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体験型観光サミット道内開催に前向き 世界最大協会 シャノンCEO

2019-10-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/27 05:00
 【倶知安】欧米で人気の体験型観光「アドベンチャートラベル(AT)」の世界最大の協会アドベンチャー・トラベル・トレード・アソシエーション(ATTA、本部・米国)のシャノン・ストーウェル最高経営責任者(CEO)は26日、ATの候補地視察で訪れた後志管内倶知安町で報道陣の取材に答えた。道などが目指す2021年のATの国際サミット道内開催について「実現可能性はとても高い」との認識を示した。
 ATはひとつの地域に長く滞在し、体験型観光と異文化交流、自然を楽しむ旅行形態。同町で開かれている20カ国・地域(G20)観光担当相会合に合わせ、道などがシャノン氏を招いた。
 シャノン氏は道内の環境について「自然、アクティビティー、文化の三つとも高いポテンシャルが感じられる」としたほか、阿寒湖畔などにアイヌ民族の文化を紹介する施設なども多いことから、同協会のサミット実現には適地だとの認識を示した。さらに、「北海道の関係者が一つになって今、努力している」と道などの誘致の取り組みを評価した。
 サミットは鈴木直道知事が公約で誘致を掲げており、実現すればアジアで初となる。今年9月にスウェーデンで行われたサミットには旅行会社の関係者やガイドら、約50カ国から約800人が参加。体験型観光や商談会などを行った。(犬飼裕一)
■海外客への対応強化 必要 シャノン氏一問一答
 取材に答えたシャノンCEOの主な一問一答は次の通り。
 ――来道は5月以来で通算4回目。今回の目的は。
 「アドベンチャートラベル(AT)の国際サミットで使用可能なホテルや本大会の会場、レストランなどの視察です。関係者全員が同じゴールに向かっているかどうか、観光客に向けてどんなツアーが行われているかもチェックします」
 ――国際サミット誘致に向けた道や北海道経産局などの取り組みをどう見ますか。
 「北海道は自然と文化の両方を持っています。2021年の国際サミット開催に向け、とても有利な位置にいます。私自身も北海道で開催したいと考えていますが、まだ決定ではなく、最終的なチェックをしています。北海道の皆さんが一丸で取り組めば、必ず誘致できると思います」
 ――国際サミット誘致に向けた課題は。
 「体験型観光に関する日本の国内客と海外客のニーズにはギャップがあります。ギャップを埋めて国際的に通用する商品を作ることが大事です。国際サミットは大規模で、開催するには多くの観光商品が必要です。対応できるガイドや事業者を育てないといけないと思います」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358534

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体験型観光高校生提言 道内4校の8人 G20観光相会合

2019-10-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/27 05:00
 【倶知安】後志管内倶知安町で26日開かれた20カ国・地域(G20)観光担当相会合の会場では、道内の高校生たちが約200人の海外代表団を前に、自ら考案した持続可能な観光のあり方を英語で提言した。北海道の紹介ブースでは、鈴木直道知事がアイヌ民族の衣装を着て2020年4月に開業する胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」をPRした。
 札幌国際情報、立命館慶祥、倶知安、倶知安農業の各高校の生徒計8人は、地域の農業や防災について楽しみながら伝える「体験型」観光の取り組みを提案。「特産物を地域の利益にする中で、住民の意識も高まる」と指摘し、「魅力的な観光プランを作るためには、まず地域の魅力とは何かを考えることが第一歩だ」などと訴えた。立命館慶祥高3年の飯田萌菜(もな)さんは発表後、「とても緊張したが、練習の成果は出せた。4校合同で世界に発信できてうれしい」と話した。
 鈴木知事は会議の合間に北海道の紹介ブースで、アイヌ文化について「道内でしか体験できない」と強調し、海外代表団もアイヌ文様の衣装の試着などを行った。トルコのハサン・ムラット・メルジャン駐日大使は「独自文化の発信は、世界の観光産業にとっても素晴らしい取り組みだ」と喜んだ。ブースでは、道の担当者らも海外代表団に道内の特産品などをPRした。
 このほか、会場では、国内外の観光関連ベンチャーによる先進的な取り組みの発表も行われ、車いすでアクセスしやすいルートを共有するアプリや、電気が通じていない地域に太陽光発電機を設置するツアーを実施している例などが紹介された。(宇野沢晋一郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358510

