事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「アド・アストラ」Ad Astra (2019 20世紀FOX)

2019-09-30 | 洋画

"ad astra"とは意味不明のタイトルだなあ……あ、そうですかラテン語ですか。英語にすれば“to the stars”ですって。星に向かって。しかしラテン語になじんだ方々にとってはPer aspera ad astraというフレーズが有名で、こちらは「困難を克服して栄光をつかむ」という意味らしい。

この映画は、まさしく星の彼方へ向かった2人の男が“何か”をつかむ物語だ。

まあ、こう説明すると血湧き肉躍るお話かと思われそうだが、残念ながらその反対。静謐で、思索的な、はっきり言えばこむずかしい作品です。

その証拠に後ろの方で見ていたじいさんは終わった途端に大あくび。実はわたしも前半は睡魔との戦いでした。だってほとんど動きのない美しい宇宙の描写が延々と続き、展開は何度もくりかえされるブラッド・ピットへの心理チェックによる独白で説明されるだけだ。

このパターン、どこかで見た気がする……「2001年宇宙の旅」じゃないですか。大げさに聞こえるかもしれないけれど、製作も兼ねたブラッド・ピットは、マジであの名作を意識したに違いない。

かつて知的生命体を探しに太陽系の果てに赴いた父親(トミー・リー・ジョーンズ)を尊敬し、しかし憎んでもいるロイ(ブラッド・ピット)は、行方不明となった父親が生きていると告げられ、海王星へ向かう。そこで彼が見たものとは……

このくらいまではストーリーを紹介できるだろうか。監督ジェームズ・グレイはコンラッドの「闇の奥」をヒントにしたというから、つまりは「地獄の黙示録」のフォロワーということになる。

なるほどあの作品でマーロン・ブランドとマーティン・シーンは疑似親子と言えるし、つまりは父殺しの話だったのでオイディプス王物語のベトナム戦争版だ。それでは「アド・アストラ」も父親殺しのお話なのかと言えば……言えねー言えねー。

娯楽映画らしくかなり粉飾もしてあるのでご心配なく。海王星ってそんなに小さいのかよ、とか探査機とそう簡単に再結合でき……こっから先は劇場で確かめて。寝落ちしないように体調がいいときの方がいいと思いますよ。

後半は史上最大規模の親子のお話になりますのでお楽しみに。狂気の継承と、感情をなくした男の復活……ああどう話してもネタバレになってしまう!

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今月の名言2019年9月号PART2 BSにしてくれ。

2019-09-30 | スポーツ

【Official】Uru 『フリージア』 YouTube ver.『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期EDテーマ

PART1「しんのすけの引退」はこちら

「今や巨人戦の中継は日テレにとってお荷物、テレ朝との三冠王争いの足かせと言われても仕方ありません」

松井と高橋由伸のダブル解説で、サイン入りユニフォームや高級和牛をプレゼントに用意しても広島戦の視聴率が6.8%だったことに日テレ関係者が慨嘆して。

わたしははっきりと言わせてもらうよ。そういう余計なおかずたっぷりの中継を地上波が続けるからこその惨状でもあるだろうと。番組欄を眺めて、地上波での中継だと思っちゃいます。

「ち。BSじゃないのかよ」

PART3「首都圏直撃」につづく

本日からアニソンでいきましょう。いろいろあるようだけど曲はいいUru「フリージア」

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いだてん 第37回 最後の晩餐

2019-09-29 | 大河ドラマ

第36回「前畑がんばれ」はこちら

「この国を、世界に向かって見せることができるんですか」

日中戦争に突き進む、軍事国家と化したニッポンに田畑は失望を隠さず、嘉納治五郎にオリンピックの返上を求める。

2020年のオリンピックもまた、世界に誇れる国と胸を張れるのか……的な雰囲気がむんむん。低視聴率は、そんな左翼臭のためだと主張する人もいるようだ。

わかってないなあ。そんな世間の息苦しさを払拭できるドラマこそが「いだてん」なのに。クドカンが描いているのは政治ではなく、時代そのものであり、時代を象徴していたのが嘉納治五郎だと主張している。

