先住民族関連ニュース

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持続可能な社会へ企業は力注ごう 社説

2018-01-15 | 先住民族関連
日本経済新聞2018/1/15付
 環境問題や貧困、格差拡大などの課題を放置すれば経済成長は続かず、健全な社会を築くこともできない。こうした問題意識から、持続可能な社会に向けた取り組みを強めようという動きが世界で広がっている。なかでも重要なのが企業の果たす役割だ。
 環境や社会問題とのつながりを考えて事業を進めることは、企業にとって社会的責任を果たすだけでなく、新たなビジネス機会を得たり事業のあり方を改善したりする好機にもなる。
自ら価値高める発想で
 日本企業も得意分野を生かしながら、自らの企業価値を高めるという前向きな発想で臨みたい。
 経済や社会の持続可能な発展という課題は、国連が「持続可能な開発目標(SDGs)」という国際社会共通の目標として推進している。貧困、健康と福祉、教育、気候変動など17の項目で目標を設け、2030年までに達成するよう加盟国に求める。
 国連は途上国の開発に重点を置いてきたが、先進国も含めた包括的な課題に広げ、15年に採択したのがSDGsだ。地球環境問題やグローバル化の負の側面などに対応するには、あらゆる国の参加が必要だという問題意識がある。
 日本政府は首相をトップにする推進本部を設置し、実施に向けた指針を打ち出している。経団連は昨年11月に7年ぶりに改定した企業行動憲章で「持続可能な社会の実現」を掲げた。
 独ベルテルスマン財団などがまとめた国別のSDGs達成度によると、日本は昨年、157カ国中で11位だった。教育や産業・イノベーションなどで目標を達成する一方、男女間格差や気候変動など5分野の評価が低かった。
 SDGsの推進は国際社会への貢献だけでなく、自らの社会の質を高めることにもつながる。日本はSDGsで最先端をいくモデル国家をめざすべきだ。
 カギを握る民間の取り組みでは、既に実績をあげている企業も少なくない。
 住設機器大手のLIXILグループは世界の衛生問題の解決に向け、新興国で簡易トイレを生産、販売している。製薬大手エーザイのように、熱帯病の治療薬を無償で新興国に提供している企業もある。こうした動きは単なる社会貢献の域を超え、長期の経営戦略としても大きな意味を持つ。
 新興国の生活水準が上がれば、新たな市場の開拓につながる。グローバルな課題に取り組む姿勢は、企業や製品のブランド価値向上という面でも良い影響をもたらすとみられるからだ。
 業界として国際的な規範をつくる動きも目立ってきた。資源メジャーなど世界20社以上が加盟する国際金属・鉱業評議会(ICMM)はSDGsが掲げる目標も踏まえて環境対応、人権の尊重など10の基本原則を打ち出している。
 評議会に加盟する住友金属鉱山が鉱山開発にあたるフィリピンの先住民族について社内講習をしたり、精錬に使わない鉱物の堆積場を緑化したりする活動はその一環だ。環境対策はコストになるが、軽視すれば長期的に資源の安定確保はできない。
 サプライチェーンの的確な管理も欠かせない。米コカ・コーラグループなど世界の食品、小売り大手は原料農産物の調達にあたり、環境や働く人の人権を重視する基準を設けている。
ESG情報の開示を
 劣悪な労働環境で働かせたり、環境対策をおろそかにしたりすれば道義的な問題だけでなく、事業基盤を傷付けて結局自らにはねかえってくる。環境や人権の重視と事業の持続可能性は表裏一体だ。
 株式市場では最近、企業の環境や社会分野などへの取り組みを評価する「ESG投資」が広がっている。年金基金などの資金が流入し、全世界の運用規模は20兆ドルを超えたもようだ。日本でも年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が昨年、ESG投資に乗り出した。
 資産運用業界では、投資先企業の業績や財務の分析だけでなく、社会問題への取り組みを含めた事業評価のためのアナリスト育成も始まった。企業にとっては資本市場への情報開示がいっそう重要になる。業績・財務情報だけでなく、社会問題解決の取り組みなどもあわせて説明する「統合報告書」などを活用すべきだ。
 本業のビジネスの力を使って環境や社会問題を解決し、それが株式市場での評価に結びついて事業の追い風にもなる。そんな好循環が根付くように企業も投資家も力を注ぎたい。
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO25674710V10C18A1PE8000/

