事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2023年7月号PART1 大きいモーター

2023-07-31 | ニュース

Jake Shimabukuro "Dragon"

2023年6月号PART3「なつかし2ちゃんねる」はこちら

「店長は何してるの?」

「ヒマなら別の店舗に移ってもらいます」

……保険不正のビッグモーターにおいて、本社からの指示。そして実際に異動させられるとか。いやはやそれにしてもすごい会社じゃないですか。修理の代金を水増しするために

・ヘッドライトのカバーを割る

・ドライバーでひっかく

・バンパーを力ずくで押し込む

・ろうそくやサンドペーパーですり傷をつける

・ゴルフボールを靴下に入れて振り回したたく

よくもまあ。明らかに器物損壊罪に該当する。それを整備のプロにやられたらたまったものではない。ロウソクってそんなに固いんですか。にしても社長が社員を告訴するかもって説明はありえないでしょ。日本中がこの“元社長”を嫌悪したことと思う。

この事件でしかしもっと怖いのは、業界全体がそうなのでは?と思わせる点だ。損保ジャパンとのもたれ合いにしても、一朝一夕に出来上がるものでは……

「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある。(そんな人は)今、すぐ辞めてください」

「経営方針の執行責任を持つ幹部には、目標達成に必要な部下の生殺与奪権を与える」

……時代錯誤な経営計画も薄気味悪い。

本日の1曲はジェイク・シマブクロの「ドラゴン」バカテクの極致。

PART2「スポーツドリンク」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうする家康 第29回 「伊賀を越えろ!」

2023-07-30 | 大河ドラマ

第28回「本能寺の変」はこちら

信長は本能寺で亡くなったけれども、それをどれだけのスピードで情報を受け取ったかが戦国の勝負。ほんとうに信長は死んだのか。

にしても家康は(この大河が事実だとすれば)あまりにも抜けている。信長を討つことを決意していたとして、明智光秀がするりと登場することを予期していなかったのだから。まあそれは誰しもそうだったと思う。光秀がなぜ信長を討ったのかは現代でも謎になっているし、なぜ麒麟が来たかは誰しも考えこむところだ。

さあ伊賀越え。あらゆる勢力が家康を屠りにやってくる。そこへやってきたのが服部半蔵たちで……ここでようやく服部勢の真価が認められるのか、と思ったら三方に分かれたうち、伊賀越えを選んだ家康たちがいちばん苦労した展開(笑)。

服部半蔵(山田孝之)を絶対にヒーローにせず、大鼠(松本まりか)とだから切れはしないあたりのラブコメ具合は笑える。

光秀の最期が、彼が想定した家康の最期であるあたりはうまい。

東北に住んでいるわたしにとって、よくわからないのは三重県と愛知県の関係性だ。船を使う方がはるかに近いんですね。弥次喜多とかむかしのお話はみんなそうなってるもんな。どちらも赤福をおいしく食べていたのかしら。

先週気づいた古沢脚本「外事警察」を見続けています。こんなに面白かったのか。だからこの大河にもキャストが引用されて……ない。あ、ようやくひとり、嶋田久作が登場しました。警視庁公安部長の役。「帝都物語」の加藤少尉から幾星霜、彼が相変わらず異端であることがうれしい。

第30回「新たなる覇者」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ローズマリーのあまき香り」島田荘司著 講談社

2023-07-27 | ミステリ

きわめて島田荘司らしい作品。最初に圧倒的な不可思議な状況を提示し、後段で(強引ではあっても)その謎を解き明かしていく……多くのミステリがそうなってるじゃないかと思われるかもしれない。

しかし一度は社会派ミステリに押されて衰退した本格を、新本格として復活させたのが島田の「占星術殺人事件である以上、当然のことだ。彼がルールブックだったのだし。けれん味たっぷりの筆致といい、わくわくさせてくれる。

