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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

白老の魅力再発見 12月に日帰りバスツアー

2016-11-24 | アイヌ民族関連
苫小牧民報  (2016年 11/23)
 白老町の観光スポットを日帰りで満喫する「白老お楽しみバスツアー」が12月に行われる。虎杖浜竹浦観光連合会(福田茂穂会長)と道南バスの共催による恒例の企画。今年は開催日を拡大したほか、白老町を代表する食材をはじめ、温泉入浴、アイヌ文化との触れ合いなど盛りだくさん。食材王国・白老の魅力発信事業として話題を集めそうだ。
 同事業は今年で5年目。今回は苫小牧地区と室蘭・登別地区の両方向から出発するコースを設定。開催日数も5日間に拡大して実施する。ツアーは苫小牧地区を出発するコースが12月3日と12日の2日間。室蘭・登別地区は同1、2、5日の3日間。
 ツアーは、しいたけもぎとり体験(桔梗原農園)をはじめ、タラコの詰め放題(蒲原水産)、アイヌ民族博物館見学、白老牛焼き肉セットのランチ(牛の里)、源泉掛け流し温泉入浴など、白老町の代表的な観光地を巡る充実した内容になっている。
 バスツアーは同連合会が誘客事業の一環で2012年度にスタート。過去に実施した日帰りツアーではほぼ定員を超える参加があるなど好評を博したという。
 募集人数は各日40人。旅行代金は大人7000円、小学生以下の子ども(4~12歳)5500円。
 問い合わせ、申し込みは道南バス苫小牧営業所 電話0144(55)7125。
http://www.tomamin.co.jp/20161144944

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赤れんが庁舎にレストラン 魅力アップへ改修案

2016-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/23 05:00、11/23 16:38 更新
 道は22日、国の 重要文化財 である 道庁赤れんが庁舎 のリニューアル案を明らかにした。明治期の洋風建築のたたずまいを生かし、北海道の食文化を発信するレストランや道産品ショップ、小規模なコンサートや披露宴などができる催事場もつくる。こうした内容を含む保存活用計画を年度内に策定し、2018年度以降の着工を見込む。
 有識者による赤れんが庁舎の保存活用検討委員会(委員長・角幸博北大名誉教授)で示した。案では地上2階、地下1階のうち、1階にレストラン、道内の自然を紹介するシアターや179市町村の観光情報コーナーなどを置く。現在、1階にある道立文書館は移転する方向だ。
 2階には催事場のほか、現在の北方領土、樺太関係の展示を引き継いで「北海道150年ミュージアム」を整備し、幕末の探検家の 松浦武四郎 とアイヌ文化の関わりなどを取り上げる。旧知事室は保存する。地下は道内関連の本を集めたカフェや道民の創作活動の場とする。
 赤れんが庁舎は1888年(明治21年)に道庁本庁舎として建てられた。ただ現在は雨漏りするなど劣化し、階段が急で利用しづらく耐震性の問題もあった。このため道が改修を決め、検討委員会や道内各地でのワークショップで、利用法も見直していた。
 老朽化への対応では、屋根などの修理に加え、エレベーターを新設。れんがに金属の棒を通す方法で耐震補強する。
 道は文化庁の手続きを経て来年度にも設計に入る。2018年に予定している北海道150年事業で庁舎を活用する予定もあり、着工はそれ以降、完成は20年代前半になりそうだ。費用は未定だが、文部科学省の補助を見込んでいる。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0341183.html

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消えゆく「鎖国」「士農工商」…… ダイナミックに書きかわった歴史教科書最前線

2016-11-24 | アイヌ民族関連
BuzzFeed Japan2016/11/23 11:01
古びる用語、塗り替えられる常識
消えゆく「鎖国」 過去の知識に
「鎖国」という言葉が最新の学習指導要領(高校日本史B)から消えた。
島国・日本の閉鎖性を象徴する政策、というイメージもついてまわる鎖国だが、最新の歴史教科書の動向では、むしろ消えつつある古い言葉になってしまった。理由は明快で、歴史学の研究が進んだからだ。明らかになった史料によって、実証された事実によって、歴史教科書は変わっていく。
いま、教科書はどうなっているのか。現役の文部科学省・教科書調査官が中心になってまとめた話題の一冊「ここまで変わった日本史教科書」(吉川弘文館)が詳しい。
「鎖国」が消える理由
「ここまで変わった〜」によると、中学の歴史教科書を含め、江戸時代は鎖国ではなく、4つのルートをつかって海外に開いていたという考え方をとる教科書が多い。
つまり、長崎口を通じてオランダ・中国と、対馬口をつかって朝鮮と、薩摩口をつかって琉球と、松前口をつかってアイヌとも交流があったという事実を重視している。
興味深いのは、琉球を通じて東南アジアや中国と、蝦夷地(いまの北海道)を通じてロシアなどとも交流があったことに触れる教科書もある点だ。江戸時代も決して閉ざされていたわけではなく、限定されていたとはいえ、日本は開かれていたともみえる。
最近の学界では、当時の東アジアとの関係から政策を考える研究も進んでおり、10年後、20年後にはさらに教科書が書きかわっている可能性もある。
「士農工商」も消えゆく運命
江戸時代といえば「士農工商」という身分制度があって……と習った人も多いだろう。筆者も含め、武士が頂点に立って、年貢を納める農民は貧しくても身分は銭を扱う商人よりも高くなっていた、という説明を聞いていたが、これも過去のものになった。
もう小・中学の教科書で「士農工商」は学習すべき用語と位置付けられていない。近年の歴史学の研究で、江戸時代の身分制度の説明として適当ではないことがわかったためだ。
いまの教科書では「武士」と「町人・百姓」と大きく2つにわけて説明している。町に住んでいれば町人で、村に住んでいれば百姓程度の差しかなく、しかも百姓=農民ではない。
百姓は、農業だけでなく漁業や林業など、いまでいう一次産業に従事していた人たちを包括する概念となっている。百姓=農民というイメージもとっくに古くなっている。
最近の教科書では、えた・といった差別された人たち、そして「武士」「町人・百姓」という身分に当てはまらない宗教者、能楽者など芸能を職にしていた人たちについて、しっかり記述する教科書もある。
武士や百姓以外の人々を積極的に研究対象としてきた、歴史家の影響だろうか。
「常識」が変わった
他にもいくつか「常識」と異なる記述を紹介しよう。
天下分け目の関ヶ原。徳川家康率いる東軍に対抗したのは、西軍盟主の石田三成である。
□もちろん、石田三成でしょ
□違いますよ
「いいくにつくろう鎌倉幕府」は昔の常識?
□その通り
□いや、今も常識だ
教科書が書き変わった理由を現役調査官に聞く
それにしても、なぜ、歴史教科書はここまで書き変わったのだろう。
BuzzFeed Newsは『ここまで変わった〜』の筆者の一人で、教科書調査官の高橋秀樹さんにメールでコメントをもらった。
——なぜ歴史教科書は変化するのでしょうか?
新資料の発見のみならず、既知の史料についても精緻な読み直しがあり、見落とされていた史料に着目することや新しい視点に立つことで事象の捉え方が変わるなど、歴史研究は常に変化しています。そうした研究成果を取り入れることで、歴史教科書も変化を続けています。
——教科書が書きかわる条件はなんでしょうか?
一般論として、学説や事実認識が学界に受け入れられ、一般にもある程度流布するなど、一定の評価を得ることが必要だと思われます。教科書は執筆者や発行者の著作物ですから、彼らの意識や意向、判断による部分が大きいと言えます。
歴史教科書はダイナミックに変化する
「歴史教科書は変わらない」というのはイメージに過ぎない。学術動向の変化を取り入れて、ダイナミックに変化を続けている。いつまでも、古い知識を前提に「日本」を語っていたら……。そんなことだけは避けたいものである。
https://www.buzzfeed.com/satoruishido/mada-sakoku?utm_term=.egokRd7Px#.wtb0y8nrW

