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鉱物の部屋へのいざない

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フェナカイト双晶その後

2022-05-20 11:56:47 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日は定休日で、店のパソコンのメールは見ていなかったのですが、昨日、店の開店前にメールチェックすると、野呂さんと岸和田の武さんから複数のメールが届いており、その内容を見てみると衝撃的な内容が書いてありました。

その内容とは、詳しく紹介するには、私の理解がまだ足りないので、簡略化して紹介すると、フェナカイト双晶が貫入双晶であると仮定して結晶模型が完成したので、一端は完了したものの、幾つかの疑問点が残っておりましたが、岸和田の武さんからゴールドシュミットのアトラスに載っている結晶図の資料が提供され、その中の一つの結晶図の点線がきっかけで、面接触双晶でも可能性があると考えた野呂さんが再度試したところ、簡単に出来てしまい、幾つかの疑問点も原理的にシンプルに解消されてしまった、というような内容でした。

そのような結果から、野呂さんは論文を一旦ボツにする事を考えたそうですが、岸和田の武さんから、今回の考察の途中の思考過程を残しておく事にも重要な意義がある、と言うような助言があり、ある鉱物同好会の会報に掲載申請する事になりました。

鉱物結晶の双晶には幾つかのタイプがあるのですが、双晶の奥深さをあらためて感じる一件だったと思います。

私もゴールドシュミット(水晶の日本式双晶の命名者)のアトラスという存在を知る事ができましたし、さらに水晶の双晶の中には、ゴルドシュミット式双晶なるものがある事や、それ以外にも多くの双晶の存在が議論されている海外のサイトがあった事など、新しい知識をたくさん得る事ができました。

鉱物結晶の双晶には、その理論的な美しさだけではなく、対称性からくる見た目の美しさが溢れています。その多様な美の世界を楽しみたいと思っております。

今日の写真は、ゴールドシュミットのアトラスのフェナカイトの結晶図の中のひとつです。

どうでしょうか?その風車のような結晶図に魅了されてしまいます。

コメント (2)
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