世界中で人気を博す、生きる伝説のバレリーナ・クレスパンが密室で殺された。

1977年10月、ニューヨークのバレエシアターで上演された「スカボロゥの祭り」で主役を務めたクレスパン。警察の調べによると、彼女は2幕と3幕の間の休憩時間の最中に、専用の控室で撲殺されたという。しかし3幕以降も舞台は続行された。

さらに観客たちは、最後までクレスパンの踊りを見ていた、と言っていて……

……3幕目以降は死者が踊っていたのか、という大ネタ。確かに、3幕目以降は頭から出血しているのを関係者が目撃している。終幕後、彼女はカーテンコールに出てこない。休憩室は内側から施錠されており、ドアを破壊してなかに入ると、クレスパンは頭部を殴られて殺されていた。完璧な密室。しかも廊下にはボディガードが眼を光らせていて、誰も休憩室には入らなかったと証言する。

いやーかましてますね。しかもこの謎を解くのが名探偵御手洗潔なのである。待ってました!

ただ、ネタバレになるんですけどこの作品はミステリでやってはいけないこと(たとえば有名なノックスの十戒の)を少なくとも二つはやっちゃってます(笑)。

しかし、バレリーナが高く跳んだように見せるために、バレエシアターの舞台は少し傾斜しているとか、コクのある展開がうれしい。至福の読書でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うまい店ピンポイント2023夏 冷やして冷やして冷やして

2023-07-26 | 食・レシピ

有頂天の元祖篇はこちら

「伍長、いよいよ始まったんですね夏休みラーメン祭り」

「まだ夏休みじゃないわい。なんかね、冷やし中華が食べたくて食べたくて。哲と三日月軒駅東店」

「伍長の身体には酢が必要ですもんね」

「柔らかくしなきゃダメ?」

……でもさあ、どこで冷やし中華が提供されているかのリサーチがまだまだなの。哲はのぼりで主張しているし、三日月軒駅東店は毎年のことだから承知している。わたしは酸っぱいものが食べたいんだ!

妊婦ですか。っていうか妊婦が酸っぱいものを食べたいってほんとですか。うちの奥さんはそんなことはなかったような気も。

小盛りのおじちゃま篇につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「永遠と横道世之介(上・下)」吉田修一著 毎日新聞出版

2023-07-25 | 本と雑誌

夜半に読み始める。今朝は柿の消毒をしなきゃいけないんだから早く寝なきゃ……やめられない。夜が明けてくる。どうしようやめられない。ほとんど2時間ぐらいしか眠れませんでした。

で、消毒を終えてシャワーを浴び、ぜーぜー言いながらソファに倒れこむ。ふ、まだ世之介残ってるんだぜ。上下巻を一日で読み切ってしまいました。それほどの傑作。きっとわたしの今年のベストワン

世之介シリーズの三作目。

第一作で大学生、第二作でフリーターだった世之介は、この作品では39才のカメラマンになっている。住んでいるのは「ドーミー吉祥寺の南」という、吉祥寺というよりほとんど調布にある下宿屋。

芸者だった祖母が遺したこの下宿屋を営むあけみちゃんというふくよかな女性と同棲しているのだ。この下宿屋は「すいか」のハピネス三茶やめぞん一刻のような“どこにもない場所”である多幸感にみちている。

世之介には苦い思い出がある。前につきあっていた女性が亡くなってしまったのだ。というより、世之介と会った段階ですでに余命2年……まわりの人間を幸せにし続けるのが世之介というものだったのではないかとお思いでしょうが、彼女が世之介と過ごしたことでどれだけ救われたかが察せられてうれしい。しかもこのカップルは難病ものの展開をことごとくひっくり返していくのだ。

「青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる」

1作目の登場人物が語ったこと。わたしはなぜか小田急線で読んでいて、涙がこらえきれなかった。

そして今回、世之介がなぜあの行動をとったかがあらためて語られ、ソファの上でわたしはまた涙してしまったのでした。人間にとっていちばん必要なことはなにか、終盤に世之介はストレートに語ります。

