ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【10月も毎週日曜日は休業します。】【10月19日(土)は店主は終日不在です。店は通常通り営業します。】

ヴィーナスの誕生

2015-01-14 18:32:20 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「ヴィーナスの誕生」です。「ヴィーナスの誕生」とはルネサンス期のボッティチェリの名画のタイトルです。この愛と美の女神の誕生の絵は世界で最も有名な絵画のひとつだと思います。今日はその「ヴィーナスの誕生」をイメージするフラワーアメシストです。

実は、昨日、以前に「石の華」にいらっしゃった事のある福井県の女性から電話がかかってきました。その内容は前に店に来た時から気になっていたというフラワーアメシストの在庫確認でした。前回はそのフラワーアメシストを残して違うものを購入されたのですが、どうしてもそれが気になっているようで、その確認のお電話でした。幸いそのフラワーアメシストはショーケースの奥の隅に置いてありましたので今でも残っておりました。全ての石はいっぴんものです。売れてしまったら再度その石に出会う事は非常に困難です。今回はショーケースの目立たないところに置いてあった事もあって、ちゃんと残っておりました。

ただし、電話での確認なので、もしかすると違う石の場合もあり得ます。そこで私はそのフラワーアメシストの事を仮に「ヴィーナスの誕生」と名付け、「ヴィーナスの誕生の事ですね!」と確認しました。すると「それです。」という回答が即座に返ってきました。どうも私と同じようにそのフラワーアメシストを「ヴィーナスの誕生」のイメージでとらえられていたようで今回の会話は成り立ったようでした。





上の写真がそのフラワーアメシストです。どうでしょうか?「ヴィーナスの誕生」をイメージできるでしょうか?

写真だけ見ると「ヴィーナスの誕生」には全く似てないとは思いますが、その絵に出てくる貝殻がイメージ的に類似性があるのだろうと思います。絵に出てくる貝はジェームズホタテガイという地中海のホタテ貝らしく、聖ジェームズ(聖大ヤコブ)にちなみスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの寺院への巡礼の紋章として用いられているようです。このフラワーアメシストはそのような神聖なホタテ貝には似ていないもののそのイメージには共通するところがあると思います。


このフラワーアメシストには花芯のような部分があります。その部分がヴィーナスに当たるとも言えます。「ヴィーナスの誕生」のイメージはこの部分に集約されているかのようです。

石の楽しみ方のひとつは見タテにあります。そのイメージの類似性を楽しむ事にあると思います。

昨日のお電話ではこのフラワーアメシストを取り置く事になりました。そして今日、彼女は早速、ご来店されました。お買い上げの際に、本日のブログに出したいとお願いして了承して頂きました。Uさん、ありがとうございました。





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百変方解石

2015-01-11 18:35:16 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「百変方解石」です。「百変方解石」とは中国語の鉱物雑誌「鉱物愛好者」(MINERAL LOVER 2011.3)に載っていた記事のタイトルです。「百変方解石」は(Variety Calcite)という英文がふってありましたので中国語のわからない私でもすぐにその意味がわかりました。

昨日、以前に取り寄せていた「鉱物愛好者」という中国語の鉱物雑誌を久々に手にとって見直しました。この雑誌には中国産のすばらしい鉱物の写真が満載で、中国語がわからなくても、その鉱物写真を眺めているだけでも満足できるうれしい雑誌です。「百変方解石」はその「方解石」特集号の中に入っている記事です。

「百変方解石」というタイトル、言い得て妙です。方解石の最大の魅力はその形の多様性にあると思いますので、鉱物好き、特に鉱物結晶好きには特別な魅力があると思います。方解石の多様性は百変どころか千変近くあると思われますので、百変という意味は「多くの変化がある」という意味ととらえて良いと思います。

その記事には湖南省産の様々な方解石の写真が25点載っておりました。それらの中には見覚えがあるようなものもありました。それはその産地の代表的なものだろうと思われます。

さて、今日の写真は湖南省産のものではなく、そのお隣、湖北省産の方解石です。




Daya mine,Hubei,China 方解石(Calcite)

この方解石は昨日、常連のOさんが「石の華」の店内でみつけた中国産の方解石です。この方解石は写真ではよくわからないかも知れませんが、水晶に似ているのです。どう似ているのかと言いますと、六角柱状になっており、さらに錐面が六つあり、それも上下に合体している事から両錐水晶のようにも見えるのです。見た目は明らかに方解石なのですが、見ようによっては水晶のようにも見えてしまうところが面白いと思います。実は私自身はそのように見える事を知りませんでした。今回はOさんの指摘で初めて気づきました。まさに「百変方解石」だと思いました。

