第17回はこちら。
「番組の一部に性に関する表現があります」
いきなりの字幕。いやそれは吉原の話なんだし、初回から女郎たちの裸の死体を登場させたわけだから……今回、ここまでやるとは思いませんでした。
まずは朋誠堂喜三二(尾美としのり)に初老の男性特有の症状が。腎虚(じんきょ)である。要するにEDですね。ああこう言ってもわからない人はわからないか。つまりは勃起不全です。それでもわからない人はググってもらわないと。
彼の本を連続刊行するために、吉原に“居続け”という特別待遇を用意した蔦重は、腎虚のために書けなくなった朋誠堂に
「上の筆どころじゃないですね」
うまい(笑)。ここの粋なやりとりもさすが。
ここまでならコント的なあつかいだった。でも朋誠堂は、自分のあそこが大蛇に変貌する夢を見て、それをあろうことか水野美紀が切り落とすという、愛のコリーダもかくやと思わせるシーンを挿入。NHKも思い切ったなあ。
ことはそれだけではなく、夢の話をうまくアレンジして傑作をものにする仕掛けも用意してある。さすが森下佳子脚本だ。
そして後半、唐丸が再登場。すっかり大きくなって、染谷将太登場。彼は男娼のような生活をしている。それは、彼を子どものころからそんな生活を強いた夜鷹の母を見捨てたことも影響している。
「歌麿って名はどうだい」
蔦重はそんな鷹丸に安住を提供する。そうか。唐丸は写楽じゃなくて歌麿になるのか。え、じゃあ写楽はいったい誰が演じるんだろう。