語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】罪の誘惑

2019年01月18日 | ●佐藤優
 <この世は、罪の誘惑があるから、わざわいである。罪の誘惑は必ず来る。しかし、それをきたらせる人は、わざわいである。 --「マタイによる福音書」18章7節

 「罪の誘惑」とは、イエス・キリストが説いた福音から逸脱させるということだ。こういうことを言っているのは、教会の中に深刻な分裂の危機があるからだ。教会内に他の信者をつまづかせる者がいるということだ。なぜこのようなことが生じるのだろうか。
 キリスト教徒も現実の社会の中で生きている。そうなるとイエスの教えに百パーセント従うような生活はできなくなる。どこかで現実との折り合いをつけなくてはならない。この線引きをめぐって教会内では対立が起きやすい。ある人たちが「この程度の妥協はやむをえない」と考えるのに対して、別の人たちが「こういう妥協は信仰をつまづかせるものだ」と考えるからだ。
 これは教会だけでなく、企業や政治団体の中でもよく起きる話だ。内部分裂は、必ず「罪の誘惑をきたらせる人は、わざわいである」という非難から始まる。しかし、それがほんとうに罪の誘惑なのか、それとも必要不可欠な妥協であるかについてはよく吟味する必要がある。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「悪と向きあう言葉」の「罪の誘惑」を引用

 【参考】
【佐藤優】豚に真珠を与えるな
【佐藤優】右目を捨てなさい
【佐藤優】復讐してはならない
【佐藤優】荒野の誘惑
【佐藤優】受けるよりは与える方が幸い
【佐藤優】秤(はかり)のたとえ
【佐藤優】愚かな者になれ
【佐藤優】汚れたものとは
【佐藤優】劣った部分を尊ぶ
【佐藤優】知恵を誇るな
【佐藤優】偉くなりたい者は
【佐藤優】天国でいちばん偉い者
【佐藤優】どこまで罪を赦すか
【佐藤優】命を得るために
【佐藤優】預言者を敬わない人
【佐藤優】サマリヤの女
【佐藤優】新しいぶどう酒は
【佐藤優】返礼を求めるな
【佐藤優】金持ちへの警告
【佐藤優】ふたりの主人
【佐藤優】宝は天に蓄えよ
【佐藤優】罪のない者は誰か
【佐藤優】医者を必要とするのは
【佐藤優】施しをするときは
【佐藤優】呪ってはならない
【佐藤優】敵を愛しなさい
【佐藤優】目標をめざして
【佐藤優】試練を喜ぶ
【佐藤優】永遠の命のために
【佐藤優】立っていると思う者
【佐藤優】重荷を背負うのは
【佐藤優】苦難と希望
【佐藤優】弱さを誇ろう
【佐藤優】一粒の麦
【佐藤優】平和ではなく剣を
【佐藤優】恐れるな
【佐藤優】迫害される人
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~
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