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合唱劇カネト、9年ぶりに文化会館で 70人でロングバージョンを披露

2016-11-24 | アイヌ民族関連
ミナミシンシュウ.jp-[ 2016年 11月 22日 火曜日 16時03分 ]文化・芸能

 いいだ音楽鑑賞会が12月4日に飯田市高羽町の飯田文化会館ホールで開く第142回例会で、飯田カネト合唱団による合唱劇「カネト」が上演される。同劇団が文化会館のステージに立つのは、2007年に開いた市制施行70周年記念公演以来9年ぶり。今回は東京カネト合唱団も交えた約70人による90分のロングバージョンで、これまで各地区で開いたミニ公演では歌わなかった曲の数々もたっぷり聴かせる。
 合唱劇カネトは、JR飯田線の前身「三信鉄道」の建設時に、天龍峡―三河川合間の測量技師と現場監督を務めたアイヌ民族出身の技術者、川村カ子(ネ)ト氏の生涯を題材にした作品。難工事に命がけで臨み、差別に負けなかったカネトの生涯をさわやかな歌と演技で感動的に表現する。
 児童文学書でカ子ト氏の生き方に感動した愛知県の作曲家、藤村記一郎さんが1998年に劇を完成させ、飯田合唱団は2004年に三河合唱団と合同で開いた天龍峡公演を皮切りに活動を始めた。
 これまでに飯田下伊那を中心とした県内で18公演を開いたほか、東京や北海道、三河のカネト合唱団が開いた4公演にも参加。県内会場は伊那市、塩尻市、小諸市と、年を追うごとに北上し、各地に誇りと共生、夢と希望などを伝えている。
 同鑑賞会の運営委員長、牧之内好人さん(63)は「これだけ何度も同じ作品を上演している例は全国的にも少なく、プロではないが自信を持ってお勧めできる。公演を重ねる中で飯田を代表する合唱団に成長した」と評価し、「人権について学んでほしい。飯田線も応援したい」との思いから抜てきした。
 今回は飯伊と東京在住の小2~78歳までが出演し、フルバージョンより2曲だけ少ない25曲を披露。カネトの少年期を上郷の佐藤峻君(12)、青年期を千栄の松澤優汰さん(14)、成人後を川路の沼田永治さん(52)が演じる。
 沼田さんは「天龍峡に住んでいるので、地元を舞台にした最後の場面には特に思い入れがある。困難に立ち向かい、打ち勝つ姿に何かを感じてもらえたら」と話し、総仕上げに余念がない。
 初代団長で演出担当の木下和彦さん(74)は「プロと同じ機会を与えられ、それべしのことをやろうと責任を感じながら練習を重ねてきた。間違いなく楽しんでもらえる」、団長の林昇さん(65)は「会員以外の方もぜひ足を運んで」と話している。
 一般の入場料は1階(指定席)4500円、2階(自由席)2500円。問い合わせは同鑑賞会(電話0265・24・0209)へ。
http://minamishinshu.jp/news/culture/%E5%90%88%E5%94%B1%E5%8A%87%E3%82%AB%E3%83%8D%E3%83%88%E3%80%81%EF%BC%99%E5%B9%B4%E3%81%B6%E3%82%8A%E3%81%AB%E6%96%87%E5%8C%96%E4%BC%9A%E9%A4%A8%E3%81%A7%E3%80%80%EF%BC%97%EF%BC%90%E4%BA%BA%E3%81%A7.html

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<社説>政府差別断定せず 「土人発言」偏見を助長する

2016-11-24 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2016年11月22日 06:01
 大阪府警機動隊員の「土人発言」に関し政府は、鶴保庸介沖縄担当相の「差別と断定できない」とする発言を容認する答弁書を閣議決定した。到底、受け入れられない。安倍晋三首相、金田勝年法相ら政府の見解を改めてただしたい。
 政府閣僚は「差別的言動」「不適切」の見解を示してきた。沖縄相が「差別と断定できない」との発言を繰り返したために問題化したのだ。
 「閣内不一致」の指摘に対し、政府は沖縄相発言の「撤回や謝罪、大臣罷免の必要もない」とし、事実上、「差別と断定できない」との認識を「閣内一致の見解」として示したのである。
 閣内不一致を認めれば沖縄相の罷免にも発展しかねない。沖縄相を擁護し、事態を鎮静化するための閣議決定と言うしかない。
 しかし「差別的言動」と認めながら「差別と断言できない」とする説明に納得する国民はいまい。
 「土人」「シナ人」は差別用語として新聞、放送が禁じている。言葉を発した時点でアウトであり、それが国民、世界の常識だろう。
 政府、大臣自ら差別を差別と認めない限り差別はなくならない。閣議決定は国民の差別用語の使用を容認し、国民の間の差別や偏見を助長するものだ。
 一方、これまで政府は「土人」発言が「不適切」としながら、菅義偉官房長官が即座に「(差別意識は)ないと思う」と否定し、法相も「差別的意識に基づくかは事実の詳細が明らかでない」と明確な見解を避けてきた。
 今回の閣議決定は政府の本音が露呈したと見ることもできる。
 政府はヘリパッド抗議活動を取材中の地元紙2記者が機動隊に拘束、排除されたことでも問題なしとする閣議決定をしている。
 閣議決定で憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認したことも同根だ。国会の数の力を頼みに黒を白、非を是と言いくるめる。目的のために手段を選ばぬ安倍政権のモラルハザードが顕著だ。
 国連の人種差別撤廃条約に日本は世界に遅れて1995年に加入したが、人種差別撤廃の国内法が制定されていないことも問題の背景にある。
 今年6月にヘイトスピーチ対策法が施行されたが在日外国人を保護対象とし被差別、アイヌ、琉球は対象ではない。「差別」の定義や政府の責任を明確にする差別撤廃基本法の制定が急がれる。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-398515.html

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なぜ赤ちゃんのころの記憶は残りにくいのか?

