事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2013年4月号~プロテインの味

2013-04-30 | ニュース

Kawaharajunichiimg01 2013年3月号「番組改編期」はこちら

「オレはホント1年に何十時間、出川哲朗のことを考えているのだろうか?」

わたしが毎日チェックしている鮫肌文殊のサイトにおける嘆き(笑)。「イッテQ!」の作家としては仕方のないことだろうが、生活の一部が出川というのはなんか笑える。でも、よく考えてみれば生活の大部分が出川だったり森三中だったりするのって、うらやましいような気もする。いやほんとにうらやましい。

“プロテインにもいろんな味があんだよ!”

飲み会における巨人の澤村の名ゼリフ。しめにプロテインの焼酎割りを一気飲みするそうだから念が入っている。まあ、確かに家庭生活向きじゃない感じはひしひしと。菅野の活躍でちょっと影が薄いけれど、本物の剛球投手とはやはり澤村だ。投げるまで調子がいいんだか悪いんだかわからないあたりも泣かせます。今回の私生活の諸事情はうかがいしれない部分が大きい。でも、河原純一の二の舞にだけはなってほしくないと思う。駒沢時代の彼をわたしは観ているのだけれど、あのクレバーなピッチャーが、私生活では無器用なままだったあたりがなあ……

「電力コストが高い」という程度の理由で、外国に出て行くと公言している企業が、「原発事故で環境が汚染された」というときに日本にとどまると思いますか?

 内田樹が灘高の生徒のインタビューに答えて。つづけて

自分たちが原発再稼働を要求したんだから、原発事故が起きても、頼んだ義理がある以上、日本にとどまって操業するというようなけなげなグローバル企業があると思います?

……と、いうことですよね。

5月号「舞台挨拶王」につづく

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とっさの方言PART4~学校方言

2013-04-29 | うんちく・小ネタ

PART3「最初はグー」はこちら

世の中には学校方言なるものが存在すると気づかせてくれたのも「とっさの方言」のおかげだ。たとえばこんな感じ。

・富山、石川、福井、岐阜では公立学校の通学範囲を「校下」と呼ぶ。

・愛知の小中学校では授業と授業の合間の休み時間を「放課」と呼ぶ。

・模造紙を新潟では「タイヨーシ」富山では「ガンピ」岐阜・愛知では「ビーシ」と呼ぶ。

・熊本の学校の職員室や図書館には「あとぜき」というはり紙。「扉を開けたら閉めなさい」の意。

……これ、おそらく地元では方言であることすら認識されていないのだろう。

「学校で使用されることば→共通語」

という歴史的経緯、なにしろ学校の先生が使用しているのだから的な思い込みもあるだろうし。

他にも、掃除のときに教室の後ろへ机を運ぶときに先生は

愛知、三重:机をつってください

愛媛:机をかいてください

と指示するのだとか。こりゃ、わからんわ。

特異な例として、長野県では「ごちそうさまでした」を「いただきました」と表現するとか。その土地その土地でいろいろあるんだなあ。

と、他人事のように語っているけれど、山形県は学校方言のメッカなのである。上履きのことを「内ズック」と呼ぶのはまだわかりやすい。「いちかっこ」「いちまる」問題は、すでに全国的に有名になっている。

出自はどうあれ、方言でしか表現できないことはやはりある。庄内弁で言うところの「やばちぃ」は、『濡れて不快』な感情を一瞬で共有できる。むかしのように共通語を学校で強制する時代が終わっているのは、その意味で必然と言うべきだ。もっとも、この例はどうかなあ。

・広島、山口:高熱を出している人に気づかってかける言葉が「頭、悪いの?」

【とっさの方言・おしまい】

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とっさの方言PART3~最初はグー

2013-04-26 | うんちく・小ネタ

20110219150436 PART2「絆創膏」はこちら

◇福井
じゃんけんのとき「じゃんけんぽん」ではなく「じゃんけんほし」。その発展型が「じゃーんけんで、ほしひゅうま」さらに長くなり「じゃんけんもって、ほしひゅうまみむめもぐらのも」。

……もうわけわからん。じゃんけんだって地方によって千差万別。例によってネットからひっぱると……

じゃんけんしょ(北海道)

じゃんけんぽんorぽい(兵庫・群馬)

