事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2022年10月号PART1 火の玉ストレート

2022-10-31 | スポーツ

2022年9月号PART2「長州の人」はこちら

経験は重ねれば重ねるほど、打たれるかもしれないという「怖さ」も増していく。この怖さが配球に変化をつけることを踏みとどまらせ、いわゆるオーソドックスなリードになってしまう。

……オリックスに鼻の差で逃げられたソフトバンクの甲斐のリードについて、捕手の先輩として谷繁が。

ペナントレース、CS、日本シリーズにおいて圧倒的な強さを誇ったソフトバンクにとって、今年は不本意な一年だったろう。特に甲斐はくやしかったはずだ。

にしても谷繁と工藤の日本シリーズでの掛け合い漫才のような解説は爆笑だったが、おそれいったのは藤川の解説。投手心理、打者心理をみごとに言い当ててみせていた。口調もジェントルですばらしい。火の玉と呼ばれた現役時代のプレイスタイルと、マイルドでクレバーな解説のスタイルがこれほどかけ離れている人も珍しいのではないか。

野球シーズン終了。ああこれでようやくまっとうな生活に戻れる(嘘)

PART2「ビールとチキン」につづく

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鎌倉殿の13人 第41回「義盛、お前に罪はない」

2022-10-30 | 大河ドラマ

第40回「罠と罠」はこちら

……というタイトルなのだから、和田義盛(横田栄司)に罪はないけれども、そうはいかないというお話。世に言う和田騒動。北条義時(小栗旬)にほとんどはめられたような形で謀反を起こす義盛。まわりの99人マリオは意気軒昂だ。

そこを、大人である義時と三浦義村(山本耕史)と、オトナだかなんだかよくわからない八田知家(市原隼人)が迎え撃つ。

義は明らかに和田の方にあって、だから鎌倉殿は彼を救おうとするのだが……

ここから、父親の専横に抗おうとする義時の息子たちのドラマが。長男の泰時(坂口健太郎)は父親へのいらだちもあって酒浸り。しかし戦時には圧倒的なセンスを見せる。まるでローマ史劇のような展開はうれしかった。

問題は次男で、弓矢を自分の腿に刺して戦場を離脱する。女のあつかいといい、最低の野郎ではある。それを父親は激怒しているけれど、兄はある程度理解しているみたい。アル中であるわたしも彼の気持ちはちょっとわかります。自分よりもっとダメなヤツがいてくれる方がいい(笑)。

さみしいのは、今回で巴御前(秋元才加)が退場するだろうこと。でも、最後に大見得をきる場面が用意してあってうれしい。っていうか全体的に今回は昔の時代劇を意識してるみたいでしたね。大江広元(栗原英雄)があんなに強かったなんて。後の彼を考えると山形県人としてはうれしいけど。

さて、鎌倉殿は御家人たちを見限って後鳥羽上皇に向けてこの歌を送る。

山は裂け 海は浅あせなむ 世なりとも 君にふた心 わがあらめやも

君が代か、といいたい内容で、それがあの決戦につながる。

第42回「夢のゆくえ」につづく

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「ポルターガイスト」Poltergeist(1982 MGM)

2022-10-28 | 洋画

お気づきですか。近ごろ紹介する映画は少しずつ連関しています。

わたし、この映画のレーザーディスクまで買いました。大好きな作品なんですよ。あの頃の7800円は安月給の地方公務員にはきつい額でしたが。

「XYZマーダーズ」とはサム・ライミつながり。彼は製作にかんでいます。他に製作者としてスティーブン・スピルバーグ、フランク・マーシャル。監督はなんと「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー。

田舎の新興住宅街に住む、絵に描いたような幸せな家庭。夫婦と一男一女。しかし彼らの家に“TVピープル”が現れ……

おお。今から考えると村上春樹はこの映画からあの短篇集のタイトルをいただいたのかしら。

恐怖のシーンに、もうひとつショッキングな展開を加えるあたり、いかにも「悪魔のいけにえ」の監督だけのことはある。でもわたしにはむしろ典型的なスピルバーグ作品に見えた。スモールタウン、家庭に入ってくる異物……まるで「E.T.」なの。

これはしかし事情があって、本来はこの映画をスピルバーグが撮るはずだったのだそう。しかし彼は「E.T.」の撮影にかかりきりで、だからトビー・フーパーに監督を依頼したと。「悪魔のいけにえ」の監督に任せるとは勇気あるなあ(笑)。