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南太平洋の島探検 [字]

2018-01-15 | 先住民族関連
人食いザメと恐れられるオオメジロザメの餌付けに挑戦し、先住民族によ …
日経BPネット 1/15(月)

© OVER THE HORIZON PICTURES (CANADA) INC. / Andre Dupuis
放送予定
1月22日(月)スタート
毎週月曜日21:00~22:00
再放送:同週火曜日11:30~12:30/同週日曜日9:30~10:30
番組内容
ニュージーランドの冒険家エリス・エメットが航海術を一から学び、船でしか行けない南太平洋の島々を訪れる海洋冒険のドキュメンタリー。
 絶海の孤島と呼ぶにふさわしい島々へは飛行機で降り立つことはできず、帆船でのみたどり着くことができる。目指すのはトンガ、フィジー、ウォリス・フトゥーナ諸島、マーシャル諸島、そしてキリバスである。エリスは風や波との闘いの末に島への上陸を果たし、島で暮らす人々と交流しながら、驚異の大自然を心ゆくまで味わう。
■字幕
■60分x6話
第1話「いざ 南太平洋へ」
 エリス・エメットは生まれながらの冒険家であり、ニュージーランドの山を中心に冒険に生きる日々を送ってきたが、今度の目的地は南太平洋の島々である。ただ1つの問題は、エリスに航海の経験がまったくないことだった。彼は友人やインストラクターから手ほどきを受け、次第に海の男にふさわしい技術と経験を身につけていく。そして船長となったエリスは大海原へ。練習航海で上陸を果たせなかったケルマディック諸島へ向かう。
第2話「トンガ王国の離島」
 エメットが新船ローリー・モア号で訪れたのは大小合わせて約170の島々から成る国家、トンガ王国。本島であるトンガタプ島の南東に位置する離島エウア島の海では、ザトウクジラとの遊泳を満喫。さらには、旅で出会った孤島の住人ロフィと共に、海底火山の噴火によって誕生したまだ名もない新島へと向かう。
第3話「楽園フィジー諸島」
 今回エメットが探検するのは、333の島群から成るフィジー共和国。人食いザメと恐れられるオオメジロザメの餌付けに挑戦し、先住民族による火渡りの儀式や、ヒンドゥー教の寺院で行われる祭りに参加するなど、フィジー諸島のさまざまな伝統文化に接触。そして、ラウ諸島では、身の毛もよだつ恐ろしい歴史を知る。
★「南太平洋の島探検」の詳細は番組ページをご覧ください。 (外部サイトへリンクします。)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/tv/17/121800070/

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南米で教会に対する暴動やデモ、ローマ法王の訪問控え

2018-01-15 | 先住民族関連
CNN.co.jp 1/15(月) 13:46配信
ローマ法王フランシスコの南米訪問を控え、チリとペルーでカトリック教会に対する暴動や抗議デモが広がっている。
フランシスコ法王は15日からチリとペルーの6都市を訪問し、環境保護や先住民の窮状を訴える。イエズス会会員やカトリック教会の聖職者のほか、貧困層や弱者、若者、先住民などの団体とも面会を予定している。
しかしチリ内務次官によると、首都サンティアゴでは12日以来、少なくとも5つの教会が発火物を投げ込まれるなどの襲撃を受け、扉が焼けたり窓ガラスが破壊されるなどの被害が発生した。負傷者は出ていない。
地元紙によれば、襲撃犯は次の爆弾でフランシスコ法王を狙うと予告しているという。
法王がチリ訪問中に滞在を予定しているバチカン大使館の近くの教会も被害に遭い、内務次官は一連の襲撃を受けて、法王訪問時の警備態勢を見直すと表明した。教会襲撃の容疑者は逮捕されていない。
カトリック教会では、聖職者の子どもに対する性的暴行事件を巡って信者らが反発を強めている。
ペルーでも聖職者が子どもを性的、身体的、精神的に虐待したとされる事件が明るみに出ていることから、法王の訪問に合わせて、カトリック教会の対応を非難するデモが行われる可能性もある。
被害者の家族は地元紙に対し、フランシスコ法王と話がしたいと語っているが、ローマ法王庁によれば、法王が被害者と面会する予定はないという。
フランシスコ法王は今回の訪問を前に公開したビデオメッセージの中で両国に対し、「あなた方の喜びと悲しみ、困難と希望を共有したい」と呼びかけた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180115-35113159-cnn-int