まあ、金栗は河野一郎を求めて朝日新聞社に乗り込み、志ん生は読売の旗の下に倒れるあたりで、深読みもしたくなるというものですが(笑)。

にしても、嘉納治五郎がこんなにオリンピックにからんだ人だとはこの大河を見るまで知りませんでした。柔道家として、姿三四郎に出てくる矢野先生のモデルくらいの認識だったからなあ。

もっとも、関係した事物はメジャーそのもの。水道橋の駅をおりて東京ドームをすぎれば講道館が見えるし、亡くなったのは、今は山下公園に係留してある氷川丸。「氷川丸船内図」が船室に掲示してあるなど、金のかかった美術はさすが大河。

このドラマにおいて嘉納治五郎は教育者としての側面が強調され、私生活などはいっさい描かれなかった。それであの愛敬と苦悩を視聴者に届けたのだからやはり役所広司は名優だ。

この大支柱が退場し、「いだてん」はどこへ向かうんでしょう……星野源登場。そう来たかあ。

彼が演じる平沢和重と嘉納の最後の晩餐は、国旗をさしたサンドイッチ。人生で一番面白いことを見ないまま、治五郎は息を引き取る。田畑に、ある品を遺して。なんかもう平沢のオリンピック招致演説へのネタ振り満載ですっ!

画像は、数多ある役所広司の作品のなかでも突出してやばい「シャブ極道」。ピエール瀧のクスリなんてかわいいもんです(笑)。

第38回「長いお別れ」につづく

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開店閉店。

2019-09-29 | ニュース

朝イチにスマホにメール。

なんだいつものマイTSUTAYAメールか……読んで驚愕。

「TSUTAYA酒田北店より店舗閉店のお知らせ」

いつもTSUTAYA酒田北店をご利用頂きありがとうございます。

誠に勝手ながら2019年10月31日(木)を持ちまして、当店は閉店させて頂く事となりました。

長きにわたりご愛顧頂きましたこと、厚くお礼を申し上げます。

なおレンタル最終貸出日は10/20(日)とさせて頂きます。

重ねてにはなりますが、18年間の長きに渡りご利用頂いた事、心から厚く御礼申し上げます。

……え、なんで? 酒田北店は確かナショナル店会がからんでいたはずだから、そっちの理由なのかなあ。

しかし調べてみたらTSUTAYAの閉店は全国的な流れなのだった。 もちろんその背景にはネット配信の伸長があるだろうと素人でも想像はできる。

でも酒田北店は市内4店舗(TSUTAYA2店、GEO2店)のなかで、いちばん集客していたと 思っていたのでびっくり。

まあ、わたしとてディスカスがほとんどだからなあ。 店の前を今日通ったら、やはり閉店セール実施中でした。

もっと驚いたのは松山軒の閉店だ。学校にやってきた業者に聞かされる。

「あ、やっぱり知らなかったですか?休みが続くなあと思ってたらいきなり貼り紙で」

そうかあ。M中にいたときはお世話になったんだよなあ。さみしい。

かと思えば飽和状態かと思っていた庄内町にラーメン屋が連続出店。どうなってるんだこの業界は。

その2につづく

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「アイネクライネナハトムジーク」(2019 GAGA)

2019-09-28 | 邦画

原作が伊坂幸太郎の仙台もの。斉藤和義とのコラボが契機となった、あの小説は大好きだったなあ。

あれを特集したときにお知らせしたように、軸になっている話は「ロッキー」の第一作です。フィラデルフィアでやさぐれていたボクサーが、かませ犬のような形でチャンピオンとマッチメイクされ、しかしそれをきっかけに彼は(生卵を5個飲んだりして)甦っていく。

しかも勝負の行方以上に、ロッキー(シルベスター・スタローン)には達成したことがあった……「アイネ~」にもヘビー級のボクサーが登場し、原作と同じように、そして「ロッキー」と同じように泣かせてくれる。

しかし今回の主人公はヘビー級のボクサーではなくて普通の会社員、佐藤くん(三浦春馬)。彼と仙台駅のペデストリアンデッキで出会った紗季(多部未華子)とのラブストーリーが中心。いまどきプロポーズで終わるきわめてまっとうな恋愛。