2016-11-24 | 先住民族関連
GIGAZINE-2016年11月21日 19時00分00秒
生まれてすぐの赤ちゃんのころを覚えている人は少数派で、多くの人は物心つく前の記憶を失ってしまいます。これは3歳以前の記憶が残りにくい「幼児期健忘」として知られていますが、はっきりした原因はわかっていない状態です。古くは心理学の父と呼ばれるジークムント・フロイトが100年前から研究していた分野ですが、BBCが幼児期健忘に関する研究をまとめています。
BBC - Future - The mystery of why you can't remember being a baby
http://www.bbc.com/future/story/20160726-the-mystery-of-why-you-cant-remember-being-a-baby
赤ちゃんの脳はスポンジのように新しい情報を吸収していき、毎秒700もの新しい神経連絡経路が形成されているにもかかわらず、なぜ人間が初期の記憶を保持できないのかについてはわかっておらず、現在も多くの研究機関で研究が行われています。
最新の研究は赤ちゃんの意識や記憶は母親の子宮にいるころから訓練を始めていることを示唆しており、3歳以前の記憶は全く保持できないというわけではありません。対照的に、成人でも「記憶する」という努力がなければ記憶した情報は時間とともに失われます。つまり記憶を試みることが重要なポイントになるわけですが、この点について19世紀のドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが人間の記憶の限界を調査する実験を行っています。
エビングハウスの実験は「kag」あるいは「slans」のような無作為の文字で作られた「無意味音節」と呼ばれる単語を無数に記憶するという内容です。無意味音節を学習した被験者を放置すると、1時間以内に学習した内容の半分を忘れてしまうことがわかっており、30日後に覚えていられる分量はわずか2~3%とのこと。この実験で作られたとされるのが「忘却曲線」と呼ばれるチャートで、人間の記憶の忘却には一定のパターンがあることを示しています。赤ちゃんの記憶がどのように形成されているのかについては、この忘却曲線と比較する実験が有効であると考えられています。
幼児期健忘が始まる年齢には個人差があり、「2歳ごろの記憶を持っている」という人もいれば、「7歳以前のことをほとんど覚えていない」という場合も。平均値は3.5歳であるとされており、国によっても「最初の記憶」が発現する年齢に異なる傾向があることがわかっています。コーネル大学の心理学者チー・ワング氏が中国とアメリカの大学生から何百もの幼少期の記憶体験を集めた結果、アメリカ人の記憶は中国人より長く克明で、著しく主観的だったそうですが、中国人の記憶は簡潔で事実的な傾向があったとのこと。
具体的には「動物園に虎がいた」よりも「動物園に行ったら虎がいて、怖かったけどとても楽しかった」というような違いで、これは自己に焦点を置いた記憶の方が思い出すことが簡単であり、いわば自己中心的な方が幼児期の記憶の形成を有利にする可能性を示しています。また、ワング氏によると中国では幼少期の記憶が重要視されないそうですが、ニュージーランドの先住民族であるマオリ族は過去を重要視する文化を持っており、多くのマオリ族が平均して2.5歳ごろからの記憶を話すことができたとのこと。
マオリ族の調査は、文化が記憶力に影響を与えることを示しており、言語能力の獲得が記憶の形成を助けると主張する心理学者も多く存在します。一方で、言語能力と記憶の関係に懐疑的な心理学者もおり、耳が聞こえない子どもの初期記憶の発生が特別遅いわけではないこともわかっています。このことから、幼少期の記憶を保持できないのは、単純に「脳の記憶を司る分野である海馬が開発されていないため」という結論にたどり着く、とBBCは述べています。
神経科学の歴史で有名な患者である「HM」は、てんかん治療のために海馬を含む内側側頭葉を切除されたのをきっかけに新しいものごとを記憶できなくなってしまったのですが、赤ちゃんのころの海馬も同様に、未発達であるために記憶が定着しづらいと考えられています。
ただし、赤ちゃんのころの体験が大きくなってからトラウマなどの形で人に影響を与えるようなことがあるのも事実であり、人は幼少期の体験を何も記憶できていないわけではありません。セントジョンズ大学の記憶関連の研究者であるジェフリー・ファーゲン氏は、「赤ちゃんの記憶は恐らく、海馬とは別の場所に格納されています。現段階では未解明の場所であり、その場所を実証するのはとても難しいのです」と話しています。
http://gigazine.net/news/20161121-mystery-of-baby-memory/

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旧土人保護法で物議 北大准教授肯定 アイヌ協会反発

2016-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/20 05:00
 北大アイヌ・先住民研究センターの落合研一准教授(憲法学)が7月の講演で、1899年(明治32年)施行の北海道旧土人保護法(1997年廃止)の立法目的について肯定的な発言をしたことが物議を醸している。札幌アイヌ協会は「アイヌ民族を抑圧する最悪の法律だった」と反発し、落合准教授に質問状を2度送付。札幌市内で19日開かれた集会では、市民団体が発言内容を非難した。
 旧土人保護法は、アイヌ民族に農業用の土地や授業料を供与すると規定。しかし、狩猟生活中心だったアイヌ民族に農業を強要する形となり、土地の多くは農業に適さず、和人にだまし取られた例も相次いだという。同法は、アイヌ民族を日本に同化させる目的だったとの指摘が一般的だ。
 落合氏は7月に札幌市で開かれたセミナーで「困窮にあえぐアイヌの人々を見るに見かねて作った法律だ」と強調。「社会保障的な役割もセットになっていることはぜひご理解を」と語った上で、「結果的には成果は出なかった。このオチが最悪だ」と述べた。
 札幌アイヌ協会は9月と10月の質問状で、与えられた土地が狭く、同法が自由に処分することを禁じていた点も踏まえ「結果ばかりではなく、法そのものが最悪だった」と指摘。19日の集会では、アイヌ民族や元教員らでつくる市民団体「教科書のアイヌ民族記述を考える会」が落合氏に公開質問状を出したことを報告した。
 落合氏は10月の質問状に対し「立法目的はアイヌの人々の経済的自立を促進すること」と回答し、あらためて立法目的を肯定する考えを示唆。「オチが最悪」と語ったことについては、北海道新聞の取材に「不適切だった」と述べた。
 非政府組織「市民外交センター」の上村英明代表は「落合氏のような認識が幅を利かせているから、アイヌ政策は今でも不十分なままなのだ。差別的な政策の歴史を十分に認識すべきだ」と話している。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0340115.html?memberonly=true


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実は上質な作品が揃っている。「2016年Netflixドキュメンタリーベスト10」

