事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言09年8月号総選挙篇

2009-08-31 | うんちく・小ネタ

「ナガサキとヨコハマ」篇はこちら

「先進国で唯一、一党支配の政治体制を持つ国が、より正常な民主主義へと進化を果たした」

……イギリスのタイムズの社説。イギリスらしい皮肉。やれやれ。しかしこれが中国の新聞になると

「日本が『大王の旗』を変えた」

「天が変わった」

……三国志かっ!

「これだからお坊ちゃんはダメなんだ」

ある自民党幹部が「情勢は好転する」とした麻生総理を評して。誰だこの幹部って(笑)。

「麻生に本物のケンカはできないよ」

今回の選挙を文字どおり仕切った小沢一郎の本音。民主連立内閣が法務大臣に誰をすえるかは注目だ。特捜部への復讐が始まるわけだしね。

「肌合いが合わない」

その小沢は岡田克也や前原誠司を毛嫌いしている。ジャスコ岡田はともかく、わたしだって前原はかんべんしてほしい。にしても、今回の選挙がいかに小沢のものだったか。選挙を知悉していることの凄みは、田中角栄ゆずりなのだろう。怖い怖い。

「(次期参院選については)何とも言えない」

幸福実現党の幹部が敗戦の弁。今回の選挙における最大の謎はこの政党だ。はたして彼らはどう総括しているのだろう。認知度が上がったのは確かだろうが、逆に認知度がこれまで果てしなく低かったことの証明にもなってしまった。布教としての選挙は、大川隆法にとって決しておいしいものではなかったはずだ。

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今月の名言~09年8月号「ナガサキとヨコハマ」

2009-08-30 | うんちく・小ネタ

09年7月号~「スキップ・ビート」はこちら

「僕の父親はもろに被爆しましたからね。母親も、まあ厳密に言うと被爆してることになるんですよね。だから僕は被爆2世ということになるんです」


自身のFM番組で福山雅治。長崎の出身であることとは、そういうことなわけだ。

「三代続かないとホントの東京人じゃない、って言うじゃない。でも横浜は3日でオーケー。港町はなんでもウエルカム。」


クレイジーケンバンドの横山剣がラジオで。この人、荷揚げのバイトもやっていたのだとか。だから「台湾の荷は緑のコンテナでさ、オレはあれが好きで。」コンテナのオタク(笑)。

「下級生の可愛くて優しくて一生懸命な野球部のマネージャーの女の子が実はレディースのヘッドだったような気分」


酒井法子の事件に関して小路幸也(東京バンドワゴン)が自身のブログで。押尾学に関しては「どうでもいい」。さすが、同世代です(笑)。

「中学2年まで、“朝ごはん”って存在を知らなかったんですよ」

踊るさんま御殿における森三中の黒沢の発言。
「一日に3回も食べるなんていやしーって思ったんですよ。でもまわりはみんな『朝ごはん』を食べてる。さっそく母親にきいたら『ばれたか。』って」
芸能界の奥深さを思う。黒沢ってピンで出ると過激さが増す。わたしは好きです彼女のことが。だいたい、美人だし。

総選挙篇はこちら

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「座頭市」 (1989 松竹)

2009-08-29 | 邦画

Jsa0088s_l 監督:勝新太郎 脚本:勝新太郎、中村努、中岡京平

出演:勝新太郎 樋口可南子 陣内孝則 片岡鶴太郎 ジョー山中 三木のり平 北見治一 内田裕也 緒形拳

贅沢に、というか大いなる無駄遣いの果てに完成された作品。勝新太郎がその想いのすべてを叩きこんだ映画。同時に、出演していた息子の奥村雄大が“本身”(ほんみ=真剣)を使用して役者を死亡させた血塗られた作品でもある。

子母沢寛の短篇に、およそ数行しか登場しない「めっぽう腕の立つ仕込み杖を使う按摩」を座頭市としてキャラを立てたのは名脚本家の犬塚稔

100才をこえて先年に天寿を全うしたこのおじいちゃんの著作を読むと、この人は要するにケンカばかりしていたのである。あふれる才能がその事実をねじふせていたに違いないのだが、彼が勝新太郎との相克をそのなかで記述していて、勝はいきなり犬塚の前で土下座し「どうか先生、座頭市の新作を」と懇願したとある。