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カムイトウウポポ保存会 東京ドームで伝統の舞披露【東京】

2018-01-15 | アイヌ民族関連
十勝毎日新聞2018.01.15

 21日まで東京ドームで開催中の「北海道アイヌ文化フェスタ」(道主催)で14日、文化ステージイベントが行われ、帯広カムイトウウポポ保存会(酒井奈々子会長)がアイヌの舞踊を披露した。観客も踊りに加わり、アイヌ文化理解の輪が広まった。
酒井会長(右から2人目)の歌に合わせてバッタキウポポを踊るメンバー
 全国の祭りやグルメを集めた「ふるさと祭り東京2018」に合わせて開催。期間中は伝統工芸品の展示や、アイヌ民族衣装の試着体験などを行っている。
 帯広カムイトウウポポ保存会はアイヌの古式舞踊や儀式の伝承、紹介に取り組み、年1回ほど東京でも披露している。今回は会場内のふるさとステージで、小学5年生から一般までの会員11人が出演した。
 数十のレパートリーからエムシリムセ(剣の舞)など6曲を踊った。十勝にバッタが大量発生した時の様子を表現したバッタキウポポは、踊り手が腰をかがめて列を成し、バッタの様子を見せた。最後のポロリムセ(輪踊り)では、呼び掛けに応じて十数人の観客がステージに上がり、笑顔で一緒に踊った。
 酒井会長は「お客さんの反応が良く、とてもうれしい。伝統文化について知ってもらえれば」と話していた。
 同フェスタは、アイヌ民族文化伝承のため、2020年に胆振管内白老町に開設される国立施設「民族共生象徴空間」をPRする目的で開催。アイヌ文化への注目は近年高まり、17年冬季アジア札幌大会の開会式でも同保存会のメンバーらが古式舞踊を披露した。関係者によると、20年東京五輪でも、アイヌ関連のイベントが予定されているという。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/4528

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子ども遊びで学ぶアイヌ語 ピヤラ アイヌ民族の今

2018-01-15 | アイヌ民族関連
北海道新聞01/15 16:00
北原北大准教授が釧路で体験講座
 釧路アイヌ協会はこのほど、アイヌ民族の子どもの遊びを学ぶ体験型講座を釧路市の春採生活館で開いた。講師は北大アイヌ・先住民研究センター准教授の北原次郎太さん(41)。今回は、その時紹介された言葉遊びとアイヌ語かるたを取り上げる。(椎名宏智)
伝統的な言葉ゲーム、かるた楽しむ
 「これから行う言葉遊びは、十勝の伝統的な言葉遊びです。本当はいろりで棒を指さしながら遊びます。2人が先攻と後攻に別れ、言葉を掛け合います」。このように解説した北原さんは、ホワイトボードに描いた図を示し、今度はルールを説明した。
 《1》先攻がまず「タンペイェ(これ言え)」と言います。後攻は「ネプタナ(何だ)」と応じます。
 《2》先攻は本数が違う棒(1本、2本、3本)のどれかを指さして、それをアイヌ語で言います。後攻はそれを復唱します。
 《3》先攻はつづいて「カナクン(決まってらあ)」と言います。後攻は「タペスン(そうだろ)」と応じます。
 以後、《1》~《3》を繰り返します。
 一見、《2》で棒の本数を選べる先攻が有利のように思えるが、北原さんは「意外とそうではありません。後攻が素早く復唱、応答することで、先攻に『もう言われてしまった』とプレッシャーを掛けることができます。そうなると先攻は焦って何を言えば良いか分からなくなり、詰まってしまいます」という。
 実践してみると、後攻の女性の素早い応答で先攻の男性が言いよどみ、北原さんの言う通りになった。
 続いて、北原さんが取り出したのが「アイヌ語かるた」だ。名詞や自動詞、助詞などの易しい言葉に絵が添えてある。「メノコ」と書かれた札には女性が描かれ、「ユク」の札にはシカが、「リムセ」の札には踊っている様子の絵が付く。
 北原さんは「札を取った人は札の言葉を口に出して言い、意味も言いましょう。意味が言えたら取れるルールです」と説明した。絵がヒントになる。
 20枚の札を散らし、その周りに参加者が座る。北原さんが札の言葉を読み上げ、参加者が取り合った。参加した小学生に感想を尋ねると「すぐ覚えられた」「札を取れるとうれしい」と上々の反応だ。
 北原さんは「かるたの札2枚で文章になります。『メノコ』『ピリカ』の順に並べると、女の人が奇麗。ひっくり返すとピリカメノコで奇麗な女の人。このような意味になります」と話した。かるたの別の活用方法である。

