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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「@生牛乳とパン」

2017-10-23 15:42:52 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 わが町ニューブリッジに、月1回開催のマーケットがスタートし、地元でとれた野菜や牛乳、たまごなどが買えるようになり、料理がまた楽しくなってきました。

会心のブラウンブレッド。珍しく地がまんべんなくふくらんで。てっぺんがいびつなのは許してね。オーブンの温度が上がりにくくなっていて、途中で型の位置を変えたりしてるのですが・・が言い訳。
 牛乳は、パスチャライズされていない貴重な「生乳」。市販できるって知らなかった!日本にもあるようですね、禁止されているのかと思ってました。こどもの頃の遠足で、しぼりたての牛乳を初めて飲んで感動したのですが、その後は飲む機会もなく、酪農王国のアイルランドでいつか・・と思っていたら、案外近くで体験できるのがわかって感激。
 
 殺菌していない牛乳は、日がたつごとに、とろりとクリーム化していき、やがてサワークリームになるんだそう。フタを開けない限りは腐ることもなく、飲むのには適さないにしても、寿命が案外長いのがまずびっくり。

 殺菌してるほうが長持ちしそうな気がしてましたけど、そうではないのね。
 幸か不幸か、今回買った牛乳は、すぐさま飲む機会を逸したので、そのまま置いといて料理に使ってみることに。

 まずは1週間後、ブラウンブレッドの生地にまぜたのですが、きっと牛乳のおかげよ、ひさしぶりに大満足の出来ぐあい。
 アイルランドのパン、ブラウンブレッドは、誰でも作れるカンタンなレシピですが、そっからが長いのよ・笑

 誰でも、そこそこおいしいパンができますが、「おー!」と感嘆の声上がるパンにするのはむずかしい。ここの伝統音楽とまったく一緒。超カンタンなチューンをかっこよく演奏するのは至難のワザ。フィドルの神様マーティン・ヘイズ大先生が、一時超やさしいチューンばかりこだわって弾いていたと誰かから聞いたときに、さもありなん。と、ひどく納得したことがあります。
すごくアイルランド的な挑戦だと思った。

 パンも同じ。
 誰でも作れるブラウンブレッドを「これが、わたしの味」まで持っていくのは、なが〜い積み重ねがあってこそ。

 つい最近、そんなブラウンブレッドに出会いました。マークの母方の親族作。食べた瞬間「おー!」が出ちゃった。分析不可能。わりと得意なんだけど、何が隠し味か探り当てるの。でもね〜これは無理でした。唯一の推測は、糖蜜。こっくりした甘みが感じられたけど、でも強調しすぎてなくて、ず〜っと食べていたい味でした。

 ベーキングは、お天気(雨だと粉ものがふくらみにくい、とか)や、作り手の体調=いらいらしてたり、時間に限りがあったりすると失敗する可能性大=など、いろんなことが作用するので、なかなかに厄介です。だから面白いのだけど!


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