しかし勝が本気でそう思っていたかは微妙なところだろう。内心は「いつかオレの思うがままの座頭市を撮ってやる」という野心で満々だったのではないか。

その結実がこの作品。音楽畑出身の陣内孝則、ジョー山中、ロケンローラー内田裕也を気持ちよさそうに演じさせ、本人も三木のり平との人情芝居に力を入れる。きわめつけは緒形拳との決闘。闘うべき理由がおよそないからこそ観客が納得できる一瞬の斬り合い。勝新太郎自身も納得の出来だったはず。わたしはこの映画が本当に好きです。もう一回見ようかな。

※役者で忘れられないのが北見治一。この人と勝新のからみは絶妙で、特に「警視-K」(1980 日テレ)でのコラボはすばらしかった。記録的な低視聴率だったあのテレビドラマで、妙に忘れられないシーンがある。

勝新は実娘である奥村真粧美にラストでこうつぶやく。

「目玉焼きのことを英語で何て言うか知ってるか?」

「……」

「サニーサイドアップ、っつんだ。」

おそらくは完璧なアドリブ。「座頭市」も、そんな自由さにあふれています。

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「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック著 創元推理文庫

2009-08-29 | ミステリ

4488268021 脳に銃弾を受けて眠りを失ってしまったが、その代わりに語学力と万巻の書からの知識を得たエヴァン・タナー。ギリシア・トルコ戦争のさいに集められた300万ドル分の金貨が、今もまだ埋もれているとの情報を得た彼は、そっくり手にいれようと旅立つが、トルコで秘密警察に逮捕されてしまった! 決死の脱出に始まり、ヨーロッパを股にかける大冒険。異能ヒーローが活躍するブロック初期の痛快シリーズ、ここに開幕!

「泥棒バーニイ」「殺し屋ケラー」「探偵マット・スカダー」の前に、こんなシリーズをブロックが60年代に書いていたとは知らなんだ。

惹句は「インディ・ジョーンズ+007+ルパン三世」という無茶なものだが(笑)、アルメリアの虐殺や東欧の政治状況をこれでもかと描きこんでいてすばらしい。まあ、それが60年代という時代だったのだろうが。

朝鮮戦争の負傷以来、一度も眠れない男が主人公という設定にしても、はなから過激に政治的ではないか。ブロックに若書きの時期がなかったのかとつくづくあきれる。おそるべき小説職人なり。東京創元社は次の作品も刊行すること。買います。

で、「タナーと謎のナチ老人」特集につづく

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内村プロデュース

2009-08-27 | テレビ番組

Meotomanzai いわゆる“テレビ朝日のバラエティ”のことがわたしは大嫌いだった。いかにも

・安易で

・安価で

・志が低い

からね。何もそこまで、と思われるだろうが、タレントの側だってテレビ朝日のことは二流かそれ以下だと判断してきたのは事実だ。フジテレビのレギュラーからテレビ朝日にうつることは、確実に都落ちだし。

しかしおそろしいことにテレ朝のバラエティは次第に人気を集め始める。コンセプトが常に揺れ動いていたココリコの「いきなり!黄金伝説」が、一ヶ月1万円という芸人いじめの企画で大ヒットをとばし、PTAから常に俗悪番組の筆頭にランクされるロンブーの格付けがまさかの長寿番組化。いったいどうなってんだ。

しかしテレ朝のユルユルさが時代にマッチしてきたのかもしれない。作り込みがきっちりしていた(あくまでテレ朝にくらべればよ)フジテレビも、いまはユルユルな「ネプリーグ」で視聴率をかせいでいるし、いまいちばん面白いプログラムはテレ朝の「アメトーーク」だしね。

そんなテレ朝ユルユル全盛期を構築するきっかけとなったのはこの「内村プロデュース」略して「内P」だろう。んもう最初から最後までユルユル。さまーず、TIM、ふかわりょうらと内輪向けギャグに終始し、とりあえずオレ(内村光良)にうければなんでもいいというコンセプト(でもなんでもありゃしない)は……大好きですっ。ひたすら笑ってた。独裁者として芸人たちの上に君臨する白面の内Pが、極悪なサディストであって同時にシャイであるあたり、ウッチャンそのものである。

