語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

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【南雲つぐみ】一過性脳虚血発作

2017年11月30日 | 医療・保健・福祉・介護
 突然、「手に力が入らない」「手足がしびれる」「言葉が出てこない」などの異変が起きたが、しばらく休んでいたら症状が消え、気分も回復してきた・・・・。こんなとき、「治ったから大丈夫。きっと貧血か、疲れによるものだろう」と思うのは危険だ。
 もし、「一過性虚血発作(TIA)」だとすると、高い確率で脳血管障害、なかでも脳梗塞を起こす。
 脳梗塞は脳の血管が詰まったり、細くなったりして脳の細胞が障害を受ける病気。一過性脳虚血発作は、脳の血管に一時的に脳血流が悪くなって体の片側のまひやしびれなどが起こる。
 一因である血栓が溶けてなくなるため、症状は一過性だが、そもそも血管が詰まりやすくなってまた起こる。だから、この発作は脳梗塞の前ぶれともいえるのだ。
 日本脳卒中協会では、一過性脳虚血発作を起こした人の約2割が脳血管障害を起こし、特に、48時間以内が危険だとしている。症状が治まったからといって放置せず、早めに頭部のCTやMRI検査ができる病院を受診してほしい。

□南雲つぐみ(医学ライター)「一過性脳虚血発作 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月23日)を引用
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【本】歴史を知らずに大人になる不幸 ~『戦争の大問題 それでも戦争を選ぶのか。』~

2017年11月30日 | 批評・思想
★丹羽宇一郎『戦争の大問題 それでも戦争を選ぶのか。』(東洋経済新報社 1,620円)

 (1)一冊の書はときに生命体になりうる。本書はまさにそうだ。

 (2)伊藤忠商事名誉理事、元中国大使、日中友好協会会長、それに幾つかの大学で教鞭をとる。著者はいわば日本を動かす指導層の一人だが、「現代」を生きる私たちに戦争の本質をあえて直截に語っている。
 日本人は未だ戦争や歴史の意味を知らないのではないか、依然として主観的願望を客観的事実にすりかえているのではないか、その体質を変えなければ「我々はひとつ間違うと、たちまち戦前の日本人に戻る可能性がある」との懸念が示される。そのためには人に学び本に学び体験に学べ・・・・と忠告する。

 (3)著者自身、まず戦争体験者の体験を聞き、そして現代の戦争とはどのようなものかを知らなければ、という位置に立つ。
 日本が起こした日中戦争や太平洋戦争の実態とはいかなるものだったか。そして、中国、北朝鮮の軍事戦略の分析と安易な日本国内の軍事論の危険性を、著者はひとつずつ確かめて警鐘を鳴らす。

 (4)光る寸言が幾つも目につく。
 「日本人の中国嫌いは世界でも異常だ」
 「彼ら(注:かつての日本軍のエリート)は失敗しても責任を問われない。結果、見通しの立たないような作戦でも平気で立案する」
 「日本軍は殺人集団であり、略奪集団」「当地(注:レイテ)に眠る人々にとっては戦後はまだ終わっていない」
 「内心日本が負けることはわかっていたのだ」
 「国力とは、その国の国民の質と量の掛け算である」
 「敗北の現代史を学ぶ」

 (5)安全保障と防衛力を同一視して論じる誤りから、企業経営の責任のあり方まで、幅広く提示しながら、日本は安全保障上、「敵」をつくるべきでなく、むしろ軍事とは別の論理をもつ特別な国になれ、という結論を導きだしている。
 歴史を知らずに大人になり有権者となる不幸・・・・という指摘は、まさに著者の肺腑の言と解するべきだろう。

□保阪正康(ノンフィクション作家)「(書評)歴史を知らずに大人になる不幸 『戦争の大問題 それでも戦争を選ぶのか。』 丹羽宇一郎〈著〉」(朝日新聞デジタル 2017年10月29日)
(書評)『戦争の大問題 それでも戦争を選ぶのか。』 丹羽宇一郎〈著〉
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 【参考】
【本】私たちの食卓はどうなるのか ~工業化された食糧生産の脆さ~
【本】歪み増殖していく物語に迷う ~『森へ行きましょう』~
【本】加工食品はどこから来たのか ~軍隊と科学の密な関係~
【本】80年代中世ブームの傑作 ~『一揆』~
【本】万華鏡のように迫る名著 ~『新装版 資本主義・社会主義・民主主義』~
『【本】『世界をまどわせた地図』
【本】率直過ぎる米情報将校の直言 ~『戦場 -元国家安全保障担当補佐官による告発』~
【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~」」
【本】舌鋒鋭く世の中の本質に迫る/地球規模で読まれた洞察の書 ~『反脆弱性』~
【本】【神戸】「自己満足」による過剰開発のツケ ~『神戸百年の大計と未来』~
【本】英国は“対岸の火事”にあらず ~新自由主義による悲惨な末路~
【本】人材開発でもPDCAを回す ~戦略的に人事を考える必読書~
【本】仮想通貨が通用する理屈 ~『経済ってそういうことだったのか会議』~
【本】進化認知学の世界への招待 ~『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』『動物になって生きてみた』~
【本】「戦争がつくっった現代の食卓」 ~ネイティック研究所~
【本】IT革命、コミュニケーションの変容、家族の繋がりが希薄化 ~『「サル化」する人間社会』~
【本】生命はいかに「調節」されるかを豊富な事例で解き明かす ~『セレンゲティ・ルール』~
【本】メディアの問題点をえぐる ~『勝負の分かれ目 メディアの生き残りに賭けた男たちの物語』~
【本】テイラー・J・マッツェオ『歴史の証人 ホテル・リッツ』
【本】中国から見た邪馬台国とは
【本】核兵器は世界を平和にするか ~著名学者2人がガチンコ対決~
【本】『戦争がつくった現代の食卓 軍と加工食品の知られざる関係』
【本】梅原猛『梅原猛の授業 仏教』
【本】東芝が危機に陥った原因は「サラリーマン全体主義」 ~『東芝 原子力敗戦』~
【本】バブル崩壊後の経済を総括 ~『日本の「失われた20年」』~
【本】20世紀英国は実は軍事色が濃厚 ~通念を覆す『戦争国家イギリス』
【本】時代による変化、方言など ~『オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで』~
【本】冷笑的な気分に喝を入れる警告と啓発に満ちた本 ~『日本中枢の狂謀』~
【本】物質至上主義批判の古典 ~『スモール イズ ビューティフル』~
【本】日本近現代史を学び直す ~『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』~
【本】精神の自由掲げた9人の輝き ~『暗い時代の人々』~
【本】遊牧民は「野蛮」ではなかった ~俗説を覆すユーラシアの通史~
【本】いつも同じ、ブレないのだ ~『ブラタモリ』(1~8)~
【本】分裂する米国を論じた労作 ~『階級 「断絶」社会 アメリカ』~
【本】否応なきグローバル化、つながることの有用性 ~「接続性」の地政学~
【本】読書の効用、ゆっくり丹念な ~より速く成果を出すメソッド~
【本】国谷裕子『キャスターという仕事』
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【南雲つぐみ】ダイコンのユズ巻き

2017年11月29日 | 医療・保健・福祉・介護
 「小春日和」というと、「秋桜(こすもす)」(詞・曲さだまさし)の歌詞にある薄紅のコスモスが庭先で揺れている、ほのぼのした光景が浮かぶ。ちょうど今頃から12月上旬、寒風が吹き始める頃に、春のような穏やかな日がやってくることをいう。
 「小六月」ともいい、英語圏ではインディアン・サマーというそうだ。そんな小春日和が訪れると思い出すのが「ダイコンのユズ巻き」だ。ダイコンを薄く輪切りにして、穏やかな日差しで一日干し、しんなりしたらユズの皮とショウガを千切りにしたものを芯にして巻き、甘酢に漬け込む。
 これは筆者の母の郷里に近い山梨県甲府地方での作り方らしい。秩父地方などでは、ダイコンでユズを巻いたものに針を刺して糸でつなげ、軒先につるしてしばらく干してから、梅酢などに漬け込むそうだ。
 ダイコンはカルシウムが豊富な野菜だが天日に干すことでビタミンDも豊富になる。ユズのビタミンCとともにカルシウムの吸収に役立つとされるので丈夫な骨づくりや、風邪の予防にも役立つだろう。

□南雲つぐみ(医学ライター)「ダイコンのユズ巻き ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月24日)を引用
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【佐藤優】訳・解説『貧乏物語 現代語訳』の要点