日ごろ生きづらいと感じている人なら「そうなんだ」と納得すると思う。わたしは納得しました。横道世之介と生きていこう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第169回芥川賞・直木賞を予想する 結果篇

2023-07-24 | 本と雑誌

【生配信アーカイブ】第169回芥川賞・直木賞【予想編】

予想篇はこちら

芥川賞と直木賞の結果を見てみましょう。

受賞作は

芥川賞 市川沙央 「ハンチバック」文学界5月号

直木賞 垣根涼介 「極楽征夷大将軍」文芸春秋
    永井紗耶子「木挽町のあだ討ち」新潮社

となっています。芥川賞は当たり、直木賞は1作外している(冲方丁にしていました)。

いい成績のようだけど、「ハンチバック」はたまたま書評を読んでいただけだし、木挽町はいかにも直木賞をとるように書かれている。文学賞メッタ斬りで豊崎由美さんがどうかますか、楽しみだなあ。

ということで今日は予告編を。大森さんとふたりで相変わらずかましてるなあ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生け垣の剪定2023

2023-07-24 | 日記・エッセイ・コラム

「梅2023」はこちら

「伍長、年に一度のあれっすか」

「年に一度のあれっす。午後の紅茶2リットルを飲みきりました」

「キリンも大喜び」

飲んだ飲んだ2リットル。とにかく熱中症になりたくないから。っていうか持久力が落ちてるから15分ごとに休憩。いやそれ以前に1日で完遂できませんでした。

そして翌日は柿の消毒。薬を補充するたびにタバコを吸ってました。ゼーゼー。

加齢もあるだろうけど、やっぱり痩せすぎはいけないんだと思います。ヘッジトリマーと、ドラムと延長コードの夏。

明日は健康診断です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうする家康 第28回「本能寺の変」

2023-07-23 | 大河ドラマ

第27回「安土城の決闘」はこちら

さあいよいよ本能寺。この大河でのコンセプトがはっきりしています。家康は信長を討つつもりだし、信長もそれを感じている。なにしろ自分のせいで家康の妻と長男を屠ることになったのだし。

しかし、自分を本能寺で討ちに来たのは家康ではなかった。そのことへの失望があからさまに。

オープニングのアニメからして、白兎と狼のチェイスですから、まるでボーイズラブのような関係性はくどいぐらいに描かれてきたわけで。伏線を貼りまくって回収する古沢脚本の本領がここにも。

だから信長役者の見せ場である「是非もない」も切腹の場もない。岡田准一はこれから(回想)としてしか出てこないわけだ。やはりさみしい。

わたしは信長嫌いだけれども、こういう信長は納得。父親も含めて誰にも愛されなかった独裁者。さあ秀吉の出番だ。ムロツヨシが俄然やる気をだすのがわかりやすいし、今回から登場の佐藤隆太(豊臣秀長)が、CMキャラだったビッグモーターのスキャンダルに巻きこまれている最中だというのもすごいタイミング。

わたしはたまたま図書館に「外事警察 その男に騙されるな」(イーストプレス)があったので借りる。原案が麻生幾で脚本が古沢良太、で執筆したのが杉江松恋という強力なトリオ。NHKのドラマも見ていなかったのにとにかく面白い。劇場版外事警察のノベライズ。このタイトルはそういう意味だったのか!