最初はグー、じゃんけんぽい(東京・千葉・神奈川・埼玉)

わっさの、さのさの、わっさのさ!(熊本)

じゃんけんピースが食いついた(宮崎)

いんじゃんほい(大阪・京都・滋賀~広島)

じゃんけん、しっ!(福岡)

最初はグー、またまたグー、いかりやチョウスケあったまはパー、正義は勝つ、とは、かぎらない、じゃんけんポリポリかとちゃんぺっ、みんなでアイーン、じゃんけんぽいっ(京都・大阪)

とりあえず最後のは無視するとして(笑)、これほど多様性に富んだネタもめずらしい。まあ想像はできる。“自分たちだけに通じる言葉”を発明するのが子どもの得意技。とくれば毎日のように新種珍種は生まれているんだろう。

にしてもね、わたしは「最初はグー」というシステムを子どもの頃にはまったく知らなかった。山形県庄内地方、というより酒田の田舎の方では

「いーろっせっ」

というかけ声でじゃんけんすることが多かった。でも、テレビが普及したわたしの世代あたりから「じゃんけんぽん」に駆逐されていった。いまの子は使わないだろうなあ「いーろっせっ」。なんかさみしい。

さて、今の子はどんなじゃんけんをやってるんだろう。学校に勤めながらまったくわからない。じゃんけんの現場に立ち会っていない学校事務職員っていけないなあ。でも、五十すぎてどんなじゃんけんやる?以下次号

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とっさの方言PART2~絆創膏

2013-04-25 | うんちく・小ネタ

Nif_bor PART1はこちら

◇北海道
すり傷の応急措置に使うのは「サビオ」。すでに製造中止だけれど、北海道ではシェアが高かったので定着。

……これ、経験があります。道産子妻と結婚して、わたしがすり傷をつくったときに

「サビオ貼らなくちゃ」

「…………?」

一応、サビオが商品名であることは知っていたので、まあ彼女のウチはそう呼んでいたのであろうと思ったら、北海道全体がそうだったんだね。で、それ以上にびっくりしたのが全国で救急絆創膏の呼び方は千差万別だということなのだ。

ネット情報ではこうある。

絆創膏:石川県、福井県、新潟県、長野県、静岡県

カットバン:青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、山梨県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、愛媛県、高知県、長崎県、鹿児島県

バンドエイド:栃木県、茨城県、千葉県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、香川県、徳島県

リバテープ:奈良県、福岡県、佐賀県、大分県、熊本県、宮崎県、沖縄県

サビオ:北海道、和歌山県、広島県

キズバン:富山県

……知らなかったなあ。わたしは上にあるように山形県人だからメインはカットバン。キズバンってのもたまに使うかも。で、考えてみたら、そのキズバンが越中富山発祥であることからもわかるように、新たな事物について形容する言葉がまだ存在しない場合、とりあえずみんなその場にある商品名で呼ぶわけだ。

で、その商品が国内で圧倒的なシェアを獲得していればセロテープのように一般名詞化するんだろうけれど、絆創膏はそうはいかなかったということか。以下次号

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「とっさの方言」 ポプラ文庫

2013-04-24 | うんちく・小ネタ

9784591130445 前に庄内弁講座を特集したとき、わたしの地元のなまりは簡単に消え失せてしまうと結論づけた。おかげで、東京にいる息子と、横浜に行った娘は言葉で苦労することはあるまい。だいたい、妻は北海道出身だし、うちの中で庄内弁で会話するのはわたしとオヤジとの間だけなんだから。

……甘かった。この「とっさの方言」を読んで、どんなになまりと無縁だと思っていても、東京人も含めてやはり方言からは逃れられないのだと思い知った。

というのも、わたしたちが使う「共通語」「標準語」(このふたつの違いまで突っ込むと長くなるのでやめます)とは、井上ひさしの「國語元年」でわかるように、あくまで東京の山の手の言葉をベースにした方言の一種であり、である以上、他の地方の事物、感情をすべて網羅することは最初から想定していない。