2017年11月29日 | ●佐藤優
 
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【佐藤優】「パナマ文書」は何を語るか ~資本主義は格差を生む~
【佐藤優】トランプ、サンダース旋風の正体 ~米国における絶対貧困~
【佐藤優】教育の右肩下がりの時代
【佐藤優】いくら働いても貧乏から脱出できない
【佐藤優】貧富の格差が拡大した100年前と現代
【佐藤優】河上肇の思考実験を引き継ぐ
【佐藤優】貧乏とは何か、貧乏の原因は何か  ~『貧乏物語』解説(1)~
【佐藤優】河上肇の、貧乏をなくす方策  ~『貧乏物語』解説(2)~
【佐藤優】の考える、貧乏をなくす方策  ~『貧乏物語』解説(3)~
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 *

(1)はじめに 『貧乏物語』と現代(佐藤優)
  ①「パナマ文書」は何を語るか--資本主義は格差を生む
  ②トランプ、サンダース旋風の正体
  ③教育の右肩下がりの時代
  ④いくら働いても貧乏から脱出できない
  ⑤貧富の格差が拡大した100年前と現代
  ⑥河上の思考実験を引き継ぐ

(2)『貧乏物語』
 序(弘文堂版)
 上編 いかに多数の人が貧乏しているか
  第1章 「貧乏線」を生きる人びと
  第2章 豊かな先進国の多くの貧乏人
  第3章 イギリス児童食事事情
  第4章 貧乏との大戦争

 中編 何ゆえに多数の人が貧乏しているか
  第5章 なぜ人間社会は発達したか
  第6章 機械の発明という衝撃
  第7章 贅沢品と生活必需品

 下編 どうすれば貧乏を根治できるか
  第8章 貧乏をなくす三つの方法
  第9章 アダム・スミスの間違い
  第10章 経済体制の改造か個人の改善か
  第11章 経済問題は究極の社会問題
  第12章 贅沢廃止論
  第13章 経済学と倫理学

 付録 ロイド・ジョージ  

(3)おわりに 貧困と資本主義(佐藤優)
  ①性悪説のピケティと性善説の河上肇
  ②働いても貧乏から脱出できない--『貧乏物語』(上編)解説
  ③貧乏の原因は何か--『貧乏物語』(中編)解説
  ④貧乏をなくす三つの方法--『貧乏物語』(下編)解説
  ⑤善意の帝国主義者--ロイド・ジョージ論
  ⑥ふたたび貧困は社会問題になった
  ⑦教育の無償化という貧困対策
  ⑧人間関係の商品化
  ⑨資本主義の矛盾を解決する二つの方法

□河上肇/佐藤優・訳解説『貧乏物語 現代語訳』(講談社現代新書、2016)
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【保健】死亡率が最大5倍超に ~がん代替療法の選択で~

2017年11月29日 | 医療・保健・福祉・介護
 (1)誰でもがん治療は怖い。告知のショックから立ち直る間もなく情報の波に翻弄され、重大な決断を迫られる。この選択が自分の生命を左右するかもしれない、という恐怖に不安が募る。

 (2)そんなとき
   「がんが消えた!」
   「免疫でがん細胞をたたく」
等の“万能感”と“わかりやすさ”が差し出されたら、どうだろう。日頃から科学的・合理的思考の持ち主を自任していても「民間療法」や「代替療法」に気持ちがふらりと揺らぐ。
 しかし、だ。8月に米国立がん研究所の機関誌に掲載された研究によると、
   「転移のない早期がんの治療に代替療法を選んだ患者が、5年以内に死亡する確率は、標準療法を選んだ患者より2.5倍高い」
という。
 乳がんに至っては、代替療法を選んだ患者の死亡リスクが、標準療法を選択した患者の5.7倍にもなった。大腸がんは4.6倍、肺がんは2.2倍へとそれぞれ上昇。一方、前立腺がんではリスクの変動は認められなかった。

 (3)本来、転移がない早期乳がんに対する標準療法の5年生存率は、9割以上だ。
 大腸がんも同様で、転移がないステージ1~2の5年生存率は9割超。リンパ節転移があるステージ3でも8割を超える。
 肺がんはがんの組織型で進行スピードが違い、一概にはいえないが、進行が遅い非小細胞肺がんならステージ1~2の5年生存率は、標準療法で6~9割に達する。
 少なくとも標準療法が進化している乳がん、大腸がん、一部の肺がんでは、代替療法によって手遅れになる可能性が極めて高い。

 (4)一方、前立腺がんの多くは進行が遅く「無治療経過観察」が普通に選択される。平たくいえば放置であり、代替療法に高額な費用をかける意味からして不明だ。
 代替療法を選択するタイプは、より高収入、高学歴で併存疾患が少ない若い人らしい。背景には、これまでの成功体験や現代医療への不信、健康に対する信念などさまざまな理由があるだろう。
 しかし、がんの治療は自分にとって未知の領域だ。無手勝流に走る前に、標準的な選択肢に目を向けることが自分を救う道になる。

