、変わらぬ風景に心が引かれた。
 今月、東京から札幌にUターン移住する。「自分を育んでくれた北海道や樺太のことを、今こそ深く知りたい」(バンコク 森奈津子、ロンドン 河相宏史、ユジノサハリンスク 細川伸哉)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/351460

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参加者募集!ナバホ族・アルタイ山脈・チャモロの料理人×日本人シェフが語る「知られざる食文化」とは?星澤幸子先生のアイヌ料理ワークショップも開催決定!

2019-10-05 | アイヌ民族関連
JIJI.COM 10月5日(土)
[一般社団法人 日本スローフード協会]
10月12日(土)・13日(日)<先住民族×食の最先端!>ワークショップ・分科会 参加申込み受付中「先住民族テッラマードレ アジア・環太平洋 in アイヌモシリ」まもなく開催!
10月11日(金)~14日(月・祝)までの4日間、25か国の先住民族と食の専門家たちが北海道に集い、先住民族の叡知から気候変動や持続可能な未来についてを学び深め合う「先住民族テッラマードレ アジア・環太平洋 in アイヌモシリ」(会場:アイヌ文化交流センター サッポロピリカコタン)。現在、12日(土)・13日(日)の一般公開プログラム、分科会とワークショップの参加者を募集しています。
「先住民族のフードシステム:気候変動と持続可能性」というメインテーマのもと、分科会では、先住民族の料理人と日本人シェフが食の未来を語り合うセッションや、先住民族ツーリズムについての課題など、10テーマについて話し合います。ワークショップでは、アイヌ野草採取ツアー、海女料理のレクチャー、など、自然の恵みを大切にしてきた先住民族の食文化を、気軽に楽しく体験していただけます。
分科会・ワークショップのお申し込みは公式ウェブサイト
https://www.slowfood-nippon.jp/itmap-jp
(定員になり次第締め切ります)
開催まであと1週間となった「先住民族テッラマードレ アジア・環太平洋inアイヌモシリ」では、先住民族の食文化についてを学び合う分科会と、料理や伝統工芸を気軽に味わいながら体験できるワークショップの参加者を募集しています。
注目の分科会!古の智慧を伝える先住民族の料理人×食の未来を探求する日本人シェフたちが参加
アジア・環太平洋地域からは、北アメリカの伝統料理を提供するレストランを経営するナバホ族のBrian Yazee、ロシアとモンゴルの間にあるアルタイ山脈の伝統料理を紹介するFominykh Iuliia、グアムのチャモロ料理を伝えるCarbullido Robbyを招聘。
そして日本からは、東京でアイヌ料理店「ハルコロ」を営みながらアイヌ文化を伝える宇佐照代さん、土着の食文化を求めてペルー・アマゾンに渡り、カカオビジネスに取り組みながら「料理が社会に貢献できること」を発信する太田哲雄シェフ、「鳴き声以外捨てる部位が無い」と言われるほど豚肉が根付く沖縄で、生育環境から提供まで一貫してこだわった焼肉店を経営する満名匠吾さんなどが参加します。
モデレーターには、東京・西麻布のフレンチ『レフェルヴェソンス』の生江史伸シェフを迎えます。洞爺湖のミシェル ブラス トーヤ ジャポン』のスーシェフを務め北海道にも縁があった生江シェフは、2017年よりスローフード協会とアイヌ女性会議メノコモシモシの協働に参画。2018年イタリア・トリノで開催された世界最大の食の祭典「テッラマードレ」では、アイヌ料理を世界に発信する一翼を担いました。
星澤幸子先生とつくるアイヌ料理、マオリ族のフードカルチャー紹介、野草採取ツアーなど盛りだくさんのワークショップ。アイヌ・琉球の工芸体験も!
ワークショップは11テーマ。先住民族のシェフによるテイスティングセッションや、熱々の島豆腐づくり、アイヌ文様や琉球の工芸体験など、先住民族の智慧と気候変動についてを美味しく学ぶ工夫も盛りだくさんです。
北海道ではおなじみの料理研究家・星澤幸子先生と一緒に、アイヌ料の「オハウ」と「いなきび団子」をつくるワークショップの開催も決定しました!
食べて・学んで・交流する~先住民族テッラマードレならではの
「食の未来」をぜひお楽しみください!
お申し込みは、公式ウェブサイト経由peatixにて。
https://www.slowfood-nippon.jp/itmap-jp
(定員になり次第締め切ります)
★同時開催の、先住民族テッラマードレマルシェ&ギャラリーは入場無料です。
先住民族テッラマードレ 分科会リスト
分科会1:地球を癒す叡知-気候変動と先住民族
分科会2:言語と食文化の関係性-失われつつある先住民族の言語をめぐって
分科会3:“スーパーフード”の裏側で-ライフスタイルの変容と伝統食
分科会4:エコ "カルチュラル" ツーリズムの時代-<先住民族×観光>への期待と課題
分科会5:Land Rights Now! -この土地は誰のもの?
分科会6:伝統食を次世代へーシェフの新たな社会的役割
分科会7:2つの世界を往き来する-先住民族の若者たちの今
分科会8:女性たちの目覚め-伝統食の継承と発信の担い手として
分科会9:祈りとともに-食文化における精神性
分科会10:味の箱船-生物多様性を守り継ぐために
先住民族テッラマードレ ワークショップリスト
★ナバホ族の先住民族料理~北アメリカ3姉妹ストーリーを添えて
★琉球・アチコーコーの島豆腐づくりワークショップ
★アルタイ山脈の先住民族料理・テイスティングワークショップ
★文様に込められた想い~アイヌ・伝統工芸ワークショップ
★古き道は新しき道~グアム・チャモロ料理ワークショップ
★韓国・済州島の海女「ヘニョ」の伝統料理ワークショップ
★星澤幸子先生のアイヌ料理ワークショップ
★ニュージーランド・先住民族フードの世界へようこそ!
★琉球・伝統民具「クバ細工」ワークショップ
企業プレスリリース詳細へ (2019/10/04-10:25)
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000003.000048258&g=prt

