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鉱物の部屋へのいざない

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ミルククラウン

2012-09-18 11:50:24 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は体調不良で、ブログ更新を休みました。お休みしてもアクセク件数が落ちませんでした。アクセクして下さった皆様、すいませんでした。

今日のタイトルは「ミルククラウン」です。「ミルククラウン」はご存知のようにミルクの滴を垂らした時に出来る王冠状の形態の事ですが、その美しいミリ秒の世界には魅了されてしまいます。

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アメリカ ユタ州 産 水晶(Quartz)

この写真はミルククラウンの一瞬の形状に似ている水晶の群晶です。それは石の華でもあります。ミルククラウンの形状も花のような美しさがあります。実際のミルククラウン現象はつい見逃してしまうほどの一瞬に起こっている連続した形状変化に面白みがあるのですが、そのような映像的な印象を受けてしまいます。水晶の形態にミリ秒の世界のドラマを見る、これも鉱物的イマジネーションの楽しみのひとつです。

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純度99.92%のニッケル(Ni)

この写真は元素コレクターの集めそうなアイテムのひとつで、ニッケルの人工結晶です。何となくミルククラウン現象の一瞬の形状に似ています。実は「世界で一番美しい元素図鑑」(セオドア・グレイ著 創元社)のコバルトのページに、この写真とそっくりな写真が載っています。その写真には「ボタン形のコバルト。電気めっきを長時間して得られる。」、とあります。このニッケルの人工結晶もそのようにして造られたのだろうと思います。確かにコバルト(27)とニッケル(28)は元素番号は隣り合わせです。両者の化学的性質も似ています。形状が似ているとその本質も似るという「相似率」を思い出してしまいます。

先日、お店にいつも来る小学三年生のお客さんが「世界で一番美しい元素図鑑」を読んでいると彼のお母さんがおっしゃっていました。驚きでした!アンファンテリブル!最近の小学生はスゴイ!の一言です。末恐ろしい事です。彼らが大人になる頃の鉱物趣味の世界はどう進化しているのか?気になります。


世界で一番美しい元素図鑑
セオドア・グレイ
創元社
コメント
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