ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

硫黄と霰石

2013-02-05 11:41:32 | 日記・エッセイ・コラム

昨日のブログを書き終えた後になって、店のショーケースにシチリア島産の硫黄があったのに気付きました。ただし、その硫黄は美しい結晶にはなっておらず塊状になって霰石に張り付いていました。

Dscf3458
イタリア シチリア島 Giumentare鉱山 産 霰石・硫黄(Aragonite/Sulfur)

これがその標本です。この標本のメインはやはり霰石で硫黄はサブです。

霰石と硫黄は共生します。この霰石は美しい六角柱状になっており、鉱物結晶ならではの存在感があると思います。その六角柱は六方晶系を思わせますが、実は斜方晶系の三連双晶による産出です。硫黄の方も美しい自形結晶になっていてこの標本価値を上げてくれれば良かったのですが、自然は人の思うようにはなってくれません。

自然は人の思いなどには無関係で、それこそ自然に成り立っています。そのような中から人が勝手に都合の良いものを選び出しているだけなのです。

本来、標本とはそのようなものなのだと思いました。

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2 コメント

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Unknown (耕生(kulturisto))
2013-02-06 00:47:28
耕生kulturistoです。


昨日、初めてお店を訪問させていただきましたが、初めて出会ったとは思えない感じで、つい話し込んでしまいました。帰りのバスの時間が迫っていたので、帰り支度をせざるを得ませんでしたが、鉱石についてなら話の種はつきません。またいつかお邪魔したいと思っておりますので、長逗留の迷惑な客と思わず、今後ともよろしくおつきあい下さい。


いずれまた、私の名?コレクションの数々を持参して自慢しにうかがいますので、物々交換などという商いも楽しいのではと思っています。


実際、子供の頃は、この方法で入手困難なコレクションを、お金持ちの家の子から巻き上げていたものです。つまり、私はメノウや水晶関係の石を結構豊富に持っており(近くの海岸でメノウが拾えるのです!)、それで方鉛鉱とか黄銅鉱の立派な標本と交換して、自分のコレクションを増やしていくんですね。ホタル石はやはり近くの化学工場へ忍び込んで盗んできていました(立派な犯罪ですが、すでに時効です。念のために)。


しかし、子供のことなので、時々間違った同定をしていたようです。近所の年長の子が「琥珀」と同定した石は、今から考えると、どうもただの赤メノウだったような気がします。


しかし、あの頃集めた石はどこへ行ってしまったのでしょうか?きっと、実家を離れていた間に不燃物で処分されたのではと思います。中には大人の指くらいの水晶(これは自分で掘ってきた逸品!)もあったはずですが、今は悲しいながら行方不明です。


ところで、昨日は触れる時間がなかったのですが、「頭につまった石ころが」(原題:Rocks in his head、光村教育出版2002年7月初版)という絵本があるのをご存じでしょうか?これは文字通り、鉱石コレクターのつらくも楽しい人生をつづったもので、思わずほほえみが出てくる楽しく美くしい絵本です。もし、まだでしたら、お薦めの絵本です。確認していませんが、たぶん、Amazonなどで注文可能だと思います。


また、白山市の白山手取川ジオパークはすでにご存じだと思いますが、同市観光推進室が刊行しているポスター(定価1,000円)は必見です!両面刷りで白山から手取川扇状地、要するに白山山系と加賀平野の鳥瞰図(夏と冬の両方)になっており、オールカラーでかなりの大きさ(横約60×縦100cm)のポスターです。白山市役所3Fで購入できます。まだ残部がだいぶあるようですが、そちらのお店でも代理販売したら飛ぶように売れると思いますので、真面目にご検討下さい。


今、そのポスターを2枚、居間の壁にぶら下げて感動のためいきをつきながら、このコメントを書いています。


それでは、またいつか。
今度はたぶん3月上旬に金沢市内に出かける予定があります。また、お邪魔させていただきます。



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耕生 様 (MM)
2013-02-07 10:39:04
耕生 様

おはようございます。
先日はご来店、ありがとうございました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
「頭につまった石ころが」は持っています。石好きのお父さんが趣味が高じて博物館の鉱物学部長に就任したという話だったと思います。
白山手取川ジオパークのポスターは知りませんでした。興味はあります。
またのご来店、お待ちしております。
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