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『熱源』川越宗一著 民族の誇り、個人の尊厳守る闘い

2019-10-05 | アイヌ民族関連
山陽新聞 2019年10月04日 07時08分 更新
 「弱肉強食」や「優勝劣敗」といった自然の摂理ともみえる考え方は、これまで幾度も戦争や植民地支配を招いてきた。これにどう抗い、民族の誇りと個人の尊厳を守るためにどう闘えばいいのか。本書が問いかける核心は、現代を生きる私たちをも鋭く射抜く。例えば、排除や差別、ヘイト表現にどのように向き合うべきなのか。
 川越宗一の歴史小説『熱源』は、樺太アイヌを物語の中心に据える。故郷を奪われ、戦争に巻き込まれながらも、生き延びようとする強い意志を描く。
 極寒の地、樺太(サハリン)には、樺太アイヌをはじめとするいくつもの先住民族が暮らしていた。彼らは「文明」を名乗るあまたの人々に翻弄され続けた。
 ヤヨマネクフ(山辺安之助)は9歳のとき、生まれ故郷の樺太から北海道・対雁(ついしかり)村に移り住んだ。樺太千島交換条約締結によって、800人を超える人々と共に強制移住させられたのである。そこで彼らは「和人」から「犬」と蔑まれたり、「文明的な暮らしを覚えましょう」と言われたりする。
 対雁村に根をおろすかに見えた彼らだが、コレラと天然痘の蔓延により、村は壊滅状態に。ヤヨマネクフの愛する妻も病に倒れる。
 死の床で、妻はヤヨマネクフに五弦琴(トンコリ)の弾き方を伝える。そして「もう一度見たい。故郷へ帰りたい」と言い残して亡くなる。ヤヨマネクフは、息子と共に故郷に帰る道を選ぶ。
 もう一人の主人公ともいえる人物は、ロシア皇帝暗殺を謀った罪でサハリンに流刑されたポーランド人、ブロニスワフ・ピウスツキだ。サハリンの少数民族、ギリヤークやアイヌとの交流を深めるうちに、その言葉や風習を研究するようになる。
 アイヌの女性と結婚して子どもも生まれる。だが島を離れていたとき、日露戦争が始まる。運命が、家族の絆を切り裂いてゆく。
 ピウスツキはロシア帝国極東の都市で、ギリヤークの文化や生活様式について講演し、質問を受ける。「サハリン島の異族人たちの知性は、我々の文明やその知識をどの程度、理解し得るのでしょう」
 人種や民族に優劣をつける発想は、当時一般的だった。だが、ギリヤークやアイヌと共に生きてきたピウスツキにとっては、衝撃的な質問である。ピウスツキはこう答える。「サハリン島。そこには支配されるべき民などいませんでした。ただ人が、そこにいました」
 ヤヨマネクフは後に、南極探検隊に志願する。アイヌの名誉のために。後援会長の大隈重信に言う。「俺たちはどんな世界でも、適応して生きていく。俺たちはアイヌですから」「アイヌって言葉は、人って意味なんですよ」
 白瀬矗や金田一京助、二葉亭四迷らも登場し、物語に膨らみを与える。丁寧な人物造形により、問いが血肉化され、私たちの前に提示される。
(文藝春秋 1850円+税)=田村文
https://www.sanyonews.jp/article/945268