□井出ゆきえ(医学ライター)「死亡率が最大5倍超に/がん代替療法の選択で ~カラダご医見番・ライフスタイル編 No.373~」(「週刊ダイヤモンド」2017年11月11日号)
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 【参考】
【保健】認知症と性格の関係 ~責任感は予防的に働く~
【保健】手洗い励行の季節 ~CDC推奨の方法は~
【保健】何を食べていましたか? ~認知良好な69~71歳の場合~
【保健】SNSに投稿した写真が鬱病診断の手がかりに?
【保健】もし妻が乳がんに罹患したら ~10月はピンクリボン月間~
【保健】ダイエット法の新説は最大18時間の絶食 ~朝・昼2食でBMI低下~
【保健】秋の登山でも水分補給を ~脱水係数で消費量を把握~
【保健】歯周病と全身疾患との関係
【保健】尿のpHで糖尿病の発症予測 ~酸性度が高いとリスクが上昇~
【保健】ビタミンB群の過剰摂取にご注意 ~男性の肺癌発症リスクが上昇~
【保健】長距離タイムは血液型しだいか ~影響は普段の練習に匹敵~
【保健】活動格差が肥満を招く ~72万人に対する調査で判明~
【保健】認知症の発症を予防する/10代から意識すべき9因子
【保健】10代の望まない妊娠を防ぐ ~長期間効果がある避妊法を選択~
【保健】糖尿病網膜症リスクを軽減 ~26メッツ・時/週以上の運動~
【保健】ヒアリにどう対処する? ~アナフィラキシーに注意~
【保健】鬱に効くボルダリング ~悲観的な自動思考を解消~
【保健】主食をしっかり食べると公平な判断ができる
【保健】梅雨明け~お盆は熱中症の季節 ~危ない人、予防と対応法~
【保健】塩分過剰で空腹に ~高血圧どころかメタボに~
【保健】満腹より栄養素に目を向けて ~収入が低い世帯は主食頼み~
【保健】だるいときほど階段昇降を ~カフェインより効果的~
【保健】成人ADHDの予備診断 ~六つの質問でクリーニング~
【保健】“ベンゾ系薬剤”に注意 ~常用量でも薬物依存を形成~
【保健】ギャンブル依存症ってなに? ~最新の定義は「プロセス依存」~
【保健】グルテンフリー食の功罪 ~結局、2型糖尿病に?~
【保健】アジア系2型糖尿病でも全がん死リスクが上昇
【保健】「男の更年期」改善効果に疑問符 ~テストステロン補充療法~
【保健】狩猟・採集民族のチマネの人々に学ぶ ~現代的な生活は健康リスク~
【保健】玄米でカロリー消費! ~30分程度の運動に匹敵~
【保健】1日あたり0.5合程度が上限 ~認知症を予防する飲酒量~
【保健】電子たばこで禁煙補助? ~英米で見解の相違~
【保健】二つの睡眠時無呼吸症候群 ~閉塞性か中枢性かで違い~
【保健】不安やうつはがんの初期症状? ~結腸・直腸、膵臓などで関連~
【保健】赤身肉は魚や鶏肉に置き換えて ~大腸憩室炎の発症リスクを軽減~
【保健】学会監修の防災セットが限定発売 ~心臓を守るリストも~
【保健】前立腺癌の手術で優れているのは ~ダ・ヴィンチvs人の手~
【保健】サウナで認知症リスクが低下 ~本場フィンランドの報告~
【保健】ポケモンGOで運動量up! ~仲間でワイワイの効果~
【保健】「過剰診断」か「見落とし」か ~マンモグラフィー検診のリスク~
【保健】悪性腫瘍ばりの「足の狭心症」 ~運動・喫煙で早期に対応を~
【保健】ワクチンを接種し損ねても ~インフル予防に補中益気湯~
【保健】高齢者は健康な生活、他方、若い世代は生活習慣に課題
【保健】子供の感染性急性胃腸炎に ~家庭でできる経口補水療法を~
【保健】痛風発作の薬は低用量で/米国のガイドラインが推奨
【保健】社会文化的伝統は肥満のもと ~年末~春は危険だらけ~
【保健】サルコペニア肥満で糖尿病!? ~筋肉減でインスリン分泌低下~
【保健】子どもの砂糖摂取量は1日25g以下に ~肥満症対策のため清涼飲料より水~
【保健】偽薬効果は学習効果? ~慢性的な腰痛が軽減~
【保健】中高年の性行動と認知機能
【保健】揚げ物はレジリエンス(心の弾力・回復力)に悪影響?
【保健】カロリー制限か運動療法か、どちらか一つじゃダメか?
【保健】遺伝子検査で再発リスクを評価 ~乳癌、抗癌剤治療の回避も~
【保健】慢性疲労症候群に関係か ~腸内細菌叢~
【保健】脳トレに有酸素運動をプラス ~認知機能と記憶力が向上~
【保健】標準体重なのに2型糖尿病?/BMIが「1」増加しただけで
【保健】受動喫煙は確実に癌、脳・心疾患、乳幼児突然死症候群を生む
【保健】嫌な気分の時こそ、動く ~うつ病治療に行動活性化療法~
【保健】孤独リスクも欧米化する?/宴会文化が廃れた後は
【保健】茶カテキンによる肝障害でノルウェーがサプリメント含有量規制へ
【保健】学んで4時間後に運動すると記憶が定着 ~記憶術~
【保健】飲む抗癌剤で生存率改善へ ~膵臓癌の再発を抑制~
【保健】恐竜も腫瘍を患う ~癌は進化の宿命~
【保健】高血圧にはモーツァルト ~安静に寝ているより効果的~
【保健】塞栓症リスクが低いピルは?/エストロゲン量と黄体ホルモンで違い
【保健】悲しいと食べすぎる ~食べ放題は幸せなときに~
【保健】「夏の蚊対策国民運動」 ~ジカ熱対策~
【保健】2型糖尿病発症にも民族差/アジア系は「BMI23」でリスク
【保健】ジャガイモに高血圧リスク/ノンオイルでも要注意 
【保健】ADHDに「ゲーム療法」?/2製品が臨床試験へ
【保健】男性は運送業、女性は医療・介護 ~メタボになりやすい業種~
【保健】健康生活の王道は「食」 ~食事バランスガイドと死亡率~
【保健】眼底検査で何がわかるか ~眼疾患だけではない~
【保健】弾性ストッキングが効果的 ~エコノミークラス症候群対策~
【保健】マインドフルネスで腰痛改善 ~認知行動療法と同じ効果~
【保健】歯磨きが心血管疾患を予防 ~毎食後で発症リスクを軽減~
【保健】ガン=生存時代の就労支援 ~治療と仕事の両立に指針~
【保健】糖尿病患者の降圧目標値 ~140mmHgでよい?~
【保健】睡眠不足でスナック菓子を渇望、体重増加 ~大麻並みの快楽
【保健】コーラ1缶で薬の吸収率がアップ ~抗癌剤の薬効~
【保健】その一言で妻の2型糖尿病リスクが減少 ~「先に寝ていて」~
【保健】先進国では認知症が減少? ~予防の鍵は生活習慣の改善~
【保健】生活設計は長期戦か短期決戦か ~癌の臓器別・病期別生存率~
【保健】イチゴとオレンジはEDに効く ~米国の研究報告~
【保健】高齢者の服薬適正化にGL ~容易な多剤併用に警鐘~
【保健】朝食抜きに脳卒中リスク 阪大など調査 大規模調査で1.18倍高
【保健】下剤は脳・心血管疾患リスク> ~背景にストレスや運動不足~
【保健】高脂肪食でシナプスが消失? ~動物実験~
【保健】2型糖尿病とフライド・ポテトとの関係 ~ポテトは煮物で~
【保健】世帯の所得と健康リスクの関係 ~食習慣と飲酒習慣~
【保健】抗がん剤の価格差は最大4倍以上 ~WHOの調査~
【保健】より危険な睡眠時無呼吸 ~脳・心疾患のリスク増~
【保健】初日の出の心身的効果 ~鬱対策は光を浴びて~
【保健】日本人肥満男性の食事と運動 ~糖尿病予防~
【保健】適性な「降圧目標値」 ~120未満で関連疾患が3割低下~
【保健】自由な裁量権でスリムに ~ストレスでメタボ~
【保健】目の老化には赤と緑と橙色 ~加齢黄斑変性症の予防~
【保健】早期発見のためにエコーと併用 ~乳がん検診~
【保健】骨折予防はカルシウムのほかに・・・・
【保健】前糖尿病患者は食習慣の改善を ~全国糖尿病週間~
【保健】糖質制限より脂質制限? ~体脂肪を減らす~
【保健】受動喫煙が歯周病リスクに ~ただし男性のみ~
【保健】貧乏ゆすりが命を救う? ~マナーより健康~
【保健】「高収入の勝ち組」の健康リスク? ~50歳以上の有害な飲酒~
【保健】照明用白色LEDのブルーライトは安全か?
【保健】目の愛護デー ~緑内障による失明を予防~
【保健】長時間労働は脳卒中リスク ~週41~48時間でも上昇~
【保健】ほぼ毎日食べると、死亡リスクが14%減少 ~唐辛子~
【保健】水族館でリラックス効果 ~血圧・心拍数に好影響~

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【本】私たちの食卓はどうなるのか ~工業化された食糧生産の脆さ~

2017年11月29日 | 批評・思想
★ロブ・ダン(高橋洋・訳)『世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち』(青土社 2,800円)

 (1)19世紀中盤のアイルランドでは、ジャガイモの作付けが壊滅したことで大飢饉が発生し、百万人単位の人が餓死したといわれる。なぜ、このような事態が発生したのだろうか。

 (2)ジャガイモは、16世紀にスペイン人の征服者により、南米のアンデスから欧州大陸に持ち帰られた。長時間の船旅に耐え、欧州の気候と農法に適合した1種類(ランパー種)のみが作付けされることになった。当時の欧州には、ジャガイモの天敵となる南米由来の有害菌が存在しなかったため、欧州における成長は速かった。
 この新しい作物は栄養価が高く、荒れ地でも育つことから、食糧難に苦しむ貧しい人々を中心にジャガイモへの依存が増していった。
 一方で、アンデスの農民はもともとその地の生態系から長い時間をかけて学んだ“種の多様性”を維持するために、注意深い農法を実施していた。
 だが、スペイン人によって、ジャガイモだけが文脈(気候、関連する他の生物、農法)を離れて持ち帰られた上に、欧州全域で単一種のみが広まったことから、ランパー種を攻撃する有害菌が欧州にやって来たときには、欧州のジャガイモは疫病の猛威に対して一溜まりもなく、アイルランドでは大飢饉が起こった。

 (3)害虫や有害菌は常に薬品などに対する耐性を獲得していくため、植物の品種改良や農薬の開発と害虫・有害菌の進化は終わりのない競争をしているようなものだ。
 したがって、種の多様性を確保しておかないと、害虫や有害菌に追い付かれた際に、新しい種を作れなくなる。伝統的な農法では交配などを通じて一つの畑の中に多様性を維持するが、工業化された農法では生産性の高い単一種を広範囲に作付けする。いったん、害虫や有害菌の攻撃に負けると、大規模な被害が発生する--。

 (4)本書は、バナナ、キャッサバ、カカオ、小麦、ゴムなどの農作物の大規模被害や全滅の可能性が高まっていることを、事実を積み重ねて解説する。背景にあるのは、工業化と多様性の喪失だ。
 農作物は、天敵、天敵の天敵、さらにその天敵などを含む巨大な動的生態系の中にある。常に多様性を維持しながら、天敵から逃げ続けることで進化してきた。
 著者によれば、遺伝子組み換え作物の危険性は、健康や環境に対してよりも種の多様性の減少に対してあるという。食糧危機とは、人口の増加に食糧生産が追い付かないということよりも、現在の工業的な食糧生産の仕組みが崩壊する危機のことなのである。本書の後段には、私たち一人ひとりができることについての助言もある。