そこへボクサーやら聾唖の青年やら妻が家出した中年やらガールフレンドに告白できない少年やらの“いい話”がこれでもかとつめこまれる。いまの若いやつらはしあわせだなあ。デートムービーにこれを選べば絶対に彼女は喜んでくれるよ。

わたしは伊坂幸太郎が好きで斉藤和義が好きで仙台が好き。そしてそれ以上に多部未華子が大好きなのだ。そんな人間がこの映画を好きにならずにいられませんて。わざわざ東根まで観に行った甲斐があったというものだ。伊坂映画といえばわたしにとっては多部未華子。濱田岳がいてくれたらもっとうれしかったけど。

アミューズは、もうひとつブレイクしない(異論もあるでしょうが)三浦春馬のためにこの企画を用意したのだろう。作戦は成功したと思います。仙台の夜を駆け抜ける(まるでロッキーのように)彼を好きにならない観客はいないだろうから。

監督は「愛がなんだ」で人気急沸騰中の今泉力哉。主題歌は斉藤和義の「小さな夜」。「Eine(ある) kleine (小さな)Nachtmusik(夜の曲)」です。

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うまい店ピンポイント2019秋 振替休日だったのに 馬場、花火東泉店、有頂天の元祖、函太郎酒田店

2019-09-28 | 食・レシピ

夏じゃないけど夏季休暇篇はこちら

世間では先週は三連休。でも中学校は新人総体があるので不規則になっている。

まずは土曜日。娘が米沢から来るのでイオンのバス停まで迎えに出る。そのまま馬場へ。ルーティン。さて駐車場はあいてるかなあ……おや、意外にすいている。娘もわたしも前回とは違うメニュー。彼女はにく中華、わたしは煮干しにく中華。チャーシューな親子。

日曜日は勤務日。職場から近い店を必然的に選択。チャリで2分(笑)の花火東泉店へ。

「岩海苔ありますか」

「あります」

おお。煮干しには岩海苔が合うんだよなー。

つづいて月曜日。娘を米沢まで乗せていく。山形のまるぶんにしたかったけど駐車場満杯。ということでお隣の有頂天の元祖へ。ゲソ天で有名なところね。妻と娘は初めて。いっとき、味が賛同できない方向に行ったのではたして……

「あら」

「おいしいねお父さん!」

よかったぁ。そのまま酒田にとんぼ返り。これまたルーティンの函太郎へ。うわー混んでる。でもおいしいし、生ビールと熱燗がいただけたので満足(ウチだけ禁酒は継続中です)。

そして火曜日は振替休日。わざわざ東根に映画を見に行く。フォーラム東根で「アイネクライネナハトムジーク」と「アド・アストラ」。2本とも見応えあり。さあ昼食は何をいただきましょう。

高橋商店は定休日。龍上海は臨時休業。七兵衛は終了……なんて東根運の悪い男。帰りは新庄のローソンでサンドイッチをいただきました。それはそれはおいしかったですとも(^_^;)。

お肉が待っている篇につづく

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今月の名言2019年9月号PART1 しんのすけの引退

2019-09-27 | スポーツ

2019年8月号PART4「フォロワー」はこちら

「たくさん受けたい人はいるんですけど。そうだな。今の現時点でのチームメートなら、誰だろうな。たくさん優勝も経験してきたし、日本にも長くいるマシソンかな。いろんな思い入れがあるので。僕が首に激痛走った時もピッチャーはマシソンでしたし。マシソンの剛速球をファウルチップして、それを食らって。そういう運命になったので、そういう意味ではマシソンかな。現時点では。もちろん、沢村(のボール)を捕って、また頭をひっぱたいてあげたいなというのもありますけど(笑)」

……引退する阿部慎之助が、誰の球を受けたいかと質問されて。

この発言があったので、引退会見にマシソンと沢村が神妙に登場したわけだ。彼の引退については知らなかったエピソードがたくさん紹介され、そうかそんなにいい奴だったのか、とうれしい。来シーズンはチームにコーチ格で残るのかな。一度離れて解説者になってほしいというのがわたしの願望。

野球とは関係ない話になりそうだけど、彼の名前が「しんのすけ」だったために、クレヨンしんちゃんがらみで応援しやすかったのは確か。沢村にしたってあの大投手と同じ名字なのは財産に違いない。