2016-11-24 | 先住民族関連
ライフハッカー[日本版]-2016/11/19
MakeUseOf:Netflixはここ数年、自社制作のテレビ番組を大量に投入していますが、Netflixの本当の価値は、ドキュメンタリーの膨大なライブラリにあると言うこともできます。教育的、感動的、挑発的、ありとあらゆるドキュメンタリーがNetflixには揃っています。以下に紹介する、2016年制作のNetflixドキュメンタリーの数々がその証拠となるでしょう。
Netflixは視聴者が見たいものをよく理解しており、上質のドキュメンタリーがこれでもかというほど揃っています。そう、Netflixが競合他社に勝っているのは、視聴者の気持ちをうまくつかまえているからなのです。
Netflixには毎年、何百というドキュメンタリー作品が追加されますが、そのすべてを見る時間はとうていありません。ですので、私たちのほうで、2016年制作のベスト・ドキュメンタリーを何本か選んでみました。このリストが、あなたの貴重な時間と労力の節約に役立つことを願っています。
1. 伝説のアニメーター フロイド・ノーマン
”ディズニーで初の黒人アニメーターとなったフロイド・ノーマン。アニメーションやインタビューを交えて送る、80歳となった彼のユニークな一大キャリアの物語。”
フロイド・ノーマンは、1956年に初のアフリカ系アメリカ人としてディズニーに雇われ、『眠れる森の美女』、『101匹わんちゃん』、『ジャングルブック』といった作品を通じて、伝説的なアニメーターとなりました。ノーマンは、アニメーションに対する純粋な愛ゆえに、65歳で定年退職を迎えた後もディズニーに残り、無報酬で働き続けています。
このすばらしいドキュメンタリーを見れば、ノーマンの浮き沈みの激しい人生と、苦悩を乗り越える旅路、業界全体に与えた影響を知ることができます。
2. 2つの世界が衝突するとき
”アマゾン森林開発を推進するペルー政府。自然破壊に反発する先住民たち。多くの死傷者を出した反対デモの真相を追い、生活権を脅かさっれる先住民の苦闘を描く。”
私利私欲のために、自然から収奪の限りをつくす人たちがいます。アマゾンにおけるこの衝突は、その典型的な事例を描き出しています。自分の故郷がこのような侵略にあったら、あなたはどうしますか? 逃げますか? それとも戦いますか?
先住民の指導者アルバート・ピザンゴは戦うことを選び、アラン・ガルシア大統領の野望に対して、抵抗の狼煙を上げました。やがてそれは、激しい戦争へと発展します。この作品の真価は、見る人がこの映像から、人類全体の有り様と本質について、何を学ぶかにかかっています。
”世界各地の大噴火や煌々と流れる溶岩の迫力の映像とともに、火山を畏れ敬う火人びとの儀式を取材し、火山と人間の関係を考えるヴェルナー・ヘルツォーク監督作品。”
いわゆる大自然ドキュメンタリーです。好き嫌いが別れるジャンルです。とはいえ、『イントゥ・ザ・インフェルノ』は、あなたがこれまで一度も見たこともないような大自然ドキュメンタリーとなっています。ヴェルナー・ヘルツォークは見る人を世界に連れ出し、地球上で最も神秘的な火山の探検へといざなってくれます。
また、火山だけでなく、火山周辺に住む先住民族の文化も描かれます。インドネシア、エチオピア、さらには北朝鮮にまでヘルツォークは訪れています。こうした神秘の大自然に対して、私たち人類はどのように向き合い、どのような関係を結んできたのでしょうか?
4. 最期の祈り
”終末期医療の決定。集中治療室に横たわる患者本人だけでなく、医師や家族にとって倫理的・精神的に困難なこの決断プロセスに向き合うショートドキュメンタリー。”
『最期の祈り』は30分に満たない作品ですが、見る人の心を粉々にするのには十分すぎる時間です。私自身は命に関するこれほど困難な決断に直面したことはありませんが、このドキュメンタリーを見ていると、まるで自分がその場にいるかのように感じられ苦しくなります。
あなたならどうしますか? どんな決断を下しますか? 命の引き金を引くことができますか? 重苦しく悲しい作品ですが、洞察に満ちており、目が開かれる思いがします。近くにティッシュを置いてご鑑賞ください。
5. オードリーとデイジー
”面識のない2人の女子高生の共通点、それは顔見知りにレイプされたこと。さらに執拗なネット上のいじめと周囲の嫌がらせが始まる。悲痛なドキュメンタリー。”
性暴力がもたらす影響は私たちが考えるよりずっと深刻です。被害者の生活は完膚なきまでに破壊されます。もちろん、当事者は激しいトラウマに苦しむことになりますが、傷つくのは1人だけではありません。友人、家族、地域社会もまた傷つくのです。影響は私たち全員に及びます。多くの場合、見えないかたちで...。
『オードリーとデイジー』では、2人の性暴力被害者の日常を追い、事件によって彼女たちの人生がどれほど破壊されてしまったかを描き出しています。犯罪そのものの被害だけでなく、事件の後に起こるいじめや社会的な嫌がらせがいかに酷いものであるかを見せつけられます。
6. 空のハシゴ
”火薬を用いた壮大な作品で知られる、中国人芸術家の蔡國強。今まで製作した作品の中でも、特に野心的で美しいと評されるプロジェクトを追うドキュメンタリー。
火薬を表現媒体としたとき、どんな芸術作品が生まれるのでしょうか? 作品を実際に見たことがなければ、想像することすら難しいでしょう。『空のハシゴ』が必見のドキュメンタリーである理由はまさにそれです。蔡國強(ツァイ・グオチャン)の火を用いたアートは、芸術と工学の完璧な出会いとしか表現できないものです。目で見て興奮し、心で感動するドキュメンタリーです。
7. ファーストボール ー史上最速の球ー
”ピッチャーの手を離れてからホームに届くまでにわずか0.5秒。神業ともいえる速球はどのように繰り出されるのか。野球界のスターと科学者がその秘密を検証する。
私は野球をこの世で最も退屈なスポーツだと思っています。ですので、野球に関するこのドキュメンタリーから目を離せなくなったとき、私自身がどれほど驚いたか、わかってもらえるはずです。『ファーストボール』は、ご想像の通り、野球に関する87分の作品です。
映像で見るとそれほど速く感じないかもしれませんが、投手の手を離れたボールは、わずか396ミリ秒でホームプレートに到達します。このドキュメンタリーは速球投手に敬意を表すだけでなく、誰もが知っておくべき速球の歴史も紹介しています。
8. アート・オブ・オーガナイズ・ノイズ
”アウトキャスト、グッディー・モブ、TLC等をプロデュースし、影のメガヒット・メーカーとして君臨する、オーガナイズ・ノイズに迫るドキュメンタリー。
音楽業界にはたくさんの隠れたヒーローがいます。アーティストやグループが成功するのは、当人のパーフォーマンスやイメージのおかげだと思うかもしれませんが、実際には、その背後には見えない仕掛けがたくさんあるのです。
アトランタを拠点とするヒップホップ制作会社のオーガナイズ・ノイズは、世間に知られているよりもずっと大きな貢献をしてきました。このドキュメンタリーをじっくり見て、彼らが実際何をしているのか、アメリカのヒップホップ業界をいかに形作ってきたのか、今でもどれほど大きな影響力を持っているのかを学んでください。
9. 我が美しき壊れた脳
”34歳の若さで脳出血を発症。回復するも、重い後遺症を負った女性の日々をカメラが追う。なんとか会話や読み書きを学び直し、彼女は新しい世界を発見していく。
ひとたび脳に損傷を受ければ、人生がどれほど変わってしまうかを思うと身震いがします。なにより恐ろしいのは、肉体的には何の被害を受けていなくても、脳卒中のように不意の病に倒れる可能性があることです。生活がどれほど不自由になるのかもさることながら、脳卒中になると世界の感じ方がどのように変わるのか、と疑問に思ったことはありませんか?
ロッテ・ザッダーランドさんは、表現できる範囲で、自分が体験したことを私たちに伝えてくれます。このドキュメンタリーは彼女が人生を取り戻していく過程に光をあてています。脳障害は暗いテーマですが、この作品には希望と明るさが満ちています。きっと見終わったあとに何かが変わっていることでしょう。
10. アマンダ・ノックス
”二転三転する留学生殺人事件の裁判で、それぞれ2度の有罪判決と無罪判決を受けた米国人女性。アマンダ自身と関係者へのインタビューを通し、事件の裏側に迫る。
この作品に答えを期待してはいけません。あなたが目にするのは魅惑的で迷宮的な調査の足跡であり、見終わった後、きっと自分が持っていた思い込みに気付かされることになるでしょう。
エキサイティングな作品? いいえ。しかし、そこに映っているのはまぎれもない現実であり、驚くほど感動的なエンディングに向かって、スリルとサスペンスの連続を見せられることになります。「犯罪ドキュメンタリー」が好きな人はきっと楽しめるでしょう。
Netflixはドキュメンタリーの最後の砦です
Netflixには、地球や宇宙に関するものから、ハードウェア、ソフトウェアといった技術的なトピックに至るまで、世界で最も優れたドキュメンタリー作品が幅広く揃っています。ハッカーを扱ったドキュメンタリーまであります。もちろん、ドキュメンタリーだけがNetflixのすべてではありません。Netlixのコンテンツを探すさまざまなツールがありますので、ぜひあなただけの掘り出し物を見つけてください。
The 12 Best Netflix Documentaries of 2016|MakeUseOf
Joel Lee (訳:伊藤貴之)
Photo by Shutterstock.
http://www.lifehacker.jp/2016/11/161119netflix_best_documentaries.html


