事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

おくりびと~酒田観光案内10「庄内弁」

2008-11-11 | まち歩き

斎場篇はこちら

近年、庄内は映画やテレビの撮影現場として大人気です。「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「蝉しぐれ」「山桜」といった藤沢周平原作ものだけでなく、「スキヤキウェスタンジャンゴ」「ICHI」にくわえて今度は「山形スクリーム」がひかえています(まだ詳細は発表されていないが、もう3作品がクランクイン間近。「武士の一分」は滋賀や静岡で撮影された)。  

 だから庄内弁が使われることが多いんだけど、これがネイティブの立場からするとどうもなー。丹波哲郎は「この庄内弁っていうのがむずかしいんだ。英語よりむずかしい」と相変わらずオーバーに表現していたけれど、本木雅弘も「音符を読むような感じでおぼえました」と深いことを。そんなにむずかしいかなあ。笹野高史なんか連投しているんだからもうちょっと自然な形で……その点、「たそがれ清兵衛」では、岸恵子がラストで登場するんだけど、彼女が庄内弁を話さなくてもいいようにうまく設定してあった。

 でもこんな形で庄内弁が映像に記録されていくのはうれしい。だって明らかに滅びゆく言語だから。たとえばウチの場合、庄内弁はわたしと父親のやり取りにおいてのみ有効で、他の家族は全員共通語でコミュニケイトしているくらいだ。まあ、北海道から嫁をもらった宿命ではあるんだけど。

次回は映画そのものを特集します。

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おくりびと~酒田観光案内9「斎場」

2008-11-11 | まち歩き

Okuribito10 港座篇はこちら

で、今回は斎場を特集。
いわゆる、火葬場です。銭湯(鶴岡に実在する風呂屋がロケ現場)を女手ひとつで守り抜いてきた吉行和子を見送るシーンは、酒田市の斎場が使用されました。地方公務員である息子(杉本哲太)は、銭湯をマンションに建て替えたがっているというありがちなパターン。好きでやっているんなら、という理屈で自分をごまかしていますが、母親に苦労をかけていることに罪悪感をもっているのは確実なので(似たような境遇にあったわたしはよく理解できます)、火葬の直前に息子が「ごめんの」と謝罪した場面には涙がとまりませんでした。

なにより、この斎場はわたしの家族を見送ったまさしくその場所なのがきつい。兄、祖父母、そして母親が骨に変わっていくのをここで待っていた思い出がよみがえり、地元で映画が撮影されるということは、苦しいことでもあるんだなあとしみじみ。

次回は「庄内弁

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