事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

給食完食。

2013-07-30 | 受験・学校

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YouTube: Alanis Morissette - Ironic (Video)

◆孔子の優れた弟子、顔回は赤貧のうちに死に、大悪人の盗跖(とうせき)は天寿を全うした。司馬遷は『史記』で問うている。<天道は是か非か>(天は必ず正しいのか)と

◆馬齢を重ねるにつれて、天の裁きも正しいとばかりは限らないと分かってきたので、司馬遷のように力こぶをこしらえて語る出来事にはめったに出くわさない。それでもたまには、天に苦情を申し入れたいときがある

◆東京都調布市の小学校で5年生の女子児童が給食後に死亡した事故である。アレルギー食材の粉チーズを抜いたチヂミを食べたあと、おかわりで粉チーズ入りを食べてしまったという

◆そのクラスは残飯を出さない「給食完食」を目標にしていた。体調不良を訴える前、「完食に貢献したかった」と友だちに話している。皆と同じ物を食べられない日も多く、何とかしてクラスの役に立ちたかったのだろう。天からご褒美をもらっていいはずの、けなげな心である

◆<走馬燈いのちを賭けてまはりけり>(久保田万太郎)。顔も名前も存じ上げない少女の、小さな影が胸のなかで回っている。まじめで心のやさしい、いい子だったのだろう。

7月24日 読売新聞 編集手帳

……近ごろは朝日の「天声人語」よりもレベルが上だと評判の「編集手帳」。今回もすばらしいコラムになっている。給食問題を語るマクラに顔回(がんかい。酒見賢一の「陋巷に在り」のエスパー主人公です)をもってくるとは。しかし……

調布の事故の被害者がけなげな心の持ち主であったことに異論はない。すばらしい子だったのだと思う。でもわたしはそれ以前に「給食完食」にひっかかってしまうのだ。食べ物を大切にする心を養う、お百姓さんや調理する人への感謝の心を育てる、好き嫌いをなくする、丈夫な身体に育てる、クラスの一体感を醸成する、目標達成の成就感を……目的には文句のつけようがない。でも、それでもなおわたしは違和感がある。

こんな不幸な事故があったから言うわけではなくて、“みんなでがんばりましょう”という美しい運動のなかで、切り捨てられているものがあるような気がするのだ。

もちろんたくさん食べたい子はたくさん食べて、少食の子をカバーしましょうというケアはなされていたこととは思うが、好き嫌いがあるのも個性のひとつではないのか。どうしても食材が残ってしまうとしたら、少ない量にクラス全体を調整するのも教育ではないのか。けなげな子を失ったそのことはもちろん哀しい。同時に、偏食者としては“みんな一斉に”“健康になろう”というポジティブさがうっすらと怖い。

本日の一曲はアラニス・モリセットの「アイロニック」。そうだよ人生は皮肉だ。

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日本の警察~その61「警視庁捜査一課刑事」 飯田裕久著 朝日新聞出版

2013-07-29 | 日本の警察

402250507909lzzzzzzz その60「機龍警察 暗黒市場」はこちら

「踊る大捜査線」などで警察がらみの監修を行っていたのがこの人。警視庁捜査一課出身であることがどれだけ誇らしいかがよくわかる書。S1Sという赤バッジを彼らはつけているが、Search 1 Select(選ばれし捜査一課員)という意味。近ごろ刑事ドラマでも赤バッジをよく見かけるようになったのは飯田氏の影響もあるのかも。

でも猟犬としての捜査一課をそこまでエリート意識づけにして、他の課の連中のモチベーションはどうなるのかなあ。

さてこの本は、警視総監賞18回、トリカブト事件などにも関係した元刑事が警察の裏事情を語ったもの。警察無線は特殊なイントネーションをつけて行われるが、ただひとつ誘拐がらみだけは自然な口調でなければならないなど、なるほどと唸る事例多数。

この人が警察を辞めるきっかけになったのは、先輩たちがボロボロになって退職するか、現職中に死んでいくのを見ていたから……でも彼も四十代で退職して新しい仕事に就いたものの、2010年にやはり早逝している。警察がハードワークであることを、自身が立証してしまったことになるだろうか。

その62「教場」につづく

警視庁捜査一課刑事 (朝日文庫) 警視庁捜査一課刑事 (朝日文庫)
価格:¥ 672(税込)
発売日:2011-04-07
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八重の桜~第三十話「再起への道」

