今日は「ヴィーナスの誕生」です。「ヴィーナスの誕生」とはルネサンス期のボッティチェリの名画のタイトルです。この愛と美の女神の誕生の絵は世界で最も有名な絵画のひとつだと思います。今日はその「ヴィーナスの誕生」をイメージするフラワーアメシストです。
実は、昨日、以前に「石の華」にいらっしゃった事のある福井県の女性から電話がかかってきました。その内容は前に店に来た時から気になっていたというフラワーアメシストの在庫確認でした。前回はそのフラワーアメシストを残して違うものを購入されたのですが、どうしてもそれが気になっているようで、その確認のお電話でした。幸いそのフラワーアメシストはショーケースの奥の隅に置いてありましたので今でも残っておりました。全ての石はいっぴんものです。売れてしまったら再度その石に出会う事は非常に困難です。今回はショーケースの目立たないところに置いてあった事もあって、ちゃんと残っておりました。
ただし、電話での確認なので、もしかすると違う石の場合もあり得ます。そこで私はそのフラワーアメシストの事を仮に「ヴィーナスの誕生」と名付け、「ヴィーナスの誕生の事ですね!」と確認しました。すると「それです。」という回答が即座に返ってきました。どうも私と同じようにそのフラワーアメシストを「ヴィーナスの誕生」のイメージでとらえられていたようで今回の会話は成り立ったようでした。
上の写真がそのフラワーアメシストです。どうでしょうか?「ヴィーナスの誕生」をイメージできるでしょうか?
写真だけ見ると「ヴィーナスの誕生」には全く似てないとは思いますが、その絵に出てくる貝殻がイメージ的に類似性があるのだろうと思います。絵に出てくる貝はジェームズホタテガイという地中海のホタテ貝らしく、聖ジェームズ(聖大ヤコブ)にちなみスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの寺院への巡礼の紋章として用いられているようです。このフラワーアメシストはそのような神聖なホタテ貝には似ていないもののそのイメージには共通するところがあると思います。
このフラワーアメシストには花芯のような部分があります。その部分がヴィーナスに当たるとも言えます。「ヴィーナスの誕生」のイメージはこの部分に集約されているかのようです。
石の楽しみ方のひとつは見タテにあります。そのイメージの類似性を楽しむ事にあると思います。
昨日のお電話ではこのフラワーアメシストを取り置く事になりました。そして今日、彼女は早速、ご来店されました。お買い上げの際に、本日のブログに出したいとお願いして了承して頂きました。Uさん、ありがとうございました。