□平野雅章(早稲田大学ビジネススクール教授)「私たちの食卓はどうなるのか/工業化された食糧生産の脆さ  ~私の「イチオシ収穫本」~」(「週刊ダイヤモンド」2017年11月18日号)
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 【参考】
【本】歪み増殖していく物語に迷う ~『森へ行きましょう』~
【本】加工食品はどこから来たのか ~軍隊と科学の密な関係~
【本】80年代中世ブームの傑作 ~『一揆』~
【本】万華鏡のように迫る名著 ~『新装版 資本主義・社会主義・民主主義』~
『【本】『世界をまどわせた地図』
【本】率直過ぎる米情報将校の直言 ~『戦場 -元国家安全保障担当補佐官による告発』~
【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~」」
【本】舌鋒鋭く世の中の本質に迫る/地球規模で読まれた洞察の書 ~『反脆弱性』~
【本】【神戸】「自己満足」による過剰開発のツケ ~『神戸百年の大計と未来』~
【本】英国は“対岸の火事”にあらず ~新自由主義による悲惨な末路~
【本】人材開発でもPDCAを回す ~戦略的に人事を考える必読書~
【本】仮想通貨が通用する理屈 ~『経済ってそういうことだったのか会議』~
【本】進化認知学の世界への招待 ~『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』『動物になって生きてみた』~
【本】「戦争がつくっった現代の食卓」 ~ネイティック研究所~
【本】IT革命、コミュニケーションの変容、家族の繋がりが希薄化 ~『「サル化」する人間社会』~
【本】生命はいかに「調節」されるかを豊富な事例で解き明かす ~『セレンゲティ・ルール』~
【本】メディアの問題点をえぐる ~『勝負の分かれ目 メディアの生き残りに賭けた男たちの物語』~
【本】テイラー・J・マッツェオ『歴史の証人 ホテル・リッツ』
【本】中国から見た邪馬台国とは
【本】核兵器は世界を平和にするか ~著名学者2人がガチンコ対決~
【本】『戦争がつくった現代の食卓 軍と加工食品の知られざる関係』
【本】梅原猛『梅原猛の授業 仏教』
【本】東芝が危機に陥った原因は「サラリーマン全体主義」 ~『東芝 原子力敗戦』~
【本】バブル崩壊後の経済を総括 ~『日本の「失われた20年」』~
【本】20世紀英国は実は軍事色が濃厚 ~通念を覆す『戦争国家イギリス』
【本】時代による変化、方言など ~『オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで』~
【本】冷笑的な気分に喝を入れる警告と啓発に満ちた本 ~『日本中枢の狂謀』~
【本】物質至上主義批判の古典 ~『スモール イズ ビューティフル』~
【本】日本近現代史を学び直す ~『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』~
【本】精神の自由掲げた9人の輝き ~『暗い時代の人々』~
【本】遊牧民は「野蛮」ではなかった ~俗説を覆すユーラシアの通史~
【本】いつも同じ、ブレないのだ ~『ブラタモリ』(1~8)~
【本】分裂する米国を論じた労作 ~『階級 「断絶」社会 アメリカ』~
【本】否応なきグローバル化、つながることの有用性 ~「接続性」の地政学~
【本】読書の効用、ゆっくり丹念な ~より速く成果を出すメソッド~
【本】国谷裕子『キャスターという仕事』

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【社会】フェイクとどう闘うか ~デボラ・E・リップシュタット(歴史学者)~

2017年11月28日 | 社会
 (1)<「ポスト真実」の時代と言われる。事実より信条や感情へ訴えるウソの方が世論形成に大きく影響するといわれる状況に、どう立ち向かえばいいのか。ホロコースト(ユダヤ人虐殺)否定者と法廷で闘った回顧録を映画化した「否定と肯定」の日本公開を機会に来日した、米国の歴史学者、デボラ・E・リップシュタットさんに聞いた。>
 
 (2)<「1993年に『ホロコーストの真実 大量虐殺否定者たちの嘘(うそ)ともくろみ』を出版しました。否定者たちに『あなた方は間違っている』と言うためではなく、彼らに説得されてしまうかもしれない人たちに否定者たちのやり口を知ってもらうために書きました。ホロコーストに限らず、歴史的な出来事は体験者から直接話を聞けなくなると、遠い過去の昔話になり、否定や作り替えの入り込む隙間が大きくなります」
 「彼らは証拠をねじまげ、記録や発言を文脈からはずして部分的に抜き出し、自分の主張と矛盾する証拠の山は切り捨てます。彼らは『羊の皮をかぶったオオカミ』です。見た目はいかにも立派な学者さながらに振る舞い、研究所を作り、機関誌も出しています。『私たちは修正主義者だ。我々の目的は誤った歴史認識を修正することだ』と言う。が、よく調べると、ヒトラーや反ユダヤ主義、人種差別を称賛する人たちでした。彼らのもくろみは、『見解』を装って事実をゆがめることです」>

 (3)<--著書で批判したホロコースト否定者の一人、英国の歴史著述家デイビッド・アービング氏に96年に名誉毀損(きそん)で訴えられました。(中略)
 「裁判費用は200万ドル(約2億3千万円)かかりました。弁護団に恵まれ、多くの人が支援してくれましたが、600万人が虐殺されたホロコーストの実在をめぐる、あまりにも重大なことを争うもので、怖くて眠れませんでした。訴えられて約3年かけて準備、法廷は2000年1月11日から32日間開かれ、4月に全面勝訴の判決が出ました。判決はアービング氏がウソつきで人種差別主義者で、反ユダヤ主義者であることを認めました。偏向した歴史観をもち、意図的にウソを述べ、真実をゆがめた、と」
 「裁判にあたり、私たちは、彼が書いた著作の脚注をたどり、出典を精査しました。すると、彼はわざと間違って引用したり、半分だけ引用したり、事件の発生の順番を入れ替えたり、ドイツ語の原文をあえて間違った英語に訳したりして、結論を彼らの都合のよい方向にもっていっていました。出典の情報を少しずつ変えていく彼の戦術は、とても巧妙で、ふつうの人は信じてしまいます」>

 (4)<「いまは非常に多くの政治的なリーダーがでっち上げをして、まるで真実のように言い募る時代です。我々は、国の中で一番偉い人にでも、世界一偉い人にでも『証拠を示せ』『事実を示せ』と言い続けることが大切です。私たちにできることは、根拠を要求すること。いまは善き人ほど沈黙してはいけない時代だと思います」>

 (5)<「一人一人が、注意深くならなくてはいけません。SNSで何かを共有する前に、『これは事実?』と考え、信頼できる情報源が言っていることか精査することが大切です。私自身、フェイスブックで好ましく思っていない右翼政治家がとんでもない人種差別発言をしているという投稿を目にしたとき、ツイートしそうになったことがあります。ですが、ちょっと待てよ、と考え、事実ならばほかのメディアも記事にするだろうと考えて、ネットで調べました。誰も知らない媒体がひとつだけ発信していた情報でした。私は疑念を感じ、ツイートしませんでした」
 「疑念をもって出典を精査することが重要です。私たちはカメラや車を買うときと同じように、すべての情報に対しても健康的な疑念をもった消費者になるべきだと思います。(後略)」>

□「(インタビュー)フェイクとどう闘うか 歴史学者、デボラ・E・リップシュタットさん」(朝日新聞デジタル 2017年11月28日)
(インタビュー)フェイクとどう闘うか 歴史学者、デボラ・E・リップシュタットさん
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【南雲つぐみ】健康と生活の雑学 一覧