2013-07-28 | テレビ番組

Redsea 第二十九話「鶴ヶ城開城」はこちら

前回の視聴率は14.5%。もうちょっといくと思ったのにな。なにしろプチ最終回と言っていい回でしたから。もっとも、勢いがよかった7月期のドラマが、その勢いをなくして視聴率が急降下しているのに比べたらまだマシかな。

さて、後半戦開始。八重は米沢にいる。山形県人として解説しておくと、福島と米沢は、それはもう本当に近いです。地勢的にも文化的にも。わたしのような庄内の人間からすると、福島は遠いなあと思っているのに、米沢を中心とした置賜の人たちは「ちょっと忘年会をやるから福島へ」という感じ。

しかしいくら近いとはいえ、敗残の人たちはやはりしんどい。「あの八重さんですね!」と喜ぶ会津出身の女性にしても、「身体が冷たい」と吐き捨てられる境遇に。ここ、かなり踏み込んだ描写です。いくさに負けた武家の子女は、同じような形で生き残った人も多かったでしょうし、それは死ぬことで自らを完結させた男ども(今回は萱野権兵衛が代表していた)よりきついかも。

ここでグッと出てきたのが覚馬の娘であるみね。行商をしながらも武家の娘である誇りを失わないあたりの意地。この子、うまかったんだ。

わたしがわからないのは、ここにきて会津に領地を保全させた新政府の意向だ。徹底的にぶっ叩いておいて、なぜそんな措置を?むしろその方が反逆の芽をつむことができるとふんだか、あるいは斗南に追いやることで勢力をフェイドアウトできると判断したのか。約束の地であるはずの陸奥は当時しかし……まるで十戒におけるユダヤ人のように会津の人たちは描かれていたけれど、紅海に路が出来るようなことにはならないし、もはや会津にモーゼはいない。

尚之助は江戸にいる。そして斗南に行くと山川大蔵に語らせる。ここは微妙。なにしろこの大河においていちばんきついのは、戊辰戦争が終わった途端に登場人物たちの配偶者総取っ替えなこと。さあどうなるんでしょう。

視聴率的にはこれからが正念場。ただでさえ幕末ものは視聴率がとれないというのに、明治にいたっては「獅子の時代」「翔ぶが如く」「春の波濤」と惨敗つづき。いつまでも信長=秀吉=家康をやっているわけにもいかないし、忠臣蔵だって……「海は甦る」「坂の上の雲」とチャレンジしてきたNHKの意地を見せてほしい。

ってことで期待を込めて……でも15%台かな。

第三十一話「離縁のわけ」(うわあ!)につづく

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「武揚伝(上・下)」 佐々木譲著 中央公論新社

2013-07-27 | 本と雑誌

412003169109lzzzzzzz 榎本武揚という人がどうにもわからなくて読む。幕臣で外国通、とくれば勝海舟を思い出すけれど、この書では徹底して彼は悪役あつかい。徳川の世から一足飛びに共和政へと考える榎本と、薩摩への肩入れを隠そうともしない勝。そうかこういう考え方もあるわけだ。

ふたりのよって立つところが(勝)安房守と(榎本)和泉守という、徳川からもらった名前であることも否定できない。

箱舘戦争についてもよく知らなくて、土方歳三が死んだんだよなあ程度の認識。ここから榎本がどう跳躍するのか……そこは苦いラストで象徴させていました。

兵器、兵員、兵站のいずれもに圧倒的な差があったとはいえ、榎本はほぼ連戦連敗。このあたりは史伝としてちょっとしんどいところではありました。船を出すたびに嵐が来るという運のなさはこの人に最後までついてまわったか。

法をもとに紛争を解決しようとするその近代的姿勢を、たとえば大久保利通あたりはどう評価していたのだろう。あるいは、情の人である(ように見える)西郷隆盛を榎本はどう考えていたのだろう。

にしてもさ、「八重の桜」で呆然とした徳川慶喜の大阪脱出作戦(榎本は乗っていた船を“略奪”されたようなものだ)はありえない。佐々木譲の筆も呆れかえっております。

武揚伝〈1〉 (中公文庫) 武揚伝〈1〉 (中公文庫)
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発売日:2003-09