娘を演じたヘザー・オルークがとてつもなく愛らしい。でもこの子も今ではいいおばさんなんだろうなあ………………ええええ、12才で急死しているの!なんてこったあ。

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「XYZマーダーズ」Crimewave(1985 ヘラルド)

2022-10-27 | 洋画

「ヘイル、シーザー!」とは脚本がコーエン兄弟つながり。監督は兄弟と仲のいいサム・ライミ。同い年のわたしとしては(サムのほうが4ヶ月年長)勝手にシンパシーを感じているのだ。

ほとんどの人にとって彼はトビー・マクガイア版の「スパイダーマン」シリーズの監督だろうけれども、彼の本領はデビュー作「死霊のはらわた」以来のホラー系だ。恐怖と笑いの絶妙な融合。

オーバーアクトのつるべ打ち、クロースアップの多用、縁取りのはっきりした演出が特徴だろうか。それはスパイダーマンでもいっしょでしたが。

ライミにとって「XYZマーダーズ」はメジャー2作目。興行収入は北米も日本も惨憺たるもの。日本では地方向けの添え物あつかいだった。ヘラルドはよくこういう商売をしてました。

思わぬ展開で死刑執行されようとしている、いけてない青年ヴィック(リード・バーニー)。不死身の暗殺者コンビが街を走り回り、混乱が混乱を呼んでいく。

「ぼくは無実だ!」

ヴィックにいったい何があったのか……

オフビートな脚本と、狂気をはらんだ画面。20代のころに観ていたらもっと楽しめただろうになあ。この年齢になっても、面白かったのは確かなのですが。

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「invert Ⅱ 覗き窓の死角」相沢沙呼著 講談社

2022-10-26 | ミステリ

medium 霊媒探偵城塚翡翠」「invert 城塚翡翠倒叙集」につづく城塚翡翠シリーズ三作目。

タイトルにあるように倒叙ミステリ(最初から犯人が明かされている)でありながら、それをまたひっくり返して見せる。相沢の得意技が光る。

ネタバレ注意なので説明できないけれども、タイトル作は後半にいきなりとんでもなく面白くなり、朝の4時半ごろから読み始めてやめられなくなる。

ラノベの色彩がこれまでよりも強いのは好き嫌いが分かれるところかも。わたしは城塚が無敵の不遜な存在にしていてくれた方がよかったと思う。にしてもねえ、このシリーズを日テレがドラマ化?いったいどうアレンジするつもりなのだろう。そのまんまだと絶対無理。

主役は清原果耶だとか。まあ、圧倒的な美女じゃないときついはずなので、それは正解だろうけれども。

それから、このシリーズにはもう一人の美女が必要なんだけど、そっちはどうなっているのかな?

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うまい店ピンポイント 侍&八月

2022-10-25 | 食・レシピ

「麦や」篇はこちら

「伍長、これは」

「合唱コンクールの日に食べた八月(はづき)のお弁当」

「あーはん」

「んで、昨日妻と行った侍の味噌味中華」

「あーはん」

「お前いつから外人キャラになったんじゃ!」

……外食をほとんどしなくなってしまった。たとえ給食がチキンでも永谷園定食(ふりかけ&お茶漬け)でクリアできてしまう。マジで生物として弱っているんですよねえ。

うまい店ピンポイントシリーズの先行きは暗い。

てなことをいいながら侍。妻は塩味中華、わたしは味噌味中華。この夫婦はここでメニューに迷うことはない(笑)

米沢の小太郎篇につづく

 

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「ヘイル、シーザー!」Hail, Caesar!(2016 ユニバーサル)

2022-10-25 | 洋画

レンタル屋に行っても、さして面白そうな作品が見当たらず、そのまま帰ってくることが増えた。

甘かった。まだまだスルーしていた映画のなかにも、大当たりのやつはある。それがこの「ヘイル、シーザー!」。

ジョージ・クルーニジョシュ・ブローリンが主演で、それどころかスカーレット・ヨハンソンレイフ・ファインズティルダ・スウィントンフランシス・マクドーマンド(どこに出ていたかわからないけれど)、ジョナ・ヒルチャニング・テイタム、そしてナレーターがマイケル・ガンボンという豪華版。

