事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2022年6月期末勤勉手当号 CASE4 交通違反

2022-06-30 | 明細書を見ろ!(事務だより)

CASE3「盗撮」はこちら

公立学校教職員の懲戒処分について

このことについて、本日の教育委員会で決定され、本日付けで処分をしましたのでお知らせいたします。 

1 交通違反(速度超過)
 
高等学校(最上地区) 教諭 (40 歳代、男) 〔戒 告〕

・ 令和3年9月下旬、私用のため新庄市郊外において自家用車を運転中、制限速度50km/hのところを93km/hで走行し、取り締まり中の警察官に検挙された。

2 処分年月日  令和3年12月23日

……不祥事においてその数が圧倒的に多いのは交通違反に関するものです。この男性教諭がどのような経緯で捕まったかは判然としませんが、いわゆるネズミ捕りには三つの方法があります。

1.オービス(近ごろは移動式が主流)

2.道路脇の典型的なネズミ取り

3.追尾式速度取締り

この号では最後の“追尾式”を紹介します。

警察の規程では、パトカーも白バイも赤灯を回して一般道では100メートル、高速では300メートル走行してから検挙することになっています。とにかく追尾されているのに気づいたらすぐにスピードダウンしろ、というのが鉄則。

なぜなら、追尾するパトカーは思いきりチューンナップされているし、白バイ(正式には「交通取締用自動二輪車」)も大排気量で吹っ飛ばしています。飛ばし屋にはあこがれの職業……のはずだけどこれがなかなか。白バイ隊に入るには署長に推薦状を書いてもらわなければならず、ハードな二週間の泊まり込み訓練を受け、それでもすぐには入隊できないルール。

晴れて白バイに乗ることになっても、午前中に2時間半、午後も2時間半、毎日ぶっ通しで乗務するハードワーク。おまけにバランス走行などの技術を常に磨いていなければならず(全国大会もある)、ハンパな族では太刀打ちできないのがおわかりのことと思います。要するに、勝てるわけがないから逃げようなんて思わないことです。

にしてもこのケース、50キロ制限を93キロとは……。

倫理委員会の一員として言うべきことではありませんが、戒告、という処分が所属の職員に下ると、その職場の学校事務職員もめんどくさくなってしまうのです。“あのとき”はしんどかったなあ(遠い目)。そのあたりは、いずれ特集しましょう。

画像は「トップガン マーヴェリック」 Top Gun: Maverick

主演トム・クルーズ ジェニファー・コネリー

36年ぶりの続篇。学校に来た業者が

「いやー、おれ失敗したんですよ。ネットで席をとるときね、E-14を指定しちゃったんです。こんな展開ならF-14にすればよかったあ!」

あはは、観てない人にはさっぱりですね(笑)

目標をピンポイントに破壊する、絶体絶命のピンチに騎兵隊的な存在が……スターウォーズの1作目とあまりにいっしょなので笑ってしまうほどですが、ドッグファイトの迫力はさすが。トムよ、まさかまた36年後に……

2022年7月号「職務専念義務違反」につづく

 

コメント (2)
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怒濤の中山七里「鑑定人 氏家京太郎」中山七里著 双葉社

2022-06-30 | ミステリ

「さよならドビュッシー 前奏曲」はこちら

殺された三人の女性。共通点は、死体から子宮が抜き取られていたこと。

異常な性癖を持つ犯人は逮捕されているが、3人目の事件だけは否定する……まず、この異常者が魅力的なんですよ。誰もが死刑を回避するための行動だと予想するのに、しかし彼の独特の倫理観によるものだったとは。

死姦してから子宮を切除する異常者に倫理もへったくれもないとみんな呆れるが、それなりに理屈は通ってる。科捜研と敵対する(のではないのだが)民間の鑑定人、氏家京太郎が初めてメインをはったシリーズ開始。

これまで、御子柴弁護士の無茶な依頼に完璧に応えてきた氏家は、愚直な鑑定で意外なラストに突き進む。中山ワールド全開。続篇希望……って必ず書くんでしょうけど。

そしていよいよ「さよならドビュッシー」につづく(笑)

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怒濤の中山七里「さよならドビュッシー 前奏曲」中山七里著 宝島社

2022-06-29 | ミステリ

「悪徳の輪舞曲」はこちら

こっちが読むより速く書いてるんじゃないか中山七里シリーズ。

要介護探偵シリーズであり、岬洋介も登場し、静おばあちゃんはまだ登場してこない。

傲岸不遜な探偵が、傲岸不遜であるだけで魅力的。そうかこういうおじいちゃんだったのか。

いつか完全な時系列で中山作品を読んでみたいな。そのころにはまた完全に内容を忘れてるだろうし。

とりあえず今回は、岬洋介が住まいを得ることができてよかった。入居人を人物で選ぶ大家ってのも怖い(笑)

