【東ラブ】バブル崩壊後の低迷期、"月9"はどう乗り越えた?プロデューサー・大多亮が語るトレンディドラマのウラ話/坂元裕二が脚本を担当した「東京ラブストーリー」の原作改変【馬場康夫✕大多亮】
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「(80、90年代の)成功体験が強すぎて時代の変化についていってなかった」
港浩一前フジテレビ社長につづいて関西テレビの社長を退いた大多亮の発言。スタープロデューサー、スター編成マンの退場はさみしい。
しかしフジサンケイグループは、そうした現場組を経営者に抜擢することが多い。「踊る大捜査線」などの亀山千広はBSフジの社長だし、オールナイトニッポンのDJだった亀淵昭信はニッポン放送の社長にまでなった。ひとつのやり方としてありだとは思うが、日枝久の影響が強かったとも言えるかも。
鹿内ファミリー体制下では、フジテレビはさえないキー局だったけれど、漫才ブーム以降、快進撃が始まる。深夜芸人だったタモリを昼の帯番組「笑っていいとも」のMCに起用した賭けは大成功。トレンディドラマや月9でドラマも高視聴率をたたき出している。
が、すべてはあるタレントの不祥事で吹っ飛んだ。これほどの大ごとになるとは誰も思わなかったのだろう。女子アナのタレント化にどこよりもいそしんだ社風が影響したのかもしれない。うーん。いやしかしこの大多亮という人は本当に魅力的だよね。
PART3「尊敬」につづく。