だから、どんなに言葉が平準化されたとしても、なお方言は生き残るだろうし、それどころか新たな方言が生まれる可能性だってある。

息子よ娘よ、お前たちもいまきっと苦労していることと思う。がんばれ。

ということでわたしもびっくりした各地の方言をいくつか。

◇茨城
犬や猫のことを「犬め」「猫め」と呼ぶ。さげすんでいるのではなく、愛称。

……とても誤解をうけやすい方言です。会話の途中に「猫め」と入ればわたしだって茨城県人のことをなんて奴らだと思う。でも、どうやら話し手は「猫ちゃん」程度のニュアンスで語っているんですって。

◇栃木
同居している祖父母のことを「おじちゃん、おばちゃん」と呼ぶ。おじいちゃんおばあちゃんは身内ではない高齢者一般のこと。

……信じられますか。いやはやU字工事だってこんなこと教えてくれなかった。変わってるなあ栃木。ホームドラマを見ていて不思議に思わなかったんだろうか。以下次号

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「リンカーン」 (2012 ドリームワークス=FOX)

2013-04-23 | 洋画

Lincolnmovieposter1e1347317263244 雨の日曜日。

「映画でも見に行こうか」

「そうね」

子どもがみんな家を出てしまった夫婦なので、こんなことが増えていくのかな。映画館は鶴岡まちキネ。映画は「リンカーン」。スピルバーグ好きのわたしとはいえ、いかにも名作、いかにも偉人伝、って感じなのでちょっと気が重くもある。主演がダニエル・デイ=ルイス(え。お父さんが「野獣死すべし」のニコラス・ブレイクだったなんて初耳)なので、いかにも入魂の演技だろうしなあ……

見終わって呆然。まさかこんなにすばらしいとは。途中からわたしは涙ボロボロ。なめてて悪かったスピルバーグ。おそれいりましたダニエル。

歴史に暗いわたしとて、ゲティスバーグの演説、劇場での暗殺ぐらいはなんとか知っている。でも、なんとこの映画では演説は伝聞でしか語られないし、暗殺シーンはひとひねり加えられている(だからこそむしろ哀しい)。スピルバーグの節度と気合い、そして自信が感じられる。誰よりもうまく(そして実はお安く)映画を仕上げる達人であるスピルバーグは、今回はその、いかにもなうまさを封じているのだ。

描かれるエピソードも渋い。映画的に盛り上がるであろう奴隷解放宣言ではなく、その宣言を実効させるための憲法修正が下院で勝つかの駆け引き。

清廉潔白なだけでなく、ロビイストを使って裏工作をすすめる政治的腹芸がいいし、常に最適なたとえ話をもちだして(それはリンカーンの前半生が波乱と苦渋にみちていたことの証左でもある)、敵である民主党と、共和党内急進派を切り崩していく過程がぞくぞくするほど面白い。

もちろんその切り崩しはすべて成功するわけではないし、「たとえ話はうんざりです」と拒否される場面もちゃんと用意してある。そしてだからこそ、長身をもてあまし、苦難をすべて自分で抱えこんでやつれていくリンカーンが魅力的に見える。傑作

鶴岡から帰る車中で、この映画がいかにすばらしいかを妻は力説。あのー、おれもいっしょに観てたってことを忘れてない?

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「ぼくは落ち着きがない」長島有著 光文社文庫

2013-04-22 | 本と雑誌

Bokuhaimg01 こ、これは傑作。なにごとも起こらないにもほどがある高校生の日常。それがこんなにスリリングだなんて。

「落ち着きがない」のは誰なのかがラストであからさまになる仕かけ。主人公が西部劇によく出てくるバタンバタンするドアを開けて図書室に入ってから、今度はいきおいよく飛び出していくラストまで、息もつかせない。

図書部という地味でブンガクなサークルにいる彼ら彼女らが、教室で息苦しい思いをしていることもビシビシ伝わってくる。読み終えて呆然。くり返して言う。傑作だ。

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八重の桜~第十六話「遠ざかる背中」

2013-04-21 | テレビ番組

Lincolnmovieposter1e1347317263244 第十五話「薩長の密約」はこちら

なんということでしょう。アンテナの不調でうちのテレビはみんな映らなくなってしまいました。ここまで順調にアップしてきたのになあ……あ、何のためにスマホがあるんだ。ということで今日は画面ちっちゃいです。

