語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】争いの原因

2019年01月22日 | ●大岡昇平
 <あなたがたの中の戦いや争いは、いったい、どこから起こるのか。それはほかではない。あなたがたの肢体の中で相戦う欲情からではないか。 --「ヤコブの手紙」4章1節

 人間には競争心がある。また、他人より上に立ちたいという優越への欲望もある。イエス・キリストの教えに忠実に従っていると主観的には思っているキリスト教徒でも、このような人間的弱点を免れることはできないのである。
 「ヤコブの手紙」の著者は、教会内部の諍いの原因について、「あなたがたの肢体の中で相戦う欲情からではないか」と戒めている。
 恐らくこの教会も、国家権力やユダヤ教など、外部からの脅威があったときには、一致団結して闘っていたのだと思う。企業でも官庁でも、外部との関係で大きな仕事に従事しているときは、組織内部は団結し、引き締まっている。しかし、そのような大きな課題がなくなると、内部での権力闘争が始まり、足の引き合いが起きる。「ヤコブの手紙」の著者は、このような内部抗争が、結果として教会の敵を利することになると警告する。聖書が組織論の参考書としても役立つ事例だ。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「悪と向きあう言葉」の「争いの原因」を引用

 【参考】
【佐藤優】欲望が罪を生む
【佐藤優】罪の誘惑
【佐藤優】豚に真珠を与えるな
【佐藤優】右目を捨てなさい
【佐藤優】復讐してはならない
【佐藤優】荒野の誘惑
【佐藤優】受けるよりは与える方が幸い
【佐藤優】秤(はかり)のたとえ
【佐藤優】愚かな者になれ
【佐藤優】汚れたものとは
【佐藤優】劣った部分を尊ぶ
【佐藤優】知恵を誇るな
【佐藤優】偉くなりたい者は
【佐藤優】天国でいちばん偉い者
【佐藤優】どこまで罪を赦すか
【佐藤優】命を得るために
【佐藤優】預言者を敬わない人
【佐藤優】サマリヤの女
【佐藤優】新しいぶどう酒は
【佐藤優】返礼を求めるな
【佐藤優】金持ちへの警告
【佐藤優】ふたりの主人
【佐藤優】宝は天に蓄えよ
【佐藤優】罪のない者は誰か
【佐藤優】医者を必要とするのは
【佐藤優】施しをするときは
【佐藤優】呪ってはならない
【佐藤優】敵を愛しなさい
【佐藤優】目標をめざして
【佐藤優】試練を喜ぶ
【佐藤優】永遠の命のために
【佐藤優】立っていると思う者
【佐藤優】重荷を背負うのは
【佐藤優】苦難と希望
【佐藤優】弱さを誇ろう
【佐藤優】一粒の麦
【佐藤優】平和ではなく剣を
【佐藤優】恐れるな
【佐藤優】迫害される人
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~



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