まあ、DVDを借りてまで観たのは、テレ朝の元アナにして不倫の果てに内村と結婚した徳永有美が出ているから。どの時点でこのふたりはできちゃったのかなあ、なーんて興味とは別に、「やじうまワイド」時代から、わたしは彼女の大ファンだったからなのだ。なんか、昔つきあっていた女性の夫婦漫才をみる思い。違うか。

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庄内映画事情PART5~十三人の刺客ふたたび

2009-08-25 | 映画

Yakusho_kouji PART4~スノープリンスはこちら

……その「スノープリンス」の撮影が行われたのは遊佐町立吹浦小学校の校舎。今は別の場所に新校舎が立っている吹浦小の、旧校舎が使用されたのだ。わたしが遊佐に勤めていたときは、当然その校舎は現役だったし何度も訪れた場所なので、どんな形でスクリーンに登場するか楽しみだ。

 なんでその校舎が使われていることがわかったかというと、去年その学校が酒田地区の全校に「ちなみに、本校旧校舎ではある映画が撮影されております」とメールしたからです(笑)。その“ある映画”こそが「リトル・カントリー(仮)」すなわち「スノープリンス」。予告編では、うわーこの彩度の低さは庄内っぽいなあ、って感じの画面の連続。お楽しみに。

 それから、例の「十三人の刺客」の撮影に参加した業者から最新情報を。

「行ったよー、撮影。役所広司と話したんだオレ。」

「へー」

「タバコを吸ってたからさ、『役所さんタバコ吸うんですか』って話しかけたら『やめられないんですよねー』だって」

 いい人じゃん役所。

「それからさぁ、お殿様の役があるんだけど、それがなんと稲垣吾郎だったんだよ」

「あ、その噂はホントだったんだ!」

でも公表してもいいのかな……ありゃ、ネットでチェックしたら稲垣自身が「テレフォンショッキング」で昨日ばらしています。

稲垣:山形の、僕は庄内の方に。香取くんの「座頭市」もそこで撮影してた。

タモリ:ああそう?

稲垣:ええ、同じ場所なんですけど。

タモリ:時代劇向きなんだ?

稲垣:「座頭市」の屋敷とかがあって、「ここでやってたんだよ慎吾ちゃんは」みたいな。

ジャニーズ御用達な庄内映画村なのである(^o^)。実はもうひとつSMAP系のとんでもない噂があるんだけど、それはおよそ明かすことはできないのでした。

PART6「スキヤキウエスタン ジャンゴ」につづく

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「終の住処(ついのすみか)」 磯﨑憲一郎著 新潮社

2009-08-24 | 本と雑誌

96b391e8 妻はそれきり11年、口を利かなかった――。
30を過ぎて結婚した男女の遠く隔たったままの歳月。ガルシア=マルケスを思わせる感覚で、日常の細部に宿る不可思議をあくまでリアルに描きだす。過ぎ去った時間の侵しがたい磐石さ。その恵み。人生とは、流れてゆく時間そのものなのだ――。小説にしかできない方法でこの世界をあるがままに肯定する、日本発の世界文学! 第141回芥川賞受賞作。

はてしなく女性に敗れ続ける男の物語。こう結論づけてはみもふたもないか。でも主人公の負けっぷりがそれはそれは見事なので、気持ちよく読みおえることができる。

三井物産(フラットに“ぶっさん”と言うだけで業界では通じる)の次長という勝ち組サラリーマンの頭の中の家庭像や女性像が、まさかこれほどまでにざらついたものだとは……と驚いてみせるのはマスコミぐらいだろう。みんな(少なくとも中年の男たちは)内心では「あるよなーこの感じ」と思っているのでは。

むしろわたしは、

・熱情とともに結婚し

・家族のあたたかい会話を楽しみ

・老後を配偶者と過ごすことに穏やかな楽しみを見つける

……輩の胸ぐらをつかんでこう問いつめたい。
「本気か。本気なのか?」と。

わたしが恐怖するのは、妻がそんな輩に同じセリフを吐いている場面だろうけれど。

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「未来講師めぐる」 (2008 テレビ朝日)