前回の視聴率は14.2%。急回復。裏番組がどうとか、そういうこととはあまり関係ないんだろうか。視聴率オタクなのによくわからない。

だから苦戦を予想していた「あまちゃん」が絶好調なのは、苦笑まじりにうれしいです。宮藤官九郎のドラマが最初から高視聴率だなんて。

さて、どんどんどつぼにはまっていく会津。画面サイズのせいばかりではなく、新将軍慶喜と孝明天皇の小ささが露わになる。盲従していくことに意義を見出していた会津の小ささもまた。

もちろんこれは一面的な見方だとは思う。洞(うろ)が入っている、とされる幕府の状況を、はたしてわたしがその頃生きていたとして見抜くことができたか。住んでいる場所を、自分でなんとかしようと思えたか。

今日妻と見てきたスピルバーグの「リンカーン」は、偶然とは言え同じ時期の状況。こちらが「御上」の機嫌をうかがっているのに比べ、アメリカでは法への異様な執着が。国の成り立ちが違うというだけでは。そして南北戦争の終結によって余剰となった銃器が日本に……。

八重にライバル出現。わたし、この中野竹子(黒木メイサ)という存在をまったく知りませんでした。これから彼女がどんな生涯を……ううわあ。こりゃ、確かにライバルと言えるかも。鉄砲と薙刀の違いが人生に反映しておる。

タイトルの、遠ざかる背中がなにを象徴しているかも含めて、中盤までの予告篇という趣き。ここから幸せになる人って……数えるほどか。八重、がんばれ。

怒濤の展開。しかも八重に次第にフォーカスが。次回は15%いくんじゃないかな。

第十七話「長崎からの贈り物」につづく

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「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(2010 リトルモア)

2013-04-20 | 邦画

T0008084p 養護施設で育ったケンタとジュン。あこがれの存在だったはずのケンタの兄(宮崎将……あおいのお兄さんです)は、幼女にいたずらをしたとして逮捕される。

出所した彼は、もとの職場である解体屋にもどるが、先輩であるユウヤ(新井浩文!)に「ロリコンはクビ!」と宣され、激昂した彼はカッターナイフでめった切りにする……

時は流れ、ケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は、ユウヤの下で解体に明け暮れている。「はつり」と呼ばれる電動ブレイカーで壁を打ち砕く作業。傷だらけのユウヤはケンタから“賠償金”と称して金をまきあげ、日々いじめている。ブレイカーのせいで、ジュンは緊張すると手が白くなる症状が出るようになっている。そしてある日。

……もう、どうあってもこのドツボから抜け出せないのかと絶望するケンタとジュン。そのふたりにまとわりつく「ブス」で「バカ」で「ワキガ」なカヨちゃん(安藤サクラ)。

おそらくは誰一人彼らの旅の目的である『網走にいる兄に会う』ことに希望なんてないと気づいている。でも、そんなふりをつづけることでしか日々を過ごせないのだ。

そんな彼らに「若いんだからがんばれ」とか「希望を持て」と声をかけることがいかに無神経で虚しいか。彼らはお互いを傷つけ、じゃれ合うことでしか存在を示すことができない。

施設の仲間だった洋輔(柄本佑)は、母親の虐待のせいで片目を失っているが、その母親(洞口依子!)に向かって

「おれたちの方がよっぽど洋輔のことが好きだぜ!」

と投げつける罵倒は、むしろ彼らの狭い世界を象徴していてつらい。その絶望を、ジュンの白い手が象徴する。

アメリカンニューシネマの匂いがプンプンする。しかしそれは一種の祝祭だった「明日に向かって撃て!」や「俺たちに明日はない」ではなく、「バニシング・ポイント」や「グライド・イン・ブルー」のテイスト。ブッチとサンダンスではなく、ボニーとクライドでもなく、彼らの死はあくまで孤独だ。

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「佐渡の三人」長島有著 講談社

2013-04-19 | 本と雑誌

51sv38wawl_aa300_ なんか、長島有にめざめてしまった。読者との距離感が抜群。

変わった家族(そのいびつさはしばらく読み進めるまでよくわからない)が、さまざまな形態で佐渡の寺に納骨する、それだけの話がどうしてこう面白いんだろう。

語られることばがすべて途中経過、現在進行形な感じというか。わけわかんないですわね。でもめざめてしまったものは仕方がない。すばらしい作品。

佐渡の三人 佐渡の三人
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-09-26
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