事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「赤めだか」(2015 TBS)

2018-05-07 | テレビ番組

何度でも言います。わたしは談志が嫌い。多くの人が落語の革命児だと賞揚していることはもちろん承知していて、弟子の有能さは他の一門をはるかに凌駕していることも承知しています。でも嫌い。

彼が落語における芸そのものよりも、落語というメディアに意識的で、おかげで現在にいたるまで(廃れていてもおかしくなかった)この“古典”芸能が生き延びているのだとも思う。でも生理的に受け付けないんだよなあ。

弟子の立川談春が書いた「赤めだか」のドラマ化とは勇気ある企画。あの原作自体がすばらしかったのはもちろんだが、落語をネタにしたドラマに外れなしの伝統は今回も守られた。要するに、生半可な覚悟では落語に取り組むことなどできず、したがって気合いの入ったドラマにならざるをえないんでしょう。

古くは「幕末太陽傳」があり、近年では「タイガー&ドラゴン」「しゃべれども しゃべれども」「落語娘」「寝ずの番」そしてあの「の・ようなもの」「の・ようなもの のようなもの」があった。

伝統的に、これらにおいて、落語を落語家自身が語ることはないあたりが妙味。このドラマにおいても、

談志→ビートたけし

志の輔→香川照之

志らく→濱田岳

そして主役の談春は二宮和也

いずれもみごとな落語家っぷりなのである。そして本職たちが脇をかためるのも伝統。柳家喬太郎(談志に否定されていたはず)、三遊亭円楽(先代の役)、春風亭小朝。おかしいのは春風亭昇太で、本人役で

「いやーよく談志の弟子なんかやってるよね。おれは(おとぼけで有名な)柳昇の弟子でよかったなー」

これ、彼がいつも言ってることです(笑)。

泣かせの脚本で有名な八津弘幸らしく、感動させてくれる。で、仇役に選ばれたのは芸能評論家(リリー・フランキー)。談志は彼に激しい口調でこう放つ。

「おれのことはおれが一番よくわかってる」

あ、おれが談志が嫌いなのはここだよな、と納得。演者である彼よりも先に、評論家としての彼がどうしても前に出てくるから。

談志の噺ばっかりになってしまいましたね。脚本、演出、役者、すべて上質なドラマでした。薬師丸ひろ子をナレーターにもってきたのは見事な芸だったなあ。

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ダウントン・アビー シーズン1

2018-05-05 | テレビ番組

絶対に手を出してはいけないとわかってはいたの。とにかく見た人たちが全員絶讃状態。大河ドラマをブログにアップしているときは、このドラマと同じ日にオンエアされるものだから大河が比較されてかわいそうでした。

こうなるとひねくれ者だから絶対に見るものか……なんて考えたわけじゃないの。なにしろシーズン6まであるお話だから、見続けるにはそれなりの根性がいる。お前にイギリス貴族のどす黒いやりとりをコンプリートする自信はあるのかと(笑)。

でもね、このゴールデンウィークに、神の配剤のように腰痛が舞い降りてきてくれました。腰が痛いから映画館には行けない。腰が痛いから農作業もできない。腰が痛いから……あ、もういいですか。とにかく時間だけはたっぷりある。

でもいつも通っている酒田駅前のゲオには、この人気番組がそれぞれ一枚ずつしかDVDが用意されていないんだよ。誰かがきっと借りてるよねえ……全部残ってました。もうブーム終わったんですか。

おーしそれなら……とシーズン1の4枚を全部借りました。やっぱりひねくれ者。で、面白すぎて一日で見終わっちゃったよ(T_T)。

このシーズン1は、タイタニック沈没の報がグランサム伯爵家に伝わる日に始まり、第一次世界大戦勃発のニュースを伯爵がパーティのさなかに声高に告げるシーンで終わる。

んもうイギリス、イギリス、イギリス、な展開。爵位をもった人間とその家族のプライド。そして仕える使用人たちのプライドとの激突。マギー・スミスが代表する守旧派(ロイド・ジョージの名に怖気をふるうあたり、笑えます)と、急進派の使用人たちとの価値観の違い、良心的な、ではあるけれども貴族のプライドが捨てられない伯爵の苦悩。うわあ面白い。

