語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】悲しんでいる人

2018年08月19日 | ●佐藤優
 <悲しんでいる人たちは、さいわいである、彼らは慰められるであろう。 --「マタイによる福音書」5章4節

 「悲しんでいる人」とは、何か不幸があって泣きそうになっている人のことではない。現在が苦難と悲劇の時であるということをリアルに受けとめて、神による助けを心の底から望んでいる人のことだ。
 ここで言う「悲しんでいる人」は「へりくだる人」と言い換えることができる。自己の能力を過大評価せずに、時代の危機を正確に認識している人のことだ。正しい現状認識をしている人を神は慰めると説いている。
 さらにこの「慰められる」は、未来の状況を示している。苦難と悲劇を正面から受けとめて、一生懸命に生きている人は、イエス・キリストが再臨して、最後の審判を行うときに、必ず救われるという確信がここで示されている。イエスの教えに従うならば、救済されるためにも現実の苦難と悲劇を等身大で受けとめることが重要になる。こういう認識を持っているので、キリスト教信仰を持つ人には高度なインテリジェンス分析専門家が多いのである。きびしい現実に対して、常に冷静な判断を下すことができるためだ。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「悲しんでいる人」を引用

 【参考】
【佐藤優】心の貧しい人
【佐藤優】地の塩となれ
【佐藤優】狭い門を選べ
【佐藤優】求めれば与えられる
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~


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