2017年11月28日 | 医療・保健・福祉・介護
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【南雲つぐみ】肩凝りに肩井のツボ
【南雲つぐみ】サトイモのデザート
【南雲つぐみ】柿渋色
【南雲つぐみ】体に良い起き方 ~脳貧血の対策~
【南雲つぐみ】魚焼きグリルの掃除
【南雲つぐみ】体重増加と関節の痛み
【南雲つぐみ】鴨南蛮
【南雲つぐみ】風邪を予防する条件
【南雲つぐみ】首や肩の凝りの原因、脳卒中の前触れ ~眼瞼下垂~
【南雲つぐみ】インフルエンザの予防
【南雲つぐみ】神在月 ~出雲市~
【南雲つぐみ】干し柿 ~栄養豊富~
【南雲つぐみ】「ながら聞き」は時間の無駄 ~聞こえにおける「図と地」~
【南雲つぐみ】ストレッチをするべき時、筋トレをするべき時
【南雲つぐみ】乾燥とかゆみ ~10~11月~
【南雲つぐみ】子どもの受動喫煙
【南雲つぐみ】嗅覚の低下
【南雲つぐみ】見た目と血管年齢
【南雲つぐみ】1日2食か3食か
【南雲つぐみ】コスモス ~「マザー牧場」や「ひたちなか海浜公園」~
【南雲つぐみ】紅葉の見ごろ ~北穂高、京都、日本三名瀑~
【南雲つぐみ】イシクラゲ ~JAXA宇宙センターの土産~
【南雲つぐみ】床屋の起源とその役割
【南雲つぐみ】紅葉のメカニズム
【南雲つぐみ】六十の手習い ~バイオリン~
【南雲つぐみ】キノコの季節に「キノコアドバイザー」
【南雲つぐみ】世界食料デー ~10月16日~
【南雲つぐみ】の記事一覧

【南雲つぐみ】葛根湯の効用 ~体を温める~
【南雲つぐみ】ショウガの保存
【南雲つぐみ】風水とスマホ
【南雲つぐみ】夏野菜と秋の果物 ~梨皮は漢方薬の材料~
【南雲つぐみ】マグネシウム ~心筋梗塞を防ぐ~
【南雲つぐみ】レモンの日
【南雲つぐみ】スマホは首の高さで ~身体不調の対策~
【南雲つぐみ】道路標識の整備 ~訪問外国人への配慮~
【南雲つぐみ】おでんのだし ~骨付きの鶏肉~
【南雲つぐみ】血圧が上昇する時期
【南雲つぐみ】膝の痛み ~軟骨のすり減り~
【南雲つぐみ】コスモス ~「マザー牧場」や「ひたちなか海浜公園」~
【南雲つぐみ】カリウムの役割
【南雲つぐみ】首の運動に注意
【南雲つぐみ】高齢者てんかん
【南雲つぐみ】地域診療と遠隔診療
【南雲つぐみ】相撲健康体操
【南雲つぐみ】獺祭忌 ~子規生誕150年~
【南雲つぐみ】平均寿命 ~現代、明治時代、縄文時代~
【南雲つぐみ】コーヒーの香り
【南雲つぐみ】コーヒーの入れ方
【南雲つぐみ】メール送信には一呼吸
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【南雲つぐみ】気圧と健康
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【南雲つぐみ】シカ肉の栄養 ~高タンパク、低カロリー、ミネラル豊富~
【南雲つぐみ】自分の眠りを大切に ~睡眠手帳~
【南雲つぐみ】女性の指の痛み ~エストロゲンの効果~
【南雲つぐみ】ペスト菌の発見 ~8月25日~
【南雲つぐみ】大人から子どもにうつる虫歯菌
【南雲つぐみ】処暑のところてん ~8月23日~
【南雲つぐみ】夏座敷とカレイ
【南雲つぐみ】スマホ老眼
【南雲つぐみ】麦茶オレ
【南雲つぐみ】コロンブスと月食
【南雲つぐみ】蚊取り線香タイマー
【南雲つぐみ】1年の前半を総括する大掃除
【南雲つぐみ】着ぐるみの熱中症予防ルール
【南雲つぐみ】虫刺されの原因と予防法
【南雲つぐみ】盆の入り ~精霊馬~
【南雲つぐみ】秋のホタル ~お盆~
【南雲つぐみ】抜け毛と季節の関係
【南雲つぐみ】不可能とは可能性だ ~金メダリスト新田佳浩選手~
【南雲つぐみ】「ういてまて」の着衣泳 ~海や川に落ちたとき~
【南雲つぐみ】立秋 ~和服は季節を先取り~
【南雲つぐみ】あせも → あせもの
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【南雲つぐみ】「明らか食品」?
【南雲つぐみ】痩せメタボ、隠れメタボ
【南雲つぐみ】バイキング料理 ~その由来~
【南雲つぐみ】水泳後の目の洗浄 ~昔と今~
【南雲つぐみ】冷蔵庫のお掃除を ~食中毒を予防~
【南雲つぐみ】白衣高血圧症
【南雲つぐみ】モヤシで夏を乗り切る
【南雲つぐみ】水出しのお茶 ~その味わいと作るコツ~
【南雲つぐみ】夏に起こりやすい頭痛
【南雲つぐみ】痔になりやすい仕事
【保健】梅雨明け~お盆は熱中症の季節 ~危ない人、予防と対応法~
【南雲つぐみ】相模の海は奥が深い
【南雲つぐみ】洋食器の日 ~7月12日~
【南雲つぐみ】夏のインフルエンザ
【南雲つぐみ】納豆の日 ~7月10日~
【南雲つぐみ】暑中見舞いとお中元
【南雲つぐみ】タナバタウオ(七夕魚)
【南雲つぐみ】スイカの薬効成分 ~シトルリン~
【南雲つぐみ】ゲリラ豪雨
【南雲つぐみ】スイカの栄養
【南雲つぐみ】首を冷やさないで ~扁桃の免疫機能~
【南雲つぐみ】タコの消費 ~7月2日は半夏生~
【南雲つぐみ】レム睡眠と過食
【南雲つぐみ】ビートルズと日本武道館 ~6月29日~
【南雲つぐみ】首を冷やさないで ~扁桃の免疫機能~
【南雲つぐみ】日本人の睡眠 ~世界で2番目に短い~
【南雲つぐみ】ウニの色と栄養
【南雲つぐみ】夏至 ~6月21日~
【南雲つぐみ】北見のハッカ油 ~毎月20日は「ペパーミントの日」~
【南雲つぐみ】足がつったとき ~こむら返り対症療法~
【南雲つぐみ】朝のグーパー体操
【南雲つぐみ】アイソメトリック・トレーニング ~家の中や職場で手軽に~
【南雲つぐみ】消費期限を守る ~ウイルス性の食中毒から細菌性の食中毒へ~
【南雲つぐみ】低コレステロール ~痩せ形の女性~
【南雲つぐみ】血糖値スパイクに注意
【南雲つぐみ】ストレスから救う方法 ~東洋の「感謝の原理」~
【南雲つぐみ】はやぶさの日 ~6月13日~
【南雲つぐみ】稲妻は農作物にいい
【南雲つぐみ】トマトをちょい足し
【南雲つぐみ】「落ちる」事故に注意 ~法の不備~
【南雲つぐみ】気になる汗の臭い
【南雲つぐみ】歯と口の健康週間 ~6月4日から~
【南雲つぐみ】旬のピーマンを生で味わう
【南雲つぐみ】梅雨時の熱中症 ~傾向と対策~
【南雲つぐみ】衣更え ~6月1日~
【南雲つぐみ】WHOが認めた耳のツボ ~耳鳴りの東洋医学療法~
【南雲つぐみ】ヴァージニア・ウルフが指摘するように ~食生活と行動~
【南雲つぐみ】夫婦の会話
【南雲つぐみ】ヒジキの栄養 ~今が旬~
【南雲つぐみ】禁煙を成功させる
【南雲つぐみ】小満 ~5月21日~
【南雲つぐみ】女性の健康検定 ~女性活躍推進法~
【南雲つぐみ】からしの味わい方 ~カラシナ~
【南雲つぐみ】地中海料理と健康
【南雲つぐみ】夏ミカンのにおい
【南雲つぐみ】ソラマメ ~美味しいのは3日間だけ~
【南雲つぐみ】神田祭 ~今年は陰祭り~
【南雲つぐみ】ナイチンゲールの誕生日 ~5月12日~
【南雲つぐみ】チューリップフェア ~富山~
【南雲つぐみ】長良川の鵜飼い開き ~5月11日~
【南雲つぐみ】ビタミンDの効果 ~筋力強化・抗鬱・抗癌~
【南雲つぐみ】呼吸の日 ~5月9日~
【南雲つぐみ】タケノコご飯
【南雲つぐみ】ちまき ~屈原の逸話~
【南雲つぐみ】ギョウジャニンニク(行者葫) ~アイヌネギ~
【南雲つぐみ】笑うヨガ ~体調回復~
【南雲つぐみ】スズランの毒 ~スズランを贈るフランスの風習~
【南雲つぐみ】子供の事故に注意 ~特に7歳児~
【南雲つぐみ】クルミとの組み合わせ ~果実と健康~
【南雲つぐみ】春キャベツとアサリ
【南雲つぐみ】手を振る気功術 ~貧乏ゆすりの精神衛生~
【南雲つぐみ】ちゅうりっぷ体操 ~表情を豊かに~
【南雲つぐみ】二日酔いの朝に
【南雲つぐみ】駅弁の由来 ~明治18年「白木屋旅館」~
【南雲つぐみ】歯周病と原因菌
【南雲つぐみ】口角炎のケア
【南雲つぐみ】ガガーリンはいかにして地球へ帰還できたか ~ソ連の宇宙衛星~
【南雲つぐみ】ビールの日 ~日本でもドイツでも~
【南雲つぐみ】「4月こと座流星群」 ~こと座流星群の名称変更~
【南雲つぐみ】チラシの読み方 ~「Zの法則」~
【南雲つぐみ】高齢者の事故防止 ~認知機能検査~
【南雲つぐみ】女性が美しく撮影してもらうテクニック
【南雲つぐみ】良い眠りのために ~「眠りの相談所」開設~
【南雲つぐみ】相手の視線からうそを見抜く
【南雲つぐみ】電動歯ブラシ ~大事なことは~
【南雲つぐみ】平熱は一定でない~年齢、一日の時刻~
【南雲つぐみ】桃源郷へ ~山梨県、福島県~
【南雲つぐみ】家電の省エネ ~冷蔵庫ほか~
【南雲つぐみ】スナップエンドウ
【南雲つぐみ】出会いはストレス? ~4月~
【南雲つぐみ】面倒でも試みよう ~認知症防止の第一歩~
【南雲つぐみ】軽度認知障害 ~その予防法~
【南雲つぐみ】あんぱんの日 ~4月4日~
【南雲つぐみ】散歩しながら会議
【南雲つぐみ】立って仕事 ~座り過ぎは喫煙と同じほど体に悪い~
【南雲つぐみ】カテキンの効果 ~殺菌・消臭・口内の衛生~
【南雲つぐみ】健康にいい食べ方
【南雲つぐみ】春休みの時差ぼけ
【南雲つぐみ】菜種梅雨 ~春雨、催花雨~
【南雲つぐみ】お花見 ~3月27日は「さくらの日」~
【南雲つぐみ】カテキンの効果 ~殺菌・消臭・口内の衛生~
【南雲つぐみ】冷えのぼせに注意 ~血行不良~
【南雲つぐみ】栄養はバランスよく ~若者より高齢者の方が健康的~
【南雲つぐみ】クロロゲン酸の効用 ~珈琲~
【南雲つぐみ】潮干狩り ~アサリの旬~
【南雲つぐみ】風が吹けば桶屋が儲かり、歯の数が減ると医療費がかさむ
【南雲つぐみ】春は突風に注意 ~飛来物・落下物・転倒事故~
【南雲つぐみ】春苗の植えどき ~ハーブ、青菜、花~
【南雲つぐみ】お彼岸 ~その心~
【南雲つぐみ】せきを抑えるツボ ~自衛法~
【南雲つぐみ】加齢黄斑変性とその治療法
【南雲つぐみ】頭痛が続く時 ~「気象病」~
【南雲つぐみ】クラゲの癒やし ~ストレス解消~
【南雲つぐみ】アレルギー性結膜炎 ~目の花粉症~
【南雲つぐみ】遺伝子検査と生活習慣
【南雲つぐみ】早春の香り ~匂いとセラピー~ 
【南雲つぐみ】白酒と甘酒 ~甘酒は栄養豊富~
【南雲つぐみ】背骨の新しい治療法
【南雲つぐみ】ビーナスベルトと地球影 ~西の空~
【南雲つぐみ】火災を防ぐ ~春季全国火災予防運動~
【南雲つぐみ】温泉かれい ~北陸~
【南雲つぐみ】がんと就労 ~仕事と治療の両立~
【南雲つぐみ】富士の笠雲
【南雲つぐみ】歩き方いろいろ ~室内でできるスロージョギング~
【南雲つぐみ】飲酒のメカニズム ~前頭葉を刺激~
【南雲つぐみ】ハリーアップ症候群 ~時間に追われると~
【南雲つぐみ】おでんの日 ~車麩~
【南雲つぐみ】フローズンショルダー ~肩関節周囲炎~
【南雲つぐみ】更年期女性と心疾患 ~微小血管狭心症~
【南雲つぐみ】梅の季節
【南雲つぐみ】皮膚の乾燥やかゆみ ~傾向と対策~
【南雲つぐみ】お菓子の日とビタミンB1
【南雲つぐみ】午の時刻、方位、初午の名物料理
【南雲つぐみ】添加物が気になる時 ~ワカメのみそ汁の効果~
【南雲つぐみ】揺さぶりに注意 ~赤ちゃんの脳震盪や硬膜下出血~
【南雲つぐみ】喉あめの効果 ~唾液分泌~
【南雲つぐみ】静電気を防ぐには ~綿や麻は電子を帯びにくい~
【南雲つぐみ】目の温浴 ~蒸しタオル~
【南雲つぐみ】海苔の日 ~「海の緑黄色野菜」~
【南雲つぐみ】大豆とエクオールは女性にとって健康の秘訣 ~今日は節分~
【南雲つぐみ】体の痛みが示すもの ~臓器の健康~
【南雲つぐみ】飲む乳酸菌の役割 ~明日2月3日は「乳酸菌の日」~
【南雲つぐみ】マスクで花粉症の予防 ~ダイエットにもなる~
【南雲つぐみ】寒灸の習慣 ~関節の痛みやこりを和らげる~
【南雲つぐみ】タイの天ぷら ~徳川家康の死因考~
【南雲つぐみ】アボカドの栄養とその調理法
【南雲つぐみ】フェリチンに注目 ~貧血対策~
【南雲つぐみ】ショウガを飲む ~その薬効~
【南雲つぐみ】ナマコとコノワタ ~三河湾では今が旬~
【南雲つぐみ】寒たまご ~1日2個以上も可~
【南雲つぐみ】安納芋の栄養価と味わい ~焼くか蒸す~
【南雲つぐみ】小正月には小豆がゆ ~むくみによる体重増の対策~
【南雲つぐみ】「おなかの風邪」の予防と事後処理 ~ノロウイルス、「ロタウイルス」~
【南雲つぐみ】食事制限だけのダイエットは危険 ~運動が大事~
【南雲つぐみ】温泉の安全な入り方
【南雲つぐみ】七草がゆ
ミカンのうんちく ~延命長寿の果実~
【南雲つぐみ】鍋で養生 ~今年1月5日は小寒~
【南雲つぐみ】お雑煮の食べ方 ~事故の防止法~
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【南雲つぐみ】肩凝りに肩井のツボ