「お姉ちゃんもこのドラマに夢中なんだけど、どんなお話なの?」と妻。

「うーん、英貴族版の細腕繁盛記かなあ」

言いながら絶対違うって自分で思ってました。シーズン2はいつ見るんだろう。あ、また腰痛かいつもの痛風のときに。ううう。

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「ロング・グッドバイ」(2014 NHK)その2

2018-03-08 | テレビ番組

PART1はこちら

めんどくさいので役名はすべて原作から引用しますが、舞台は50年代の日本に移し替えてある。マーロウ(浅野)は、富豪(柄本明)の娘である女優シルヴィア(太田莉菜)に足蹴にされたテリー・レノックス(綾野剛)を事務所に連れて行く。彼に手を差しのべたのは、彼にはどこかしら品があり、礼儀正しかったからだ。レノックスはマーロウに私淑し、

「あなたのようになりたい」

とつぶやく。自分のルールを守る、自立した男に。

その望みは、レノックスの妻シルヴィアがベッドで惨殺されたことによって絶たれる。レノックスはマーロウに救いを求める。メキシコならぬ、台湾行きの船まで送ってくれと。その夜、さまざまな“長いお別れ”があったことが次第に明らかになっていく……

のちにマーロウと結婚することになるリンダ・ローリング役に冨永愛。アル中の流行作家に古田新太、その妻に小雪、といった具合に雰囲気のある役者が起用されていてすばらしい。初回のオープニングにしか登場しない歌姫に福島リラを選ぶなど、ハリウッド組を意図的に集めたのだろう。アメリカンハードボイルドをニッポンで描くために。

演出はすべて堀切園健太郎。特に女優を美しく撮っていてうれしい。前から好きだった小雪の喉、冨永愛の強力に魅力的な脚など、お好きなかたにはたまらんでしょう。わたしもたまりませんでした。もちろん、浅野忠信の不敵な感じも絶妙。

渡辺あや脚本は、チャンドラーの苦みを日本で成立させるために、悪であることが自明なのに民衆から支持を受ける柄本明(モデルは正力松太郎なので原発を推進しようと力説している)に、ひとりマーロウが背を向けるラストを用意することで骨のあるドラマになっている。堪能いたしました!

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「ロング・グッドバイ」(2014 NHK)

2018-03-07 | テレビ番組

もう何度も何度も申し上げているけれど、わたしのオールタイムベストムービーはロバート・アルトマンの「ロング・グッドバイ」だ。

原作レイモンド・チャンドラー。清水俊二訳も村上春樹訳も素晴らしかった。探偵フィリップ・マーロウがテリー・レノックスという青年と知り合い、バーでギムレットを飲むなどして友情を深める。しかしある殺人事件のために……なストーリー。雑誌ではこう紹介しました。

【今月の1冊】
「長いお別れ」レイモンド・チャンドラー
ネタバレになるので詳しくは書けないが、この名作は、一種の変貌をめぐる物語でもある。その変貌が、ある人物を幸福にも不幸にもしなかったことが切ない。ラストのフレーズは歴史的名言。

アルトマン版ではマーロウをエリオット・グールドが演じていて、それはもう原作のイメージと違いすぎて批判もあびたけれども最高だった。変貌について、オープニングのキャットフードのブランドにこだわることで象徴するなど、芸が細かい。

月曜ロードショーでオンエアされたとき、亡くなった荻昌弘さんは「ラストでマーロウがハーモニカを吹くわけですが、あれである人物への軽蔑を示してみせたわけですね」と名解説。

さて、原作も映画も傑作だった「ロング・グッドバイ」を、なんとNHKがドラマ化。主役が浅野忠信で脚本が「ジョゼと虎と魚たち」「天然コケッコー」、朝ドラの「カーネーション」そしてあの「火の魚」を書いた渡辺あや!