仕方ない、ドラマも映画も観ることにします。ああ古沢脚本だとタイトルまで疑ってかからないといけないわけだ。

第29回「伊賀を越えろ!」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明細書を見ろ!2023年7月号 船中“九”策

2023-07-21 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2023年6月期末勤勉手当号「2024年問題」はこちら

「JIN -仁-」というテレビドラマをご覧になった人も多いはず。なにしろ森下佳子の脚本がとんでもなくて、毎週毎週これでもかと見るものを泣かせ、視聴率もうなぎのぼりでしたから。

原作は村上もとかの漫画。現代の医師が幕末にタイムスリップし、近代医療で江戸の人たちを救っていくのが基本線。主人公の南方仁を演じたのは大沢たかお。彼は自分の行為が歴史を改変してしまうことを十分に意識している。親友となった坂本龍馬(内野聖陽)を、ここで生き延びさせていいのかと悩んだりもします。

その坂本龍馬には、有名な船中八策というエピソードがあります。長崎から京に向かう船上で、後藤象二郎に向かって新しい国家はこうあるべきだと語ったもの……ということに少なくともなっています。

行数をかせぐために(笑)、その八策の現代語訳を紹介します。ありがとうWikipedia。

「政権を朝廷に返還し、新たな法は朝廷より定められること(大政奉還)」

「上院・下院の二院制を敷き、議員を置き、全てを公的に議論して決定すること(議会開設)」

「有能な公家や諸藩、無名の人材たちを政治に参加させ、名ばかりで実の無い者たちを取り除くこと(官制改革)」

「外国との交流は、広く意見を求めることで、新しく規約を決めること(条約改正)」

「昔からの法律の良いところをまとめ、永遠に伝わるような新しい法律を定めること(憲法制定)」

「海軍を拡張すること」

「朝廷のための兵を置き、都を守らせること」

「金や銀や通貨などの為替に関し、外国と平等に取引き出来る法を定めること」

……ところが「JIN」ではもう一策加えられているのです。それは医療保険の制度を充実させろと。南方との交流で影響を受けた龍馬は、国民健康保険のようなシステムが必要だと考えたからです。

そのおかげもあってか、現代の日本は国民皆保険が定着しています。アメリカではオバマケアが成立するのにえらく苦労したのと対照的。

さあ、ここで登場したのがマイナ保険証です。取得は任意であったはずのマイナンバーカードに保険証として使用することを推奨。というより来年の秋には現在の保険証を使えなくするので、事実上の強制です。マイナンバーカードを取得し、保険証として紐づけなければ、要するに保険医療が受けられなくなるのですから。

いくらなんでもこれは強引というものでしょう。国民皆保険という近代日本の成果を政府がみずから壊そうとしているかのよう。まあ、選挙対策がなにより優先する昨今ですので、何らかの妥協案は出てくるでしょうが。

わたしはマイナンバーカードという制度自体にはメリットがあると考えています。それは、税金のとりっぱぐれをなくすことができるからで、くわえて将来は年金がらみで利用することになるのではと予想しています。

現在、学校事務職員は職場の扶養確認で大忙しですが、住民票をとるためにわざわざ混みあう市役所まで行かなくても、コンビニであっさりとれるようになったのはありがたいことだと思っています。

うーん、わたしもそろそろマイナンバーカードを申請しようかしら。あ、とっていないことをばらしてしまった。

そのマイナンバーカード特集はまだ続く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シン・意外なふたりPART1 バーキン

2023-07-20 | 芸能ネタ

続・意外なふたり「作家が死ぬと時代は変わる」はこちら

もんのすごく久しぶりに「意外なふたり」を。貯めてたのネタを(笑)

エルメスの「バーキン」 (Birkin bag) は、エルメス社の社長が偶然飛行機でバーキンと隣り合わせた際、バーキンが籐のかごに無造作に物を詰め込んでいるのを見て、何でも入れられるバッグをバーキンに贈ったものが最初。

このネタは大事にしてたんだ。あのジェーン・バーキンとエルメスの社長が飛行機で隣り合うという偶然がまず笑える。バーキンの旦那(と言えるかは微妙)のセルジュ・ゲンズブールがパートナーで、娘がシャルロット・ゲンズブールよね。あんなにきれいな人がなんであんな男に……何も言いますまい、

誰も知らないネタをかましてやろうと思っていたのに、全世界でエルメスのネタは拡散している。追悼ジェーン・バーキン。

シン・意外なふたりとして再開します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする