立体的な3次元デンドライト構造の鉱物は、当然の事ながら、人工鉱物だけではなく、自然界の鉱物にも見られます。
上の写真は神岡鉱山産の方解石です。神岡鉱山産の方解石は多種多様な形状をしたものがあって、非常に面白い産地なのですが、それらの中でも特に面白いと思うのが、立体的なデンドライトです。
これは小さな方解石が連なる集合体で、その集合体が立体的なデンドライト構造になっております。
もっと正確に言うと、この標本はフラクタル構造をしていると思われ、そういう意味では、単なる3次元的な立体デンドライトではなく、フラクタル次元で、例えば2.5次元的な、と言うようなフラクタル構造と持っていると言ってもよさそうです。
もう一つ、これは台座付きの観賞石として流通していたもので、産地とかは不明な石ですが、これも立体的なデンドライト構造をした方解石です。もしかすると、どこかの鍾乳洞内の鍾乳石だったものかもしれません。
思うに、鍾乳石には立体的なデンドライトが多いような気がしております。
上の写真も鍾乳石と思われる台座付き観賞石で、全体は扇状で、部分は方解石の結晶の集合体です。
鍾乳石の形成には、水に溶けた炭酸カルシウムと地球の重力と、人間の時間をはるかに超えた長い時間を要します。
また、そのような長時間とは対極にある短時間の代表例であるカミナリも一瞬でデンドライト構造を形成します。
最後に、究極のデンドライト写真を出します。
これは、以前、Web上で見つけたカミナリの写真です。写真の詳細はわかりませんが、気に入ってプリントアウトしてあったものです。
カミナリと教会の近くにある木の形状が何となく似ているところが面白いと思いました。
デンドライトの話題が続きましたので、もう、そろそろ止めたいと思います。