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アイヌ文化 伝承誓う 「札大ウレシパ」設立10年で催し

2019-10-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/27 00:45 更新
 アイヌ文化の担い手を育てる一般社団法人「札幌大学ウレシパクラブ」の設立10年の節目を祝うメインイベント「ウレシパ・フェスタ」が26日、同大で開かれた。小説家の五木寛之さんによる基調講演や学生による舞踊発表などが行われ、約300人が訪れた。
 五木さんは「今を生きる力」と題して講演。北朝鮮から引き揚げ、少数者であることを自身のアイデンティティーと考えてきたといい「絆が強調される時代だからこそ、仲良く生きながらも個を失わないことが大切。みんなが一つの色に染まれば、新しい時代は生まれない」と強調した。
 舞踊発表では、釧路管内白糠町と釧路市阿寒町それぞれの「クリムセ(弓の踊り)」などを披露し、アイヌ文化の地域性の豊かさを表現。クラブの発足当初から踊られてきたという「イヨマンテリムセ(クマの霊送りの踊り)」を学生全員で踊る場面もあった。
 ウレシパはアイヌ語で「育て合い」の意味。アイヌ民族向けの奨学金制度で就学を支えると同時に、文化の深い学びにつなげる狙いで2010年4月に設立された。(斉藤千絵)
◆ウレシパのシ、クリムセのム、イヨマンテリムセのムは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358471


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横山孝雄さん(漫画家) 8月31日死去 82歳 アイヌ民族 苦難の歴史描く

2019-10-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/26 16:00
知里幸恵の木像を囲んで笑顔を見せる横山孝雄さん(左)とむつみさん=2014年11月、登別市の「知里幸恵 銀のしずく記念館」
 漫画家赤塚不二夫のアシスタントとして、人気作家を輩出したトキワ荘に通い、その後はアイヌ文化や歴史を題材に漫画を描き続けた。「アイヌ神謡集」を著した知里幸恵のめい・むつみさんと結婚し、妻の故郷登別に移り住んで2人でアイヌ民族の復権運動に取り組んだ。
 代表作は「イ シカリ神うねる河」(全2巻)。松浦武四郎の「近世蝦夷(えぞ)人物誌」を題材に、アイヌ民族の苦難と闘いを描いた。作品について尋ねると、ふだんは物静かな孝雄さんが「(出版関係者から)『もう少し長い作品にしたら手塚治虫文化賞マンガ大賞を取れたかも』と言われた」とはにかんだ。
 野田サトルさん(北広島市出身)の人気漫画「ゴールデンカムイ」など、アイヌ民族を題材にした最近の作品を「歴史や文化を正確に描いている」と評価し、「後輩」たちの活躍に期待した。
 孝雄さんを知ったのは2015年、むつみさんの半生を連載するため自宅隣りの「知里幸恵 銀のしずく記念館」に通った時だった。
 末期がんと闘病するむつみさんの体調を考え、インタビューは週1回、1時間ほど。それでも文化伝承への思いを教えてほしいという要望に約3カ月間にわたって応じてくれた。孝雄さんは、長期の取材を心配していたはずだ。が、何も言わず、東京時代、2人で活動したアイヌ民族の団体「関東ウタリ会」の資料などを快く貸してくれた。
 16年、むつみさんの葬儀で顔を合わせたのが最後となった。記念館には「知里幸恵を通してアイヌ文化のすばらしさを伝えたい」という2人の遺志が宿っている。(文化部 中村康利)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358414

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「松前は日本海交易拠点」 弘前大・関根教授遺跡調査結果を発表 出土の伊万里焼、唐津焼など分析

2019-10-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/26 05:00
 【松前】町松城地区などで、かつての城下町の遺跡を調べてきた弘前大・関根達人教授(考古学)の歴史講演会が町内で開かれた。関根教授は出土品の伊万里焼や備前焼の破片など、当時の松前の繁栄ぶりがうかがえる資料を元に、「松前が日本海交易の拠点だった」とする調査結果を発表した。
 講演会は町教委の主催で、19日に開催。町民ら約20人が参加した。
 調査は2017年に町豊岡の武家屋敷の跡、18年には町松城の江戸時代に店舗があった場所を発掘した。
 店舗跡では18世紀の地層から伊万里焼、17世紀の地層からは越前焼や唐津焼の器などが出土した。唐津焼の器は灯明皿で関根教授は「付着したすすを分析した。海産の魚類のものとみられる」とし、ニシンなどの油の可能性を指摘した。
 17世紀の地層からは、アイヌ民族が使っていた矢の「中柄(なかえ)」も発見された。シカの角で作られ、関根教授は「矢の重みを増して殺傷能力を高める目的だった。交易などで松前に滞在したアイヌの人たちのものではないか」と指摘した。
 武家屋敷跡からはオランダで作られた磁器の破片や、アイヌ民族向けとみられるガラス玉も発見され、松前を拠点に多くの人や物が行き交っていた当時の状況が浮かび上がった。
 関根教授は「松前は江戸時代を通じて日本海交易の北の拠点だった。このことが考古学的にも裏付けられた」と述べた。
 講演会に参加した松前高教諭の渡辺大輔さん(43)は「(出土品から)松前が世界とつながっていることがリアルに分かった。誇れる場所だということを生徒に伝えたい」と話していた。(中原洋之輔)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/358184

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