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「熱源」書評 アイヌの人生軸に世界を見渡す

2019-10-05 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2019.10.05
評者: いとうせいこう / 朝⽇新聞掲載:2019年10月05日
 小説である。
 舞台は樺太から始まり、東京へ、ロシア帝国へ、南極へ、フランスへと飛んでいく。時代は明治維新から第2次大戦後まで。主人公の一人はアイヌのヤヨマネクフで、その少年期から物語はしるされ、彼はのちに山辺安之助とも名乗る。
 樺太でのアイヌの生活はいかなるものか、和人はどのように彼らに接してきたか、そして地理的には当然ロシア人がからんできてしかるべきであり、小説はヤヨマネクフを描くことで時代の変動と、様々な文化を読者に教えてくれる。
 日清日露戦争、二つの世界大戦。その時、アイヌはどうしていたか。日本はどのように国家を造ろうとしていたか。その衝突がどういう先住民抑圧を生んだか。
 こう書くだけで、本書の持つテーマが素晴らしく興味深く、また小説だからこそ多様な生き方を提示出来ることに納得していただけるのではないか。
 私もたまたま今年、マンモス博物館を訪ねるためロシアのサハ共和国へ行った。驚いたのは時差がまったくないことで、気づけば日本列島の真上にシベリアは広がっているのだった。
 サハ人の風貌はきわめて日本人に近く、狩りに際しての獲物への感謝のあり方なども、アイヌや日本の狩猟採集文化と酷似していて私は改めて驚いたものだ。
 その〝真上〟の世界を愛をこめて活写し、大きな時代をとらえた本書は、司馬遼太郎『坂の上の雲』の別バージョンとして読まれるとさらに面白く、同時期ロシア人はどうしていたか、アイヌを巡って金田一京助は、ロシアを巡って二葉亭四迷はどう生きたかを重ね合わせることが出来る。
 小説の工夫として作者は、視点人物がポーランド人の時、「畳」を「草を分厚く編んだ方形の敷物」と書き、アイヌ人の時に「天皇陛下」にモシリカムイとルビを振る。各人の立場によって世界が変わって見えることを丁寧に示したこうした細かい遊びも奥が深い。
    ◇
かわごえ・そういち 1978年生まれ。2018年『天地に燦たり』で松本清張賞受賞、作家デビュー。本作が2作目。
https://book.asahi.com/article/12767291

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アイヌ文化を体験 白老でタイのアイドル、自国で発信へ

2019-10-05 | アイヌ民族関連
室蘭民報 2019/10/4 10:03 (JST)
 北海道アンバサダーを務めるタイのジャンさん(25)ら女性3人が2日、白老町を訪れアイヌ文様刺しゅうやプリザーブドフラワー作りを体験した。アイヌ文化をタイで発信するという。
 道の「アイヌ文化と連携した海外との経済交流推進事業」として、会員制交流サイト(SNS)などを通じて多くのフォロワーを持つ20代の女性アイドル3人を招へいした。約30万人のフォロワーがいるというジャンさんは、AKB48の姉妹グループでバンコクを拠点に活動するBNK48の元メンバー。
 川沿生活館では、町内のアイヌ文様刺しゅうサークル「フッチコラチ」の岡田育子代表の指導を受けながら、アイヌ文様刺しゅうに挑戦した。ジャンさんは「一針一針気持ちを込めて集中しました。歴史のあるアイヌ文化をきちんと伝えられるよう頑張りたい」と話した。町内社台のコミュニティカフェ・ミナパチセではプリザーブドフラワー作りに取り組んだ。(富士雄志)
https://www.oricon.co.jp/article/949967/