2017年11月28日 | 医療・保健・福祉・介護
 寒さに背中が縮こまっていると、肩が凝りやすい。スマートフォンを多く使う人も同じで、肩凝りや首凝りの原因となる。背中が丸まっていると呼吸が大きくできないために、肺機能も落ちやすいといわれている。
 仕事中も、1時間おきぐらいに両手を大きく伸ばしたり、肩を大きく回したり、背中の肩甲骨の間を縮めるように背中をそらしたり、とにかく、縮こまった体を広げる動きをしよう。
 あまり大きく体を動かせない環境にいることもある。そんなときは「肩井」のツボをぐっと押すといい。
 肩井は肩のラインのちょうど真ん中あたりで、鎖骨が関節とつながる三角形のくぼみの部分だ。このツボを上からの指でぐーっと3秒間ほど押す。そして、3秒休む。これを10回繰り返す。
 肩井のツボはかなり強めに、痛いと感じるほどに押すのがこつ。パチンコ玉のような堅いものを乗せてぐっと押すと、痛さと気持ち良さが混ざったような感覚が実感できる。傘の柄のJ字になった持ち手の先をこのツボに乗せて、下に引っ張るのも効率的だ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「肩凝りに肩井のツボ ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月25日)を引用
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【後藤謙次】小池都知事に立ちはだかる二大障害 ~公明党の小池離れと官邸との溝~

2017年11月28日 | 社会
 (1)「秋の日はつるべ落とし」--。そんな秋の夕日と重なるのが「希望の党」共同代表だった東京都知事の小池百合子。11月14日夕、衆議院第1議員会館で開かれた希望の党の両院議員総会で自らの進退に触れた。
 「創業者の責任として代表でスタートしたけれど、これからは皆さまにお任せする」