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なぜ曽野綾子氏は「土人」発言を擁護するのか

2016-11-24 | アイヌ民族関連
BLOGOS-2016年11月18日 21:30『月刊日本』編集部
11月16日付の産経新聞で、作家の曽野綾子氏が大阪府警機動隊員の「土人」発言について、次のように述べています。
”私は東京の八丁堀生まれの父の娘である。私は父のことを「東京土人」とか、「東京原住民」とかよく書いている。私を含めてすべての人は、どこかの土人、原住民なのだが、それでどこが悪いのだろう。「沖縄の土人」というのは、蔑称だと思う蓮舫氏の方こそ、差別感の持ち主だと思われる。(中略)
 土人も原住民も、それなりに自然な郷土愛や文化への自負を持っている。ましてや沖縄ほどの、料理にも焼き物にも染色にも、個性豊かな文化を持っている土地ならなおさらだ。父が生まれた土地の「土人」だと言われたら、「人の言うことなんざ、気にすることはないよ」と笑うだろう。”
 つまり、「土人」とは、ある土地の出身者という意味にすぎないのだから、差別語ではないということのようです。また、「土人」はその土地や文化に対する自負を持っていると言っていることから考えると、曽野氏にとっては、「土人」は差別語どころかむしろ褒め言葉ということになるようです。
 しかし、この議論は完全に間違っています。まさか曽野氏は、大阪府警の機動隊員が「あなたは沖縄出身ですね」という意味で「土人」という言葉を使ったとでも思っているのでしょうか。あるいは、「あなたは素晴らしい自然や文化のある土地の出身ですね」という意味で「土人」という言葉を使ったと思っているのでしょうか。
作家として致命的
 「土人」は間違いなく差別語です。それは「土人」という言葉の歴史を振り返れば明らかです。『最新 差別語・不快語』(にんげん出版)では「土人」について、次のように解説されています。
”大和民族の社会において、「土人」は古い時代から、「土地の人々」「現地の人々」という意味で、異民族・外国人に対する蔑称は「夷人」でした。アイヌ民族が「夷人」と呼ばれたのも、また幕末の外国人打ちはらいが「攘夷運動」と呼ばれたのも、そのためです。ところが、1855年の日露和親条約で、日本政府は、アイヌ民族をほんらいの日本国民とし、アイヌ民族の居住地域を日本の領土だと主張するようになります。この論理からいえば、アイヌ民族を「夷人」と呼称しつづけることは、領土権をみずから放棄することになります。そこで、日本政府は、アイヌ民族の呼称を「土人」に切り替えたのです。これが、その後アイヌ民族が、「土人」「旧土人」と呼ばれる原因にもなります。
 そして、この切り替えによって、「土人」という言葉の実体的な意味が「土地の人々」から「未開で野蛮な異民族」にすり替えられることになります。日本の植民地主義や侵略戦争が展開するなか、とくに、アイヌ民族に使われたことから、先住民族への蔑称として使われるようになりました。明治時代の初期には、琉球人に対して「土人」という呼称が使われ、また日本が委任統治領とした南洋群島などでも「土人」という呼称が使われました。1997年に「北海道旧土人保護法」が廃止されるまで、「土人」という差別語は、行政用語としても定着していたといえます。”
 言葉には文脈や歴史というものがあります。曽野氏のようにそこから切り離した議論をしても意味がありません。そのようなことさえ理解できないのは、作家として致命的と言わざるを得ません。
 もっとも、曽野氏の差別擁護は今に始まったことではありません。彼女はいわゆる被差別や沖縄に対しても差別発言を繰り返しています。次回はこの問題について取り上げたいと思います。(YN)
http://blogos.com/article/198715/