これで期待するなというほうが無理な話。でも、残念なことにドラマをオンエア時に見る習慣を失っているわたしは、DVDになるのをじっと待って……で忘れてしまっていたのでした。ディスカスのサイトで浅野忠信を検索していたら……うわっ、もう出てるんだ。迷わずポチッと。さあ観るぞ。以下次号

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「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」(2015 WOWOW)

2018-02-15 | テレビ番組

三連休はたっぷりDVDを鑑賞。雪かきをしてはDVD、また雪かきをしてDVD。どっちも好きなのですばらしい休日。ずーっとこうしていたい(隠居志望)。

まさか中山七里の、あのミステリが映像化されるとは思わなかったなあ。だって主人公の御子柴(みこしば)弁護士は、14才のときに5才の少女を殺してしまい、医療少年院に送られた過去を持っている。感情移入がこれほど難しいキャラもない。

もちろん中山は少年院の生活を詳細に描き、ベートーベンの「熱情」によって人間としての感性をとりもどしていくなど、仕掛けがきっちりしていたわけだけれど。

さすがWOWOWはそのあたりは承知で、脚本西岡琢也、監督青山真治という一流のスタッフを持ってきて、ドラマとしてうまく成立させていた。

御子柴(三上博史)は過去を隠しながら、圧倒的な勝率(と法外な報酬)で弁護士としての悪名を高めている。

彼は事故で夫の人工呼吸器を故意に外した容疑をかけられた東條美津子(青山の奥さんであるとよた真帆)の弁護をほぼ無償で引き受ける……美津子の息子で車椅子の生活を強いられている幹也に染谷将太、美津子に悪意を抱いている保険のセールスレディに山下容莉枝(わたし、好きなんです)、キーとなる人工呼吸器の開発者に野間口徹(わたし、大好きなんです)、医療少年院の教官として「真田丸」の好演が思い出される中原丈雄……いいキャストをそろえてます。

しかしそれ以上に御子柴を追いつめる刑事役にリリー・フランキー。で、彼が素晴らしすぎるものだから、御子柴の冷徹さが引っこんでしまったのは少し残念。ダークなリーガル・ハイを期待したこちらが悪いんでしょうが。

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「みんな!エスパーだよ!」(テレビ東京)

2018-02-03 | テレビ番組

天然コケッコー」(監督山下敦弘)で、純朴な美少女を演じて鮮烈だった夏帆(いま思えば相手役はなんと岡田将生)。そんな彼女が、パンチラ・胸もみのおバカドラマに出演しているなんて……ぜったい見なくては(笑)。

ということでテレビ東京でオンエアされていたドラマ全12話を拝見。かわいい。夏帆かわいい。まさかこんなあばずれヤンキー娘の役とは思わなかったけど。

メインディレクターはなんと「冷たい熱帯魚」などの園子温。奥さんの神楽坂恵の胸を盛大に安田顕にもませて変態な夫婦らしさを見せてくれます。

ドラマの好評をうけてつくられた映画版では、しかし夏帆のみゆきちゃん役はなぜか池田エライザに変更されている。でもそれはそれで魅力的なのでOK。単なるすけべなオヤジなのかオレは。まさしくそのとおりですけれども何か?

それだけにとどまらず、番外篇の「エスパー、都へ行く」、dTV版の「欲望だらけのラブ・ウォーズ」まで見てしまい、これでコンプリート。

東三河という、非常に狭いエリアで大量に発生したエスパーたちが、その原因がちょっとエロいため、超能力をそっち方面にしか使えない(使わない)狂騒曲。主人公の染谷将太マキタスポーツの妄想は(と別の部分も)ふくらみ、夏帆や真野恵里菜のスカートはめくられ続ける。

お約束ギャグの連発でとても楽しい。ただし、五十をすぎてからこのタイプのドラマを自室で見ているのを妻に発見されるのだけは絶対に避けなければなりません。妻が階段をあがってくるのを察知する超能力だけでもほしいっす。

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「臨床犯罪学者 火村英生の推理」(2016 日テレ)

