第36回「待ち望まれた日」はこちら。
怒涛の一週間。立憲民主党と自由民主党の党首争いはなかなか味わい深いものがあった。特に自民党の場合は、嫌われもの合戦という趣き。女性党首が誕生していたら面白かったのになあ。伝統ある政党の滅びを見学することができたろうに。
さて平安時代においても政争は激しい。藤原道長は自分の娘が天皇の子を産んだことで権勢を盤石のものにしたいと考えている。しかし娘の方は……
紫式部も娘との関係が微妙。実家に帰った式部は、宮中のきらびやかさを、飲んだいきおいもあってあからさまに自慢。そんな母親に娘は嫌悪をおぼえてしまう。
前もそうだったけれど、紫式部の欠点は頭が良すぎたことだろう。“わからない、ということがわからない”人だったのだと思う。だからどうしても人間関係を俯瞰でとらえてしまう。そんな傾向があったからこそ、あれほど長大な物語を破綻なく紡ぐことができたのかも。
そして伊藤健太郎登場。まあ色々とあったけれども、いい仕事をしていくしか汚名の返上はかなうまい。がんばってほしい。
職場の同僚とタバコを吸っているときに、どんな人物を呼んだら講演会が盛り上がるかの話になる。
「飛鳥涼だろぉ?音楽関係の話もいいけど、薬物乱用防止もいける(笑)」
「槇原敬之もいいんじゃないか?」
「肝心なのはさ、あの人たちはスキャンダルがあっても、またヒット曲をつくって世間を見返してることだよな」
「だなあ……でもまあ、あの人たちは印税だけで一生遊んで暮らせるわけだけどね」
「うらやましいなあ」
なんか、さみしい話になってしまったのでした。
第38回につづく。