2009-08-24 | テレビ番組

Meguru お腹がいっぱいになると二十年後の未来が見えてしまう学習塾の講師……トンデモな設定だけれど、クドカンがやりたかったのは学園ドラマではないだろうか。

だから生徒や同僚の未来が予言によってほんの少し(どころではない場合もあり)変わっていく前半ははずんでいるのに、このままではめぐるは逮捕されてしまう“現実”をどう変えるかに主眼がうつった後半はちょっときついかも。まあ、その分は邪悪な叔父に扮した橋本じゅんの圧倒的な存在感がちゃんとうめてくれるわけだけど。

教室にもっていくツールがなぜか食べ物になっている不条理ギャグや、始終「おじいちゃーん!」(彼だけが同じ能力を持っている……はずだった)と叫んでいる深田恭子がおかしい。「亡国のイージス」でシリアスそのものの演技をみせた勝地涼が、意外なコメディアンぶりを見せてびっくり(特典映像にそれは顕著)。

おじいちゃん役の地井武男が、おなじみ「ちい散歩」をかますと、例外なくみんなから「徘徊」と言われてしまうネタには笑った。いかにもホリプロの先輩が後輩(フカキョン)の面倒みてます、って感じの榊原郁恵もいい。

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ヘアーの不毛~その7「オルランド」Orlando (1992 英)

2009-08-23 | 映画

Tildaswintonorlando 「インサイド・ディープ・スロート」篇はこちら

監督、脚本、音楽:サリー・ポッター 原作:ヴァージニア・ウルフ

およそティルダ・スウィントンほどセックスを感じさせない女優もめずらしい。昔ならユニセックスなる便利な言葉があったけど、いまの時代にそれは有効なのかなあ。

同性愛者で有名なヴァージニア・ウルフの「オーランドー」という、前世紀において突出したフェミニズム小説(すいません、英文卒なのに読んでません。ていうかヴァージニア・ウルフ自体を一冊も)をティルダを主演に映画化した奇跡のような作品。

ゲイじゃないかなあと思っていたコミュナーズのボーカル、ジミー・ソマーヴィル(カミングアウト済み)がテーマを歌い上げ、エリザベス一世を演じるのは男性。オルランドは昏睡の果てに女性に生まれ変わり、18世紀の女性がいかに低い地位にいたかを露骨に糾弾する……しかも時空をこえて20世紀末に登場するオルランドの娘はティルダの実子。セックスやジェンダーをからめた仕掛けがこれでもかと用意されている。

この仕掛けを映像で納得させるのはティルダの裸身だ。女性となったことに戸惑いはあっても混乱はせず、その状況を静かに受け入れる。

Tildaswintonorlando2_2  骨太で長身、およそ女性らしいとは言い難くても、美しいヘアーまでさらして観客を強引に納得させる力。これもまた周到な仕掛けかと思う。その楽天性に疑問はあるけれど、修正されたら意味のない作品だったことは確か。少しはいい時代になったと思う。オルランドの最後の微笑を、フェミニストも含めて素直に受け入れたのではないか。あ、楽天的なのはこっちか。

その8「イースタン・プロミス」につづく

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「おそろし 三島屋変調百物語事始」 宮部みゆき著 角川書店

2009-08-22 | 本と雑誌

51nfd6sjl7l 17歳のおちかは、実家で起きたある事件をきっかけに、ぴたりと他人に心を閉ざしてしまった。ふさぎ込む日々を、江戸で三島屋という店を構える叔父夫婦のもとに身を寄せ、慣れないながら黙々と働くことでやり過ごしている。そんなある日、叔父・伊兵衛はおちかを呼ぶと、これから訪ねてくるという客の対応を任せて出かけてしまう。おそるおそる客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていく。いつしか次々に訪れる人々の話は、おちかの心を少しずつ溶かし始めて…

幸福な家庭、善なる人々……しかしその奥底にひそむ小さな邪悪さを、宮部みゆきは決して見過ごしてはくれない。だから読み続けるのが時にしんどくなるほどだ。ストーリーは圧倒的に面白く、描写も達者であるだけに、その潔癖さが読者を苦しめる……あなおそろし。

特に、近親相姦によって家族が腐っていく過程など、夢に出そうなくらい。連載は「家の光」で行われた。全国の農村の女性たちは、どんな思いでこの小説を読み進めたのだろう。

そして現在、続編が“世界最多の発行部数”を誇る読売新聞で連載されている。日本人の多くが、うなされなければいいのだけれど。

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