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鉱物の部屋へのいざない

天然橋

2013-05-01 16:05:11 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、昨晩に予約録画していたBS日テレ「絶景・世界自然 7ワンダーズ アメリカ・アーチーズ国立公園」を見ました。この番組も良く録画している番組のひとつです。鉱物趣味的嗜好の対象はその延長線上には自然の絶景も入ってきます。

アーチーズ国立公園はアメリカ・ユタ州モアブの近くにある砂岩地帯で、そこには風化・浸食でできた約2500ものアーチがあります。その番組ではそこの代表的なアーチを紹介しておりました。また、それらの成因も詳しく解説しており、TVを見ているだけでガイド付きの旅行をした気分になれます。本当は実際にその場所に行ってみたいのですが、それはなかなか困難な事でもあり、TV画面で疑似体験して我慢しております。高画質・大画面のTVはこの種の自然紀行番組を見るのに適しており、私は早く4Kテレビ時代が来て欲しいと思っているひとりです。

自然に出来たアーチには何故か魅かれてしまいます。そのような地形の形成には大気と水が必要で、そういう意味で、そのような地形は特異ながらも、地球的な地形とも言えます。アーチーズ国立公園には様々な個性を持ったアーチが数多く存在しています。中には既に崩落してしまったアーチもあれば、これから新たに発見されるアーチや、これから徐々に形成されていくアーチもあるでしょう。それらの姿も刻々と変化しており、これからも変化し続けるでしょう。そういう意味でも今の姿は今しかない姿でもあるのです。

日本にもそのような天然橋はあります。代表的なものはやはり帝釈峡の雄橋でしょうか。雄橋は石灰岩地帯の渓水浸食によって作られた巨大な天然橋です。そこへは私は数年前に行った事があります。その時はその周辺の鍾乳洞観光が目的だったのですが、同じ天然の「穴」でも鍾乳洞と天然橋は趣が違います。鍾乳洞には鍾乳洞ならではの魅力がありますが、天然橋にはその形態的な特徴に特別な魅力があると思います。

その魅力とは何でしょうか?それは橋である事、それは渡れるという事かも知れません。雄橋はその昔は実際に橋として使用されていたそうですが、現在は天然記念物として渡る事はできません。ただし、雄橋の橋の上は渡る事ができませんが、橋の下には道が通っており、そこをくぐり抜ける事はできます。

天然橋というと、飛騨小坂の龍門の滝は、その滝の上を渡る事ができました。そういう意味で龍門の滝は天然橋と言って良いかも知れません。ただ、そこの下を流れているのは川ではなく滝であるという特異な地形でした。柱状節理でできた天然の石橋を渡れる滝は非常に珍しいと思います。

どうもアーチーズ国立公園の天然橋はそこを登ったり渡ったりする事は禁止されているようです。

アメリカの同じユタ州にはナチュラルブリッジ国定公園があります。

同じ橋でもブリッジ(bridge)とアーチ(arch)の違いは何でしょうか?

その違いはどうも「下を常に水が流れているのがブリッジ、そうでないのがアーチ。」だそうです。その違いはその成因の違いも表しているようです。ブリッジは水の流れによる浸食作用により形成されたのに対し、アーチは水の氷結、水分の浸出などにより形成された、という事になります。

では、国立公園と国定公園の違いは何でしょうか?

国立公園は国が定めた自然公園で、国の予算で管理・保護しており、国定公園は国立公園以外のすぐれた風景の場所を都道府県(日本の場合)で管理・保護している(予算も含む)、という事だそうです。

同じ「穴」にも色々違いがあるようです。

次のテーマは「穴」にしようと思います。

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