田中敦子篇はこちら。
下品なくらいにハンサム、という印象。訃報ではどんなメディアも「太陽がいっぱい」を代表作に挙げている。しかしわたしはリアルタイムでは見ていないし(わたしが生まれた年の作品だ)、「サムライ」「冒険者たち」「ボルサリーノ」「さらば友よ」にも間に合っていない。
封切りで観たのは「暗黒街のふたり」あたりからだろうか。ドロンの映画はほとんど東和(いまの東宝東和)が配給していて、だから「ル・ジタン」の配給を東映洋画部にドロンが勝手に契約したことに東和の川喜多社長夫妻が激怒したエピソードは前にも紹介しましたね?
いずれにしろ、ハリウッドメジャーではない作品で勝負せざるをえなかったインディペンデント系配給会社である東和やヘラルドにとって、ドロンはまことにありがたい存在だったはずだ。
しかしこの頃にはドロンの人気は下降線をたどっていて、興行成績もふるわなくなっていた。でも、それでもダーバンのCMなどで培われた美男のイメージは長く彼を“代表的なフランス男”にしていた。もっとも、フランス人はドロンよりもジャン=ポール・ベルモンドの方を愛していたようだが。
にしてもね、ドロンの恋愛遍歴にはびっくり。ロミー・シュナイダー(大好きでした)、ニコ、ナタリー・ドロン(大好きでした)、ミレーヌ・ダルク(大好きでしたぁ)……で、この人は年をとってからも美男だったの。すごい。
ジーナ・ローランズ篇につづく。
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