 この講座は昨年12月12日の開催。数え歌や静内地方(日高管内)に伝わる「ねずみの踊り」も紹介された。アイヌ協会の会員や家族、釧路アイヌ文化懇話会の会員ら約50人が参加した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/156953

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帝京大学が1月16日~1月20日に展覧会「南の楽園マリアナ諸島の真実」を開催

2018-01-15 | 先住民族関連
-- マリアナ諸島の歴史、文化、闘い、人々について語る
大学プレスセンター 2018.01.15 15:30
帝京大学総合博物館(東京都八王子市)は、1月16日(火)~1月20日(土)に展覧会「南の楽園マリアナ諸島の真実 あなたはグアム・サイパン・ロタ・ティニアン島を知っていますか?」を開催する。先住民「チャモロ」の歴史や文化に関する展示を通して、マリアナ諸島の新たな魅力を伝える内容となっている。展覧会内で行われるイベントでは、同大の学生がチャモロダンスを披露する。入場無料。
 「常夏の楽園」のイメージを持つマリアナ諸島だが、1667年以降、諸国による植民地支配が続いた。その中で、マリアナ諸島の先住民族「チャモロ」は豊かでユニークな文化を保持、変容させていった。現在の彼らのチャモロとしてのアイデンティティは強く、生活の中に花開いているが、こうした歴史や文化が注目されることは観光産業の中でごく一部でしかない。
 このたび、先住民「チャモロ」の歴史・文化を通して、マリアナ諸島の新たな魅力に触れてもらうおうと、今回の展覧会を企画。展示品には、マリアナ諸島の方々から寄付されたものが多く展示されている。概要は以下の通り。
◆展覧会概要
【会 期】1月16日(火)~1月20日(土)
【会 場】帝京大学総合博物館企画展示室(帝京大学八王子キャンパスソラティオスクエア地下1階)
【開館時間】午前9時~午後5時(最終入館 午後4時30分)
 ※1月20日(土)は大学入試センター試験利用入試の予備日にて開館時間の変更の可能性があります。
【入 場】無料(お申込み不要。参加ご希望の方は直接展覧会会場へお越しください。)
【展示制作】帝京大学中山京子研究室
【協 力】帝京大学 帝京大学総合博物館 ティニアン歴史保存局 Guma'Famagu'on Tano'Yan I Tasi
【展示内容】
・マリアナ諸島を概観する
・チャモロダンスってどんなダンス?
・ラッテストーンってなんだ?
・ヨーロッパ人がやってきた!
・アメリカ・ドイツ・日本がやってきた
・グアムのアーティスト、ロン・カストロ氏による立体作品など
【イベント】
 開催日時:1月17日(水)、18日(木)、19日(金) 12時15分~12時55分
【プログラム】
・12:15~12:30 みんな大好き「貝とりゲーム」で遊ぼう(チョンカ体験)
・12:30~12:40 ちょこっとチャモロダンスパフォーマンス(ダンス鑑賞)
・12:40~12:55 プンタンとフウナの物語(紙芝居とハンドモーション体験)
【みどころ】
 チャモロダンス:スペイン統治時代に失われていたグアムの伝統文化を研究し、復元されたダンス。自然を敬い、グアムを造った神様を敬う生活をしていた古代チャモロ時代、その後の植民地支配をされていたスペイン統治時代を表現している。グアムのダンスフェスティバルに参加した帝京大学の学生がダンスパフォーマンスを行う。
●チャモロとは
 マリアナ諸島には、ヨーロッパ系、アジア系、太平洋系の風貌の人びとが混在している。マゼラン到着以降、多様な人びとが島に流入した結果、混血が進み、人を区分するものは身体的特徴ではなく、アイデンティティによって「自分は○○だ」と認識している。つまり、自分をチャモロだと認識する人びとの風貌はさまざまだが、その分、チャモロ文化への愛着やこだわりは強く、ユニーク。今回の展示でも、生活実践、アクセサリー、作品製作を通して「チャモロ」を表現している。
■関連リンク
http://www.teikyo-u.ac.jp/introduction/tum/exhibition/mariana_islands.html 
▼本件に関する問い合わせ先
帝京大学総合博物館
住所: 〒192-0395 東京都八王子市大塚359
TEL: 042-678-3675
https://www.u-presscenter.jp/2018/01/post-38699.html

