第31回「我が名は天」はこちら。あ、このタイトルってサローヤンをいただいてるのかな。
暑いにもほどというものが。お盆を終えて、なんんんにもしていなかったおかげで、裏の畑は草が伸び放題。仕方ない、刈り払い機でやっちゃうか。30分でアウトでした。自室に帰って汗に濡れた服を脱ぐのにさえ苦労。ひー。
そして6時からのBSになんとか。もう一回8時から観ようと思ったけど気を失ってました。それだけならいいんですよ。夜中に起きて読み始めた本がまたしても面白すぎて朝まで……眠てーよ。
夏休み終了。二学期って長いんですよ。だからそれに造反するようにわたしは夏休みに毎日違うラーメン屋に通っていた。もうそんな元気はありません。ああ生物として弱ってる。
さて「べらぼう」。物語の正義として井之脇海の新之助はいる。みんな彼のことが大好きだ。だけれども、“あの男”が登場してフェイクニュースを広げるなかで息苦しくなっていく。蔦重も苦しい。
田沼意次(渡辺謙)について、いろんな意見があるのは当然だ。だけれども彼の新田開発はやっておかなければならなかったろうと思う。幕府の延命に他に手はなかったろうに。
わたしは森下佳子脚本にもうひとつの仕掛けを見る。新之助という名前だ。これ、ジョージ秋山が長期連載したビッグコミックオリジナルの「浮浪雲」の主人公の息子の名前なんですよ。彼は少年らしく世の中に正義を求めている。だけれども、彼の父親は
「おねえちゃん、あちきと遊ばない?」
とふらふらしている。しかし彼のふらつきこそが幕末で生き残る最良のテクだったのだと知れる。彼のフランチャイズは吉原ではなくて品川でしたが。
テレビ朝日でドラマ化されたときは雲に渡哲也、妻のかめさんに桃井かおり。脚本は倉本聰だったんだけど、裏の大河ドラマに木っ端微塵にされたのでした。