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アマゾン孤立先住民、違法採金者6人を弓矢で射殺

2016-11-24 | 先住民族関連
AFPBB News-2016年11月19日 11:55 発信地:リオデジャネイロ/ブラジル

ブラジル国境から19キロメートルのベネズエラ南部アマソナス州にある先住民ヤノマミの集落イロタテリで狩猟のポーズをとるヤノマミの男性(2012年9月7日撮影、資料写真)。(c)AFP/Leo RAMIREZ
【11月19日 AFP】南米アマゾン(Amazon)の熱帯雨林で外界から孤立して暮らす先住民が、違法採金者6人を弓矢で射殺した。ブラジル当局が18日、明らかにした。
 ブラジル国立先住民保護財団(FUNAI)によると、殺害を実行したのはベネズエラ国境に近いブラジル北部ロライマ(Roraima)州で暮らす先住民ヤノマミ(Yanomami)の人々。
 FUNAIの報道官はAFPに「ヤノマミの団体から人が死亡したと報告があり、FUNAIのチームが現地に向かう準備中だ」と述べた。ロライマ州警察の報道官によると、争いの原因は不明だという。
 先住民族の権利保障を訴える国際組織「サバイバル・インターナショナル(Survival International)」によると、ヤノマミの人口は3万5000人と推定され、アマゾン孤立先住民の中では最大級とされる。
 新たな病気を持ち込み、川や森を汚染していると批判されている違法採金者らは、ヤノマミの人々が先祖代々暮らしてきた土地への侵入を続けている。また、ヤノマミの人々の土地の境界には牧場が迫ってきている。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3108534

