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<2020東京>帯広・酒井さん夫婦、千人群舞へ思い熱く アイヌ民族伝統舞踏の踊り手育成「開会式で世界に発信」

2019-05-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/02 05:00

妻の真理さん(左)の歌と手拍子に合わせ「ク・リムセ」を踊る学さん(北波智史撮影)
 2020年の東京五輪・パラリンピックの開会式でのアイヌ民族の伝統舞踊の披露を目指し、北海道アイヌ協会(札幌)が2018年度から、踊り手の育成に取り組んでいる。振り付けを広める「サブリーダー」は道内外に約30人。帯広カムイトウウポポ保存会の酒井学さん(42)と真理さん(37)夫婦も選ばれた。2人は「アイヌという民族を世界の人たちに知ってほしい」と厳しい練習に打ち込む。 近年の五輪では先住民族が尊重され、10年のバンクーバー大会や16年のリオデジャネイロ大会の開会式に先住民族が登場した。道やアイヌ協会の要請に国も前向きな方針を示している。協会は道の補助を受けながら、千人規模の群舞を想定し準備を進めている。
 サブリーダーの育成が始まったのは18年6月。帯広カムイトウウポポ保存会からは2人の他に、現在は胆振管内白老町に住む荒田裕樹さんが選ばれた。これまで釧路や札幌などに計8回集まり、合宿形式で研修を行ってきた。監督を務める釧路市の秋辺日出男さんの指導を受け、土地ごとに異なる踊りを教え合っている。
 研修では学びも多い。学さんは魔払いの意味がある「タクサリムセ」を踊った経験がなく、新鮮で印象に残った。昨年11月には釧路で、サブリーダーが伝統舞踊を一般に発表。真理さんはそこで、釧路市阿寒湖町と日高管内平取町、旭川市のそれぞれの鶴の舞を続けて踊った。全く動きが異なり驚いたという。
 また、同じ志を持つ仲間との交流も深まっている。開会式ではそろった動きが求められるため、基本的な足の動かし方を統一している。真理さんも長年の踊りの癖が矯正されて最初はつらかったが、「他のサブリーダーと教え合うことで支えられた」という。
 サブリーダーで話し合って、この開会式で踊る千人の集まりに「パラル」と名付けた。アイヌ語で「大きい道」を意味する。五輪開会式という大きなプロジェクトを切り開きたい―。そんな願いを込めた。
 幼いころから2人とも、いわれない差別を周囲から受けてきた。学さんは言う。「(アイヌの立場は)今はマイナス。だけど、子供の世代、さらに次の世代でもいいからゼロ、プラスになっていってほしい。五輪は、そのきっかけの舞台になればいいな」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/301673

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質問なるほドリ アイヌ新法 どんな法律? 先住民族と認め 誇りを尊重=回答・笈田直樹

2019-05-02 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2019年5月2日 東京朝刊
 なるほドリ アイヌ新法が4月19日に成立したね。どこが新しいの?
 記者 明治政府は1899年に北海道旧土人(どじん)保護法を制定し、アイヌ民族の同化(どうか)政策を進めました。同法は戦後も一部効力を持っていましたが、1997年のアイヌ文化振興(しんこう)法施行に伴い廃止されました。今回のアイヌ新法はアイヌを「日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族」(第1条)と法律に初めて明記した点に意義があります。正式名称は「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」です。
 Q 今まで先住民族と認めてなかったの?
この記事は有料記事です。
残り510文字(全文780文字)
https://mainichi.jp/articles/20190502/ddm/012/070/100000c

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