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タイのタレント来町 アイヌ文化をSNSで発信-白老

2019-10-05 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2019.10.04

アイヌ民族の伝統料理を写真に収めるJANCHANさん(左から2人目)らタイの女性タレント=白老町のミナパチセ
 インターネットを活用した情報発信者として影響力を持つインフルエンサーで、タイのアイドルグループ「バンコクBNK48」の元メンバーJANCHAN(ジャンチャン)さん(25)ら同国女性タレント3人が2日、白老町に訪れた。道のインフルエンサー招聘(しょうへい)事業で来町し、アイヌ文化の魅力をインターネット交流サイト(SNS)でタイへ発信した。
 来町したのは、JANCHANさんのほか、日本のファッション雑誌「LARME(ラルム)」専属モデルを務めるクリスタさん(24)とアンナさん(22)。いずれも日本との関わりが深く、中でもJANCHANさんは北海道の情報発信に協力してもらう道の「ほっかいどうスマイルアンバサダー」に任命されている。
 3人はインフルエンサーとしても人気を誇ることから、来年4月の民族共生象徴空間(ウポポイ)開業を念頭に、アイヌ文化の魅力をSNSで伝えてもらう道の招聘事業で来道。1、2日の日程を組み、1日に札幌市アイヌ文化交流センターを訪れ、翌日にウポポイ開設地の白老町へ足を運んだ。
 JANCHANさんらは同町の川沿生活館でアイヌ文様刺しゅうを体験した後、社台のコミュニティカフェ・ミナパチセを訪問。チェプオハウ(サケの汁物)、チェプイマニッ(サケの串焼き)、ユク(シカ肉)など、アイヌ民族の伝統料理にスマートフォンのカメラレンズを向け、若い女性の感覚でおしゃれに撮影した写真をインスタグラムに投稿した。
 一連の体験を経てJANCHANさんは「タイでは北海道のブランド力が高く、アイヌ文化のことも伝えていきたい」とし、クリスタさんも「アイヌ民族の料理はインスタ映えもするし、とてもおいしい。タイの人もサケの料理は大好きなので、受け入れられると思う」と話した。北海道に初めて訪れたアンナさんは「この土地の素晴らしい自然や居心地の良さをタイにアピールしたい」と意気込んだ。
 同行した道の担当者は「インフルエンサーの発信力が海外との経済交流拡大や観光客の増加につながれば」と期待していた。
 3人は、道産品アンテナショップ「どさんこプラザ」が入店するタイ・バンコクの高島屋で11月に開かれるイベントにも出演し、北海道をPRするという。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/13941

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大泉洋が北海道・白老町の隠れた名産品を食す! 衝撃のその味は?

2019-10-05 | アイヌ民族関連
ザテレビジョン 10/4(金) 10:59配信
札幌テレビ(STV)で毎週日曜昼4:55~に放送されている「1×8いこうよ!」。10月6日(日)は、北海道を様々な角度から調査し、新たな魅力を発掘するシリーズ企画「1×8フカボリ探検隊」の第7弾を送る。
同番組は、北海道を笑いで元気にしようと、大泉洋&木村洋二(STVアナウンサー)の「YOYO’S」が身分不相応で壮大なテーマを掲げ、荒唐無稽なトークを繰り広げながら、そこそこ本当に理想を実現させていく体当たり的、バラエティー番組。
今回は、アイヌ関連施設「民族共生象徴空間・ウポポイ」の開業まであと半年と迫り、北海道はもちろん日本中から注目される街・白老町を深掘りする。
白老町が誇る高級食材といえば白老牛だが、今回はそのさらに上をゆく超高級食材「白老カムイキャビア」を紹介。2007年から販売が始まったが生産量がごくわずかで、まだ極一部の人にしか存在を知られてない隠れた名産品の生産現場に潜入する。食通を自認する大泉も驚いた衝撃の美味さとは?
さらに港町白老ならではと言える、大漁旗を再利用して製作された雑貨の店も紹介する。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191004-00207370-the_tv-ent