おまけに監督がコーエン兄弟なのである。いったいどうして見逃していたんだ。

まあ確かにコーエン兄弟は当たりはずれの大きい監督だけれど、兄のジョエルの奥さんであるマクドーマンドが出ているときは(どこに出ていたかはさっぱりだけど)当たりが多いのにな。

で、「ヘイル、シーザー!」面白かったああ。

いわゆる、映画界内幕もの。映画会社のトラブルシューターであるエディ(ジョシュ・ブローリン)は朝から八面六臂の活躍。おかげでロッキード社から誘いを受けている。

でも観客は予想する。エディは転職しないだろうと。こんな小咄がある。劇場の緞帳を上げ下げする老人。わずかな収入に同情した劇場主が違う仕事をあっ旋すると

「おれをショービジネスから離そうというのか」

それだけ、魅力的で悪魔的な業界。

狂騒と混乱のハリウッド。ヘイル、シーザー(ベン・ハーがモデルらしい)の撮影中に誘拐された主演のベアード(ジョージ・クルーニー)は誘拐犯たちの共産思想にあっという間に感化される。で、エディによってあっという間に元に戻る(赤狩りの暗喩)。妊娠したディアナ(スカーレット・ヨハンソン)は……

ああ、やっぱりショービジネスは楽しそうだな。

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庄内柿ですけどなにか。

2022-10-24 | 日記・エッセイ・コラム

あきづき篇はこちら

「さーせん伍長、またこの意味のない画像の羅列はなんですか」

「先週は3コンテナ、土曜は6コンテナ、日曜は9コンテナ……」

「伍長、柿嫌いでしょ」

「大好き」

この週末の雨は痛かったなあ。3コンテナしか穫れませんでした。まだまだ裏の畑には黄色いものがたーくさん。

しかも柿をいろんなとこに配るせいで、チャリ通ができないという弊害が……柿大好きだけど。

「皆既月食」につづく

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鎌倉殿の13人 第40回「罠と罠」

2022-10-23 | 大河ドラマ

第39回「穏やかな一日」はこちら

年に一度(か二度)、どっちを見ようかなあと激しく迷う。大河ドラマと日本シリーズ。今年は少しも迷うことはありませんでした。この大河を見逃してたまるか。まあ、昨日の日本シリーズは山本のアクシデントと村上のホームランなど、濃い初戦だったので満足。解説も谷繁と工藤という理想的なコンビで、工藤がいちいち

「どうですか谷繁さん」

と“うかがう”あたりが笑えた。腹に一物をもっている彼らの解説は味わい深い。だから明朗な今日の松坂や前田はまだまだだなあ(笑)

ということで腹に一物も二物をもっている連中しか出てこない鎌倉殿の13人。シルビア・グラブの提案で後鳥羽上皇は鎌倉に内裏の修復を命じる。天皇家との関係よりも自分の懐がだいじな坂東武者たちは不穏な動きを。

そんなときに謎の謀反人が現れ(っていうかあの人なのがバレバレですけど)、和田義盛(横田栄司)の係累を煽る。北条義時(小栗旬)はそのことを苦々しく思い……

99人マリオのような、髭面の男たちの群れ。

今日は三種類の男が出てくる。

・誰からも愛される、ちょっと政治的には甘い男

・北条をトップに維持するために、汚い手をいくらでも使おうと思う男

・勝ち馬に乗ることで延命を図る男

……山本耕史がキャストのトメに来る意味がここで。誰が滅び、誰が名を残し、誰が生き残ったか。ああ、面白いですね。そしてこの回から北条政子(小池栄子)の自意識がむくむくと。

第41回「義盛、お前に罪はない」につづく

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「推理作家ポー 最期の5日間」The Raven(2011 ウォルト・ディズニー・ジャパン)

2022-10-21 | 洋画

原題が「大鴉」だし、「モルグ街の殺人」(世界で最初のミステリ)、「赤き死の仮面」(黒澤明が映画化しようとしていました)など、エドガー・アラン・ポー(ジョン・キューザック)の作品を模倣した殺人が連続する。はたして犯人の目的は……

1848年のボルティモア。陰鬱な街並みと空気感がポーに似合っている。事件のほうは薄味だけれど、ポーがその当時どのような状況にいたのかが興味深い。実際に最期の5日間を彼がどのように過ごしていたかは不明らしい。にしても、あのエドガー・アラン・ポーがあんなに貧乏だったなんて!

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