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「日印原子力協定」締結にNO!~遠のく核廃絶の実現

2016-11-24 | 先住民族関連
レイバーネット日本-2016/11/18  西中誠一郎

11日朝9時過ぎ、冷たい雨の中、首相官邸前に「日印原子力協定」締結に反対する人々が集まった。NPT(核拡散防止条約)やCTBT(包括的核実験禁止条約)に非加盟でありながら核兵器保有国であるインドに対して、世界唯一の被爆国で甚大な福島原発事故を起こした日本が、原子力発電の資機材のみならず、プルトニウムを取り出すことができる使用済み核燃料の輸出を可能にする内容の原子力協定の調印が、11日夕方に首相官邸で行われるとあって、日本、インドはじめ世界各地で同日抗議デモが行われた。「日印原子力協定反対!」「核輸出、核拡散反対!」「福島を忘れるな!」
インドへの核輸出を巡る国際社会と日本の動向:
 日印原子力協定締結に至る経過を整理してみる。1979年スリーマイル島原発事故や86年チェルノブイリ原発事故など相次ぐ巨大事故や核廃棄物の最終処分問題に世界は直面し、1990年代に入ると新規原発建設の動きは停滞し、冷戦崩壊で核兵器削減の取り組みも活発になった。しかし21世紀に入ると原子力産業の巻き返しが強まり、欧米諸国を中心に「原子力ルネサンス」の動きが活発になった。その最大の輸出先候補がインドだった。
 1974年にインドが使用済み核燃料を再処理して核実験を行ったことがきっかけで、78 年に原子力技術機器輸出を管理規制する「原子力供給グループ」(NSG)が発足(現在48カ国)したが、インドは98年にも計5回の軍事用核実験を行った( 98年隣国パキスタンもこれに対抗し2日間、計5回の核実験を行った)。
 しかし日米などNSG46カ国(当時)は、2008年にインドが行った自主的な核実験凍結宣言(モラトリアム)を続けることを前提に、NPTやCTBT 未加盟のインドへの核関連物質と技術の移転を例外的に認める方針を決定し、国際原子力機関(IAEA)もこれを追認した。
 日本では09年に民主党政権が誕生して以降、新幹線や原発などのインフラを海外輸出する「新成長戦略」が打ち出され、インドへの原発輸出を可能にする原子力協定の締結に向けた外交交渉が始まったが、「インドが再び核実験を行ったら協定を停止する」という核実験停止条項を日本側が示したため、2010年11月以降、表向き交渉は止まっていた。
 しかし巨大なインド電力市場を巡るNSG各国の原発売り込み競争は過熱化し、アメリカ、フランス、ロシア、カナダ、韓国、オーストラリアなどの各国政府が次々に原子力協定をインド政府との間に結び、日本企業の技術力を高く評価する米国やフランス企業などからも、日印協定の早期締結を求める圧力が高まっていた。
 2011年3月に福島原発事故が起ったにも関わらず、12月には野田首相が訪印し協定締結に向けた交渉を再開した。自民党「アベノミクス」もこの原発輸出政策を引き継いだ。
 2015年4月に事業者の有限責任と原発メーカーの賠償責任の免罪を規定する「原子力損害の補完的補償に関する条約」(CSC)発効と同時に日本政府は条約加盟し、インド政府も原発メーカーへの損害賠償制度を定めた「原子力損害に関する民事責任法」(インド原賠法)を改悪して、CSCに加盟した。
 そして「核兵器廃絶の障害となりかねない」「NPT体制の空洞化を招きかねない」として「日印原子力協定の中止」を再三求めてきた広島•長崎両市長の要請や、インド政府の弾圧で死傷者を出しながら原発反対の非暴力運動を続けてきたインド各地の住民運動、世界各地の市民運動の抗議を無視して、昨年12月安倍首相は訪印し、モディ•インド首相との間で「原子力協定の原則合意」に署名した。
【参照】
■福永正明さん講演会(2015年5月10日 ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.116)
「燃え上がるインドの反原発運動 原発輸出反対は私たちの責務」
 http://www.nonukesasiaforum.org/jp/116b.htm
■「インドへの原発輸出 日印原子力協定の問題点」(2016年10月6日「原発ゼロの会」資料)
 https://drive.google.com/file/d/0B4sSurkQeTFgdEgwLTBvdFpXMzg/view
 11日朝の首相官邸前での緊急抗議行動を呼びかけた国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花さんは以下のように訴えた。「今回の協定締結は、核廃絶を願う世界すべての人々への裏切りです。日本は今まで多くの国と原子力協定を結んできましたが、どの国にも使用済み核燃料の再処理は許していません。今回インドを例外的に容認するなら大問題です」。
  国際原子力機関(IAEA)の査察は、インドについては特別な方式が容認され、インド政府の自己申告制で、民生用施設はIAEAの査察を受け、軍事用施設 は受けなくてもよいというものになっている。インド国産ウランや使用済み核燃料の再処理技術でプルトニウムを取り出すことは今回の「日印原子力協定」でも可能だ。 
【参照】
■http://www.dianuke.org/インドに原発を輸出しないで-sundaram/
■外務省「日印原子力協定」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sw/in/page3_001879.html#section2
 満田さんの訴えは続いた。「福島原発事故で、今も多くの人たちが苦しんでいます。インドでも原発周辺や建設予定地の地域住民やNGOが命がけで反対運動を続けています。東電は『原子力損害賠償・廃炉等支援機構』を通して、私たちの電気料金や税金を吸い上げ、賠償、廃炉、除染費用などに回しています。そういう現実を世界の人たちは見ています。原発は自然環境や、人々の暮らしや人権を破壊し、経済的にも割の合わない斜陽産業だということはもはや明らかです。昨日も『ベトナム政府は、日本とロシアの協力で進めている原子力発電所の建設計画について白紙撤回する方針を固めた』という新聞報道がありました。世界のリーダーたちは冷静になって、原発に税金や公的資金をつぎ込むのは絶対にやめるべきです」。
【参照】
■国際環境NGO FoE Japan「日印原子力協定締結に抗議」声明
「核廃絶を願うすべての人々を裏切り、福島現原発事故の被害を無視する行為 」
http://www.foejapan.org/energy/export/161111_2.html
 「武器輸出反対ネットワーク」(NAJAT)代表の杉原浩司さんは「日本とインドは昨年安倍首相が訪印した際に『武器輸出協定』を結んでしまった。一昨年、武器輸出禁止三原則を閣議決定だけで撤廃し、防衛装備移転三原則が動き出した案件のひとつとして、『救難飛行艇US2』(「新明和工業」製造)をインドへ売ろうという計画が進んでいる」と指摘し、「原発輸出でも武器輸出でも、安倍首相は一握りの大資本や死の商人ための利益を優先して、核廃絶を願う市民の利益に反することをやり続けています。インドでは日本以上にひどい権力弾圧が行われています。今日も現地で数千人の人が反対の声を上げています。これからも諦めずに、原発輸出、武器輸出をやめさせましょう」と訴えた。
 インドに8年間在住し、インドの反原発運動について博士論文を書いているオーストラリア人女性に話を聞いた。「インド各地の住民の反対運動を肌で感じました。命がけで闘って、死者も出ています。日本はお金を地元にバラまいて住民を分断するが、インドの住民弾圧はもっと酷い。インドで一番古い『タラプール原発』(1969年1、2号機稼働)の建設では、土地や財産を奪われた人たちの補償もなければ、いまだに立ち退き先に電気も通っていない。電気がないから病院もない。本当に悲惨な状態です。
 インド南端にある『クダンクラム原発』では女性たちが立ち上がっています。2004年の津波で、周辺住民は家屋を失った。原発から500mしか離れていないところに仮設住宅が作られて、そこに住んでいます。津波の時は停止中だった原発もダメージを受けたと思いますが、被害状況は公開されていません。4基のうち2基は今も稼働しています。住民は2011年の福島原発事故の様子をテレビで見て、2004年の津波の記憶が重なり、そこから女性たちが反原発運動に立ち上がりました。
 現在インドでは、多くの原発建設が計画されていますが、そのうち『ジャイタプール原発』6基は1000MW級で、柏崎刈羽原発規模の世界最大級の原発です。2008年にインドとアメリカ、フランスが相次いで原子力協定を結び、建設契約はフランスのアレバ社になりました。
 アメリカもフランスも、日本製の原子炉格納容器などの資機材が必要なので、建設は止まっている状態です。だから今日の日印原子力協定の締結には世界規模で反対行動が起っています。
 インドは長年イギリスの植民地でした。抑圧されてきた歴史や隣国パキスタンとの紛争があるので、国威発揚で原発を作り、核武装しようとする発想が生まれます。電力市場が大きいのでインドは特別扱いされていますが、このような流れを断ち切らないと、脱原発も核拡散防止も遠のくばかりです」と警鐘を鳴らした。
 「トランプ氏が核のボタンをもつ大統領になり、世界中が心配しています。一日も早く核廃絶のために全世界の市民が声をあげないといけません。核拡散につながる日印原子力協定に、絶対反対です」とマイクを握り訴えたアメリカ人女性、アンエリス•ルアレンさんに話を聞いた。彼女は日本の大学で反原発運動や、先住民族の権利と持続可能な開発について研究している。
 「3.11震災以降、原発がどんなものか改めて考えました。クリーンなエネルギーではないし、核廃棄物処分はアメリカでも失敗続きです。インドでは原発建設で漁民や農民の生活が破壊されていますが、アメリカやカナダ、オーストラリアでも先住民族の土地で、ウラン鉱山の採掘や核廃棄が行われ,深刻な環境破壊や放射能汚染が進んでいます。まさに『環境レイシズム』です。
 トランプが大統領選で勝利し、シェールガス採掘と石油会社に投資して、パイプラインをどんどん作ろうとしています。さらに原発輸出政策の推進により、核拡散に歯止めがかからなくなる危険があります。日本はまず福島原発事故の収束や、原発輸出ではなく持続可能な再生可能エネルギーの開発に全力で取り組むべきです」。
 「日本は技術とか安全性とか優れていると思っていましたが、福島原発事故を起こし、安全対策がでたらめだということが分かってしまいました。ましてや開発途上国に原発輸出し、相手国の内政事情に任せるのは非常に無責任です。相手国が地域住民と話し合って、納得できるプロセスで安全対策を作らないといけないのに、インドではそういったプロセスは一切ありません。
 ベトナム議会が、原発から撤退するという決議をしたのは良いニュースでしたが、トルコやインドなどでは政府による住民弾圧が心配です。民主主義でない国、住民が抗議の声を上げられない国に原発を輸出するのは非常に危険で無責任です」。
 「大企業が国家権力と固く結びついている新自由主義的なエネルギーシステム自体を変えていかなければいけません。原子力産業を成立させている構造的なシステムそのものが、住民自治も民主主義社会も破綻させます。だからどこの国でも、私たち市民がもっともっと大きな声を上げて、原子力開発の流れを止めなければいけません。日印間だけの問題ではない。核不拡散条約に加盟していないインドが、日本の援助を受けてどんどん核兵器を作ってしまうことになりかねません」。
 日印原子力協定は、来年の通常国会で予算関連の審議が行われた後、4月以降に承認案が提出される見通し。2010年以降、時の与党内でも同協定締結に対し慎重を求める声が上がっていた。しかし「インドとの原子力協定については、技術的な詳細が完成した後に署名されることが確認されている段階であり、現時点でその文言に関する事項についてお答えすることは差し控えたい」(2016年10月25日付。初鹿明博衆議院議員の質問主意書に対する安倍首相の答弁書)という具合で、安倍内閣はまともな答弁をしてこなかった。国会で参考人招致はじめ徹底した審議の上、原子力協定、原発輸出のあり方を根本から変える必要がある。核拡散防止のためにも、目先の経済的利益や外交関係に囚われない、党派を超えた審議と、国際的な「日印原子力協定にNO!」の世論形成が必要だ。
【参照】
■「日印原子力協定」署名に反対する抗議書(「日印原子力協定阻止キャンペーン2016」)
http://www.cnic.jp/7262
http://www.labornetjp.org/news/2016/1111nisinaka