 (2)小池が絶大な人気を背景に、国政への進出を明言したのは9月25日。首相の安倍晋三が衆院解散を表明する記者会見に先んじて小池が声を上げた光景は強烈だった。
 「私がしっかりと旗を掲げる。結党宣言だ。希望をもっと持ちたい。そのようなことで党名を付けた」
 この記者会見が「小池劇場」のピークであった。
 今年7月の東京都議選では「都民ファーストの会」のブームを盛り上げ、自民党に取って代わって都議会第1党の座に躍り出た。まさに向かうところ敵なし。いつしか小池の国政進出、そして「日本初の女性首相の誕生か」などと、小池への注目度は日を追うごとに高まった。そこで浮上したのが、希望の党の結党であり、民進党代表(当時)の前原誠司との合流だった。

 (3)「好事魔多し」。小池が発した一言が事態を暗転させた。
 「前原代表がどういう発言をしたのか知らないが、(合流希望者について)『排除されない』ということではございません。排除いたします。取捨選択というか絞らせてもらいます」
 この一言でつかみかけた「女神の後ろ髪」はスルリと小池の手から離れた。結党宣言からわずか4日後。ここから小池の負のスパイラルが始まった。
 小池は過去の成功体験から、発言は鋭角的断言型が世論の喝采を浴びると思い込んでいた節があった。だが、小池の口から出た「排除の論理」は小池の必勝パターンとは懸け離れたものだった。小池に支持が集まったのは、強大な権力を握る安倍自民党にたった1人で立ち向かう「ジャンヌ・ダルク」を思わせる姿にあった。
 ところが、「排除の論理」で小池が強者の側に立ってしまった。小池から人心が離れていくのは当然であった。逆に小池とたもとを分かった枝野幸男が立ち上げた立憲民主党が勢いを得て、野党第1党の座に就いた。

 (4)小池は、衆院選が終盤に差し掛かった段階で撤退を決めていた【小池側近】。「選挙戦を終えると、その足でパリに旅立ったのが何よりの証拠」とこの側近は語る。あとは撤退の段取り、体裁をどう整えるかしかなかった。結局、希望の党が獲得したのは50議席にとどまった。しかも、このうち9割は民進党出身議員。代表を継続しても、自民党で要職をこなしてきた小池にとっては、価値観や文化があまりに違う議員との政治活動に展望はなかった。
 さらに小池には大きなプレッシャーがのしかかった。各メディアの世論調査で「都知事に専念すべき」が7割以上を占めていることだ。
 とどめを刺したのが12日投開票の東京・葛飾区議選。都民ファーストの会から5人が立候補したが、当選したのはたった1人。しかも元民進党の議員。「小池失速」を決定的なものにした。

 (5)ここまで勢いを失った小池が都知事として求心力を回復できる保証はない。中でも二つの障害が立ちはだかる。
 第一、公明党の「小池離れ」だ。夏の都議選を小池との選挙協力で臨んだ公明党。都民ファーストの会に次ぐ第2党の座の確保に成功したが、自民党を敵に回した代償は大きかった。衆院選での後退につながったからだ。現に国政でも公明党の存在感に陰りが出始めている。都議会公明党幹事長の東村邦浩も共同通信の取材に対してこう答えている。
 「小池氏は都政を踏み台にした。今後は知事与党ではなく、是々非々で判断する」
 既に衆院選の段階で都議の音喜多駿と上田令子が都民ファーストを離れている。政府高官は「これからも離脱者が出る」と語る。都議会の足元が崩れては「都政専念」が絵に描いた餅に終わりかねない。

 (6)第二は、さらなる難題だ。首相官邸との溝だ。中でも昨年の都知事選に端を発した官房長官の菅義偉との確執解消は容易ではない。
 都政最大の課題は残り3年を切った東京五輪・パラリンピックを成功させることと、懸案の築地市場の豊洲移転問題をいかにスピーディーかつ円滑に決着させるかだが、いずれもパフォーマンス優先の小池の手法が自らの手足を縛って身動きが取れないのが実情だ。
 これを前に進めるにはとりわけ官邸の協力は欠かせない。ところが、選挙が終わって間もなく約1カ月というのに安倍や菅とのエールの交換すらない。もともと菅は都知事と国政の「二足のわらじ」を目指した小池に極めて厳しい見方をしていた。
 「できるはずがないじゃないか」
 小池の代表辞任を聞くと、「常識」と言い放った。

 (7)両者の勝敗は決した。小池が膝を屈して官邸に足を運べるかどうか。ますます菅が政権内での求心力を高めている中で、小池にとって「官邸の壁」は精神的にも大きな負担になっているはずだ。
 結局、小池の新党騒動は民進党を4分割しただけに終わった。
  (a)参院議員と地方議員が残った民進党
  (b)立憲民主党
  (c)元首相の野田佳彦や元代表の岡田克也らが集結する衆院会派の「無所属の会」
  (d)希望の党

 (8)中でも希望の党は、混乱収拾の出口が見えてこない。代表選で早くも立候補した玉木雄一郎と大串博志との間で憲法改正など基本政策をめぐって主張が大きく割れた。
 玉木が大勝して改憲勢力が主導権を握ったが、亀裂は残ったままだ。チャーター・メンバーの細野豪志らは人事で冷遇された。小池という核を失った希望の党の迷走はなお続く。その先には「分裂」の2文字が見える。

□後藤謙次「公明党の小池離れと官邸との溝/都知事に立ちはだかる二大障害 ~永田町ライブ!No.365」(「週刊ダイヤモンド」2017年11月25日号)
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 【参考】
【後藤謙次】5連勝を呼び込んだ「進次郎節」 ~内容的には「薄氷の勝利」に近い~
【後藤謙次】安倍首相が描く改憲スケジュール ~高村正彦・党副総裁の続投表明~
【後藤謙次】自民党優位、希望の党苦戦の裏で注目高まる無所属ネットワーク
【後藤謙次】「希望の党」の失言が引き起こした民進党解体 ~政治は一言で動く~
【後藤謙次】選挙戦の主導権握った小池新党 ~舞台裏は「細川劇場パート2」~
【後藤謙次】前代未聞の「トランプ解散」へ ~日程に伴う大きな北朝鮮リスク~
【後藤謙次】再々改造は権力構造を変える ~事実上の「古賀・菅連合内閣」~
【後藤謙次】急浮上する電撃解散説 ~ダブル補選と内閣支持率急落の絡み合い~
【後藤謙次】反自民の受け皿になれないし、小池知事との連携も困難 ~民進党~
【後藤謙次】内閣改造は「専守防衛」でも活路が見えない「守りの安倍」
【後藤謙次】経世会(額賀派)・宏池会(岸田派)・石田茂 ~都議選大惨敗後の動き~
【後藤謙次】安倍首相の改憲案の前倒し発言 ~「年内解散」に向けた思惑~
【後藤謙次】支持率急落で首相が「反省の弁」 ~それでも止まらぬ内部文書流出~
【後藤謙次】憲法改正発議までの長い道のりが賭のリスクに ~天皇退位・総裁選・衆院選~ 
【後藤謙次】【加計学園疑惑】沈黙していた政官双方から異論 ~加計学園問題が招く想定外反応~
【後藤謙次】共謀罪に加計学園問題まで炎上 ~予想以上に高い「6月の壁」~
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【南雲つぐみ】サトイモのデザート

2017年11月27日 | 医療・保健・福祉・介護
 サトイモは「里芋」という漢字のせいか、ほっくりとした優しい味わいのせいか、伝統的で懐かしさを感じさせる野菜だ。東北地方の郷土料理である「芋煮」や新潟県の「のっぺ汁」など、これからの季節にはサトイモが活躍する。
 独特の粘りのもとはムチン。胃粘膜を保護し、消化を促して便秘解消にも役立つとされる。食べ応えがある割に、ジャガイモやサツマイモに比べて低カロリーなので、糖質を控えている人にも食べやすい。
 デザートにもいいのでは? と思っていたところ、独立行政法人農畜産業振興機構の資料に「サトイモプリン」があった。柔らかくゆでたサトイモと砂糖、豆乳、水にふやかしたゼラチンをミキサーにかけて滑らかにし、型に入れて冷蔵庫で冷やせばでき上がり。黒蜜やカラメルをかけると良い。
 また、ゆでて裏ごしをしたサトイモに、ハチミツとバニラエッセンスを加えて、冷蔵庫で冷やすと、サトイモのアイスクリームになる。ていねいに裏ごしをすることで、あのネバネバ感がクリーミーになるのだ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「サトイモのデザート ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月4日)を引用
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【中国】世銀ランキングが示す中国のビジネス環境鍵は「時間」の読み方