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火山の大噴火は世界の“色”を変える 北米と欧州でカラフルな夕日、千島列島の火山噴火が原因

2019-10-05 | アイヌ民族関連
夕刊フジ 2019.10.4
 北米と欧州で、7月から8月にかけてピンクや黄色に染まった朝日や夕日が見られた。ふだんは見られないカラフルな空だった。
 これは、はるかに離れた千島列島にある火山が噴火したせいだ。火山は千島列島の中部、やや北寄りのライコケ火山。7月22日に95年ぶりに噴火して、噴煙が1万3000メートルにまで上がった。
 ここは成層圏の高さだ。ここまで上がった噴煙は世界中を回る。噴煙に含まれる多量の微小な火山性粒子が、日の出と日の入りに太陽光を拡散させたのである。
 ライコケとは珍しい名前だが、先住民族であるアイヌが火口を見て「地獄の穴」と名づけたアイヌ語で、戦前の日本では雷古計島と呼ばれていた。ロシア語でもそのまま踏襲されている。長さと幅が2キロあまりの小さな火山島で、山頂の高さは551メートルある。
 ここは日本や東アジアから北米へ向かう航空路だ。航空路は大圏航路を取るから千島列島を通る。人工衛星が火山からの噴煙を観測して、この地域を担当する気象庁の航空路火山灰情報センターでは注意報を出した。
 じつは火山の噴煙が成層圏まで上がって世界中に影響したことは多い。たとえば、1783年の浅間山(長野・群馬県境)で出た火山灰は地球を半周してグリーンランドの氷河のボーリングで見つかったことがある。
 また、インドネシアのタンボラ火山は1815年に大噴火して、世界の気候を変えてしまった。舞い上がった火山灰は世界の気候を変え、地球に降り注ぐ太陽熱をさえぎってしまったのだ。米国北東部では異常低温となって雪や霜が6月まで見られた。欧州でも5月から10月まで長雨が続いて農作物が不作になった。
 インドネシアのクラカタウ火山は1883年に大規模な噴火を起こした。火山島が吹き飛んでしまったほどのすさまじいものだった。噴火は海面近くで起きたので大津波を発生し、地元での死者は3万6000人にも達した。死者数は2004年のスマトラ沖地震(マグニチュード=M=9・3)までは世界でも最も多い津波の犠牲者だった。
 クラカタウの噴火の影響で世界の気候が変わってしまった。舞い上がった火山灰は世界の気候を変え、太陽熱をさえぎって北半球全体の平均気温が0・5~0・8度ほど下がった。その後何年にもわたって世界的な冷害を招き、農作物の不作をひき起こした。
 タンボラ火山の噴火の影響も1815年だけではすまず、翌年にも世界各地で続き、「夏のない年」といわれた。その後も長く、世界各地で太陽が異常に赤っぽく見えたり、太陽のまわりに大きな輪が出現する「ビショップの環」が見えたりした。
 昨年日本に来たノルウェーの画家ムンクの「叫び」。この絵はインドネシアの火山噴火が世界中に影響したのものだと主張している学説がある。気候変動でノルウェーでも異様な色の夕焼けがあったはずだというのである。
 ムンクの絵は1893年に制作されたが、1883年の大噴火の10年後だった。噴火で舞い上がった火山灰は、数年以上も世界中の空を漂っていたのである。
 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『多発する人造地震-人間が引き起こす地震』(花伝社)。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191004/dom1910040006-n1.html

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ロシア人学生、日本に来れ 北大など留学フェア 国際競争力の強化目指す 

