語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】平和ではなく剣を

2018年09月02日 | ●佐藤優
 <地上に平和をもたらすために、わたしがきたと思うな。平和ではなく、つるぎを投げ込むためにきたのである。わたしがきたのは、人をその父と、娘をその母と、嫁をそのしゅうとめと仲たがいさせるためである。そして家の者が、その人の敵となるであろう。 --「マタイによる福音書」10章34-36節

 イエスは一匹の羊の命と九十九匹の羊の命を比べることはできず、命はすべてたいせつであると説いた。また、愛を実践することが、何よりもたいせつであると説いた。しかし、この教えは大多数の人々によって拒否され、イエスは殺されてしまう。従って、イエス・キリストに従う人々は、苦難の中で生きていくことを覚悟しなくてはならない。
 ここで言う剣には、比喩的意味がある。それは、キリスト教徒が持つ信仰の力だ。イエスはユダヤ人であるが、この力によって、ユダヤ人が至上のの価値としている律法を超克する。そうなれば、自分の両親、兄弟姉妹、親族までも敵に回してしまうことになる。なぜなら、ユダヤ人にとって、家族や親族は、生活共同体であると同時に宗教共同体でもあるからだ。信じることを行うためには、時に、過去の自分を捨てる必要がある、という教えである。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「平和ではなく剣を」を引用

 【参考】
【佐藤優】恐れるな
【佐藤優】迫害される人
【佐藤優】平和をつくる人
【佐藤優】心の清い人
【佐藤優】あわれみ深い人
【佐藤優】正しさを望む人
【佐藤優】柔和な人
【佐藤優】悲しんでいる人
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。