Top Gun: Maverick (2022) - Maverick & Iceman Scene | Movieclips
ロイ・トーマス・ベイカー篇はこちら。
同学年の死はやはり哀しい。「トップガン マーヴェリック」のあの憔悴が、演技でもなんでもなかったわけだ。
数多くの出演作がありながら、これは、という役がなかった彼にとって、アイスマン役が遺作となったことは幸いだったかもしれない。
テッド・コッチェフ篇につづく。
Top Gun: Maverick (2022) - Maverick & Iceman Scene | Movieclips
ロイ・トーマス・ベイカー篇はこちら。
同学年の死はやはり哀しい。「トップガン マーヴェリック」のあの憔悴が、演技でもなんでもなかったわけだ。
数多くの出演作がありながら、これは、という役がなかった彼にとって、アイスマン役が遺作となったことは幸いだったかもしれない。
テッド・コッチェフ篇につづく。
スタンリー・ジャッフェ篇はこちら。
もちろんシンガーとして「ブルー・ライト・ヨコハマ」「あなたならどうする」などで誰しもが知る存在だけれども、役者として倉本聰の「北の国から」(列車に乗っているいしだが演じた母親を追って、幼い蛍が泣きながら走るシーンで泣けない人はいない)、中島丈博の「事件」などで芸能史に残る。
印象深かったのは向田邦子の「阿修羅のごとく」。特徴的なトルコ音楽とともに、今でもよく思い出す四姉妹の物語(つまり、細雪よね)。長女が加藤治子、次女が八千草薫、四女が風吹ジュン、そして三女がいしだあゆみ。
隠れて愛人を囲っている父親(佐分利信)が小火を出す。堅物の三女は激高し「お母さんがいつも灰皿に水を張ってることに気づいてるの?!」ああ夫婦というのは微妙なものなんだと学生だったわたしは考え込んだ。
あかぬけない司書役のいしだあゆみは、それでも壮絶に美しい人であることは隠しきれないのでした。
ロイ・トーマス・ベイカー篇につづく。
BAD NEWS BEARS | Official Trailer | Paramount Movies
ジーン・ハックマン篇はこちら。
高名な映画製作者。作品を列挙すればそのすごさがわかるはず。「さよならコロンバス」「クレイマー、クレイマー」「危険な情事」「告発の行方」そして「ブラック・レイン」……わたしがこの人の名前を意識したのは「がんばれ!ベアーズ」だった。
問題児だらけの弱小野球チームが、さえない元プロ野球選手の指導のもと、勝ち続ける物語。コーチにウォルター・マッソー、ベアーズのメンバーにテイタム・オニールやジャッキー・アール・ヘイリーなど。
さまざまな人種がいるベアーズは、もちろんアメリカのメタファーだろう。そのアメリカに、少し苦い結末を用意するあたり、ビル・ランカスター(バート・ランカスターの息子ですよ)の脚本が冴えていた。
プロデューサーとしてのジャッフェは、だから脚本が“読める”人だったわけだ。
いしだあゆみ篇につづく。
THE FRENCH CONNECTION Clip - "Car Chase" (1971) Gene Hackman
デイビッド・リンチ篇はこちら。
今月の訃報シリーズはお休みしようと思っていた。義母や愛猫の死からまだ立ち直っていないし、わたしが扱うような著名人の死も報じられていなかったから(と思ったらなんとみのもんたが!)。
そこへ、ハックマンの謎の死がニュースに。妻と、愛犬と、本人が死んでいて、かなり時間も経っていたとか。どの順番で死んだのかもわからない。事件性はないとのことだが……
マスコミはまず代表作として「フレンチ・コネクション」を挙げていて、これは文句のないところだろうと思う。高架の鉄道の下を無茶な運転で追跡するポパイ刑事のありようはみごとで、強烈なラストによく合っていた。
わたしが初めて彼を観たのはおそらく「ポセイドン・アドベンチャー」。天地が逆になった豪華船からの脱出劇。リーダーとなる神父は、しかし神に絶望しているのが伝わる。ネタバレになるけれど、彼は結果的に間違うのだ。