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うまい店ピンポイント~麺者はんじろう

2013-07-26 | 食・レシピ

Ncm_0410 飛島しまかへ篇はこちら

夏休み恒例のうまピン開始。しかしそれ以前に……

NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)が提供する、メールアドレスを利用して各種WebサービスにログインできるOCN IDのサーバーにおいて、2013年7月24日に発表したとおり、外部からの不正アクセスが発生していたことが判明しました。その後調査した結果、OCN ID用のメールアドレスと暗号化されたパスワードなどが外部へ流出する被害があったことを確認しました。
該当のお客さまには、個別にメールでご連絡しておりますので、OCN ID用のパスワードの変更をお願い申し上げます。
このような事態が発生し、お客さまに多大なご迷惑をおかけすることになりましたことを、深くお詫び申し上げます。

……なんだかよくわからないけれどえらいことになっているみたい。まさしくわたしのこのブログもocnで、メールアドレスを利用した云々を、なにしろNTT自身が推奨したからやっている。朝からログインできなかったのはそういうことか。しかもID変更が相次いでいるせいでなかなかつながらないとか。大丈夫かしら。

ってかこの問題のおかげで、ocn仲間が400万人いることが判明。へー。けっこうな数だったんだな。がんばりましょうねご同輩。アップできるのかちょっと不安ですけど。

さて今日はクルマで出勤だったので、職場から遠いところへ……ってことで東泉町の「麺者(めんじゃ)はんじろう」。前はサッポロラーメンのお店(札幌から来た女であるうちの奥さんは高評価でした)だったけど、いまはバンダナ系に変わっている。いわゆる酒田のラーメンとは違う系統ってこと。名前もなんかバンダナっぽいですわね。

しかもつなぎが卵じゃなくてシルク(!)、オーダーした麺者ラーメン醤油味にはレモンがっ!意味がよくわからない。だいじょうぶかなあ……あ、背脂とレモンのコラボはなかなかでした。700円。

かくのごとく、今年はいままでに行ったことのないお店を果敢に攻めてみようと思っております。玉砕覚悟です。本日はけっこうでした。ホッ。どこが覚悟だよ。

味よし亭篇につづく

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マツコ、吠えるPART3

2013-07-25 | 社会・経済

1044766_136749176532060_1052221402_ PART2はこちら

日本農業新聞は、ちかごろ反TPP機関紙と化している。にしても、マツコの識見はみごとなものだと思った。

TPPの問題が出てきたから、もしかしたら転換の最後のラストチャンスかもしれない。農業に限らず「今、大丈夫だ」っていわれている産業すらTPPに参加したらどうなるか分からないんだから。

守りと攻めを盤石にした農政にしておかない限り、TPPの土俵になんか上がっちゃ駄目よ。その準備をまるっきりしていない状態で、無策のまま、TPPに参加するっていうのは、それはもう現場ではなくて国策の問題だと思うんだけど。

高度成長期、経済大国を目指していたかつての日本とは違って、みんなが少しずつ我慢しなければいけない。今の政治は、実態に合った政策を提示しながらも、でも、希望や夢もあるんだよって、きちんと国民に説明しなければいけないはずよ。

そのためには世代を問わず、選挙には行かなきゃならない。私は、もっと農家が政治や行政を突き動かしてもいいと思うのね。「農業を衰退させちゃいけない」ってことにみんなが気付いて、その政策が実践できる人を見極めるべきよ。聞こえの良いことを言う人もいいけど、実情を踏まえて本音を語ってくれる人を選ぶべきだわ。

恐らく、日本人は政治参加に慣れていないんだと思う。例えば、与野党の当選議席数を通じてさまざまな民意があるんだって、内外にメッセージを発することもできる。投票行動で有権者の意志や民意を政治に反映させることが必要よ。

……TPPに対して、わたしはまだ判断を留保している。ただ、農業よりも輸出産業を優先させる流れの一環なのはどうしたって歴然としている。いろんな言い訳はついてくるけどね。もしも違うというなら、なぜ日本のコメを輸出させようという動きを国自身が見せないのか教えてほしい。

その部分を「王様は裸だ」と言ってくれるタレントはなかなかいないので(というかこれ以上直截に意見を言える政治家がいるならお目にかかりたい)マツコ・デラックスの牙城はまだまだ揺るがないと安心できるのだ。あまりに直截?いやいや、石原慎太郎をキチガイだとテレビで言ってのける人にそんな心配は(笑)

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マツコ、吠えるPART2

2013-07-24 | 芸能ネタ

Matsukoimg04_2 PART1はこちら

○実はアタシ、かつて中山美穂の住んでいたマンションのまったく同じ部屋に住んでいたことがあるの。たいしたことない部屋よ。ミポリン、こんな部屋にいたから、海外への夢が広がったのかしら。