2017-12-03 | テレビ番組

大好きな、おそらく日本の名探偵のなかでわたしがいちばん好きな有栖川有栖の火村英生シリーズのドラマ化。主演が斎藤工。脚本はマギー。いろいろと言われたようだけれども、ファンとして納得の布陣。

火村のシリーズは、出版社が講談社、角川書店、双葉社、光文社、新潮社、徳間書店、文藝春秋と多岐にわたるため、コンプリートするのが大変。ドラマ化によって重版されたものもあったので、それだけでもありがたい話です。

採り上げられたのは「ダリの繭」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など。まさか最初に「マレー鉄道の謎」をやるわけにもいかないので、当然の選択だったでしょうね。

例によって毎週テレビドラマを視聴する習慣が(大河をのぞいて)ない根性なしなので、DVDになってから一気に拝見。お世辞じゃなく、面白く見ました。

ただ残念だったのは、斎藤工があまりにコートをひらひらさせすぎたのと(笑)、彼が殺人衝動をかかえている設定を掘り下げすぎたあたり。クールに展開するのがこのシリーズの良さなんだけどな。だから長続きしているわけだし。

下宿の婆ちゃんが夏木マリなので妙に艶めかしいのが笑えて、優香を完全に凌駕しています。学生役の山本美月がたいそうかわいくて、斎藤工とCMで共演しているのはこのドラマのおかげでしょ。

鑑識がマキタスポーツで、刑事が生瀬勝久。彼らのこれまでの役柄を活かし、視聴者をミスリードするあたり、ドラマでなければできない小技もあってうれしい。

でも今回のドラマ化でいちばんうれしかったのは、アリス役の窪田正孝の魅力が全開だったこと。これまでまったく意識しないできましたが、これからは注目していこう。「今さらかよ!」と盛大なツッコミが聞こえてくる(笑)。

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「神の舌を持つ男」(TBS)

2017-10-15 | テレビ番組

堤幸彦監督の「TRICK」(テレビ朝日)の何がすごかったかというと、仲間由紀恵という美貌かつシリアスな女優と、阿部寛という美貌かつシリアス(だった)俳優を起用して、ドラマとバラエティのすき間を狙ったコメディを成立させたこと。

それ以上にすごいのは、視聴者に「あ、これもありだな」と思わせたことだ。劇場版でも大仰に構えることなく、テレビ以上にふざけまくっていたのも「あり」と思わせてくれた。

まさしく「TRICK」の直系であるかのような「神の舌を持つ男」(TBS)。

丸眼鏡をかけてかわいい向井理、笑うとほっぺにキュートなしわが寄る木村文乃、いつもの暴走ボケを封じ、ツッコミに徹した佐藤二朗のトリオが温泉をめぐり……どう考えても水戸黄門をいただいている。さすがTBS。

けっこう笑わせてくれるし、くせになる面白さなのに、このドラマと劇場版は低視聴率と大コケで有名になってしまった。

想像するに、その原因は「お約束が多すぎた」ことだと思う。

・三人を乗せたワゴン車がガス欠

・向井理が絶妙の三助を行うことで温泉に無料で一泊

・謎の温泉芸者を追いかけるがいつも逃げられ

・神がかりの味覚をいかして事件を解決(かなり無理ある)

・佐藤二朗が宮沢賢治を引用し、ガソリンを関係者に満タンにしてもらって次なる温泉へ

……ガチガチの設定。消えゆくジャンルとなってしまった2時間サスペンスへの挽歌(木村文乃がラストで「さぁ♪眠りぃなさいぃ」と岩崎宏美を歌い出すとすぐ「歌うな!」と止められるのがおかしい)。おそらく企画段階ではもっとたくさんのアイデアが出たんでしょう。会議室の熱気が見えるようだ。「その温泉芸者はヒロスエでいこうぜ!」とか。

