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鉱物の部屋へのいざない

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電子顕微鏡2

2014-02-15 12:28:59 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「電子顕微鏡2」です。先日の「電子顕微鏡」に続きます。

一昨日、サイエンスヒルズこまつのKさんからメールが届いて、先日持って行った鉱物サンプルの電子顕微鏡写真が添付されておりました。

Randoukou2420140208000042
Randoukou8520140208000043
藍銅鉱(Azurite)

Houkaiseki1400020140208000029
方解石(Calcite)

Shirounmo4020140208000034
Shirounmo270020140208000036
白雲母(Muscovite)

Soudafultuseki65020140208000033
ソーダ沸石( Natrolite)

上の6枚がその写真です。

その写真は私のイメージ通りの写真かと言うとチョッと違っていたかも知れませんが、それらは現実の鉱物の微小世界の姿なのでした。私の抱いていたイメージはアウイの考えた結晶構造のように微細な構成単位が,規則正しく繰り返して配列してできているというものなのでしたが、今回の写真では見た目ではそのようには見えません。それらの写真の画像を理解する為にはもう少し情報武装して見る必要性があるのかも知れないと思ってしまいました。

で、電子顕微鏡なるものを少し調べてみました。

電子顕微鏡とは通常の顕微鏡(光学顕微鏡)では、観察したい対象に光(可視光線)をあてて拡大するのに対し、光の代わりに電子(電子線)をあてて拡大する顕微鏡のことです。電子線の持つ波長が可視光線のものよりずっと短いので、電子レンズを使い、高倍率や高分解能で、光学顕微鏡では見ることのできない微細な対象を観察できます。電子顕微鏡には、大きく分けて、透過型電子顕微鏡 (Transmission Electron Microscope; TEM)と走査型電子顕微鏡 (Scanning Electron Microscope; SEM)との2種類があります。サイエンスヒルズこまつの電子顕微鏡は卓上SEMというタイプのものです。それは比較的簡単に試料を置く事ができます。ただし、画像は白黒で、試料の形態の情報しか得られないという弱点もあるようです。

今回の写真を理解する為にはもっともっと多くの情報を得て、それらを読み解く技が必要です。

Web検索をしていると、面白いPDFを見付けました。
http://ir.library.tohoku.ac.jp/re/bitstream/10097/23370/1/S2S430188.pdf#search='%E9%9B%BB%E5%AD%90%E9%A1%95%E5%BE%AE%E9%8F%A1+%E9%89%B1%E7%89%A9%E7%B5%90%E6%99%B6'
それは東北大学の秋月瑞彦名誉教授の学位論文(昭和43年)です。

秋月瑞彦さんの本なら何冊か持っております。早速、書庫から「鉱物学概論 形態と組織」(1998年 裳華房)を持ってきました。その本は買ってからまともに読んでいませんでした。そう言えば、顕微鏡写真が多く出ていた、と思いました。

そして、フッと気付きました。アウイは結晶の規則性に注目し、結晶学の基礎法則の一つである有理指数の法則を発見しましたが、その著書は「鉱物学概論」です。もっとも「鉱物学概論」というタイトルの著書は他にも複数ありますが・・・

秋月瑞彦さんの「鉱物学概論」は目次を見ていると興味深い内容です。(その本はアマゾンの中古品ではとんでもない値段が付いておりました。)この際、まじめに読んでみようかと思いました。

コメント
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