順番は逆になったけれども、フレンチ・コネクションはPART2を先に観た。1作目がカーチェイスだったので、こちらはポパイをひたすらに走らせる。うまい。
メル・ブルックスの「ヤング・フランケンシュタイン」では「今宵はさみしい。誰か来ないかな」とつぶやく隠者を演じて笑わせ、コッポラの「カンバセーション…盗聴…」ではみごとなサスペンスを構築していた。
次第に大物感が出てきたので「スーパーマン」シリーズにおける悪役レックス・ルーサー役はよく似合った。自分が天才だとうぬぼれているルーサーのセクシーな秘書が、ひそかに「純粋理性批判」を読んでいるあたりのギャグも最高。経済的にも彼に貢献した作品だったのではないでしょうか。
悪役がやはり似合う人で、イーストウッドの「許されざる者」、シドニー・ポラックの「ザ・ファーム」はみごとだった。ぎらつく悪と、奇妙な愛敬の同居。得がたい名優だった。そうか、もうジーン・ハックマンはいないんだ。ああまたメンタルが。
スタンリー・ジャッフェ篇につづく。
A time for us Romeo and Juliet 1968
村上知彦篇はこちら。
なんてことだ。先月は中山美穂とオリビア・ハッセーという超弩級の美女が相次いで亡くなったのか。
わたしの世代にとってはもちろん、彼女が16才のときに主演した「ロミオとジュリエット」が衝撃。わたしは再上映されたときに見たんだけど、いきなりヌードになってくれてありがたかったなあ。
しかし彼女はその後、作品に恵まれず、B級作品の出演がつづいていた。でも日本ではジュリエット人気が衰えず、ドメスティック系の配給会社によって上映された「サマータイムキラー」「暗闇にベルが鳴る」などをちゃんとわたしも劇場で観ています。
そんな彼女が布施明と結婚したのには驚いた。化粧品のCMにハッセーが起用され(それほどに彼女は日本で人気があったわけだ)、そのCMで布施明の「君は薔薇より美しい」が流れたのが縁で結婚したらしい。いいなあ。確かに、薔薇よりきれいな人だった。
森永卓郎篇につづく。
中山美穂 You're My Only Shinin' Star
火野正平篇はこちら。
誰がどう見ても美人。しかしその美貌が十分に活かされたのか、と思えるほどの美人。人気が爆発したのは、童貞たちが泣いて喜んだ「毎度おさわがせします」(制作はなんとあの木下恵介の木下プロ)だったが、さすがに童貞じゃなかったわたしが彼女に注目したのは「ビーバップ・ハイスクール」だった。ひねくれていたわたしは彼女よりも、鬼姫役の五十嵐いづみが好きだったんですが。
間違いなく名作だった「Love Letter」(岩井俊二監督)こそ、彼女の美しさを活かしきった作品だと思う。他に「東京日和」(竹中直人監督)もあったし、歌も大ヒット連発(角松敏生作品が好きでした)だったから、芸能史に残ることは確実だ。
しかし彼女のキャリアはいきなりトーンダウンする。「貴族探偵」(フジ)において、どうしてこんなに小さな役を受けたのだろうと思った。スタッフの考え方がわからない。中山美穂という存在を、これからどうしようというビジョンが見えないのだ。ものすごくクレバーだったらしい人なのに。
そんなところへこの訃報。とにかく、いろんな意味で惜しい。
渡邉恒雄篇につづく。
Ed Sheeran - Under the Tree (from “That Christmas”)
谷川俊太郎篇はこちら。
新藤恵美、ホーン・ユキ、紀比呂子、りりぃ、西川峰子……プレイボーイであることは有名だけど、わたしが知っていたのは小鹿みきだけだ。
驚くべきは家族もふくめてそんな彼を(ほとんど)誰も悪く言わないでいることだ。真の遊び人とは、そんなものなのかもしれない。にしても、自転車って身体に悪いのかなあ。
谷川俊太郎については思い出すことがある。
高校1年のとき、担任の国語教師は掲載されていた哲学者の谷川徹三のことについて語った。