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台湾先住民族と交流協定 白糠アイヌ協会21日締結

2016-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/19 07:00

台湾のタイヤル民族の一行(左奥)を歓迎する白糠アイヌ協会のメンバーら=5月、釧路管内白糠町役場
 【白糠】釧路管内白糠町の白糠アイヌ協会(高木津吉会長)は21日、5年前から交流を続けている台湾北部の新北市烏来(ウーライ)区の先住民族「タイヤル民族」の団体と友好交流協定を結ぶ。北海道アイヌ協会などによると、アイヌ民族の地域団体が海外の先住民族の団体とこうした協定を結ぶのは初めて。これを縁に今後、白糠町も烏来区と自治体間協定を結ぶ方針だ。
 高木会長や白糠アイヌ文化保存会の磯部恵津子会長、町教委の板谷聖一教育長ら4人が烏来区を訪問。タイヤル民族協会に相当する「烏来区原住民編織(へんしょく)協会」と調印式で覚書を交わす。タイヤル民族側からは烏来区の高富貫(こうふかん)区長ら約60人が出席する。
 白糠アイヌ協会とタイヤル民族は2011年、台湾の領事館に当たる台北駐日経済文化代表処札幌分処の紹介で交流を始め、互いに訪問を続けてきた。今年5月に高区長らが白糠町を訪れた際、高木会長や棚野孝夫町長と協定を締結することで合意した。
 タイヤル民族は台湾全土で8万人以上おり、烏来区では人口約7千人の大半を占めるとされる。
 協定は互いの歴史を尊重し、さらに連携を深めるのが狙い。相互訪問だけにとどまらず、伝統文化などさまざまな分野で交流の拡大を図る。町教委は「民族間の協定をきっかけに自治体間の交流も活発にしていきたい」として、烏来区と協議を進める。
 高木会長は「両民族の子供たちの交流が広がるような協定にしていきたい」と話している。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0339826.html

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【ブース】アイヌの言語・文化にふれてみよう! 藤田護研究会

2016-11-24 | アイヌ民族関連
SFC CLIP-2016年11月18日
今年もORFでは、あらゆる分野の研究が展示されている。藤田護研究会は「SFCコタン ~アイヌ語と口承文学~」と題した展示を行う(A28)。藤田研は、アイヌ語・アイヌ文化やアイヌの口承文学を主に扱っている研究会だ。
今回の展示について、藤田護環境情報学部専任講師と研究会の学生たちに話を聞いた。
「アイヌ」にとらわれない幅広いテーマを
「我々の研究会はアイヌ語とアイヌ語の口承文学をメインに扱っている研究会ですが、学生が取り組んでいるテーマにはもっと広がりがあります」と藤田専任講師は語る。実際、藤田研ではアイヌ文化についての研究はもちろん、アイヌ出身の知識人、アイヌ語の口承文学に登場する人と人の関係のあり方や社会のあり方、また、アイヌとは関係ない自分の出身地域のお年寄りの伝承など、多岐にわたるテーマの研究が行われている。
アイヌの説話から学ぶ人間の安全保障
もともと国際政治に興味があった山田慎太郎さん(総3)は、アイヌの散文説話をまとめたものである「ウェペケレ」を通して「人間の安全保障」を考察している。「ウェペケレの登場人物は辛苦を乗り越え、最後に幸せな姿で終わるというのが一つのテンプレートとしてあります。様々な説話の分析から、生活や生計の安定についてアイヌの人々の知をより広い枠組みで共有できないかと考えています」と語った。

アイヌの口承文学から国際政治を考える山田慎太郎さん
"伝承すること"の意義を考える
山野貴大さん(総3)は口承文学の伝承の研究をしている。山野さんの地元新潟県長岡市の伝承をもとに小説を書きながら、「現代において、伝承していくとはどういうことか」について考察している。「自分が聞いている話に限らず、伝承というものはあらゆるところに存在すると思います。家族団欒の時間、語り継ぐ機会が減って、物語を持っているのに聞いてもらえない人がいる。多くの物語が語られないまま、文字にされないまま失われています。この研究を通して、伝承とはどういうことか、物語を聞いたものの役目は何か、ということについて考えていきたいです」と山野さん。
アイヌ語に触れてみよう! ワークショップも開催
ポスター発表以外にも、研究会全体での企画として「アイヌ語ワークショップ」を行っている。「今回のORFの目的のひとつとして、来場者の方にアイヌ語に親しんでもらうことがあります。アイヌ語は我々も勉強している途中ではあるのですが、実際に聞いて喋って、お互いにやり取りをしてみようという企画です」と藤田専任講師。人が集まれば実施という形で2日間を通して開催している。アイヌ語という少数言語に触れられる貴重な機会なので、ぜひ参加してみよう。
SFCにもアイヌ語やアイヌの文化を学べる場所がある
藤田専任講師は「この展示を通して『SFCにもアイヌ語やアイヌの文化を学べるところがある』ことを知ってもらうと同時に、研究会の学生一人ひとりが、自分の研究テーマを聞いてもらい、知ってもらい、アドバイスをもらえる場になればと思っています」とORF展示にかける想いを語った。
アイヌ語やアイヌ文化に興味がある人はもちろん、少数言語・民族や口承文学全般に興味がある人にとっても興味深い展示になっている。明日19日(土)も展示を行っている藤田研究会ブース(A28)に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
https://sfcclip.net/news2016111804/

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戦時下の室蘭舞台にミステリー小説 「小説幻冬」創刊号で連載開始

2016-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/18 16:00

葉真中顕さん=幻冬舎提供
 【室蘭】東京の出版社「幻冬舎」の月刊文芸誌「小説幻冬」の創刊号(11月号)で、戦時中の軍需都市・室蘭を舞台にした葉真中顕(はまなかあき)さん(40)=東京在住=のミステリー小説「凍(い)てつく太陽」の連載が始まった。葉真中さんは9月に室蘭を訪れて市内の郷土史家に取材し、「室蘭は軍需工場や遊郭など戦時中のエッセンスが詰まった町。日本人とは何かを考える小説にしたい」と話している。
 小説は1945年2月、室蘭にある架空の軍需企業「大東亜鐵鋼(てっこう)室蘭製作所」の港湾での荷役作業の場面から始まる。製作所には秘匿名「愛国・伊7工場」が付けられていた。主人公で特高警察の日崎八尋(ひざきやひろ)は朝鮮人作業員になりすまして潜り込み、宿舎で集団生活を送る。ある作業員が脱走を図り、死亡。その内幕を探る任務が与えられていた―。
 特高警察をモチーフにした小説を書こうとしていた葉真中さんは、北海道新聞の連載記事を収録した「北海道と戦争」を手に取った。兵器を製造する軍需工場の存在自体が軍事機密で、秘匿名で呼ばれていた室蘭の史実に興味を深めた。
 次号以降は、主人公がアイヌ民族の血を引くことが明かされて物語が展開していく。「小説幻冬」は道内の主な書店で取り扱っている。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/entertainment/culture/culture/1-0339586.html

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