Stan Getz - Misty
PART3「尊敬」はこちら。
「トランプ氏が在任中の残り3年半は、米国へのコメ輸出は無理ではないか」
米国にコメを輸出しているエコ・ライス新潟の豊永有代表の懸念。追加関税以前から物価が高騰していたアメリカが、主食でもない米を買ってくれるだろうかと。日本の米はうまい、という認識が広まってきたというのに……
本日の1曲はスタン・ゲッツ「ミスティ」
Stan Getz - Misty
PART3「尊敬」はこちら。
「トランプ氏が在任中の残り3年半は、米国へのコメ輸出は無理ではないか」
米国にコメを輸出しているエコ・ライス新潟の豊永有代表の懸念。追加関税以前から物価が高騰していたアメリカが、主食でもない米を買ってくれるだろうかと。日本の米はうまい、という認識が広まってきたというのに……
本日の1曲はスタン・ゲッツ「ミスティ」
米価が高い。少なくとも高いとみんなが騒いでいる。逆にJAなどはお茶碗一杯49円にすぎない米が本当に高いですか?と消費者を挑発し、米農家の時給は10円だと嘆いている。
どれも、きっと間違いではないのだろう。それではこれから米価は下がるのだろうか。
この書は、日本の米が商品としてどのような状況にあるのかを、一般消費者が理解できるようにていねいに解説したものだ。
筆者は三代つづく米屋の店主。この業界で生きていくためか、誰も刺激しないような内容なのは少しもの足りないけれども(笑)、コシヒカリがなぜ人気があるのか、とか複数種をブレンドした方が味がよくなる場合もあるとか、参考になることも多かった。
にしても、米不足なのに同時に減反政策を継続していることの不思議。おかげで日本の農家は補助金漬けの生活に慣れきってしまった。だから好きなだけ米を作れと言われたら、農家の側がむしろ困惑するのではないだろうか。
キセキノハナ - Lyrico(露崎春女)
「米中戦争という言葉をよく聞きますが、勝者のいない損な戦争など、実際にはなかなかできない。最小限の力で最大限の利得を得る。そのために有利なのは、小国への侵略です」
「米国はウクライナを見捨てる方向でしょう。きれいな言い方をすれば『ウクライナ戦争のヨーロッパ化』。つまり、NATOマイナス米国でロシアと対峙することになる」
おなじみ、政治学者の藤原帰一さんのコメント。ウクライナ状勢は厳しい。しかし3年も持ちこたえることを誰が予想しただろう。
それにしても、中国とロシア、ロシアと北朝鮮、そしてアメリカとロシアが接近している状況は、なんとも恐ろしいではないですか。それが顕著に現れているのが……
PART2「イチジクの葉」につづく。
本日の1曲は露崎春女の「キセキノハナ」。前回共有に失敗したので再チャレンジ。
【過去回】木村拓哉と糸井重里「ほぼ日の学校」対談!「キムタク」をやるための我慢
2024年1月号PART4「フェイク」はこちら。
「優しさにひとつ気がつく ×でなく○で必ず終わる日本語」
若者が、文末が句点で終わる文に恐怖を感じる風潮があるとか。LINEなどのチャットで句点があると、おばさん構文と忌避するという。そこで、俵万智が上の歌をそっとアップし、句点を擁護したわけだ。
わからないではない。チャットにはチャットらしい文法があり、それが次第に日本語として定着していくのは自然なことだ。しかしわたしのような年齢になると、句点がない文章はやはり違和感がある。←この句点をとったら文章が終わっていない気がするの。にしても、否定の言葉がネット上には多すぎる。
本日は糸井重里と木村拓哉の対談を。深いよね。
PART2「インサイダー取引」につづく。
Downtown Boy (2022 Mix)
PART1「SOS」はこちら。
「経済格差や気候変動問題を放置した結果、未来に希望を持てず、子どもを産んでもしょうがないという人や、経済的理由などで産みたくても産めない人も多くいる。社会を再生産していくという観点では、資本主義社会が失敗している証しです。
この30年間で、日本の企業は終身雇用や年功序列などの「日本型雇用」を壊して非正規に置き換え、人材を「コスト」とみなすようになりました。
景気が悪化し、さらに人件費を削るという悪循環の中、目先の利益だけを求め、競争をあおる自己責任社会が、少子化につながっていると言えます。」
ベストセラー「人新世の資本論」の著者である斎藤幸平東京大学准教授が“資本主義の失敗”を語る。んもう鋭い鋭い。
「日本の資本主義はこの30年間で、教育への投資や人材育成をせず、労働者を低賃金にしたせいで消費は冷え込み、経済自体が行き詰まってしまった。」
「一方で、東京オリンピックや大阪・関西万博みたいな巨大イベントにはお金がジャブジャブ使われ、そこに広告代理店やコンサルのような業種が入ってくる。「祝賀型資本主義」といわれますが、私たちの生活を守るという経済の在り方から全くかけ離れたものになってしまっています。」
こりゃ、読まなくちゃだめだな「人新世の資本論」。絶対に面白そうだ。