店の中には店主の気づいていない面白いものがまだまだ隠れていそうです。お客さんに教えてもらうのもいいものです。

それから「百変方解石」、これも方解石の楽しみ方のひとつだと思います。ますます、方解石が好きになりそうです。





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イリスアゲート

2015-01-07 11:58:26 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「イリスアゲート」です。このブログでは虹や虹色やレインボーの話題は何度も書いて来ましたが、「イリスアゲート」に関しては「虹色」(2012.10.06)に一度出てくるだけで、タイトルとしても初めてとなります。その理由は写真では中々「イリスアゲート」のレインボーを表現し難いからでした。ただ、Web上で「イリスアゲート」と画像検索するとかなり多くの写真が出てきました。それならば、と思い、今、店にある「イリスアゲート」の写真を撮ってみました。



上の写真がその「イリスアゲート」です。「イリスアゲート」を天井の照明にかざし、その光の透過光でわずかの虹が写りました。不思議な事です。肉眼的には簡単に見えるのに写真に撮るのは難しいのです。マクロ撮影と同じように石の中の虹を撮る事は中々難しいものです。(ただ、単にカメラの性能と撮影技術の問題なのかもしれませんが・・・)

「イリスアゲート」は薄くスライスされた縞模様のメノウを光にかざすと虹色が見えるものです。それはギリシャ神話の虹の女神イリスの名前を冠したアゲートの事です。良質の「イリスアゲート」は高価なものですが、安価なスライス・メノウの中にも、それらを光の干渉が起こるような薄さにスライスすると「イリスアゲート」ができるような気がします。

今回「イリスアゲート」を登場させたのには訳があります。一昨日の事なのですが、店のカウンターの裏の一角を整理していたところ、だいぶ前に店頭に置いていた事もあった貝殻を入れていた袋が出て来たのです。その貝殻の中に「イリスアゲート」を思わせる貝殻があったのです。その貝の名前は知りません。その貝殻の表面に見える薄い虹色を見ていると何となく「イリスアゲート」の事を連想してしまいました。



上の写真がその貝殻です。「イリスアゲート」が縞模様の部分に虹が現れるようにその貝殻の縞模様に見える部分に虹が現れます。貝殻の真珠層の虹色光沢も美しいものです。その美しさは伝統工芸の螺鈿細工でもお馴染みだと思いますが、その虹色の美しさは空の虹や石の中の虹とも共通していると思います。

現在、「石の華」には商品としての「イリスアゲート」はふたつあります。そして、今回の貝殻もちょうどふたつあります。この貝殻は「イリスアゲート」のサービス品として付ける事にしたいと思います。
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正夢

2015-01-04 18:26:39 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「正夢」です。

今朝、店に出てきてパソコンのメールを開くと、昨日のブログ「初夢」に登場しているOさんからのメールが幾つか届いておりました。そのメールには昨日のブログの話題に出した石の写真が添付されておりました。今日はそれらの写真を出す事にしたいと思います。

その前に今日のタイトルは「正夢」です。「正夢」とは夢の中で起きた出来事が現実に起こる事です。そのような「正夢」は中々見る事のできない貴重な夢だと思いますが、極稀にそのような現象が起こりうるようです。実は、どうもOさんの初夢は「正夢」だったようなのです。

Oさんの初夢は「石の華」のSALEの棚に置いてあったパライバトルマリンの原石を破格値で購入したというものでした。昨日のブログではその金額を思わせる値段になったと書いてしまったのですが、良く計算してみると、同時に購入された水入り水晶の普段の値段を差し引くと、何と!Oさんの初夢通りの金額になるのでした。これはまさしく「正夢」だったと言えそうです。

「正夢」を色々調べてみると、「正夢」には数字が現れる事もあるそうで、今回のOさんの「正夢」では具体的な金額の数字が現れたようです。その「正夢」には私自身も登場していた事もあって、非常に興味深いと思っております。夢には様々な不思議な現象があるとは思いますが、そのような「正夢」は特に興味深いものです。それは単なる偶然なのでしょうか?具体的な数字が現れるという事も面白い現象だと思います。