「(教科書の)後ろの方を見ろ。この人の息子がこっちに出てる谷川俊太郎だ」
わたしがそのときに何を感じたかといえば、うーんそれちょっとなあだった。
なんの係累ももたない人間には、文化的な部分では話にもなんにもなんないのかなと。
もちろんそれはある意味正しく、ある意味逆だったと知るのはずっとあとでした。
本日の1曲はエド・シーランのクリスマスソング「アンダー・ザ・トゥリー」
そうかもうクリスマスソングの季節なんだ、
中山美穂篇につづく。
Ai No Corrida
谷川俊太郎さん篇はこちら。
新藤恵美、ホーン・ユキ、紀比呂子、りりぃ、西川峰子……プレイボーイであることは有名だけど、わたしが知っていたのは小鹿みきだけだ。驚くべきは家族もふくめてそんな彼を(ほとんど)誰も悪く言わないでいることだ。真の遊び人とは、そんなものなのかもしれない。にしても、自転車って身体に悪いのかなあ。
本日の1曲はクインシー・ジョーンズ第3弾「愛のコリーダ」
代表作ですもんね。オリジナルのチャス・ジャンケルのバージョンとそんなに変わってない気もしますが、バックボーカルのセンスはさすが。これが、マイケル・ジャクソンの「スタート・サムシング」あたりに受け継がれたわけだ。
2024年9月号PART8 山藤章二篇はこちら。
この人を知らない日本人はいない。彼を嫌いな人をわたしは知らない。あの愛敬は無類だし、その好感度を利用して壮絶な悪役までやってしまう振れ幅はおみごとだった。
ミスター大河ドラマとは彼と緒形拳だし、実際に「おんな太閤記」で彼を語る人も多いだろう。橋田壽賀子嫌いのわたしは見ていないのでなんとも言えませんが。わたしにとって大河の西田敏行とは「翔ぶが如く」の西郷隆盛役だった。
大物となってからの彼は、常にキャストロールからいえばトメの、つまりは最後に出てくる存在になっていた。それ以上の存在って、わたしは北大路欣也しか思い浮かばない。
さて、それでは彼の代表作とはいったい何だったのだろう。
あふれるほどのニュースで「もしもピアノが弾けたなら」が流れているので「池中玄大80キロ」をあげる人も多いと思う。杉田かおるとのからみは確かにいい感じだった。しかしこのドラマは(松木ひろし脚本の常とはいえ)わたしにはちょっと濃すぎた。主人公が善人すぎたというか。
「釣りバカ日誌」があるだろうという向きも多いと思う。
ハマちゃん役はわたしが理解できないぐらい(なぜ三國連太郎が出演を受諾したのかもふくめて)ヒットした。西田の明るさはあの能天気なサラリーマン役に確かにふさわしかったのだろう。でも実はわたしは釣りバカ日誌を1本も観ていません。いつも焼きそば屋でビッグコミックオリジナルを読んでいるのに。あの頃、松竹の必死さがちょっとしんどかったんだよね。
では、わたしにとっての西田敏行の代表作はこの3作です。
「港町純情シネマ」
「淋しいのはお前だけじゃない」
「タイガー&ドラゴン」
いずれもTBSのドラマ。市川森一さんと宮藤官九郎脚本。西田敏行とは、このようにちょっと乾いたアメリカの俳優っぽいところがなかったですか?ああ哀しい。
PART2白井佳夫篇につづく。
ジーナ・ローランズ篇はこちら。
15歳下の吉永小百合と結婚したのは1973年のこと。かなり世間を騒がせたものだった……ような気がする。
中学生だったわたしにとって吉永小百合はそんなに身近な存在でもなかったし。しかしのちのキャリアを考えると、この結婚は正解だったのではないか。
年の差婚のおかげで、“生活”の生臭さから遠く、サユリの清楚なイメージは守られた。
岡田の方も、共同テレビの社長にまでのぼりつめ、特に時代劇の制作に力量を発揮することができたのだ。しあわせな人生だったのではないですか。
なんといっても、うちに帰ると吉永小百合がいる生活を送ることができたんだよ!まあ、サユリスト(小百合の熱狂的なファン→タモリとか野坂昭如とか)は彼を徹底的に憎んだろうが。
PART2 渡辺武信篇につづく。