PART3「SはWよりも前」につづく。
本日の1曲はユーミンの「DOWNTOWN BOY」よく考えたら格差社会の歌でした。
back number - 水平線
PART3「フリースクール」はこちら。
「給食って、誰でもがなじみがあるのに、あこがれて就職する若い人がほぼいないんです」
埼玉の給食業者の嘆き。なるほど、みんな給食のおばさんたちは大好きだけど、職業としてはきついのを理解しているわけだ。
実際に、給食業者はギリギリの経営であることが多いようで、だから広島の「ホーユー」のように、いきなり営業停止となってまわりは大迷惑、という事例も発生している。
つまり、給食は巨大な産業ではあるけれども、様々な理由でコストを価格に転嫁することができず、したがって働いている人たちの給与も厳しいという状態にある。
学校給食の無償化がすすんでいる。このようなギリギリの状態だからこそ、もっと自治体が食のインフラに責任を持つべきではないのか。
PART5「NGリスト」につづく。
本日の1曲は、コミセンで行われた文化祭で、地元のバンドがやったbacknumberの「水平線」。メンバーには元同僚がふたりもいました。
Mao Abe/阿部真央 -どうしますか、あなたなら[Doushimasuka, Anatanara](Official Music Video)
PART2「操法大会」はこちら。
「rock the boat」
日本人にいま足りないのは、この「波風を立てる」姿勢ではないかと「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」のブレイディみかこ。「他人の靴を履いてみる」につづき、名言連発です。
本日の1曲は阿部真央。次の特集がなんなのか、これでおわかりですね(笑)
PART4「いつか王子様が」につづく。
ほとんど無一文に近い形で、妻子を韓国に残したまま日本に出奔。商売のセンスはしかしとびきりで、特にガムで大当たり。愛読書だった「若きウェルテルの悩み」の登場人物シャルロッテから名をいただき、社名を「ロッテ」とする。先行する明治や森永を追いこし……
ロッテの創業者、重光武雄の評伝。
わたしの世代にとってこの会社は「お口の恋人」のキャッチフレーズと、日曜のお昼の
「一週間のご無沙汰でした。玉置宏でございます。お口の恋人、ロッテ提供、『ロッテ歌のアルバム』…」
でなじんでいたので、後発であることなど意識もしなかった。
日本で儲けて韓国に出資、というのは時節柄危ない話ですけど。
ロッテワールドの開園式に、日本の歴代総理が並ぶ姿は彼の力がどれだけ強いかの証明だ。しかし重光の人生は最晩年にいたって暗転する。
息子たちの壮絶な跡目争いに巻き込まれてしまうのだ……わからないものだなあ。
しかしわたしたちの生活がロッテによって彩られた(大げさじゃない)ことは間違いない。
クールミントガム、キシリトールガム、ガーナミルクチョコレート、クランキーチョコ、バッカス(わたしは子どものころから酒好きでした)、一世を風靡したビックリマンチョコ、小梅ちゃん(林静一のCMは衝撃的)、コアラのマーチ、雪見だいふく、爽(大好き)……失敗作も数多かった会社らしいが、定期的にヒット作を発する社風は重光の貢献だろう。
また、スーパーに行くわたしに妻はモナ王をリクエストするんだろう。じゃあ俺は爽ってことで。
黒く塗りつぶせ 矢沢永吉 氷室京介 甲本ヒロト
PART4「因縁」はこちら。
「第1回ノーベル物理学賞を受賞したのはレントゲン博士だが、彼は医療機器の研究開発をしていてX線を発見したわけではない」
竹内幹一橋大学准教授が、“役に立つ”分野に予算を傾注する日本の現状を憂えて。同時にこうも指摘する。
「大学同士を競争させさえすれば、研究成果が出るという安易な発想にも注意したい」
まったくだと思う。役に立つ(それは産業界にとってにすぎない)研究ばかりを推進した結果、日本の国力は激しく低下した。日本人のノーベル賞受賞者が「基礎研究がだいじなんです」と一様に主張するのは、こういうことが背景にあったわけだ。
PART6「黙食の功罪」につづく。
本日の1曲は矢沢+氷室+甲本+真島の「黒く塗りつぶせ」いやはやすごいな。
Fleetwood Mac - You Make Loving Fun
PART5「リーダーのふるまい」はこちら。
「円安は日銀の政策が原因。でも、あそこは一度決めたら庶民が何を言っても変わらない」
日銀近くに店をかまえる男性はこう吐き捨てる。それはそうだろう、中央銀行と政府が緊張感なく協力し合い、ずぶずぶの関係であったせいで日本の経済は追い込まれてしまった。次の一手が存在しないのだ。
ほとんど判断を放棄して国の要求に唯々諾々としたがう日本銀行が、国民の要求にしたがうものか。
本日の1曲はフリートウッド・マック。わたしのiPodには彼らの曲がたーくさん仕込んである。好きだったんだなあ。特にクリスティン・マクビー。
2022年11月号PART1「コメント欄」につづく。