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政府が北海道に警告したM8.8超巨大地震――アイヌの伝承に学べるものとは?

2018-01-15 | アイヌ民族関連
ニフティニュース2018年01月15日 06時00分 週プレNEWS
政府の地震本部は、北海道巨大地震の発生確率が高まっていると発表。この年末年始には、関東地方で地震が連発。今、日本の地下で何かが起こっている!?
* * *
昨年12月19日、政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は、北海道東部沖の千島海溝沿いを震源に、東日本大震災のM8.8を超える“超巨大地震”がいつ起きても不思議ではないとの見方を示した。
その理由は、次のようなものだ。17世紀に北海道東部太平洋側で、沿岸から1~4km内陸まで浸水するような津波が発生したことが堆積物から推定される。これはM8.8超の超巨大地震だったという。その平均発生間隔が約340~380年。2018年現在、すでに約400年が経過しており、「発生が切迫している」というのだ。
ここで、北海道南部に残る興味深いアイヌ伝承がある。元東京大学地震研究所の准教授で、現在は深田地質研究所の客員研究員を務める地震学者の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)博士によると、17世紀の地震では、北海道を標高60m地点まで達する津波が襲った可能性が高いというのだ。
「1611年に三陸地方を襲った慶長三陸地震というものがあります。伊達藩(仙台)や南部藩(盛岡)にはそのときの記録が残っていて、津波で約3千人の死者が出たといわれている。それほどの大きな津波が起きたならば、北海道でも被害があったはず。でも、当時のアイヌの人たちは文字を持っていないため津波の記録は残っていません。ただ、文字の記録の代わりに津波にまつわる口碑(こうひ)伝承が各地に残っていたのです」
都司氏は、アイヌの津波伝承が残る地が、近代以降に津波地震の記録がある場所とも重なることを示した上で、伝承の具体的な内容を語ってくれた。
「日高町のアイヌの伝承に『昔、松前からの使者が日高の沙流太(さるふと)に来て、平取(びらとり)以南の首長が集まった。そのとき津波が起き、沿岸の多くのアイヌが波にさらわれ、ニナツミのチャシ(砦[とりで])にいた老人も食事中に溺死した』というものがあります。
北海道南部を治めていた蠣崎(かきざき)氏が、徳川家康から『松前』という名字をもらったのは慶長4年(1599年)。だから、この津波はそれ以降となる。となると1611年の慶長三陸津波のときだったのではないかと考えられます。
また、ニナツミのチャシ跡の標高は61m。つまり、この高さまで津波がやって来て老人が波にさらわれたのです」
さらにアイヌ伝承に耳を傾けることで、現代人が学べるものとは!?
◆年末に相次いだ地震は前触れなのか? この全文は『週刊プレイボーイ』5号(1月15日発売)「政府が警告した『M8.8超巨大地震』の切迫度」にてお読みいただけます。
(取材・文/村上隆保 写真/時事通信社)
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12176-97983/

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北海道新聞にウレㇱパクラブの学生が参加した座談会の記事が掲載されました