2019-10-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/04 05:00
 【モスクワ小林宏彰】北大など日本の大学が、ロシアからの留学生獲得に本腰を入れ始めた。優秀な外国人留学生を増やし、国際競争力強化につなげる狙いがあり、9月下旬にモスクワで初開催した本格的な「日本留学フェア」には北大、金沢大、早稲田大など12校が参加。ロシア人学生らの関心も高く、北大などは日ロの大学間の単位互換制度も検討しており、2022年にはロシアからの留学生を現在の約2倍の1500人まで増やしたい考えだ。
 「生物学の最先端の研究ができる大学が知りたい」「将来は日本企業で働きたい」。モスクワでの留学フェアにはロシアの大学生ら約250人が集まり、各大学の担当者に熱心に質問していた。留学ではなく、日本の大学に進学したいという高校生や保護者もおり、北大関係者は「日本への憧れだけでなく、キャリア形成を念頭に置いた具体的な質問が多かった」と話す。
 留学フェアは北大が筑波大、新潟大と共に文部科学省の委託を受け、5月末にモスクワ大と共同で開設した海外拠点が主催。モスクワに先立ち、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで行ったフェアも盛況で、今後は人口100万人規模の地方都市でも開催していく方針だ。
 北大や文科省がロシア人留学生の獲得に力を入れる背景には、専門的な知識や技能を持つ「高度人材」の国際的な獲得競争が激化する中、優秀なロシア人学生の大半が日本以外を留学先に選んでいる現状がある。
 法務省の統計によると、日本にいる外国人留学生は昨年末で33万7千人。そのうちロシア人は889人と全体の0・26%にとどまっており、モスクワ大4年のニキータ・エルショフさん(21)は「海外の大学院に進みたいが、留学先は大学側の情報提供や支援制度次第。日本以外に欧州や中国も検討している」と話す。
 こうした状況を踏まえ、北大など日ロの計54大学が加盟する「日露大学協会」は、日ロ間で1単位の取得に必要な履修時間が違うことも留学の妨げになっているとみて、単位互換制度の導入を両国の関係省庁に要請する方針。まず修士課程を対象に導入し、2年間で自国の在籍大学と留学先の相手国の大学の両方で学位が取得できるようにすることも検討していく考えだ。
 モスクワの留学拠点の所長を務める北大アイヌ・先住民族研究センターの加藤博文教授は「研究者間の交流なども促進し、学生が日本に留学しやすい環境をつくりたい」と話している。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/351271

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アイヌ文化の魅力紹介 「ウポポイ」、北海道・白老町に来年4月24日(金)開館

2019-10-05 | アイヌ民族関連
旬刊旅行新聞 2019年10月4日(金)配信

建設が進むウポポイ「国立アイヌ民族博物館」(2019年9月)
 アイヌ文化振興のナショナルセンターとして来年4月24日(金)、北海道白老郡白老町に「民族共生象徴空間」(愛称=ウポポイ)がオープンする。豊かな自然に囲まれたポロト湖のほとりで、アイヌ文化の多彩な魅力に触れることができる。
 敷地内には国立アイヌ民族博物館のほか、国立民族共生公園、慰霊施設が整備される。中心となる国立アイヌ民族博物館は、先住民族アイヌを主題とした日本初の国立博物館。口伝えで語り継がれてきた口承文芸やアイヌの世界観の中核をなす「カムイ(神)の考え方」など、6つのテーマに沿った展示を行う。館内の解説パネルやサイン、音声ガイドは日本語、英語、アイヌ語に対応する。(一部は中国語、韓国語、ロシア語、タイ語も)約100席のシアターではアイヌ文化を高精細・大画面映像で紹介する。
 国立民族共生公園は、食材の加工・調理、食べることを通じてアイヌ文化を学べるほか、「アイヌ古式舞踊」などの伝統芸能を楽しむ体験プログラムも用意している。
 ウポポイとはアイヌ語で、「(おおぜいで)うたうこと」を意味する。休業日は毎週月曜日(祝休日の場合はその翌日)と年末年始。入場料(博物館と公園の共通券)は大人1200円、子ども600円、中学生以下無料。団体(20人以上)は2割引。駐車場は大型バス約80台、乗用車約240台収容。
http://www.ryoko-net.co.jp/?p=64603

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