2017年11月27日 | 社会
 (1)10月末、世界銀行は15回目となるビジネス環境ランキングを発表した。中国の順位は習近平政権が始まった2013年から18も上昇したが、なお78位と厳しいものであった。

 (2)国家工商行政管理総局(中国の政府機関)によると、14年に行われた企業登録円滑化措置や商事制度改革などによって、国民の起業意欲は刺激されている。習氏が総書記に就任する直前の12年9月末と比較すると、17年9月末の企業総数は116.5%増の2,907万社、登録資金総額は242.3%増の274兆元(約4,658兆円)となった。
 17年の起業数は年間600万社のペース、個人事業主を入れると1,800万件のペースで、明らかに世界最速だ。しかし、ランキングは78位にとどまっている。なぜこのように低いのか。
 同ランキングでは、起業のしやすさを①スタート、②立地、③金融、④日々のオペレーション、⑤ビジネス環境の安全性の五つの面から評価している。
  ①と②に関しては、ビジネスを始めるための手続き自体は減っているのだが、手続き完了、建設許可、電気利用許可などにかかる時間が長い。筆者も北京に滞在するためビザや労働許可、口座開設などの各種の手続きをしているが、当人が実在するか否か、書類が正しいか否かなどのチェックが厳しい。
  多くの書類は正しい書き方というものが示されておらず、間違いがあればやり直しだ。手続きをする方だけでなく、チェックする方も間違う。詳細に管理して間違い・不正を防止しようという政府当局の姿勢に、ノウハウは必ずしも整っていない。
  ③については、資金調達が68位と、総合ランキングより高い評価となっているが、少数投資家の保護では119位と低い評価になっている。中国では、投資先の企業が経営危機に陥ったとき、資金力のある主要な株主はさっさと売り逃げし、一般の少数株主が損失を被るようなことが少なくない。そうした点が評価の低さにつながっている。
  ④については、税の受け払いや輸出入において時間がかかるということが評価を下げている。最近、中国はさまざまなものをどんどん電子化し、スピードを速めているというイメージがある。しかし税金については、電子的に申請できても実際の払い戻しには時間がかかる。輸出入では輸入に関する書類検査、通関手続き・検査の時間が長いとの評価だ。これらは中国のビジネスでの不確実性を高めている。
  ⑤では、契約執行への評価は5位と高い。破綻処理も56位で、回収率は37%と低いものの、執行時間や制度面への評価は低くない。「決めたことはやる」という状況は担保されている。

 (3)以上を見ると、中国のビジネスで最も読みにくいのは時間だ。一見定型化されている手続きでも、定型化が不十分であったり、制度や執行の状況が細かく変わったりするため、「何が正しいか」がよく分からなくなるのだ。
 中国でビジネスを展開するためには、意思決定は素早く行い、実行には十分な時間を確保することが肝要だろう。

□「【from 中国】世銀ランキングが示す中国のビジネス環境鍵は「時間」の読み方」(「週刊ダイヤモンド」2017年12月2日号)
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 【参考】
【米国】ハリウッドに蔓延するセクハラ、男性支配の構図は崩れるか? ~ハリウッドのパンドラの箱~
【米国】とメキシコ国境に建つトランプの「壁」の試作品 ~国境の街の反応は?~
【中国】日本の6倍売り上げる店もローソン快進撃の理由 ~日系コンビニ初の南京出店~
【アジア】タイとマレーシアが外国人労働者の人権対策を進める理由
【欧州】もう一つの東西分裂 ~ LGBTへの偏見が深く残る東欧諸国~
【中国】新任常務委員お披露目 ~ネクタイの色が示す習総書記の権力基盤~
【米国】トランプ大統領が描く従来と違うレッドライン ~北朝鮮は世界の問題に~
【欧州】英航空・防衛大手企業が受注苦戦で大リストラ ~英国のEU離脱も影響か~
【アジア】度重なる不祥事で日本企業のイメージ失墜 ~アジア商戦にも逆風~
【中国】で日本の「どら焼き」や「カステラ」が売れない理由 ~風土で違う味覚~
【中国】ユニコーンが55社、加速する起業ブーム ~課題は人材確保~
【欧州】ドイツ議会選挙で極右政党が大躍進 ~危機感強める経済界~
【米国】サンオノフレ原発の核廃棄物移転を訴えた地域住民が“勝った”理由
【欧州】カタルーニャ独立は正しい選択なのか? ~住民投票で9割支持~
【米国】トランプ大統領のころころ変わる政策に振り回される不法移民
【中国】信用情報システム「芝麻信用」とは? ~個人の信用力を点数化~
【米国】北朝鮮問題の深刻化で浮上する開戦シナリオ ~1937年不況の再来?~
【欧州】英国のEU離脱選択で中東欧からの移民が激減 ~人手不足で農業は窮地に~
【欧州】ドイツ自動車業界を襲うディーゼル締め出し判決 ~EV普及の契機となるか~
【欧州】身近で頻発するテロで苦境に陥る欧州の観光業 ~ISが戦術を転換~
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【欧州】総工費8兆円超の英高速鉄道プロジェクト ~高まる期待と漂う懸念~
【欧州】スペイン経済は大打撃、欧州金融危機の再来か ~カタルーニャ独立~
【欧州】のゴミ箱扱いに憤慨する東欧諸国 ~深まるEUの東西分裂~
【英国】の地政学的優位性がBrexitで喪失 ~領内で高まる独立気運~
【欧州】北欧も難民入国規制強化へ ~形骸化するシェンゲン協定~
【スウェーデン】文化多元主義の限界 ~移民問題~

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【南雲つぐみ】柿渋色

2017年11月26日 | 医療・保健・福祉・介護
 「柿渋色」は、晩秋を思わせる味わい深い赤茶色だ。平安時代からある色だが、江戸時代からは歌舞伎役者の市川團十郎が用いて、「団十郎茶」とも呼ばれている。今も、襲名披露の口上などでは、一門が必ずこの色の裃(かみしも)を着けるのでおなじみだろう。
 この色のもとである柿渋液は、意外なことに熟れた赤い柿の実ではなく、まだ色づく前の未熟な青い柿の実を絞って作るそうだ。この液を熟成させ、さらに、日光に当てながら何度も重ね塗りすることで、深みのあるこげ茶にすることができる。
 日本の伝統色は、中世には十二単(じゅうにひとえ)のような色を重ね合わせた着物を着たり、婆娑羅(ばさら)や、風流といった派手なオシャレを楽しんだりする風潮があって鮮やかな色彩が発展した。
 一方、江戸時代になると、幕府の「奢侈(しゃし)禁止令」によって、農民から武士まですべての階級で華美な服装を禁じたので、茶色やねずみ色などの中間色が流行した。柿渋色はその渋さゆえに、江戸時代に好まれたのだ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「柿渋色 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月21日)を引用
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【佐藤優】悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために

2017年11月26日 | ●佐藤優
 

【佐藤優】臨床で有効なコフート心理学 ~『悪魔の勉強術』~
【佐藤優】「若い女性」のマリアは誤訳によって「処女」になった ~ギリシャ語聖書~
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□佐藤優『悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために』(文春文庫、2017)の第1講の「*自己愛を分析する武器としての神学」から引用
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【佐藤優】地政学から読み解く米国の戦略

2017年11月26日 | ●佐藤優
【佐藤優】トランプを理解する二つ目のカギ ~「イスラエル中心主義」~
【佐藤優】トランプを理解するカギ ~彼の信仰、カルヴァン派~
【佐藤優】トランプを理解する二つ目のカギ ~「イスラエル中心主義」~
【佐藤優】大使館が引っ越すと第三次世界大戦の引き金になる ~地獄の釜の蓋が開く~
【佐藤優】商売人トランプは儲かる戦争をする ~軍事費1割増は経済政策~
【佐藤優】トランプ政権では少数派が多数派になっても発言権が増えない ~そのカラクリ~
【佐藤優】トランプの政策はじつは中道 ~大統領に当選した理由~
【佐藤優】2050年までに終末が来ると信じる国民がトランプを生んだ
【佐藤優】トランプ大統領はなぜ平気でウソをつけるのか ~フェイク蔓延の米国社会~
【佐藤優】×宮家邦彦/北朝鮮の核問題、ICBM問題にどう向き合うか

□佐藤優・監修『地政学から読み解く米中露の戦略』(宝島社、2017)の「第1章 地政学から読み解く米国の戦略」
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