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鉱物の部屋へのいざない

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玉眼

2014-03-18 15:51:03 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「玉眼」です。

一昨日の事になりますが、富山県の井波で木彫り修行中のMさんが来店しました。Mさんは木彫で仏像をつくる仏師さんです。Mさんは石好きさんでもあり、お店にいらっしゃるのは2回目です。先日、初めてのご来店の際に、Mさんから仏像の目を水晶か何かの天然石でつくりたい、というお話があり、翡翠の勾玉造りを趣味にされているOさんを紹介しました。

今回のご来店の目的は「石の華」で紹介したOさんとの顔合わせと打ち合わせの為です。待ち合わせの時間にお二人がいらっしゃいました。それからMさんが偶然知り合ったという宝石のルースコレクターでいらっしゃるIさんも同席されました。MさんとOさんの打ち合わせに私とIさんが外野として参加しました。これも石を通じた何かの縁だと思います。

まず、Oさんが持ってきた写真画像で、石の磨きや穴開けなどの工具や加工法の説明がありました。それから、実際の加工例としてOさん作の碁石や翡翠の装飾品等を見せてもらいました。私も外野ながら興味深く思いました。もうひとりの外野であるIさんも貴重な宝石ルースを見せてくれました。パライバトルマリンやアレキサンドライトやデマントイド等々、それらの貴重な輝きには魅せられました。

その後、打ち合わせは、本題である仏像の話になりました。Mさんは持参した最初の作品という仏像の頭部と大学生の頃につくられた人形の頭部を見せてくれました。それから小型の木彫りの観音様も出してくれました。それらはいずれも中々の作品です。思わず、木彫も良いものだ、と思ってしまいました。

MさんとOさんの打ち合わせは「石の華」に置いてある石のサンプルを見ながら進んでいきました。

Oさんから人工テレビ石での加工という提案がありましたが、どうもMさんは天然石にこだわりたいようでした。その後、MさんとOさんは仏像の目の入れ方や黒目をどうするか、等々、二人で絵を描きながら、専門的な話に移っていきました。その辺から私とIさんの二人の外野は話からそれました。

MさんとOさんの打ち合わせはその後もしばらく続き、その結果、まずは、やはり、水晶でやってみようという話になったようです。

因みに、木彫像に用いられる水晶製の眼は「玉眼」というそうです。日本では平安時代末期に始まり鎌倉時代以降,時代の写実的な美意識に支えられて盛んに用いられたそうです。

水晶の目を持つ仏像、何かいい感じがします。すばらしい作品ができる予感がします。

コメント
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