西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

教養、大理論(Grand Theory)が求められている

2006-10-12 | 色々な仮説や疑問
今日の帰り、『日経』夕刊で加藤秀俊さん(1930年生、一橋大学卒、元京大助教授、学習院大学教授・・、一応、社会学者)が「無境界主義」について語っているのを読んだ。歴史的な内村鑑三の無教会主義と音は同じだが意味が違う。専門細かく分かれた学問を排して専門の境界を取り払って(つまり無境界にして)、教養豊かな本来の学問をしようよ、との呼びかけだ。誠に結構である。私は、現在、学問の世界では、行き詰った感覚、閉塞感がないとはいえない、と思っている。これを打ち破るのは、広い教養に基づいた新しいグランドセオリー(大理論)を構想することだ。若い人たちに期待したい。
(写真は、加藤秀俊さん)

「同志社山手」のまちづくり

2006-10-12 | 地域居住学
まず、これを読んでいただくとありがたい。5月頃のブログ記事である。
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/e6ff166a5d17c341bc916c7662b04ccd
で、それから5ヶ月経って、今日、帰りに近鉄・高の原駅前で「都市機構」の関係者3人が「同志社山手」にネーミングが決まった「まち」についてアイデア募集というビラを配っていた。今回は、次の三つについて自由解答のようだ。
(1)安心して暮らせると感じるまち、(2)子育て・教育にふさわしいまち、(3)魅力的な環境と感じるまち、だ。
(1)・・防災、防犯がしっかり考えられているまち、だろう。災害、例えば「大震災」が起こっても安心のように、避難所、仮設住宅、住宅建て替えがきちんとシステムとして考えられているまち。新興住宅地だとして空き巣等に狙われる可能性も高いが、近隣ウォッチング等地域に視線がいきとどいているまち・・。
(2)・・幼児教育から生涯教育までしっかり考えられているまち、だ。それこそ同志社大学が近くにあり、関西学研都市にあるので、それらとリンクして幼児から定年後の生涯教育まで楽しくしっかり行われるまち・・。
(3)・・魅力的環境には人工環境と自然環境がある。人工環境では、気楽にまちづくり等に集まれる空間があること、今までの集会施設を越えるコンセプトが必要だろう。自然環境では、緑の樹木が沢山、林のようにあること。それとこれらについて住民自身が意見を出して持続的に豊かになっていくまち・・。どうでしょうか。どうだい京田辺タウン!(写真は、同志社大学・京田辺キャンパス、新島記念講堂ー礼拝所ー)

「安全空間シュミレーション」再説

2006-10-12 | 住まい・建築と庭
前にブログで安全空間のためシュミレーションをやるべし、と何度も書いた。それで、別にmixiコミュニティで「超高層住宅は、何故おかしいのか」の議論をしていて昨日次のような書き込みをした。
「安全空間シュミレーション
超高層住宅について、これをする必要があります。つい最近、(1)エレベーターが急に上昇して、人が「死んどらー」。(2)プールの排水口に幼児が吸い込まれて亡くなっている。(3)シュレッダーに子供の指が吸い込まれて切れてしまった等々、の本当に「切れてしまう」ような事故が起こっている。私は、だから新しい空間や装置、器具をつくったら、あるいはつくる過程で「安全シュミレーション」をするべきだ、と言っている。
超高層住宅でもそうで、大地震が起こったとしたら、大火事が起こったとしたら、大風(台風)がまともに来たとしたら、飛行機が突っ込んだら等々、それらの時に超高層はどうなるのか、シュミレーションすべきである。・・・」
と言っていて、今朝のニュースをみてびっくり、なんとニューヨークで小型 飛行機が高層アパートに衝突しているではないか。こういう時、どうなるか、を事前に「計算する」のが「シュミレーション」であって、大問題が起こるなら、その空間を大幅に変えるかやめるかであろう。
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/252a9980d1357a73bed30bae59c27b33
(写真は、ニューヨーク、小型機が高層アパートに激突遠景ー『讀賣』-)