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鉱物の部屋へのいざない

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謎の菊花状結晶痕2

2021-09-14 12:21:59 | 日記・エッセイ・コラム

先日、いつもブログを読んで下さっている常連のMさんが、店内で、「ここにも【謎の菊花状結晶痕】(2021.07.20)と同じようなものがありますね。」とおっしゃいました。私は、「え?」っと思い、それを見に行くと、確かに菊花状の結晶痕のようなものがありました。

上の写真がそれです。

実は、これは、まとめ買い取りしたものの中にあったものの一つで、よくあるアメシストを加熱処理した焼きシトリンだと思い、軽く見て、お買い得品のコンテナに放り込んでいたものです。

Mさんから、「これも針鉄鉱(ゲーサイト)の抜け跡ですかね?」と言われ、「そうかもしれませんね・・・」と答えてしまいましたが、後になってから、再度、それを見直すと、どうも違うような気がしてきました。

その石を良く見直してみると、他にも窪んだ花柄のように見える箇所が数か所ありました。もしかすると、元のアメシストの群晶の時から、花柄のように見える群晶癖とも言うべき集合体秩序のようなものがあって、加熱した際に剥がれ落ちた部分が菊の花のような形状になったのだろうと推測できます。

菊花石の成因が一つではない事と同じように、石の世界には複数の菊花状のものがあります。答えは一つではないのです。

それにしても、石はよく見なければならないと、思いました。石はその魅力を引き出してくれる事を待っているのです。

「先入観はいけない」という教訓を石から得ることができました。

コメント
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