「正夢」と言うと、木内石亭の「雲根志」の「ぶどう石」の一話を思い出してしまいます。それは木内石亭がみた夢の話で、ぶどう石の夢をみた翌日に夢でみた同じぶどう石が売られていて、それを購入したという「正夢」の話です。

「正夢」は誰にでも起こり得るのでしょうか?私もよく夢をみる方ですが、正確に「正夢」なる夢はみた記憶がありません。私に限っては「正夢」どころか、最近は石の夢もみる事が少なくなってきたように思えます。

さて、そろそろ写真を出します。



上の写真がそのパライバトルマリンの原石です。やや薄いブルーにピンク色が混ざり合っています。宝石質ではないものの貴重なパライバトルマリンだと思います。



上の写真は水入り水晶です。写真ではよく分からないと思いますが、手に取って動かしてみると水晶の内部にタポタポに水が入っている事が分かります。これだけはっきりと分かる水入り水晶も珍しいと思います。



上の写真はトルマリン・キャッツアイの原石です。トルマリン・キャッツアイは磨かれたブレスレットなどの丸玉で見る事が多く、原石で見る機会は少ないと思います。そういう意味で珍しいと言えます。光をうまく当てて写真を撮ってあると思います。



上の写真は奈良県天川村のレインボーガーネットです。小粒ながらも七色全色見る事ができます。写真もこの石の特徴をよく表していると思います。

Oさん、写真を送って頂き、どうもありがとうございました。



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初夢

2015-01-03 12:01:16 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「初夢」です。

新年、あけましておめでとうございます。今年、最初のブログ更新となります。本年も宜しくお願い申し上げます。

実は、お店は昨日からオープンしておりました。いつもお店でブログを書いておりますので、基本的にはお店での接客優先です。昨日は10時の開店前から来客があり、閉店間際までお客様がいらっしゃいましたので、うれしい事にブログが書けませんでした。

昨日の初売りのお客様第1号は昨年に引き続き常連客のOさんでした。Oさんは9時45分頃にお顔を見せました。Oさん、「開いていますので、もう宜しいでしょうか?」MM、「もちろんOKです。」新年最初のうれしい会話でした。

ポルテ金沢の初売りは1月2日の10時となっておりますが、「石の華」はいつも9時半頃にはシャッターを開ける習慣になっております。今年もOさんのご来店で新年が始まりました。

そのOさんからうれしい初夢の話が出ました。それは何と!Oさんの初夢は「石の華」の店の中だったそうです。今日から店にあるひとつの棚をSALEのコーナーにするのですが、その棚にあるパライバトルマリンの原石が初夢に出て来たそうです。その夢ではそのパライバトルマリンを破格値にするという内容だったそうです。さすがにその初夢通りにはできないと思いましたが、私はその種の話には興味がありますので、OさんにSALE以上のディスカウントを提示してみました。すると、Oさんも納得して下さり、すぐに商談成立となりました。

Oさん、さらに以前から気になっていたという気泡管水準器のような水入り水晶も同時購入したいと申されましたので、新年の初売りという事で、パライバトルマリンと同率の値引きに致しました。すると、面白い事にその二つの合計金額がOさんの初夢に出てきた金額の1ケタ違いの金額に、さらに値引き金額も初夢の金額を思わせる金額になったのです。正確な正夢にはなりませんでしたが、不思議な初夢だと思いました。

Oさんのお買い物はさらに続きます。それは当初から決めていたというトルマリン・キャッツアイの原石です。それもSALEの棚にあったものです。「石の華」のSALE品はいわゆる売れ残り品ではありません。基本的に石という商品にはSALEという値引きは似合わないと思っていますが、ショッピングモールで石のお店をやっている関係で一応SALEらしきものを行っているのです。そういう意味で、「石の華」のSALE品は本当の意味でお買い得だと思います。

Oさんのお買い物はさらに続きます。Oさん、昨日は夕刻までお店にいらしゃったのですが、もうひとりの常連客のKさんからアドバイスのあった天川村のレインボーガーネットも追加で購入されました。それは小粒ながらも虹の全色がにじみ出ているようなものでした。その虹は菱形の面よりも平面的になっている角のエッジ部分に強く出ていました。その種のレインボーガーネットも魅力的なものだと思います。

ここまで書きながら写真が無い事に気づいてしまいました。残念ながら昨日のOさんのお買い上げのものの写真は撮ってありません。今回は写真なしです。

このような感じで「石の華」の新年はOさんのお買い物から始まりました。新しい1年が始まりました。また1年、宜しくお願い申し上げます。





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