語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】豚に真珠を与えるな

2018年11月01日 | ●佐藤優
 <聖なるものを犬にやるな。また真珠を豚に投げてやるな。恐らく彼らはそれらを足で踏みつけ、向きなおってあなたがたにかみついてくるだろう。 --「マタイによる福音書」7章6節

 聖なるものとは、ユダヤ教の文脈では神殿の供え物の肉を指す。これは祭司のみが食べることができる。また、真珠は、ユダヤ教の伝統では宗教的に価値があるもののたとえで用いられる。犬と豚は、ユダヤ教では汚れた獣とされている。
 キリスト教では、ここで言う聖なるものを福音と考える。福音とはイエス・キリストが伝えた人間を救う善いニュースのことだ。福音について、誰に対して説いてもいいということではない。キリスト教をまったく受けいれる気持ちがなく、不真面目な人に福音を説いても、豚に真珠を与えるようなことにしかならない。
 キリスト教は博愛主義を説いていると誤解されることがときどきあるが、ここでの言葉からわかるように、イエス・キリストは福音を伝える相手を選別している。ちなみに教会では、パンとぶどう酒を共に食べ飲む聖餐式という儀式があるが、そこからは通常、洗礼を受けていない人は除外される。その根拠が、この聖書の言葉に求められることがある。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「悪と向きあう言葉」の「豚に真珠を与えるな」を引用

 【参考】
【佐藤優】右目を捨てなさい
【佐藤優】復讐してはならない
【佐藤優】荒野の誘惑
【佐藤優】受けるよりは与える方が幸い
【佐藤優】秤(はかり)のたとえ
【佐藤優】愚かな者になれ
【佐藤優】汚れたものとは
【佐藤優】劣った部分を尊ぶ
【佐藤優】知恵を誇るな
【佐藤優】偉くなりたい者は
【佐藤優】天国でいちばん偉い者
【佐藤優】どこまで罪を赦すか
【佐藤優】命を得るために
【佐藤優】預言者を敬わない人
【佐藤優】サマリヤの女
【佐藤優】新しいぶどう酒は
【佐藤優】返礼を求めるな
【佐藤優】金持ちへの警告
【佐藤優】ふたりの主人
【佐藤優】宝は天に蓄えよ
【佐藤優】罪のない者は誰か
【佐藤優】医者を必要とするのは
【佐藤優】施しをするときは
【佐藤優】呪ってはならない
【佐藤優】敵を愛しなさい
【佐藤優】目標をめざして
【佐藤優】試練を喜ぶ
【佐藤優】永遠の命のために
【佐藤優】立っていると思う者
【佐藤優】重荷を背負うのは
【佐藤優】苦難と希望
【佐藤優】弱さを誇ろう
【佐藤優】一粒の麦
【佐藤優】平和ではなく剣を
【佐藤優】恐れるな
【佐藤優】迫害される人
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~
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