しかしそれが視聴率や観客動員に結びつかないあたりが客商売のむずかしさということでしょうか。

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極私的朝ドラ史PART33 ひよっこ

2017-05-06 | テレビ番組

PART32「あさが来た」はこちら

実はもうこのシリーズをやることはあるまいと思ったけれど、5月5日の「ひよっこ」を見て考えが変わった。なんなのこれ!?すげー面白いじゃん。

あ、そうか。一応流れでこれまでをおさらいしておくと、「とと姉ちゃん」と「べっぴんさん」にふれなくてはね。

つまんなかったです!(笑)わたしは「とと姉ちゃん」には激しく期待した。「暮らしの手帖」がネタになるわけだから、あの人やあの人がどう描かれるのか、脚本家として腕の見せどころではないかと思ったのに。しかも主演はこういうドラマの申し子と言うべき高畑充希ですよ。「べっぴんさん」に至っては、最後までヒロイン(芳根京子……ノーコメント)が何をしたいのかがさっぱりわからず。

ゴールデンウィークだから否応なしに朝ドラを見ることになるわけで、どうなの今回はと斜に構えていたら、妻は「すんごく面白いの今回」と激賞。へー。

まず、ナレーターが増田明美というあたりが憎い。彼女の“解説”をドラマに持ってこようとしているあたりのセンスがすばらしい。女子マラソンの駆け引きを冷静に語る彼女の名調子を利用して、ドラマにおける“神の声”にしたかったんですよね岡田センセイ!

そうなの。岡田惠和は「ちゅらさん」につづいて“絶対にない場所”(ユートピア)の造型に成功している。行方不明の父親を捜すために集団就職したヒロインという貧乏くささが、逆にお姉ちゃんたちのパジャマゲームを感動にもっていってる。

主演で起用されるかもと思っていた藤野涼子もいいが、役柄として仕方がないとはいえ、いまテレビに出ている女優のなかで、誰よりもスッピンな有村架純のとぼけっぷりもいい。わたしはちょっと感動してしまった。

同時多発的といっては失礼だが、昼の「やすらぎの郷」とこの朝ドラの“つぶやき系”ドラマがあることは2017年の収穫だと思う。すげーうれしい。それに銀杏BOYZの峯田も出るんでしょ!見なきゃ。でも朝ドラで脱ぐなよ峯田。

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SPEC

2017-03-20 | テレビ番組

 

なぜ今ごろSPEC?

話は簡単で、TVシリーズはとっくのむかしに見ていたものの、劇場版をディスカスしてようやくほぼコンプリートしたからです。

TVのほうは、特に前半が好調で、さすが「ケイゾク2」として企画されただけのことはあった。わたし、大好きでしたからあのドラマ。

ところが、ケイゾクのしんどいほうのDNAもきっちり継続していて、後半はいつ果てるとも知らない策謀陰謀の連続。特に劇場版は大風呂敷の広げすぎ(笑)。

しかしこのシリーズは、「ケイゾク」が中谷美紀を“まわりから罵倒され続けることでなお光り輝くヒロイン”として魅力的に描いたように、戸田恵梨香を、明らかに女優として化けさせた。

なにしろ彼女は、「デスノート」の、あのミサミサだったわけで(笑)、ホリプロの後押しがあったとは言え、演技が上手とか下手とか以前の存在だったのに。

そこを、“ヤンキー言葉で上司や同僚に逆らいながら、鋭い推理を見せる”なんて奇矯なキャラをきっちり演じるまでに育て上げたのだから、堤幸彦の演出手腕ってたいしたものなのでは?

ケイゾクで野口五郎がすばらしかったように、こちらでは加瀬亮がまさかのマッチョ系で笑わせてくれもしたし。「トリック」で仲間由紀恵を貧乳で貧乏なマジシャンという汚れキャラをやらせた人だからそれくらい簡単なのかな。

ただし、残念ながら堤幸彦は近ごろ不振が続いていて、去年も「真田十勇士」(松竹)は当たらず「神の舌を持つ男」(TBS)は低視聴率で、劇場版は当然のように記録的な不入り。

その不調をギャグにできるのもこの人の強みだけど、堤さん、そろそろしゃれにならないところまで来ているんじゃ……

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