西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「歴史を育て 景観美しく」

2006-10-18 | 地域居住学
今日の『日経』夕刊の22面(最後の頁)に建築史家の鈴木博之さんが表題のように「歴史を育て 景観美しく」と言い、「都市整備が生む「にせもの」を警戒」とも言っている。小泉さんが「言い出した」形の東京の日本橋「上空」の高速道路を「景観を美しく」するため撤去することに関連する話だ。なかの引用「歴史性とは本来そろっていないものだ。奇抜なデザインのビルバオ・グッゲンハイム美術館の建設を機に町が活性化されたスペイン北部のビルバオのように、建築がすぐさま一つの個性に転じ、クリエーティブな造形が町の可能性を切り開くこともある」 「十八世紀のイギリスでは建築家ジョン・ナッシュがロンドンの目抜き通りリージェント・ストリートをわざと曲げ、三日月形の広場を作るなど、ピクチュアレスク(非対称、不規則さを特徴とする美学理論)を都市計画で応用した」真っ直ぐ、揃っていることが必ずしも景観が美しいことではない。ピカデリー・サーカスからリージェント公園に通じるリージェント・ストリートの「曲がり」は四分の一円で「クオドラント」Quadrantと言う。安藤忠雄も建築で良くやっている。司馬遼太郎記念館のアプローチもそうである。(写真はロンドン・クオドラント)

環境に優しい建築例

2006-10-18 | 住まい・建築と庭
今朝のNHKテレビで紹介していたのだが、メルボルンで建築家ミック・ピアス氏の設計したオフィスビルでは、現在、初夏に入っているが、太陽の方向に合わせて動く「木製すだれ」で日差しを防ぎ、屋上に風の力を利用した換気装置を設け、屋内冷房は天井に張り巡らしたパイプに冷水を流し・・として電力を80%カット、水も下水を処理して再利用で70%カット、建設費は普通より10%アップとなったが10年で採算が合うという。
一方、mixi友人のアトムさん情報によると、アメリカで「Googleが来年の春までに、必要な電力の30%を現在のMountain Viewの本社社屋に設置する太陽電池で賄うことを発表した。発電容量は1.6百万ワット。 米国最大の太陽電池発電量になる。」(アトムさん日記より引用)とのことだ。これも10年で採算が取れるとのことだ。私は、エネルギーは、戦略的に考えて「地表資源」に重点を置くべきだと思っているが、これらの例はそれにあたっている。過去に「地下資源」「地表資源」について書いたブログ:
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/2c769d9863da2650f4c792c2c62bfbca
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/b2eaeb082c66cbd117fd3cfe33dce57d