いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

たまちゃんバス、一人一回218円の赤字!

2011-06-25 | Weblog
 10年程前からだろうか、全国的に「コミュニテイバス」運行が流行った時期がある。大田区でも「交通不便区域」の住民から、コミュニテイバス運行の要望が、区役所や議会に寄せられていた。

 ところが、当時の西野善雄区長は頑として首をたてに振らなかった。私も当時、コミュニテイバスを所管する特別委員会のメンバーとして、三重県四日市市や京都市醍醐寺のコミュニテイバスの現状を調査した。さらに、近隣の自由が丘「サンクスネイチャーバス」も見に出かけた。

 それらの経験から、私なりに得た結論は「行政が関与すべきではない」ということである。四日市のコミュイテイバスは、赤字分を市が補填する仕組みのため、受託バス会社には、まったく緊張感がないし、市も「福祉費」と、垂れ流される運行費用を割り切っていた。

 反面、醍醐寺のコミュニテイバスは完全に民間のボランテイア団体が自主運行しており、「黒字」である。この団体の代表者は「市役所に金を出してもらおうなんて考えちゃいけません。市議会議員なってアテになりません!いや、大田区議会は違うでしょうが‥」と、自信たっぷりに語られていた。ちなみに、醍醐寺バスの視察では「時間を割くのだから」と、30000円を請求された。流石である!

 自由が丘の「サンクスネイチャーバス」は、地域の方々や小、中学校が天ぷら油の廃油を拠出し、それを精製し燃料(すべてではない)にあて、運行経費は企業と個人会員が補填している。行政からは助成はないと聞く。

 ところが、「民間区長」として西野区政を引き継いだ、松原忠義氏は、前政権がやらなかった事業を積極的に取り入れることで「違い」を鮮明にしようとした感がある。「コミュニテイバス」もさっそく平成21年10月から走らせてしまったのだ。


 さて、先日の交通問題調査特別委員会で、昨年度の「たまちゃんバス」の収支が公開された。

利用者数:36,743人(1便あたり6.7人)

収入: 4,581,193円

経費:12,615,625円

欠損:△8,034,432円

 これによれば、一回大人150円の運賃を徴収しても、実は税金で一人一回218円を補填していることになる。つまり、一人368円かかるのだ。
赤字幅を少しでも埋めるために、広告を募集するというが「焼け石に水」の金額である。

 まあ、たかだか、大田区職員一人の平均年収(731万円)に毛の生えたような額だから文句言うな、と言われるかもしれない。しかし、この大衆迎合(ポピュリズム)こそが、松原政権の弱点なのである。

 さきの区長、区議選挙前には、区内全町会に対して一律10万円を配ったり、「地域力」という名目での各種助成金は、とどまる事を知らない。「町会関係の予算」は、聖域となりつつもある。

 これではいけない。国のマネッコで「事業仕分け」など、やってみたものの、蛇口を気にしながら、シンクの排水口のフタは開けっ放しでは、金がいくらあっても足りなくなる。運行主体など、抜本的な検討をすべき数字でもある。

 コミュニテイバスに限らす、我々議員は、例え「地元要望」であっても、税金の公平な使い道として疑義があったとしたら、区長に対しても「ストップ」をかけなければいけない。

 次回7月19日(火)には、実際に「たまちゃんバス」に、特別委員会として乗車してみることになった。地域の方々、動員して「満席」にしないでネ!

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ヤマト運輸羽田物流ターミナル、アスベスト搬出開始!

2011-06-25 | Weblog
 だいぶ前に書いたが、ヤマト運輸羽田物流センター(旧荏原製作所)のアスベスト含有成形板(スレート)が混じった汚染土壌の搬出が昨日から開始された。

 この工事現場を巡っては、すでに鹿島建設が相当量の汚染残土を搬出済みであることが明らかにされているが、大丈夫なのだろうか。

 株式会社荏原製作所の跡地は、土壌汚染対策法に基づき、土地所有者である同社が清水建設に委託して、工場に由来する汚染度の搬出、土壌改良を実施し、その後、ヤマト運輸に売却したものである。

 そして、ヤマト運輸は、鹿島建設に建設工事を委託し、自然由来汚染土の搬出を昨年末から実施したのだった。ところが、この土壌改良工事の最中、アスベスト含有スレート板片が、工事区域内の表土から多数発見されたのだ。

 工事は中止となり、荏原、清水、ヤマト、鹿島、都などが協議を重ね、いよいよ搬出される運びとなった。

 問題は、荏原製作所が汚染土壌の土を入れ替え土壌改良を行った後に、まぜ「アスベスト含有スレート片」が発見されたのか、という点である。確かに、旧荏原製作所の工場建物は、外壁、屋根、どれも「スレート板」だった。その建築当時は、アスベスト含有スレート板を使うことは違法ではなかった。

 それが、長い工場の歴史の中で、破片が土壌に混入したのではないか、というのが荏原、清水側の言い分である。解体工事中に混入したとなれば、解体工事を請け負った清水建設の責任問題となるから、これは強弁せざるを得ないだろう。

 であったとしても、ほかから非汚染土を搬入して土壌改良をした場所から、アスベスト含有スレート片が出たことは、どう説明をするんどあろうか。スレート片が夜中に、歩いたのだろうか。それとも、蟹さんやカラスさんが遊んでいて落としたのだろうか。疑問は晴れない。

 もし、搬入土壌にアスベスト片が混入していたとすれば、この土を非汚染土として搬入した清水建設の下請けの問題だ。マニュフェストを確認すべきでもある。

 今回の事件(?)で、清水建設や荏原製作所は大変な窮地にあるだろう。荏原は株主総会が集結したので、ホッとしているのかもしれないが。そして、買主であるヤマト運輸は、工期が送れ、資金が寝てしまい事業計画の見直しをせざるを得ない「被害者」である。

 さて、では得をしたのは誰か?勝手な推測の域を出ないが、鹿島建設ではないだろうか。確かに、半年工事が止まってしまったが、アスベスト含有スレート片の搬出という「オマケ」の仕事がふってわいたからだ。

 アスベストやPCBなど汚染土壌の処理は、通常の土壌に比べてその処理費用は格段に高い。大森の区道でPCBが出た時など、数億円の処理費用が業者に支払われた。

 これだけ大きな工場跡地であり、広範囲のアスベスト含有スレート片の搬出にもかかわらず、いずれの会社も「記者発表」をしていない。地元の連合町会に説明して終わり。

 これでいいのだろうか?さらに、大田区の地元自治体としての責任は如何に?所管は東京都、という詭弁は通じないぞ!

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