「鑑定人 氏家京太郎」につづく

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うまい店ピンポイント 地区中総体のお留守番篇2022

2022-06-28 | 食・レシピ

「ジョン・レノン的」はこちら

「例年のことながら、地区中総体のお留守番なのにラーメン屋には行くんですね」

「お前、うちの奥さんにお弁当とかリクエストできるか?」

「そういう問題じゃないのは承知しながら哲ととみ将。鉄板ですねえ」

……あのね、山田風太郎が風のように語ったけど、あと何杯ラーメンを食べられるかはわからない。失敗したくないんです。

文化部の顧問に

「ごめん。おれちょっと飯食ってくる」

飯じゃないけどね。

よく理屈はわからないんだけど、ウクライナがらみで小麦粉が高騰しているとか。パンもラーメンも値が上がってる。

米を食べようよマジ!

タラコでいただくご飯ほどおいしいものは……ああそういうことで痛風になんのか。はいはい。

例によってメガネはジョン・レノン的

なんと次もとみ将です(笑)

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うまい店ピンポイント ジョン・レノン的

2022-06-27 | 食・レシピ

酒田まつり白南風篇はこちら

「おっと伍長、久しぶりに癒庵ですか」

「夜の会議があったからさあ。おいしいねやっぱり」

「あ、奥にあるのが例の新しいメガネですね」

「ジョン・レノン的な」

「鈴木ヒロミツ的な」

読者からはのび太的だと断言されております(笑)

地区中総体お留守番篇につづく

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怒濤の中山七里「悪徳の輪舞曲」講談社

2022-06-27 | ミステリ

読者が読む以上のペースで書いてるんじゃないか中山七里シリーズ。それは同時にお前はどこまでミステリを忘却してるんだシリーズでもあります。

「おやすみラフマニノフ」はこちら

まさかわたしが御子柴のシリーズを読んでいないわけはない……んだけどまったく内容を覚えていない。いくら月刊中山七里とは言え、こうまで内容を覚えていないとは……しかも新キャラ、鑑定人の氏家京太郎を初めて意識。どうなってんだ。

「さよならドビュッシー 前奏曲」につづく

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鎌倉殿の13人 第25回「天が望んだ男」

2022-06-26 | 大河ドラマ

第24回「変わらぬ人」はこちら

え。もう殺しちゃったの頼朝(大泉洋)を。確かに伏線バリバリはりまくり。彼は死ぬ運命にあったと。それは天が望んだ話なのか……

というくくりなんでしょう。源頼朝はそういうことをするために存在したと。

鎌倉幕府がどのような意義があったか、今朝(眠たかったんで)司馬遼太郎がらみのMOOKをお布団のなかで読んでました。すごい評価。「峠」を見たばっかりだしね。

彼の1990年の講演の採録にこうある。

「十二世紀に鎌倉幕府が成立しますが、それ以前から関東の武士たちの気風の中に、文字にする必要もないほどの強い倫理観がありました。ひとことで言うと

『名こそ惜しけれ』

という言葉になります」

ここから、日本という歴史が始まったのだと。日本人という倫理がスタートしたのだと。続いて北条政子への激賞が……

三谷幸喜はそのディープな部分をうまくすくい上げていく。現代人の眼からすれば源頼朝が死ぬことは不可避であることを承知で、そのまわりの人物を“そうすることが必然”のようにセッティングしていくのだ。

誰もが頼朝がしばらくは生きていくだろうと思って布石を打っている。でも、わたしたちがこのドラマで(みんな裏切るから)唯一心を許せるのは頼朝の腹心、安達盛長(野添義弘)なのも納得。

そうです、この人が最初の「鎌倉殿の13人」のメンバーです。ようやく「七人の侍」や「荒野の七人」みたいになってきた。「十二人の怒れる男」みたいになるのはしんどいけど。

第26回「悲しむ前に」につづく

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「峠 最後のサムライ」(2022 松竹)

2022-06-25 | 邦画

高校のときの同級生は、その当時から

司馬遼太郎の最高傑作は『峠』。河井継之助はすごいぞ」

あいつはその頃からじじくさかった。

長岡藩の家老だった河井は、幕末において西軍にも幕府方にもつかない姿勢を貫いていた。しかし西軍は長岡藩のやり方を認めず、交渉は決裂。ガトリング砲を購入するなど有事に備えていた長岡藩は、西軍と壮絶な戦いを始める……

長岡に旅行したとき、彼は地元では必ずしも英雄視されていなかったことを知った。西軍と“いい勝負”をしてしまったために、街は焦土と化してしまったではないかと(その、燃える長岡を見ていた少年がのちの山本五十六)。