何が言いたいかというと、そういうことを含めて野球人の運不運というのはあるんじゃないかと。その最たる例が「イチロー」だろう。彼の登録名が「鈴木一朗」だったら……とは誰でも考えたことがあるんじゃないかな。

そして今日の阿部慎之助のための試合。堪能。やっぱり彼は幸福な野球人だ。

PART2「BSにしてくれ」につづく

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新聞記者ふたたび

2019-09-25 | 邦画

PART1はこちら

ネトウヨたちは本気でこう考えているのかもしれない。

・日本はリベラルという病にとりつかれている

・ジャーナリズムはリベラリストの巣窟であり、彼らのエリート意識を粉砕しなければならない

・在日は日本という国を内部から崩壊させようとしている

・性的少数者を擁護し、夫婦別姓を容認する勢力には注意が必要

・自分たちこそが愛国者だ

……うん、本気なのだろう。だから自分たちがやっていることはむしろ“体制批判”だと自己評価しているのだと思う。そうでもなければただのいじめだし。

ただ、心のどこかに“みんなで一斉に叩く”という快楽があることは確か。しかもその攻撃は、非常に不健全ではあるけれども政権を握っている人間たちが(表立っては言わないものの)支持してくれているに違いないのだ。

その攻撃に、果敢にたたかいを挑む存在が出現したとき、彼らのキーボードを叩くスピードは加速する。はたして、どちらが有利な地点にいるかは言うまでもない。匿名の多数と、顔をさらした個人と。

かくして、日本の安定を守るためにストーリーを仕立てる内調の有名人、多田(田中哲司)は卓見を吐く。

「この国の民主主義は……」

あ、つづきは映画を見て確認していただけると。

吉岡エリカを演じたシム・ウンギョンが圧倒的。最初は、リンドバーグの渡瀬マキみたいなお姉ちゃんだな、と思っていたけれど、次第次第に存在感を増していく。

そしてエリートであることにも、告発者であることにもおさまることができない杉原を演じた松坂桃李がすばらしい。彼の“声”がこの映画を傑作たらしめたと言っていいと思う。絶対見て!

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うまい店ピンポイント2019秋 夏じゃないけど夏季休暇篇 龍横健

2019-09-25 | 食・レシピ

「刈屋に梨を買いに」篇はこちら

さて、夏季休暇って夏休み中じゃなくてもとれるんだと(感覚的に)気づいたのはようやく去年のこと。

実は学校事務職員って、特に中学校は夏休み中のほうが忙しい。県大会東北大会全国大会の派遣費とかで。

ということで二学期が始まったけど夏季休暇。もちろん映画に消費。それが近ごろの「引っ越し大名!」「記憶にございません!」「新聞記者」特集に結びついております。ありがとう夏季休暇。

ラーメンは龍横健。鶴岡まちなかキネマからイオンシネマ三川に移動するに最適のロケーション。

またしても振替休日篇につづく

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ロッテ4-12西武 楽天4-2ソフトバンク 阪神5-0巨人

2019-09-24 | スポーツ

セ・リーグ優勝篇はこちら

西武連覇。「わたしは何もしておりません」という優勝監督の言葉は名言だなあ。

にしてももつれにもつれた。いつのまにかソフトバンクが失速していて、その隙をついて西武が優勝をかっさらった印象。圧倒的な戦力を誇ったホークスが、常に主力の故障に泣いているという事情は、なにかしら無視できない欠陥があのチームにあったということだろうか。

今日も野手を全員使い切り、延長に入ったらキャッチャー登録の選手がいないという状況だった。楽天のダブルスチールにはびっくり。これってホークスがやるべき作戦だったはずなのに。

ロッテ対西武戦でも、勢いの差は歴然としていて、チェンなどはどうして失点しているのかわからなかったろう。

BSの三つのチャンネルをザッピングし放題。甲子園における阿部慎之助の最後の打席(あの一礼には泣けた)まで見ることができてうれしい夜。

そして今夜もわたしは禁酒しているのでした。えらいぞおれ。悲しいぞおれ(T_T)

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