○日本は若い娘にニュース読ませすぎよ。離婚の2回や3回経験した女、男を3人ぐらい再起不能に追い込んだ女以外、ニュース読ませたらダメよ。しょっぱい思いも経験してこそ、ニュースが読めるわけ。

○世の中がアタシを咀嚼するのに、もう少し時間がかかって、咀嚼してもしきれないわという結論に達してくれるのかなと思っていたんだけど、そもそも咀嚼すらしなかったの。今の人たちって、与えられたものをそのまま情報として入れてしまって、それを楽しんでしまうだけなのね。

……他者に対して鋭いと同時に、自分をも醒めた目で見ていることがわかる。それは政治的発言においても顕著なのだ。おそらく誰も読んでいないのでは思われる(笑)、日本農業新聞の一面で彼は吠えた。(7月3日付「日本の針路⑥」)

農業をないがしろにする国なんかに未来はないわよ。1次産業がどれだけ豊かで国民の基礎になっているかが、その国のレベルを示すんだと思う。極端な話、他のいろんな産業が衰退しても絶対に衰退させちゃいけないのが1次産業なのよ。食料自給率0%の国なんてあり得ないんだから。農業は生命を支える産業だってことを肝に銘じてもう一度、国が襟を正して政策に向き合わなければならない。

米に象徴されるように、国内では素晴らしい農産物をたくさん作っている。品質面では世界でもトップレベルだと思うの。高い値段で買う人だって国内外に大勢いる。もっと経済に結び付けて産業として成立させることが大事でしょう。

農で起業を志す若者は結構いると思う。俗っぽい言い方だけど、農業の分野で若者に夢や希望を示して、新しい風を呼び込むべきよ。農作物がお金を生むんだって風にしないと、若者が希望持てないよね。

とはいえ、農地を守ってきた高齢者を見捨てるわけじゃない。小規模でも付加価値の高い作物はできるんだから、彼らを守る視点も欠かせない。多様な手法や可能性を追求できる環境にして、それに対価も伴う仕組みもつくってこそ、産業に高められると思うんだよね。

……話はTPP問題に入る。以下次号

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マツコ、吠えるPART1

2013-07-23 | 芸能ネタ

Matsukoimg03 マツコ・デラックスの人気がおとろえない。というか“人気の出始め”すら意識しないままに、芸能界において確固たる地位を築いているみたい。

それはレギュラーである「ホンマでっか!?TV」(フジ)を見ればよくわかる。さんまやブラマヨなどの盛大なつっこみ合戦は確かにすばらしいが、それ以前に視聴者の心をつかむのは

「あのマツコ・デラックスが笑っている」

という事実の方だ。ああ、マツコが笑うぐらい面白いことがいま話されたのだ、と視聴者のスイッチを押す感じ。要するに大御所の役回りである。

もちろんこれだけ大忙しなのは、大きなプロダクションに所属しているわけではないので、いわゆる文化人クラスのギャラしか発生しないこともあるだろう。くわえてフリークスなルックスなのに、妙にキュートなキャラであることも影響しているはず。

でも、やはり彼のトークはいま誰よりも面白いわけで、特に吉本系の(先輩後輩のヒエラルキーがはっきりしている)体育会的お約束トークになれた耳に新鮮じゃないですか。

しかも彼は政治的発言も平気でかます。もちろん性的マイノリティである背景も影響しているのは確かだが、しかしそれ以上に近年ではまれな、「面白いリベラル」なのである。面白いタレントやリベラルの論客は数多く(いやそうでもないか)いるが、その両方を兼ね備えている人はめったにいない。

それに、みんな忘れがちだけれども、彼は「コラムニスト」なのだ。どんな文章を書いているのかしら……と興味津々で読んでみました、ベストセラー「世迷いごと」(双葉文庫)。いやはやこれが確かに笑えるのである。

○そこへいくと、やっぱり福原愛よね。愛ちゃんって、エロいよねえ。実にエロい顔してる。何しろ、北京五輪の選手村でテニスの錦織圭とデキちゃうようなオンナよ。これ、修学旅行の宿でやっちゃうようなもの。このニュースを聞いたとき、アタシ「ついにきたな、愛ちゃん」って思ったのよ。

○ひょっとすると、日本中のセックスのすべてを牛耳っているのは高岡早紀かもしれないわね。なんたって、布袋に獅童に海老蔵……と並べてみると、あっちの方も強そうな男ばかりじゃない。このラインナップが裸で並んでいる絵を想像してみてよ。トラ(寅泰)、シシ、エビよ。これ、アニマルプレイよ。