2018-01-15 | アイヌ民族関連
札幌大学2018.01.15
1月1日(月・祝)の北海道新聞朝刊(全道別刷 特集3ページ)に、本学のウレㇱパクラブの伊藤琢巳さん(歴史文化専攻2年)と平澤隆二郎さん(日本語・日本文化専攻1年)が参加した座談会の記事が掲載されました。
座談会にはウレㇱパクラブでアイヌ文化を学ぶ2名のほか、政治経済や都市計画を研究する他大学の学生も2名参加し、2018年に命名から150年を迎える「北海道」の歴史や未来について、次代を担う若者として双方の側面から語り合いました。
4名は関心を持った歴史や出来事についてそれぞれの意見や思いを述べ、最後に今後の目標を話しています。
伊藤さんは学芸員を志しており、博物館で働きアイヌ文化の復興に従事したい、平澤さんはこれまでの150年で失ったアイヌ言語や文化の再生のため、アイヌ文化を教えられる教師を目指したいと話しました。
また、1月4日(木)の同紙朝刊(全道遅版 特集7ページ)の「アイヌ民族の現状について考える連載『こころ揺らす』番外編」に、アイヌ文化などを専門とする本学の本田優子教授が参加した鼎談の記事が掲載されました。
こちらではアイヌ民族博物館館長の野本正博氏、鶴雅ホールディングス社長の大西雅之氏と共に、2020年にアイヌ文化復興の拠点となる「民族共生象徴空間」のオープンに向け、アイヌ民族と北海道の観光の未来について語り合っています。
https://www.sapporo-u.ac.jp/news/topics/2018/0115085952.html


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アイヌ民族博物館内の施設 白老町、解体費用を補助金で財政支援

2018-01-15 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2018/1/15配信

解体が決まった「コタンコロクル像」
 白老町議会の民族共生象徴空間整備促進・活性化に関する調査特別委員会が12日に開かれた。アイヌ民族博物館敷地内の受付事務所や体験学習館などの解体費用を町が補助金として財政支援することを報告。同博物館のシンボルでもある、高さ16メートルある「コタンコロクル像」も老朽化のため解体する。町は今月30日に開かれる定例会1月会議に補正予算案を提出する予定だ。
 象徴空間開設に向けた整備に伴い、今年3月31日で閉館するアイヌ民族博物館。今春には国立アイヌ民族博物館の建築工事が始まるなど、4月以降、象徴空間関連の整備事業が加速する。
 これに伴い、3月末で閉館する同博物館が使用している受付事務所、体験学習館、トイレ、熊檻、犬小屋、コタンコロクル像などが解体される。博物館の建物は国が事務所として利活用するほか、チセ5棟は国が解体する。費用は約5000万円掛かるとされているが、同博物館は4月1日にアイヌ文化振興・研究推進機構に吸収合併され、閉館後2年間は営業収入を見込めないことなどから、費用分を町が補助金として交付し、財政支援する方針だ。
 解体に合わせて、展示しているヒグマ4頭は関係団体に引き取ってもらうよう交渉中。北海道犬5匹は所有者へ返還される。
 また、象徴空間整備が決まった当時から保存、移設を求める声が上がっていた同博物館のシンボル「コタンコロクル像」は、移設などを検討したものの老朽化が著しく、像内部の鉄柱も腐敗が進んでおり、安全面からやむなく解体する。「来館者の旅の無事」を見守ってきた像は、1969年に竹浦にあった坂田ランドに建立され、閉鎖後の78年に同博物館に移設された。製作から半世紀もの年月が経過している。
 解体は4月1日から5月31日までの期間で行われる見通し。
https://www.tomamin.co.jp/news/area2/12987/

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新冠百話、大型紙芝居で アイヌ民族伝説など4題披露

2018-01-15 | アイヌ民族関連
北海道新聞01/14 05:00
【新冠】伝統の遊びを通じて子供たちに町の歴史を学んでもらう「ふるさとに親しむお楽しみ会」が13日、新冠町民センターで開かれた。郷土史やアイヌ民族の伝説などをまとめた「新冠百話絵本」を基に作った大型紙芝居を初披露し、参加者が楽しみながら町の歴史や文化に触れた。
 町教委の主催。レ・コード館の開館20周年に合わせて昨年発行した新冠百話絵本を、幅110センチ、高さ80センチの大型紙芝居にアレンジし、町内の読み聞かせサークル「びっくり箱」が披露した。参加者約50人は、町内に伝わるアイヌ民族の伝説や、日高山脈の最高峰・幌尻岳にすむクマの話など4題を楽しんだ。(加藤祐輔)
残り:115文字/全文:392文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/156692

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