しかし、日本中が東か西かで揺れ動いていたときに、独立していくことをめざすあたりの発想はなかなか出てこないだろう。攘夷への熱狂もなく、藩主の跡取りをフランスに亡命させる準備までするあたり、並の英明さではない。

しかしそんな英明さをもってしても、時の流れを抑え込むことはできなかった。武士としての限界がやはり存在しただろうか。確かに、最後のサムライだ。

監督は黒澤明の助手を長くつとめた小泉堯史。「博士の愛した数式」「蜩ノ記」の演出でおわかりのように、きっとものすごくまじめな人なのだと思う。女房を芸者遊びにつきあわせるような河井を描くには、少しユーモアが足りなかったか。

しかし戦とはこうするものだという描き方はさすがだ。西軍に奪われた長岡城の奪還作戦など、なるほどとうならされる。

主演は役所広司。彼は長岡出身の二人の英雄をどちらも演じたことになる。妻の松たか子とのアンサンブルがいい。香川京子、井川比佐志、仲代達矢などの黒澤組が画面を締めている。河井の最後の指令が

「最後は、庄内藩を頼れ」

だったのは地元民として誇らしい。館内にいっぱいいたおじいちゃんたちも身を引き締めてました。

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トップガン マーヴェリック その2

2022-06-24 | 洋画

その1はこちら

わたしが地元の映画館で観た印象は

「MTVだよな」

いちばん印象に残っているのは空母の誘導員の派手なアクション。まるでダンスなのね。そして音楽。ヒット曲がてんこ盛り。

ケニー・ロギンスが「フットルース」と同じ系統の「デンジャー・ゾーン」をかまし、ベルリンの「愛は吐息のように」は大甘に“ていくまいぶれすあうぇええええい”と歌い上げ、スターシップの……

トニー・スコットはそのあたりがとても上手な監督だったし(実際にPVも監督している)、だから大ヒットしたのだろうとは思うが、ちょっとこれはいくらなんでも、と思っていた。

それにね、どうにも米軍礼賛な空気が強すぎてしんどかったおぼえがある。

でもいま、ウクライナ状勢もあって米軍アレルギーは薄まっているし、なにしろマーヴェリックはストーリーが一直線。某国(かなり寒い様子)のウラン濃縮プラントに、まもなくウランが運び入れられるので、その前にプラントを破壊してしまえという乱暴なミッション。

トム・クルーズはエリート中のエリートであるトップガン出身者を鍛え上げ、その作戦を……トムが出動しないわけないですわね。

目標をピンポイントに破壊する、そのやり方がスターウォーズの1作目、デススター破壊とあまりにいっしょなので笑ってしまうほどだが、ドッグファイトの迫力はさすが。

「いやー、おれ失敗したんですよ」出入りの業者。

「ネットで席をとるときね、E-14を指定しちゃったんです。こんな展開ならF-14にすればよかったあ!

あははは。これは見た人でなければわからないよね。

確かに上層部が考えるように、有人戦闘機の時代はまもなく終わるのかもしれない。無人なら、急激なGによってパイロットが失神するおそれもない。

「でも、それは今日じゃない」

トムよ、まさかまた36年後に……

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「トップガン マーヴェリック」Top Gun: Maverick(2022 パラマウント)

2022-06-23 | 洋画

2022年公開ではあるけれど、当初はもっと早く、2019年には全米公開される予定だった。それがコロナの関係で延びに延びて2022年5月に日米同時公開ということに。

だからわたしはこの映画の予告編を何度も何度も観ることになった。で、こう考えていた。いまさらトップガンの続篇つくってヒットするのかなあ、と。

なんと36年ぶりの続篇なのである。前作をリアルタイムで見ていた観客はみんなおっさん&おばさんなのである。正確に言えば半分はおじいちゃんおばあちゃんになってない?

わたしが「シン・ウルトラマン」を見終えて映画館のロビーに出ると、ほぼ同世代の教職員がすわっていた。

「ウルトラマン面白かったぜー」

「えー、おれはねえ」

「あ、トップガンか」

初日だったのである。

「だよー」

彼はすでにパンフレットまで買って気合いが入っているのである。みんな、そんなに楽しみにしてたのか。

結果として大ヒット。どうして?どうしたの?みんなそんなにあの第1作が好きだったの?

実はわたしは苦手な映画だったのだ。はて、三十数年前は、わたしは「トップガン」をどう見たのだろう。

日本公開は1986年12月6日。この日付からも日本で配給したUIP(パラマウントとユニバーサル作品を配給していた、当時チョー強気だった会社)の期待がうかがえる。正月映画の本命だったのだ。

そしてその計算は当たり、洋画興行成績で年間トップになっている。以下次号

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