……わははは。次号につづきますっ

世迷いごと (双葉文庫) 世迷いごと (双葉文庫)
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発売日:2012-04-12
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長いものには……

2013-07-22 | 国際・政治

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YouTube: にせんねんもんだい  いっきょくめ

少しは政治向きの話も。

日本人には、抜き難く“お上には逆らうな”という精神が息づいている。農耕民族なので突出が許されないという事情と、逆に島国なので他国を本当の意味で意識せず、同郷の人間との微妙な差異を極大化して考える習慣が長く続いたからだろう。

だから色んなことをなあなあで済ませることができた。そのせいか、日本はついこの間まで政権党が五十年もほぼ替わらなかったという一種のおとぎの国。

都議選を終えたときに、自公の圧勝と共産党の躍進という結果にはつくづくと考えこんだ。マスコミの、

「政権への批判票が行き場を失っている」

という指摘はおそらく正しい。稚拙な政権運営で失望させてくれた民主党の罪はその意味でも重い。

維新の会については、前都知事が代表になっていて、彼の後継者が現知事だというのに惨敗。関西の人の失言が影響したとしても、あの政党への“支持”が、どんな種類のものだったか、そして前知事の人気の重みがどんなものだったかがうかがえる。

自公政権への支持もよくわからない。マスコミはキャッチコピーが便利だからアベノミクス効果と何度も何度も報道する。でも冷静になれば、アベノミクスとやらは、実はまだ何もやっていないことに気づかされるはずだ。単なるアナウンス効果を狙った演説を聴かされただけ。そしてアベノミクスに本当の効果があったとして、それが個人への恩恵につながるという確証はみごとにない。

この国の多くの人たちは、まだ大企業がその利益をきちんと個人に分配すると無邪気に信じている。現在の“お上”が、お殿様から企業に代わっただけなのに。

同時に、あんな事故が起こったばかりだというのに、原発をいまだに信じているのだ。あるいは信じたふりをしていれば楽だから黙っているのか。神の無謬を期待して。なんて御しやすい。

そして昨日、その日本人がどのような投票行動をとるかと思ったら……ああ案の定(泣)。

本日の一曲はにせんねんもんだい。ノイジーでグルービー。すげえ。日本人も捨てたもんじゃないか。

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八重の桜~第二十九話「鶴ヶ城開城」

2013-07-21 | テレビ番組

第二十八話「自慢の娘」はこちら

前回の視聴率はなんと16.6%と急上昇。7月期のドラマが「半沢直樹」をはじめとしてみな好調なので目立たないが、ここにきて持ち直すとは。

Ijintachitononatsuimg01 先週は法事のために官兵衛なみに寝過ごして見逃したんだけど、今週は選挙特番のために時間帯変更を知らなくてびっくり。妻に教えてもらってようやく観ることができました。日曜日のゴールデンってこれがあったんだよな。不覚。

さて、ついに敗戦へ。米を運んでいた父親が銃に倒れる。

「米を、米を運んで来たぞ」

サムライの世を、実は象徴していた米のために父親が死ぬ。砲術師範だった権八は、その専門だった銃によって命を奪われる。

「八重、お前はわしの誇りだ」

というセリフには「はじまりのみち」同様に泣かせられた。「異人たちとの夏」のとき、このセリフを言ったのは秋吉久美子でしたが。親にこう言ってほしくて、世の子どもたちはがんばるんですものね。

容保は、敗戦の責を一身に背負って命を捨てようとする。だが、八重の「会津が逆賊でなかったことは、お殿様しか釈明できない」との主張に家臣たちは容保に生きてくれと……

ここは、のちの展開を考えるとうまくしのいだ感じ。これだけ多くの部下を死なせ、藩を木っ端微塵にした藩主が、しかし明治の世で生きながらえたことを、容保自身も苦しんだはずなので、ヒロインの大芝居がないと苦しいところだったろう。綾野剛の涙ほとばしりの熱演もよかった。

そして、これまで意識して存在を消してきたかのようだった尚之助が、八重を救うためにあることをする。ここはすばらしい。彼らのことを(これも仕方がないとはいえ)夫婦として描くことを慎重に避けてきたので、こう来たか、と納得。次回以降も楽しみだなあ。

前半戦最後の回。ドラマとしてたいそう面白かった。でも時間帯変更があったから視聴率はそう伸びないのでは……あ、これもオレだけか。16%は確保すると読みました。

第三十話「再起への道」につづく

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